住まいの終活もうできてますか?40代から考える終の住処と自宅を処分する方法

住まいの終活は早いうちから考えておいた方がいいと思います。

20代で子供が産まれた人は40代になると子供が独立する年になります。

30代で家族が増えたので住宅を建てたのはいいけど、

独立して子供が家を出ていく頃になると、いま住んでいる住宅は大きすぎると後悔…

終活を考えると家を処分したいけど、まだ20年近く住宅ローンが残っているし…

退職後のことを考えて、小さい平家の家を終の住処にしたいけど、何から始めればいいかわからない…

など悩んでいる人は多いと思います。

自宅を処分する方法ってどんなものがあるの?

代表的なものとしては、リバースモーゲージやリースバック、不動産担保ローンなどがあります。

しかしながら、これらの方法は銀行が考えていることなのでよくよく調べないと自分が損をしてしまうこともあります。

じゃあ他にどんな方法がいいの?

私がおすすめするのは、自宅を早い段階で売却し、安い賃貸に引っ越すことで終の住処の建築資金を作る方法です。

今回は、子供も独立していま住んでいる住宅は大きすぎるのでこれを終の住処に改装するよりも、

小さい平家の住まいを建てて終の住処にするにはどんな方法がいいのかを紹介します。

この記事が退職後にコンパクトだけど豊かな暮らしを実現するための手助けになってくれれば幸いです。

【自己紹介】

Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所

設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。

店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。

現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。

設計事務所のブログを始めて2年目で月間25000PVを達成!

