住まいの最終地点は平屋!?終の住処でこれだけは実現したいこと

夫婦2人が老後に住む終の住処を建てたいと思っている人は多いと思います。

夫婦2人が暮らす終の住処を建てるなら平屋の小さな家がおすすめです。

平屋の小さな家だと

・修繕費が安い
・光熱費が安い
・掃除が楽
・移動が楽
・断捨離できる


などのメリットがあります。

土地はあるから、2,000万円以下だったら建てられそうだけど?

現実的に考えて、土地があれば2,000万円以下で建物をたてることができます

私は18年間(2024年現在)注文住宅やリノベーションを中心に設計事務所を運営してきましたが、

老後に建てる注文住宅に数多く関わってみて、終の住処に憧れるようになりました。

今回は一級建築士の私が終の住処でこれだけは実現したいことをご紹介します。

この記事を読むと以下のことがわかります。

この記事でわかること

・終の住処でこれだけは実現したいこと

・終の住処を考える時の設計条件

上記のことがわかります。

すでに家があっても、40代であれば終の住処を実現することは可能です。

終の住処と住まいの終活ロードマップについてはこちらの記事をご参照ください↓

小さい平屋の住まいを終の住処とした方が豊かな暮らしが実現できます。

この記事を参考に終の住処について真剣に考えてみましょう。

【自己紹介】

Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所

設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。

店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。

現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。

設計事務所のブログを始めて2年目で月間25000PVを達成!

住宅に関する悩みを解決すべく、ブログやTwitterで情報発信しています。

「いいね!」や「フォロー」していただけるとうれしいです。ヨロシク(b・ω・d)デス♪

それからコメント欄はこれまで皆さんが経験してきたことを発信する場として使っていただければ幸いです。

役立つ情報をみんなで共有できるような書き込みは大歓迎です。

終の住処でこれだけは実現したいこと

私が考える終の住処でこれだけは実現したいことは以下になります。

終の住処でこれだけは実現したいこと

・平屋であること

・全てにおいてバリアフリー

・メンテナンスフリーの素材選び

・勾配天井で空間を広く見せる

・中庭を作る

平屋であること

終の住処でこれだけは実現したいことは、平屋であることです。

平屋であれば、ワンフロアーで階段の上り下りがないので移動が楽になるからです。

実際に私の祖父もそうでしたが、歳をとると10㎝の段差でも躓いてしまい、

2階に上がることが難しくなり、2階を使わなくなっていました。

平屋にすると床面積が増えない?

確かに、平屋にすると床面積は増えますが、間取りをうまく作れば、コンパクトにすることが可能です。

平屋でコンパクトにすると収納が取れないといったデメリットがありますが…

終の住処なので、なるべく物は処分することが必要になります。

お気に入りのものを最小限にして生活していく努力は必要だと思います。

全てにおいてバリアフリー

終の住処でこれだけは実現したいことは、全てにおいてバリアフリーであることです。

快適に暮らすために障害となるものがあると暮らしていて不便さを感じてしまうからです。

全てにおいてバリアフリーとは床の段差や出入口の幅だけでなく、

温熱環境や掃除のしやすさなども考慮することが必要です。

終の住処をバリアフリーにするための注意点についてはこちらの記事をご参照ください↓

バリアフリー以外でも配慮することってある?

バリアフリー以外で配慮することは、

バリアフリー以外で配慮すること

・寝室とトイレの距離

・部屋ごとの温度差をなくす

・掃除のしやすさを考える

・維持費のかからない素材選び

・軒の出に配慮する

などが挙げられます。

部屋ごとの温度差をなくすためには床下エアコンが効果的です。

床下エアコンに関しての記事はこちらをご参照ください↓

軒の出に配慮するとは、太陽光をうまく利用した家づくりを考えることです。

夏は日差しを遮り、冬は日差しが部屋に差し込み暖かな空間にするとエアコンの光熱費を

減らすことができるので省エネの暮らしが実現できます。

メンテナンスフリーの素材選び

終の住処でこれだけは実現したいことは、メンテナンスフリーの素材選びです。

メンテナンスフリーの素材を選ぶと日々の掃除が楽になり、さっと拭くだけで部屋の綺麗さが保てるからです。

メンテナンスフリーの素材ってどんなものがあるの?

