【ハウスメーカー・工務店と徹底比較】注文住宅なら設計事務所に頼んだ方がいい理由
こだわりの注文住宅を望んでいるのに、設計事務所を選択肢に入れないのは勿体無いと思います。
これは、私が設計事務所を運営しているからいうのではなく、設計事務所のことをよく知っているからこその正直な感想です。
注文住宅を考えている施主にとって唯一の味方になってくれるのが設計事務所になります。
ハウスメーカーや工務店はどうしても自社の利益を無視できないので、
施主の気持ちになってベストな選択をするよりも、お客さんからお金をいかに引き出させるのかしか考えていない悪質な会社もあります。
どうやって悪質な会社を見分ければいいの?
設計と施工をしっかりと分けて、相見積もりをして施工会社を決める方法がベストだと思います。
しかしながら、各社の注文住宅の特徴をある程度知らないと意味のない相見積もりをしてしまう可能性もあります。
まずはハウスメーカーや工務店、設計事務所の特徴をしっかりと把握して、自分にはどこが合っているのかを判断しましょう。
今回の対象者は以下の人たちに向けて記事を書いています。
この記事の対象者
▶︎こだわりの注文住宅を作りたい人
▶︎ハウスメーカーや工務店、設計事務所の注文住宅の比較を知りたい人
上記の方々に対して、こだわりの注文住宅なら設計事務所に頼んだほうがいい理由をご紹介します。
この記事で設計事務所をうまく利用する人が少しでも増えてくれれば幸いです。
【自己紹介】
Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所
設計事務所を17年間(2023年現在)運営している現役の一級建築士です。
店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。
現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。
設計事務所のブログを始めて2年目で月間25000PVを達成!
住宅に関する悩みを解決すべく、ブログやTwitterで情報発信しています。
「いいね!」や「フォロー」していただけるとうれしいです。ヨロシク(b・ω・d)デス♪
それからコメント欄はこれまで皆さんが経験してきたことを発信する場として使っていただければ幸いです。
役立つ情報をみんなで共有できるような書き込みは大歓迎です。
目次
ハウスメーカー、工務店、設計事務所の違い
ハウスメーカー、工務店、設計事務所の違いは以下になります。
ハウスメーカー
ハウスメーカーは、多くが全国的な大企業で、規格化された住宅を大量に生産するビジネスモデルで成り立っています。
テレビ CM、モデルハウス、営業マンなどのマーケティングや営業にたくさんのお金を使い、マスマーケティングで同じようなニーズを持つ顧客を全国から大量に獲得するビジネスモデルです。
できるだけ多くの人に規格化された住宅を建てるために、日本の平均的な家庭にあてはまるような「商品」をつくり、大量生産をすることでコストメリットが得られる仕組みです。
メリットとしては、メーカーのカタログや住宅展示場であなたの要望にぴったり合う商品があれば、割安に家づくりができることが多いです。
すでにある商品を気に入ったときは、大量生産のコストメリットを受けることができます。
一方、 規格やカタログの商品から変えたいことが多い場合は、値段がはね上がってしまうことが多いです。
大量生産の枠から外れてしまうため、割安なメリットがなくなってしまいます。
ハウスメーカーの「注文住宅」は決められた選択肢の中から選ぶことを指すことが多いので、すべて自分で選びたいという方は気をつけましょう。
工務店
工務店は、一般的に建設工事ができる中小の業者を指すことが多いです。
工務店には、主にこのような種類があります
ハウスメーカー型
自社のなかに設計士・大工・営業などを一通り抱えている工務店です。
一般的な工務店よりも規模が大きく、ハウスメーカーに近い業者です。
施工特化型
施工技術に強みがある工務店です。
自社に住宅設計を専門に行う建築士がいないことが多く、建築家・設計事務所と組むことが多いです。
多くは地域密着型で、規模はあまり大きくありません。