住宅に関する悩みを解決すべく、ブログやTwitterで情報発信しています。

「いいね!」や「フォロー」していただけるとうれしいです。ヨロシク(b・ω・d)デス♪

それからコメント欄はこれまで皆さんが経験してきたことを発信する場として使っていただければ幸いです。

役立つ情報をみんなで共有できるような書き込みは大歓迎です。

終の住処は小さい平家が理想

退職後の終の住処は小さい平家が理想です。

小さい平家だと以下のメリットがあります。

・修繕費が安い
・光熱費が安い
・掃除が楽
・移動が楽
・断捨離できる


終活のことを考えると暮らし方をコンパクトにした方がいいと思います。

修繕費が安い

小さい平家だと「家の修繕費」が格段に安くなります。

例えば、外壁がサイディングの場合、10〜15年でコーキング(シーリング)の補修や外壁塗装などが必要になりますが、

小さい平家だと足場を組む必要がないので「家の修繕費」が安く済みます。

しかしながら、今まで住んでいた住宅と同じ感覚で平家を作ってしまうと、外壁や屋根の面積が増えてしまい修繕費が高くなったり、

広い土地が必要になり、固定資産税が増えてしまう場合があります。

小さい平家の家はあくまでも終の住処なので必要最低限の間取りで十分です。

あまり希望を詰め込みすぎるとかえって失敗することもあるので注意しましょう。

光熱費が安い

小さい平家だと光熱費(電気代や水道代、ガス代など)が安くなります。

いまでは当たり前のように高気密高断熱の家が作れます。

床面積を小さくすれば床下エアコン一台で冬場でも暖かで過ごせますし、

夏場も部屋数を少なくすれば、リビング1台のエアコンで家全体を十分に冷やすこともできます。

また、エコキュートを設置すれば安い夜間電力を利用してお湯を沸かして溜めて置けるので電気代の節約になります。

床下エアコンについてはこちらをご覧ください↓

掃除が楽

小さな平家だと掃除が楽になります。

平家でバリアフリーの段差のない家なら、ルンバなどのロボット掃除機が家中をお掃除してくれます。

また、重たいも掃除道具を持って2階に上がることもないので掃除が楽になります。

また、いまでの住宅には24時間換気が必要になるのですが、マーベックスの澄家DCなどの床下換気システムを設置すれば、

床に給気口と排気口があるのでフィルター掃除や交換が楽になります。

窓掃除も平家なら外側からホースで水を吹きかけられるので、あとはグラスワイパーなどで水を切るだけですみます。

移動が楽

小さな平家だと移動が楽になります。

高齢になると歩くのに足が上がらなくなったり、階段の上り下りが大変になります。

平家でバリアフリーの段差のない家にすれば、つまづいたりする心配もなくなります。

また、2階への上り下りがなくなるので移動が楽になります。

高齢になると重たい荷物を持って階段の上り下りすることが難しくなるのでどうしても2階の部屋は物置になってしまいがちです。

平家に限らず、買い物から帰ってお米などの重たい荷物をすぐにしまえるように、玄関先には納戸や収納のある間取りにしましょう。

断捨離できる

小さな平家だと断捨離ができるようになります。

家が大きいと2階の空いている部屋などが捨てられないもので溢れてしまいがちになります。

家が小さければ自然と最低限の身の回りの必要なものだけを選ぶようになります。

収納できるスペースがあると逆になかなか片付けることができなくなります。

高齢になってから断捨離することは、子供たちに迷惑をかけないために必要なことです。

買い物する時も、自分にとって本当に必要なものだけを選定し購入するようにしましょう。

40代から自宅の処分を考える

20代で子供が産まれた人は40代になると子供が独立する年になります。

30代で家族が増えたので住宅を建てたのはいいけど、40代になると子供は家を出て行きます。

子供が独立する45歳から定年する65歳まで20年近くありますが、

この時期をいかに過ごすかで退職後の人生が変わってきます

退職後に小さい平家の家を終の住処にしたいと考えるのであれば、40代から行動した方がいいと思います。

不動産を所有するデメリット

大きい持ち家に住んでいるだけでかかる費用があります。

以下は不動産を所有するデメリットになります。

・固定資産税
・火災保険
・地震保険
・住宅ローン金利の不安


その他にも「家の修繕費」などがあります。

これらの出費は平均で年間30〜40万円になります。

そのまま大きい持ち家に住み続けたとして、45歳から65歳までの20年間で600〜800万円の出費になります。

これだけのお金が消えているのってもったいないと思います。

家を所有するメリットは外観や設備、間取りなどを自由に変えられることぐらいで、負債でしかないのかもしれません。

もちろん、とても気に入っている家であればいいのですが…

高齢になっても住みたいと思うかが問題です。

退職後に小さい平家の家を終の住処にしたいと考えるのであれば、この出費を貯蓄や株式運用などに回す方が賢明だと思います。

10年目からかかる修繕費

住宅は10年目から修繕費がかかってきます。

外壁や屋根の素材の耐用年数が10〜15年のものが多いのがその理由です。

外壁やサッシのコーキング(シーリング)など長持ちして20年が限界だと思います。

毎月修繕費として積立を行なっていればいいのですが…