床材のワックスフリーコーティング人工木のウッドデッキなどがあります。

また、クロスなどにも抗菌、汚れ防止機能がついているものなどがあります。

日頃の掃除はさっと拭くだけで、綺麗さを長く保ってくれる素材選びをしましょう。

住宅設備に関してはTOTOの「きれい除菌水」を利用したキッチンやユニットバス、トイレなどがあります。

「きれい除菌水」は菌の発生を防いでくれるので、トイレの黒ずみや排水溝のヌメリなどがなくなり、掃除する手間がなくなります。

外壁では光触媒を塗布することで、雨の日に汚れを洗い流してくれる素材もあります。

勾配天井で空間を広く見せる

終の住処でこれだけは実現したいことは、勾配天井で空間を広く見せることです。

勾配天井で空間を広く高く見せることができると普段の生活に高揚感が生まれ楽しく暮らすことができるからです。

勾配天井とは1階の屋根の形状を利用して傾斜をつけ、高くした天井のことです。

勾配天井についてはこちらの記事をご参照ください↓

天井を高くすることって必要なの?

天井を高くすることで空間的な面白さが生まれます。

空間的な面白さは暮らしている人のこころのあり方に影響すると思います。

マンションではなくせっかく平家に住むのであれば勾配天井をうまく作り、

空間的な面白さを楽しみましょう。

中庭を作る

終の住処でこれだけは実現したいことは、中庭を作ることです。

植物に囲まれた生活をすると季節のうつろいや自然を身近に感じることができるからです。

中庭があれば、家庭菜園もできるので老後の豊かな暮らしを実現することができます。

中庭は手入れが大変じゃない?

確かに中庭の手入れは大変かもしれませんが、

老後のゆったりとした時間を過ごすには庭いじりは最高の趣味だと思います。

せっかく日本に暮らしているのだから、季節のうつろいや自然を身近に感じられる中庭を作りましょう。

終の住処を考える時の設計条件

終の住処を考える時の設計条件は以下になります。

終の住処を考える時の設計条件

・30坪以下の平屋

・建築費用が2000万円以下

・2LDKの間取り

・最低限の収納スペース

・ゆったりと過ごせるLDK

具体的なプランについてはこちらの記事をご参照ください↓

30坪以下の平屋

終の住処を考える時の設計条件のひとつ目は、30坪以下の平屋にすることです。

30坪以下の平屋が夫婦2人が暮らすにはちょうど良い広さになるからです。

30坪だとLDKはどれくらい取れるの?

LDKは20〜25帖程度の広さが取れます。

LDKの最低限の広さが16帖なのでゆったりとしたLDKになります。

LDKの広さについてはこちらの記事をご参照ください↓

30坪以下の平屋にすると建蔽率が60%として、土地の広さが50坪(166㎡)以上必要になります。

駐車場や庭、隣家との距離も必要になるので60坪(198㎡)くらいの広さは必要になります。

郊外の土地なら坪単価20万円以下でザラにあるので1,000万円以下で土地を手に入れることも可能です。

建築費用が2000万円以下

終の住処を考える時の設計条件は、建築費用が2000万円以下にすることです。

老後の生活のことを考えると建物にあまりお金をかけない方がいいからです。

2000万円以下だとどのくらいのグレードになるの?