下請け専門型
主にハウスメーカーなどからの下請け業務のみを請け負う工務店です。
あなたが家づくりをするときに直接関わることはほぼありません。
リフォーム専門型
リノベーションやリフォームを専門に行う工務店で、リフォーム業者とも呼ばれます。
施工技術や法令遵守などはピンキリで、当たり外れが多いのが特徴です。
設計事務所登録しているところは建築士がいるので社内のコンプライアンスがしっかりしているところが多いです。
不動産業専門型
不動産業を中心にマンションやアパートの企画・設計・施工・運営まで一元的に行なっている工務店です。
宅地造成をして条件付き土地などを販売するなど土地探しの段階から顧客を囲い込む業者もあります。
設計事務所
設計事務所は、独立した建築家たちが建物の企画・設計・監理などを行なっている組織です。
設計事務所にもいくつかのタイプがあり、自身一人で事務所を構えている建築家、複数のスタッフを抱える設計事務所(多くは「アトリエ設計事務所」と呼ばれます)、数十人〜数百人の建築家を抱える組織設計事務所などがあります。
家づくりのプロセスでは「設計」と「監理」を担当し、施工の部分は工務店や建設会社に依頼します。
設計事務所は、あなた(建て主)に代わって、実施設計通りに正しく進められているかをチェックする立場にあります。
あなたにとって一番良い条件・状態で進められているかをしっかりと「監理」するのが設計事務所の仕事です。
建築家に家づくりを頼む最大のメリットは、設計がとても柔軟であることやデザイン性が高いことなどです。
決まった規格などはなく、建て主それぞれに合った家を毎回ゼロから設計するため、建て主の希望や条件をもりこんだ図面を作ります。
デメリットとしては、それぞれの建て主に合ったデザインを毎回考えるため、家の完成までにかかる時間は長くなる傾向にあります。
ハウスメーカーや工務店に比べて、設計から竣工まで 2~3 ヶ月長くかかることが多いです。
ハウスメーカー、工務店、設計事務所の比較
ハウスメーカー、工務店、設計事務所の比較表は以下になります。
比較する項目は以下になります。
①設計の自由さ
設計の自由さとは、どれだけ自由に間取りやデザインを設計できるのかのことです。
ハウスメーカー:
ハウスメーカーにはある程度規格があるため、柔軟さや自由さは一番制限されることが多いです。
規格住宅の場合、デザインなどを変更することはできません。
規格住宅のメリットは何よりも価格で、比較的安くなることが多いです。
建て売りの規格住宅などで、あなたの希望をぴったり満たしているものがあれば、それが一番安い選択肢になることが多いでしょう。
ハウスメーカーで言う注文住宅は、決められたいくつかの選択肢の中から「選ぶ」というプロセスになることが多いです。
取り扱っているメーカーにも指定があるため、あなたが好きな素材や設備を自由に取り入れることはできなかったり、
ゼロから間取りや仕様を考えたりすることは難しいことが多いでしょう。
ハウスメーカーのデザインを「カスタマイズ」しすぎると、結果的に大幅なコストアップになってしまうことが多いです。
工務店:
工務店の中には、柔軟な設計をしてくれるところも少なくありません。
ハウスメーカー型や施工特化型の工務店はハウスメーカーに比べて自由度が高いのが特徴です。
ハウスメーカーのように規格化された住宅プランを持っている工務店もあります。
そのときのメリット・デメリットはハウスメーカーと同じです。
注意点としては、設計と施工を同じ会社が行うため、自社が施工しやすい・得意な工法の設計に寄せられることもあるという点です。
工事のプロセスのことも考えて複雑になりすぎない設計をすることもあるため、
あなたの希望がしっかりと反映されているかどうかは気をつけてみるようにしましょう。
設計事務所:
柔軟さ・自由さを重視するのであれば、建築家に依頼するのが間違いないでしょう。
設計事務所の住宅には、規格がありません。建て主の希望、条件、家族構成、ライフスタイル、周辺環境、予算など、さまざまな要素を考慮して、毎回すべてをゼロから考えて設計します。
外観、形、内装、間取り、設備、照明、家具など、あらゆる面で自由度が高いです。
