暮らしてから後悔する照明って?照明計画の失敗例4選と対策について

照明で後悔している人は意外と多いです。

照明は暮らしやすさを考える上でかなり重要な設備で見た目のデザインだけでなく、

失敗しがちなポイントをしっかり押さえられるかどうかで、毎日の使い勝手やマイホームの満足度が大きく左右されてしまいます。

照明計画での失敗例ってどんなものがあるの?

照明計画の失敗例で多いのは以下になります。

よくある照明計画の失敗例4選

・思ったより暗い

・ライトの位置が微妙にずれている

・掃除が大変

・スイッチの位置が悪い

実際に暮らしてから

「思ったより暗い」

「使いにくい」

「もっと考えればよかった」

など後悔しないように、照明計画の失敗例とその対策についてみていきましょう。

リビング・ダイニング・キッチンの照明器具の選び方についてはこちらの記事をご参照ください↓

今回の対象者は以下の人たちに向けて記事を書いています。

この記事の対象者

▶︎照明計画の失敗例を知りたい人

▶︎照明計画をどう考えればいいのかわからない人

上記の方々に対して、今回はよくある照明計画の失敗例4選と対策について詳しくご紹介します。

この記事が照明を計画する上での参考になれれば幸いです。

【自己紹介】

Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所

設計事務所を17年間(2023年現在)運営している現役の一級建築士です。

店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。

現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。

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よくある照明計画の失敗例4選

よくある照明計画の失敗例は以下の4つになります。

よくある照明計画の失敗例4選

・思ったより暗い

・ライトの位置が微妙にずれている

・掃除が大変

・スイッチの位置が悪い

思ったより暗い

よくある照明の失敗例のひとつ目は、思ったより暗いという後悔です。

照度分布図をしっかりと作って照明計画をしたのに、ちょうどいいという方もいればちょっと暗いという方もおられるます。

※照度分布図とは照明で床または机上の高さの照度を図で表したものになります。

※照度など基礎的な照明の用語に関してはこちらの記事をご参照ください↓

明るさの感じ方は人によって全然違うので提案されている照明プランだけで決めてしまうと、ギャップが起きやすくなります。

例えばオレンジ色の電球色は落ち着いた雰囲気やお洒落なイメージにできるので選ぶ方は多いのですが、

白っぽい光の昼白色に比べると実際に見た色合いの印象から暗く感じてしまうことが多いです。

最近、シンプルな部屋のデザインが主流になっているので、リビングみたいな広い場所でも照明器具が目立たないように、埋め込みのダウンライトを設置する場合も多いのですが、