30坪以下の平屋だと坪単価70万円程度になります。

ローコスト住宅の坪単価が30〜60万円なので、

坪単価70万円ならば一般的なローコスト住宅をベースに高気密高断熱の仕様で建てることが可能です。

建築費用が2000万円以下で建てるとなると、部屋やLDKの広さを最小限にするなど建築面積を減らして30坪以下の間取りを考える必要があります。

ちなみに、住宅金融支援機構のフラット35を利用した人たちのデータでは以下のような平均値になっています(2023年)

坪単価住宅面積住宅価格
全国平均106.9万円119.5㎡(36.1坪)3,861.1万円
首都圏115.1万円120.4㎡(36.4坪)4,190.2万円
東海圏106.7万円121.0㎡(36.5坪)3,893.4万円
フラット35利用者調査より

近年の坪単価の上昇により、一般的な30坪以下の平屋では3,000万円ほどかかる計算になります。

2LDKの間取り

終の住処を考える時の設計条件は、2LDKの間取りにすることです。

夫婦2人が暮らす間取りなら2LDKが無駄がなく、ちょうどいいからです。

部屋数は2部屋必要になるの?

夫婦2人が各1部屋ずつは必要になります。

高齢になると介護ベッドを設置するスペースが必要になるからです。

また、夫婦がそれぞれ自分の部屋を持っていると、夫婦喧嘩などで顔を合せたくない時に部屋に篭ることができます。

いくら夫婦が仲が良くても、自分の部屋がある方が安心して眠れますよね。

最低限の収納スペース

終の住処を考える時の設計条件は、最低限の収納スペースにすることです。

収納スペースがたくさんあると、身の回りの整理ができずに子供達に負担をかけてしまう場合が多いからです。

最小限の収納スペースってどれくらいの広さが必要なの?

1坪で納められるように身の回りの整理を心がけましょう

日頃から断捨離を行い無駄なものは買わない暮らし方をしないと、いつまで経っても整理整頓できないです。

思い出の品や貴重品など写真を撮り、お金に変えられるものであればフリマで売りましょう。

お気に入りのものだけに囲まれた暮らしの方が、豊かな時間を過ごすことができます。

ゆったりと過ごせるLDK

終の住処を考える時の設計条件は、ゆったりと過ごせるLDKにすることです。

普段は家にいることが多くなるので、夫婦の距離を保ちながら自分のことに集中できるからです。

どのくらいのLDKが必要なの?

LDKの最低限の広さは16帖ですが、20〜25帖程度は必要だと思います。

キッチンをアイランド型にすると夫婦で料理を作ったりできます。

リビングを広めのソファーにすれば、子供が泊まれたり昼寝を楽しんだりできます。

LDKで過ごす時間がいちばん長くなるので、ゆったりと過ごせる広さにしましょう。

まとめ

今回は終の住処で実現したいことを知りたい人やどんな終の住処にすればいいのか知りたい人に対して、

一級建築士の私が終の住処でこれだけは実現したいことをご紹介してきました。

まとめると以下になります。

終の住処でこれだけは実現したいこと

・平屋であること

・全てにおいてバリアフリー

・メンテナンスフリーの素材選び

・勾配天井で空間を広く見せる

・中庭を作る

終の住処を考える時の設計条件

・30坪以下の平屋

・建築費用が2000万円以下

・2LDKの間取り

・最低限の収納スペース

・ゆったりと過ごせるLDK

すでに家があっても、40代であれば終の住処を実現することは可能です。

終の住処と住まいの終活ロードマップについてはこちらの記事をご参照ください↓

小さい平屋の住まいを終の住処とした方が豊かな暮らしが実現できます。

この記事を参考に終の住処について真剣に考えてみましょう。

この記事が少しでも終の住処について考えるきっかけになってくれれば幸いです。

この記事が役に立った、面白かったという方はコメントしてくださいね。

また、FacebookやTwitterでみなさんのお役にたてる情報発信しています!

「いいね!」や「フォロー」していただけるとうれしいです。ヨロシク(b・ω・d)デス♪

アーキトリック一級建築士事務所

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です