建築家との家づくりの場合は選べる土地の種類も大きく広がります。
規格住宅は、条件が揃った土地(四角い土地、高低差がない土地など)でないと商品を「設置」できないこともありますが、
設計事務所はその土地に合わせた家のかたちを考えるため、普通であれば諦めていたかもしれない土地も、設計事務所となら希望の家を建てられることも多いです。
②コスト
規格住宅で満足できるのかこだわりたいのかでコストは大きく違ってきます。
■規格住宅で満足できる
ハウスメーカー:
ハウスメーカーのカタログにのっている商品がそのままで希望通りなのであれば、コストを抑えた家づくりができる可能性が高いです。
ハウスメーカーの注文住宅では、多少のオプション料を支払えば、標準デザインから変更できる選択肢が与えられることが多いです。
ハウスメーカーは、似たデザイン・似た素材の規格化された住宅を大量に生産するビジネスモデルです。
大量生産することによって 1 軒あたりのコストを下げることができているため、
商品そのままの状態を気に入れるのであれば、大企業ならではのコストメリットの恩恵を受けることができ、割安に家を建てることができます。
工務店:
ハウスメーカーと同様に、工務店が自分たちの規格や商品カタログを持っている場合で、
それが気に入ったときは、すべての選択肢の中でもっとも安くなる可能性が高いでしょう。
ハウスメーカーのように多額のマーケティングを行わない分
、建物価格に実質的に含まれてしまう営業経費が減り、ハウスメーカーと同じような家をより安く建てられる可能性があります。
ただしその場合は、求める品質などをしっかり保ってくれるかは確認するようにしましょう。
設計事務所:
ハウスメーカーのカタログを持って設計事務所を尋ねて、
「これと似たような家を作ってください」
と頼もうとしている方は設計事務所を選ばないことをお勧めします。
建築家の特徴は時間をかけてゼロから設計するところなので、ハウスメーカーのような規模のコストメリットや規格化することによる手間の削減がないためです。
もしカタログの商品をそれなりに変えたかったり、ゼロから自分のデザインを考えたいときは、設計事務所に頼むのが割安になります。
■こだわりたい
ハウスメーカー:
ハウスメーカーのデザインを「カスタマイズ」しはじめてしまうと、結果的に大幅なコストアップになってしまうことが多いです。
ハウスメーカーの割安さは、デザインを標準化することや建材を共通化することによって実現されています。
そのため、その「標準」から外れてしまうと、かえって高い金額を支払うことになってしまいます。
もし「ハウスメーカーの商品を自由にカスタマイズしよう」と考えているのであれば、
最初から工務店や設計事務所と一緒に設計した方が、結果的にコストを抑えられることが多いでしょう。
工務店:
工務店は、希望するデザインをリーズナブルな価格で実現するために、柔軟に対応してくれることが多いです。
ただし、ハウスメーカー型の工務店はハウスメーカーと同じようなビジネスモデルをとっているところもあり、
標準的なモデルをカスタマイズすると、結果的にコストが高くなってしまう可能性があることには注意してください。
工務店に頼む場合は相見積もりができないことに注意しましょう。
相見積もりの重要性に関してはこちらの記事をご参照ください↓
また、少し複雑なデザインになると割高になったり、そもそも希望を叶えてくれないこともある点は覚えておきましょう。
設計事務所:
自分だけのこだわりの家をつくりたい場合や、ひとつひとつのデザインや素材を幅広い選択肢のなかから考えたい場合は、設計事務所と一緒に家をつくるのがもっとも割安です。
同じこだわりをハウスメーカーの注文住宅でかなえようとすると、規格を大きく変えることになってしまい、コストがはね上がってしまいます。
また、あなたの予算が決まっている場合も設計事務所はその予算から逆算をして、その範囲内で最大限の工夫を考えてくれます。
「建物予算 4,000 万円で最大限のこだわりをつめこみたい」と言えば、その予算のなかでできることをプロの目線で丁寧に考えてくれます。
③品質と性能
品質と性能とは、高気密高断熱の性能や耐震性、ひとつひとつの素材などの品質や性能のことです。