持ち家の場合は修繕費をどうするのかがとても大きな問題となります。

住宅ローンの支払いが大変だったり、子供の教育費や学費を支払うのに大変で修繕費の積立どころではなかったりする人は多いと思います。

修繕が必要になる前に売却を考えるのもひとつの手です。

住宅を建てて早い段階での売却であれば高値で売れるので、住宅ローンの残債を支払ってもお金が手元に残る可能性が大きいです。

バリアフリー対応できない住まい

30代で目一杯住宅ローンを借り入れて大きな家を作っても、

バリアフリー対応できない住まいを作ってしまうケースが多いです。

もちろん若い頃に作った家なので、老後のことなど考えていないのは当然なのですが…

自宅を終の住処にするために、新築時に考えるべきことについてはこちらの記事をご参照ください↓

バリアフリー対応できたとしても、大きな家を作ってしまうと掃除や移動が大変だったり、部屋が片付かなかったりします。

しかしながらバリアフリー対応できない住まいでも、こだわりのある注文住宅を作るのはいいと思います。

例えば、

ガレージがあったり、
キッチンにバーカウンターがあったり、
防音室があるのでバンドの練習ができるなど、

若い人向けの設備がある住宅はすぐに買い手が見つかり高値で売れる場合もあります。

住宅はその時の生活スタイルに合わせて住み替えていくのが一番いいと思います。

自宅を売却し賃貸に引っ越す

退職後に小さい平家の家を終の住処にしたいと考えるのであれば、

子供が独立し、家を出たら自宅を売却して賃貸に引っ越す方法が一番の近道だと思います。

35歳で30年の住宅ローンを3,000万借り入れると月々の返済額は約104,401円になります。

夫婦2人なら2LDKで十分です。

郊外の賃貸なら家賃6万円のところはザラにあります。

月々4万円浮いたとして、20年間で960万円を貯蓄に回すことができます。

また、持ち家の場合にかかっていたであろう維持費の600〜800万円を足せば、

合計で1,560〜1,760万円は貯蓄できる計算になります。

それ以外に、住宅が高値で売れた時の手元に残ったお金(+α)退職金(平均約1,600万円)を足せば、

合計で3,160万円+α以上になり、

小さな平家など現金一括で建てることも可能です。



住宅を売却するときはなるべく高値で売りたいですよね、

そんなときはこのサイトで査定してみましょう↓

【PR】

信頼のある複数の不動産会社に一括依頼なので、複数の見積りから不動産査定価格を比較できます!

「タウンライフ不動産(売却)」では不動産市場の価格相場が分かり、少しでも高く売りたい方にオススメです。

相談は何度でも可能で全て無料になります。

ぜひあなたにピッタリの不動産会社を見つけて高値で売りましょう。

リースバックは家賃に気をつける

売却後も自宅に住むことができるリースバックというものもありますが、あまりおすすめではありません。

リースバック後の家賃が住宅ローンの返済額より高くなる場合があるからです。

リースバック後の家賃の計算は以下の方法で求められます。

家賃=買取価格×7〜13%÷12ヶ月

例えば

35歳で30年の住宅ローンを3,000万借り入れ、頭金の500万円を足して3,500万円の住宅を10年後に売却する場合

35,000,000×0.50(経年減点補正率10年)
=17,500,000

評価額は1,750万円になります。

高値で売れたとしても2,000万円

買取価格2,000万円の時の家賃は

2,000万×7〜13%÷12ヶ月
=116,666〜216,666円

家賃は約11万6千円〜21万6千円となります。

35歳で30年の住宅ローンを3,000万借り入れると月々の返済額は約104,401円なので、

リースバック後の家賃の方が住宅ローンより高くなってしまいます。

まとめ

今回は、子供も独立していま住んでいる住宅は大きすぎるのでこれを終の住処に改装するよりも、

小さい平家の住まいを建てて終の住処にするにはどんな方法がいいのかを紹介してきました。

まとめると以下になります。

小さい平家のメリット

修繕費が安い

光熱費が安い

掃除が楽

移動が楽

断捨離できる

住み続けるデメリット

税金がかかる

保険料がかかる

10年目からかかる修繕費

バリアフリー対応できない住まい

小さい平家の住まいを建てて終の住処にするには、

子供が独立して家を出たら、自宅を早い段階で売却し、安い賃貸に引っ越すことで終の住処の建築資金を作る方法が一番の近道だと思います。

住宅はその時の生活スタイルに合わせて住み替えていくのが一番いいと思います。

高い住宅ローンの返済が苦しいのであれば、自宅を売却して賃貸に引っ越すことも選択肢のひとつです。

自宅を売却することで負担を軽くし、貯蓄や株式運用して資金を増やし心豊かな老後の暮らしを実現しましょう。

この記事が退職後にコンパクトだけど豊かな暮らしを実現するための手助けになってくれれば幸いです。

この記事が役に立った、面白かったという方はコメントしてくださいね。

また、FacebookやTwitterでみなさんのお役にたてる情報発信しています!

「いいね!」や「フォロー」していただけるとうれしいです。ヨロシク(b・ω・d)デス♪

アーキトリック一級建築士事務所

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です