イメージしてたのと違う?失敗しないビニルクロスの選び方と注意点
クロスは部屋の印象を左右するものですが、完成前に全貌を確認することができないので不安ですよね。
色柄選びも何百という種類の中から選んでいくのは大変です。
完成してみたら想像していた雰囲気と違っていた、色が派手すぎたなどの失敗もあります。
イメージしていたのと違う場合ってどんな時?
明るい色のクロスを選んだ時など、大きい面積になると彩度が強調されます。
小さいカタログサンプルでイメージしていたクロスの色合いと違うなんてことよくあります。
また、光や照明のあたり具合でもイメージしていたのと違う場合もあります。
今回の対象者は以下の人たちに向けて記事を書いています。
この記事の対象者
▶︎ビニルクロス選び方がわからない人
▶︎ビニルクロス選びで失敗したくない人
上記の方々に対して、今回は失敗しないビニルクロスの選び方と注意点をご紹介します。
この記事が少しでもビニルクロスを選ぶときの参考になってくれれば幸いです。
【自己紹介】
Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所
設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。
店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。
現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。
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失敗しないクロスの選び方と注意点
失敗しないクロスの選び方はカタログの小さなもので選ぶのではなく、
カットサンプルを取り寄せて日光や照明にあてて選ぶことをおすすめします。
いいと思ったクロスでも次のようなクロス選びの失敗例もあるので注意しましょう。
クロス選びの失敗例
クロス選びの失敗例は以下になります。
クロス選びの失敗例
・クロスが白すぎた
→まぶしすぎて落ち着かない
・石目調のクロスを広い壁に
→安っぽい印象になる
クロスが白すぎた
リビングのクロスを真っ白にしたいというと、カタログではアイボリーやベージュのように見えるものをすすめられることが多いです。
白いクロスは部屋が明るく広く見える効果や清潔感があります。
そして、家具の色選びで悩むことはないだろうということから、人気があります。
すすめられたものよりもかなり真っ白に見えるクロスを選んで天井まで真っ白なリビングを作った場合、
日差しが強い時間や照明を明るくした時にクロスがまぶしすぎて落ち着かないと感じる人がいます。
ひとことで白といっても、何十何百色も白に分類されると言われています。
また、素材によっても印象が変わります。
ドアを開けた時に真っ白と感じる壁はよく見るとアイボリーだったりグレーがかっていたりします。
カタログは小さい切れ端で確認することが多いのですが、
明るい色は面積が大きいほど彩度がますので、真っ白はまぶしく感じてしまうことがあります。
いくつかのサンプルを比較する場合は、なるべく大きめのものを日光や照明にあててみることをおすすめします。
それでも面積が大きくなるとかなり印象が変わるということは覚えておきましょう。
石目調のクロスを広い壁に
ウッド調や石目調のクロスを広い壁一面に使用したために、ちょっと安っぽい印象になってしまうことがあります。
石目調とはコンクリートやレンガ、ストーン、コテ塗りなどをイメージしたクロスのことです。
何もない空間で見るといい雰囲気だなと思っても、家具を入れた時にうまく調和しないこともあります。
石目調のクロスは生活感をなくしたいところには良いのですが、
ものがたくさん置かれたリビングなどに広い範囲で使用するのは難しいと思います。
石目調だけでなくストライプやイラスト、幾何学模様のような大きな柄は、
収納の中やカウンターの下などのように主張が強くならない、狭い範囲で使用した方が全体的にコーディネートしやすくなります。
雑誌や紹介サイトなどでこんなリビングにしたいなと思ったらクロスだけでなく全体の雰囲気も合わせる必要があります。
汚れにくいクロス
よごれやすい場所にはサッと拭き取るだけできれいになるクロスを使用したいですよね。
サンゲツさんのフィルム汚れ防止壁紙は表面がエバールフィルムでラミネート加工されており、
手垢や油汚れ、クレヨンの落書きも簡単に落とせます。
また、防臭効果もあるので焼肉などのニオイがつきにくいです。
ダイニングキッチンはもちろんですが、お子さんが小さい時期やペットのいるご家庭にはおすすめです。
エバールフィルムは食品包材にも使用されるものなので安心安全です。
水回りにおすすめのクロス
洗面所や脱衣室、トイレなどには水に強いクロスを選びたいですね。
水回りのクロスは撥水性のあるものを選びましょう。
クロスとは少し違うのですが…
タカラスタンダードのエマウォールはホーロー素材なので汚れやカビ、ニオイがつきにくく水回りにおすすめです。