ハウスメーカー:
ハウスメーカーの営業資料などにも多く見られますが、
地震などの自然災害にも耐えられるように研究やテストを繰り返して、一定の性能が保たれた規格住宅を作っていることが多いです。
耐震性などを重視する方は、耐震等級・耐震の種類・建物の構造などにも注目すると良いでしょう。
性能の良さを掲げるハウスメーカーは、営業資料などで詳しい内容を説明していたりします。
工務店:
工務店はもっとも割安な選択肢になることが多いですが、その分、品質についてはしっかりと調べる必要があります。
日本では法律上、すべての建築物が一定の耐震基準を満たさなければいけないということが義務付けられているので、
ハウスメーカー・工務店・設計事務所どの相手に頼んでも一定の耐震基準を満たす住宅ができます。
工務店の中には住宅性能の高い住宅を得意とするところもあるので、工務店を選ぶ際は求める住宅性能をしっかりと把握しておきましょう。
設計事務所:
品質や性能に関しても自由度があり希望次第で高性能の住宅を作ることもできます。
耐震性を重視する家づくりにしたい場合は、予算を性能部分に集中させて、ハウスメーカーよりも耐震性が優れている家をつくることも可能です。
ほとんどの設計事務所は、構造設計士という専門家を入れて家の設計をします。
予算とのバランスを考えながら、品質や性能についてもあなたの希望を自由に反映させることができます。
④自分にかかる負担
自分にかかる負担とは、建て主がどのくらい自分たちの時間をつかったり、自分で考えたりする必要があるのかのことです。
ハウスメーカー:
通常は、担当となる営業マンが窓口となり、すべてのプロセスを管理してくれます。
楽に家づくりを進めたいのであれば、ハウスメーカーを選ぶのが良いことが多いでしょう。
規格のデザインがベースにあるため、細かい決めごとをする必要はないことが多いです。
ハウスメーカーの場合は設計、施工、監理まで全てを自社で行います。
そのため楽に家づくりを進められますが、工事監理の面での品質管理には不透明性がある場合もあります。
工事監理の重要性に関してはことらの記事をご参照ください↓
工務店:
ハウスメーカーと似ていて、楽に進められることが多いでしょう。
会社の規模が大きく社員数が多いハウスメーカーに比べると工務店は人手が少し少ないので、担当者の能力によるところも大きいです。
工務店の場合も設計、施工、監理まで全てを自社で行います。
そのため楽に家づくりを進められますが、工事監理の面での品質管理には不透明性がある場合もあります。
設計事務所:
設計事務所の家づくりでは、建築家と深いコミュニケーションを重ねながら進めるため、他の選択肢よりは時間がかかることが多いです。
建て主の家族・仕事・趣味・人生設計などについても深く話したり、デザインや設備・素材などについてもひとつひとつ入念に話して決めることが多いため、
時間をかけて納得のいく家を建てるというプロセスになることが一般的です。
建築家にはいろいろなタイプがいて、「建て主と密なコミュニケーションをとりながら進めたい」という人もいれば、
「いろいろと任せてくれた方がやりやすい」という建築家もいます。
あまり手をかけずに建築家に任せたいという人には、後者のような設計事務所がお勧めです。
⑤できるまでの速さ
できるまでの速さとは、設計から竣工まで、どのくらい速く家を建てられるのかのことです。
ハウスメーカー:
ハウスメーカーは規格化された商品を揃えているため、デザインの修正などにかかる時間は一般的に短くなります。
規格化された家は組み立てるのも比較的簡単であるため、プロセスは短くすることができます。
そのため、急いで家を建てたい方はハウスメーカーがおすすめです。
工務店:
規格化された住宅はハウスメーカーと同じで、比較的短い時間で家を建てられることが多いでしょう。
設計段階で担当者の理解力や設計能力などが不足していてイメージと違うと感じてつまづいてしまう場合もあります。
そんな場合は、途中からでも設計事務所を入れることをおすすめします。
途中から設計事務所が間に入るメリットについてはこちらの記事をご参照ください↓
設計事務所:
それぞれの建て主にあわせてゼロから家を設計することになるため、
設計事務所で家を建てる時は、他の選択肢よりも時間がかかることが多いです。
設計をはじめてから家が完成するまで、12ヶ月 ~ 18ヶ月(1 年半)かかるのが一般的です。
設計事務所の注文住宅はなぜ時間がかかるのかについてはこちらの記事をご参照ください↓
⑥工事監理の透明性
工事監理の透明性とは、工事がしっかりと図面どりに進めらているかをチェックする時の透明性のことです。
ハウスメーカー:
ハウスメーカーは、設計・施工・監理のすべてを行います。
同じ会社が監理と施工を行うため、施工のプロセスや工事の進め方を第三者的な立場でチェックする人はいない状態になることが多いです。
建て主にとってベストな方法で施工が進めているかをチェックするには、
資材の調達価格、人件費の値段、施工の進め方(特に、図面通りに正しく工事されているかどうか)、
建て主・住人の目線でもっとも良いプロセスになっているかなど、さまざなことをプロの目線で第三者的に確認する必要があります。
工務店:
工務店も、設計・施工・監理のすべて自社で行います。
ハウスメーカーと似ており、特に工務店には施工のプロセスをスムーズに進めるために、図面や仕様を複雑にしすぎないようにする傾向があります。
あなたが建てたい家をしっかりと形にしてくれればいいのですが、
工務店の都合で楽な工法に寄せようとしていないかなど、しっかりと確認した上で契約を進めるようにしましょう。
設計事務所:
設計事務所は、建て主の目線でプロセス全体をチェックする「監理者」となります。
建主の代理人としての立場から、建て主にとっていちばん良い進め方を考え、透明性の高いプロセスになるよう監理します。
例えば、設計事務所と家づくりをすれば工務店(施工会社)の相見積もりをすることができ、
建て主にとってベストな施工会社を価格や品質の面から比較していっしょに考えることができます。
また、工事が始まった後も建築家は定期的に現場に行って工事が予定通りに進んでいるかを確認する「工事監理」の役割も担ってくれるため、
あなたの立場からすべてをチェックしてくれるプロに安心して任せることができます。
⑦アフターサポート
アフターサポートとは、暮らし始めてからどのようなサポートや保証が受けられるのかのことです。
ハウスメーカー:
10 年の基本保証以外にも、20 年・30 年、場合によってはそれ以上のアフターサービスを提供するハウスメーカーもあります。
アフターサービスを重視する方は、各ハウスメーカーがどのような保証をどのくらいの期間で提供しているのかを比較し、
実際に必要になるものは何かをしっかりと検討することが大切です。
工務店:
「住宅の品質確保の促進等に関する法律」によって、すべての建設業者には、完成後 10 年間の瑕疵担保責任(欠陥があった場合は保証しなければいけないという責任)が義務付けられています。
何かあった場合は、工務店は適切なサポートをしてくれることがほとんどです。
設計事務所:
「設計事務所だと保証がない」というイメージを持っている方もいるかもしれませんが、
設計事務所が設計した住宅も、工務店やハウスメーカーと同じ瑕疵担保責任が法律で義務付けられています。
法律上は、10 年間のサポートを保証するのは施工会社(工務店)の責任になります。
ほとんどの設計事務所は、完成後のチェックや修繕にもとても協力的なので安心です。
設計事務所のなかには、ハウスメーカーのように本格的なサポート体制を整えているところもあります。
こだわりの注文住宅のベストな進め方
結論から言うと、時間と予算に余裕があるなら設計事務所に注文住宅を頼むのがベストだと思います。
その理由についてはこちらの記事をご参照ください↓
設計事務所を利用するなら下記のことに注意しましょう。
こだわりの注文住宅のベストな進め方
・最初からハウスメーカーに頼まない
・最初は設計事務所に無料相談を利用
・途中からでも設計事務所を入れる
最初からハウスメーカーに頼まない
設計事務所を利用するなら、最初からハウスメーカーに頼まないほうがいいと思います。
ハウスメーカーの顧客の囲い込みはかなり激しいので、最初にハウスメーカーに話を持っていくとかなりしつこく付き纏われるからです。