ダウンライト単体だと光量は小さいし拡散もしにくいので、配置を間違えてしまうと

部屋の隅が暗い

真ん中が暗い

みたいに偏った明るさになってしまいます。

照明を計画する時は、家全体の方向性として明るくしたいのか、少し光の陰影をつけて落ち着いた雰囲気にしたいのかをまずは共有して、

できればモデルハウスの明るさを基準にもっと明るくしたいとかこれぐらいがいいみたいな実際の明るさを確認しながら、自分がイメージする雰囲気を伝えるようにしましょう。

ライトの位置が微妙にずれている

よくある照明の失敗例の2つ目は、ライトの位置が微妙にずれているという後悔です。

ダイニングテーブルに合わせて天井から吊り下げるペンダントライトを付けたいとか、スポットライトを設置しようと考えている場合には注意が必要です。

新築の時はテーブルの位置に合わせて照明を計画するので良いのですが、

実際に住んでみるとテーブルの位置はもう少しこっちがいいと感じることはよくあります。

また、お子さんが増えたのでもう一回り大きなものに買い換えるということも考えられます。

ペンダントライトやスポットライトを採用する時は照明の位置をずらせるダクトレールも合わせて計画しておけば、

限度はありますが模様替えや買い換えでテーブルの位置や大きさが変わってもある程度対応できるようになります。

ペンダントライトの場合には天井からダイレクトに照明をおろさず、長めのコードを途中の天井フックに吊るすデザインにするのがおすすめです↓

そのフックの位置をテーブルに合わせて変えられるので、ある程度自由に位置を移動させることができます。

※広範囲にあらかじめ下地を入れておく必要はあります。

実際に生活の変化で家具を動かしたり買い換えたりすることは十分に考えられるので、

ダイニングテーブルに限らずワークデスクなど家具とかをピンポイントで照らす照明の場合は将来の可変性も考えて計画しておきましょう。

掃除が大変

よくある照明の失敗例の3つ目は、掃除が大変という後悔です。

基本的にダウンライトであれば埋め込みで掃除する場所がないので考えなくても大丈夫ですが、

それ以外の照明

・ペンダントライト

・シーリングライト

・ブラケットライト


の場合にはホコリが溜まるので注意が必要です。

特にその中でも掃除が大変なのが、吹き抜け部分の天井にあるペンダントライトや壁付のブラケットライトがある場合です。

見た目的に非常に素敵な雰囲気になりますが、

吹き抜けの大きさや照明の位置によっては掃除の際に背の高い脚立が必要になったり、

2階部分から無理に手を伸ばしてホコリを払う必要が出てきます。

しかもペンダントライトで裸電球の場合は電球の上に直接ホコリが載ってしまって綺麗な光も影によって台無しになります。

お洒落な雰囲気を演出できる間接照明も基本は照明を隠すアゴ部分にホコリが溜まるので、あまり足場の悪いところに設置するとかなり掃除が大変になります。

掃除のしやすさを優先する場合におすすめなのは、吹き抜けを含めて基本照明はダウンライトで設計して、

見せ場となるLDKやお客様を迎える玄関、水回りや寝室などある程度手が届いて掃除がしやすい場所だけペンダントライトや間接照明を計画するようにしましょう。

スイッチの位置が悪い

よくある照明の失敗例の4つ目は、スイッチの位置が悪かったという後悔です。

一般的な壁面スイッチと人感センサータイプの2つのパターンで後悔理由が変わってきます。

例えばセンサータイプの場合、

消し忘れ防止や両手が荷物で塞がっている時でも点灯するように玄関入ってすぐのホールやトイレに設置することが多いですが、

センサーの設置場所を間違えるとなかなか反応しなくて真っ暗な中を2、3歩あるかないと点灯しないとか、

逆にちょっと廊下を横切っただけなのに毎回反応して無駄に電気がついてしまったりします。

普通の壁面スイッチの場合、

例えばキッチン、ダイニング、リビングとそれぞれの場所の近くに照明スイッチを配置したのはいいけど、

キッチンで料理している時に暗くなってきたからリビングを明るくしたいとか、

逆にリビングにいる時にダイニングを明るくしたいとなった時にいちいちその場所までいかないとON-OFFができません。

センサータイプにしても壁面スイッチにしても設置場所は重要で、しっかりと動線を考えて計画したり、一箇所で他のゾーンまでON-OFFできるように配慮するのが大切になります。

寝室やLDKにダウンライトを採用する場合は、

基本的にリモコンの設定がないのでON-OFFの際は一回一回スイッチの場所までいかないと操作できませが、

パナソニックで販売されている「とったらリモコン」という製品であれば↓

Panasonicより



壁についているスイッチをそのまま外してリモコンとして使うことができるので、

寝室のベットに寝転がりながら照明のON-OFFができておすすめです。

まとめ

今回は照明計画の失敗例を知りたい人や照明計画をどう考えればいいのかわからない人に対して、

今回はよくある照明計画の失敗例4選と対策について詳しくご紹介してきました。

まとめると以下になります。

よくある照明計画の失敗例4選

・思ったより暗い
→家全体の方向性として明るくしたいのか、少し光の陰影をつけて落ち着いた雰囲気にしたいのかをまずは家族で共有する

・ライトの位置が微妙にずれている

→照明の位置をずらせるダクトレールも合わせて計画する
→ペンダントライトは長めのコードを途中の天井フックに吊るす

・掃除が大変

→吹き抜けを含めて基本照明はダウンライトで設計する
→手が届いて掃除がしやすい場所だけペンダントライトや間接照明を計画する

・スイッチの位置が悪い

→しっかりと動線を考えて計画したり、一箇所で他のゾーンまでON-OFFできるように配慮する
→「とったらリモコン」を使用を検討する

照明は見た目のデザインも大切ですが、それよりも暮らしてから後悔しないように

明るさや配置、使い勝手なども加味した上でしっかり計画するようにしましょう。

この記事が照明を計画する上での参考になれれば幸いです。

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アーキトリック一級建築士事務所

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