油性ペンで書き込んでも水拭きだけできれいに拭き取れるし、キズがつきにくいという利点もあります。
また、便利機能として小物入れやシェルフをマグネットで取り付けることもできます。
キッチンではスプーンやフォーク、洗面台では歯ブラシなどを収納して汚れたら小物やシェルフを取り外して洗えます。
水回りにワンタッチで収納を増やせるのは大きなメリットになります。
洗面台は水がよく飛び散るのでカビや汚れが発生しやすい場所です。
また、クロスとは少し違うのですが、アイカ工業のセラールなどで知られているメラミン化粧板もおすすめです。
メラミン化粧板とは表面がツルツルしているプラスチック製の板で色柄もたくさんの中から選ぶことができます。
汚れ落としが簡単でキズがつきにくく、抗菌性のある優れものです。
様々な機能のあるクロス
ほかにも様々な機能を備えたものがあります。
デザインももちろん大切ですが、暮らしの中でストレスになることを軽減してくれる機能も見逃せません。
マグネットクロス
シェルフの取り付けで壁に釘を打ったり、画びょうでポスターなどを貼り付けたくないと思っている方には、マグネットクロスがおすすめです。
最近では磁石側の磁力が強くなったことでマグネットクロスに貼り付けることができる重量が大幅に上がりました。
こうなると、活用できる方法が様々に考えられます。
例えば、山崎実業のマグネットシリーズを使用すれば、何もないただの壁を一瞬でこのような収納棚にしてしまうことも可能です。
上の写真は全て山崎実業のマグネットラックです。
マグネットラックはその時々の生活スタイルに合わせて、必要な数を必要な場所に簡単に移動させることができるため、非常に重宝します。
しかしながら注意したいことが何点かあります。
マグネットクロスの注意点についてはこちらの記事をご参照ください↓
エコカラット
こちらもクロスではありませんが、LIXILのインテリア用壁材でエコカラットはよく知られており、
アクセントとして取り入れるご家庭が増えています。
エコカラットは調湿機能が通常の調湿壁紙の25倍以上、珪藻土の6倍もあり、
乾燥しやすい部屋や湿気のこもりやすい脱衣室などにもおすすめです。
ペットと暮らす家ではエコカラットプラスを貼ることでニオイが気にならなくなったという声も聞きます。
トイレの壁にもいいですよね。
デザイン性も兼ねているのでおしゃれで快適な空間づくりには大変良い壁材だと思います。
エコカラットの特徴としては、次のようなことが挙げられます。
エコカラットの特徴
・加湿も除湿もしてくれる
・消臭効果がある
・有害物質を軽減
・水拭きでお掃除が可能
また、エコカラットプラスは土壁の素材をヒントにしてつくられたもので、より多くの湿気を吸放湿でき脱臭効果も高くなっています。
天井の高さによって異なりますが床面積の1/4以上の壁がエコカラットになっていれば、冬の結露防止になるとされています。
アクセントクロスを採用する際、エコカラットも検討してみるのもよいでしょう。
失敗をなくすための注意点
クロスの色に合わせて家具を選ぶというのも間違いではありませんが、まずはどんなイメージの部屋にしたいかを考えることが大切です。
部屋というよりも家づくりのコンセプトのようなものです。
・北欧風
・アジアンテイスト
・和モダン
・カリフォルニアスタイル
などそれぞれのご家庭で思い描く雰囲気がありますよね。
どのような家具を置きたいのか、どのように過ごしたいのかをシミュレーションしてみましょう。
家全体や部屋のイメージに合わせてクロスの色を決めるといった順番で進めるのがおすすめです。
その上でライフスタイルに合わせて様々な機能をプラスしていくのが良いと思います。
まとめ
今回はビニルクロス選び方がわからない人やビニルクロス選びで失敗したくない人に対して、
今回は失敗しないビニルクロスの選び方と注意点をご紹介してきました。
まとめると以下になります。
クロス選びの失敗例
・クロスが白すぎた
→まぶしすぎて落ち着かない
・石目調のクロスを広い壁に
→安っぽい印象になる
様々な機能のあるクロスや壁材
・汚れにくいクロス
→サンゲツ/フィルム汚れ防止壁紙
・水回りにおすすめの壁材
→撥水性のあるクロス
→タカラスタンダード/エマウォール
→アイカ工業/メラミン化粧板
・ちょっとした収納に便利なクロス
→マグネットクロス
→山崎実業のマグネットシリーズ
・調湿・消臭効果のあるもの
→LIXIL/エコカラットプラス
クロスは部屋の印象を左右するものですが、完成前に全貌を確認することができないので不安です。
色柄選びも何百という種類の中から選んでいくのは大変です。
メーカーカタログの施工例の写真を参考にしたり、大きめのカットサンプルを日光や照明にあててしっかりと確認してから選びましょう。
この記事が少しでもビニルクロスを選ぶときの参考になってくれれば幸いです。
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