また、ハウスメーカーを比較するのに頭がいっぱいになり、注文住宅の本質を考えることができなくなるからです。
注文住宅の本質はその言葉の通り、自分自身に合ったオーダーメイドの住宅を作ることです。
ハウスメーカーから設計事務所に相談に来たお客さんは、ハウスメーカーのコマーシャルや謳い文句に踊らされている人が多いです。
それが全て間違っているとは思いませんが、そればかりにこだわると注文住宅の本質を見失ってしまいます。
住宅性能や設備の機能など本当に自分にとって必要なものなのかをしっかりと考えて、自分の生活スタイルに合った注文住宅をつくりましょう。
最初は設計事務所に無料相談を利用
設計事務所を利用するなら、最初は設計事務所に無料相談を利用するほうがいいと思います。
設計事務所での無料相談は、自分が注文住宅をどのように進めたいのかを決める判断材料になるからです。
設計事務所はハウスメーカーのようにしつこく付き纏うことはしないです。
また、設計事務所によっては、ファーストプレゼンテーションが無料の場合もあります。
自分の建てたい土地の情報やどのような建物が建つのかを知りたい場合は無料相談を利用する方法がベストです。
設計事務所は法的な規制がないかを役所に問い合わせた上で提案をしてくれます。
私の設計事務所も無料相談を実施しています。
土地の情報を調べた上でファーストプレゼンテーションまでは無料となります。
無料相談のお問い合わせはこちらから↓
建築についてのお悩み事などアーキトリックまでお気軽にお問い合わせください。営業時間 10:00-17:00 [ 土・日・祝日除く ]
お問い合わせ途中からでも設計事務所に入れる
最初に工務店に頼んだ場合でも何か違うと感じたら、途中からでも設計事務所に入ってもらうほうがいいと思います。
設計事務所が入ると仕様や間取りの自由度が増えたり、設計の話がスムーズになる場合が多いからです。
工務店の注文住宅で設計事務所が間に入るメリットについてはこちらの記事をご参照ください↓
設計事務所に間に入ってもらったら、工事監理まで頼むことをおすすめします。
設計事務所の工事監理はハウスメーカーや工務店が自社で行うものより、厳しくチェックするので施主としての安心感が断然違うからです。
設計事務所は注文住宅を作る際の施主にとってプロ目線で自分の味方になってくれる唯一の存在です。
自分の思い通りの注文住宅を作るなら設計事務所をうまく利用しましょう。
まとめ
今回はこだわりの注文住宅を作りたい人やハウスメーカーや工務店、設計事務所の注文住宅の比較を知りたい人に対して、
こだわりの注文住宅なら設計事務所に頼んだほうがいい理由をご紹介してきました。
まとめると以下になります。
こだわりの注文住宅のベストな進め方
・最初からハウスメーカーに頼まない
・最初は設計事務所に無料相談を利用
・途中からでも設計事務所を入れる
ハウスメーカー、工務店、設計事務所の注文住宅にはそれぞれメリット・デメリットがあることをしっかりと把握して、自分にはどこが合っているのかを判断しましょう。
注文住宅は大きなお金が動きます。
通販の時は価格ドットコムなどであんなに価格を調べてから購入するのに、
住宅のことになるとしっかりと相見積もりを取らずに決めてしまうのはかなり疑問です。
ハウスメーカーや工務店のお客さんの囲い込みがあるから仕方のないことかもしれませんが…
しっかりと相見積もりを取るのであれば、設計と施工を分けて設計事務所に実施設計をしっかりと依頼するのがベストです。
ハウスメーカーや工務店にとって施主は商売上のお客さんであることに変わり無いと思います。
商売であるからには施主にとってベストな選択よりも、会社の利益を優先させる場合があることも事実として理解しておきましょう。
この記事で設計事務所をうまく利用する人が少しでも増えてくれれば幸いです。
この記事が役に立った、面白かったという方はコメントしてくださいね。
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「いいね!」や「フォロー」していただけるとうれしいです。ヨロシク(b・ω・d)デス♪
アーキトリック一級建築士事務所