その設備は必要?期待していたのに付けてみて残念だった住宅設備10選

注文住宅って設備のオプションが色々あって選ぶのに迷ってしまいますね。

しっかりと自分に判断基準がないと営業に進められるままにオプションを付けてしまいがちですが…

その設備は本当に必要なの?

注文住宅の見積もりを見ていると金銭感覚が麻痺してしまい、いらない住宅設備のオプションを付けてしまったなんてことよくあります。

最低限の設備があれば生活できるのですが、便利さやプレミアム感を出すためにメーカーはあの手この手でオプションをすすめてきます。

今回の対象者は以下の人たちに向けて記事を書いています。

この記事の対象者

▶︎注文住宅でどの設備をつけようか悩んでいる人

▶︎注文住宅の設備を削って建築費を安くしたい人

上記の方々に対して期待していたのに付けてみて残念だった住宅設備を10こ紹介します。

この記事で自分にとって余計な住宅設備をつけて後悔する人が少しでも減ってくれれば幸いです。

【自己紹介】

Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所

設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。

店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。

現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。

設計事務所のブログを始めて2年目で月間25000PVを達成!

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付けて残念だった住宅設備10選

付けて残念だった住宅設備10選は以下になります。

残念だった住宅設備10選

①アイランドキッチン
②ビルトイン食洗機
③キッチンの吊り戸棚
④小屋裏収納
⑤壁全面の収納
⑥ダウンライトの調光
⑦プロジェクター
⑧ダーク色のバスルーム
⑨大きな浴槽
⑩天窓

もちろん人によっては付けてよかったと思う人もいるので、あくまでも参考までに…

①アイランドキッチン

キッチンスタジオみたいでおしゃれで憧れますよね、ドラマみたいな素敵なLDKにしようとか、家族みんなで料理しようとかワクワクします。

実際に料理が趣味、掃除が大好きという方にとってはとても良いと思いますが…

共稼ぎで朝晩はとても慌ただしく実は片付けが大の苦手という場合は後悔する可能性が大きいです。

アイランドキッチンは「見せるキッチン」だと思ってください。

常におもてなしの体制をとっている、片付けが毎日しっかりできるというライフスタイルでないとかなりごちゃごちゃが目立ちます。

また、生ごみや排水口など、料理後の掃除をしっかりしないと匂いがリビング中に広がります

実際にアイランドキッチンを希望されるお客さんの9割が自分には使いこなせないと諦めます。

でも、アイランドキッチンをうまく使いこなせれば、毎日の料理が楽しくできること間違いなしだと思います。

②ビルトイン食洗機

ビルトイン食洗機が残念かどうかは意見が分かれるところです。

食洗機は、まずは汚れたお皿や鍋をある程度まで洗ってから食洗機にうまく並べていれることが必要になります。

食洗機が残念だと思う理由は以下の通りです。

・洗ってから入れるなら手洗いした方がいい
・4人家族みんなの食器が入り切らない
・米粒やカレーなどの洗い残しが気になる


などが挙げられます。

また、食洗機内を清潔に保つことが重要なのでそこも面倒なところです。

実際に食洗機をつかっている家庭では、乾燥だけで使っている場合が多く、

食器棚にしまわずにそのまま食洗機からお皿を出して使う場合もあります。

万が一、故障した時の修理代もかかるので大変というデメリットもあります。

③キッチンの吊り戸棚

キッチンの吊り戸棚まで同じメーカーの製品で揃えると統一感があっていいですよね。

でも、対面キッチンなどに吊り戸棚を設置すると手元が暗くなるというデメリットがあります。

棚下灯などをつければ手元の明るさは確保できますが、正面に収納があるとキッチンのオープンな解放感は損なわれます

キッチンの上の吊り戸棚はあくまでも見せるための棚として、

アイアン吊り棚などを取付けるとオープンな開放感が損なわれずにおしゃれなキッチンにすることができます

また、踏み台がないと上の方の物を出し入れできないといったデメリットもあります。

ちょっと広めのパントリーがあれば吊り戸棚は必要ない?

最近ではキッチンのすぐ近くになんでもしまえるパントリーを設けるご家庭が多くなっています。

食器だけでなく、食品のストックなどなんでもしまえるのでとても便利です。

これがあれば吊り戸棚は必要ないので、頭上がすっきりしてキッチンに開放感が得られます。

④小屋裏収納

アルプスの少女ハイジを思い出し小屋裏に憧れる人も多いと思います。

小屋裏収納としてではなく、ロフトとして自分だけの空間で過ごせるのっていいですよね。

しかしながら、実際に快適に寝れる小屋裏部屋を作るには多額の費用がかかってしまいます

また、小屋裏収納には下記のデメリットが挙げられます。

・収納するものを小屋裏まで運ぶのが面倒
・はしごなので両手に荷物を抱えて登れない
・高さが1.4mまでという条件がある
・入口が狭く大きなものが収納できない
・夏は暑すぎ、冬は寒すぎるので快適でない


このようなデメリットから、いつの間にか小屋裏収納を使用しなくなったケースが多いです。

⑤壁全面の収納

図書館などの壁全面の収納ってかっこいいですよね、家でも図書館みたく本をたくさん収納された場所を作るのは憧れます。

しかしながら、実際に壁全面の収納を作ったけどそこまで収納する本がないので1/3ぐらいしか埋まらなかったなんてこともあります。

本棚など造作家具を作ってしまうと本を置く以外に何を置くのか迷ったり、費用をかけた割に使えないスペースになってしまうということもあります。

造作家具を設置するときは予想外のことが起こったときに対応できなくなってしまうので、

しっかりと本の量や収納するものの寸法などを考えた上で作るようにしましょう。

ずっとそこにあって使えるものなのかしっかりと考える必要があります。

⑥ダウンライトの調光

子供が寝静まった後にダイニングでバーのような雰囲気でお酒を楽しんだりするのっていいですよね。

ダウンライトの調光があると夜にムードのあう照明の演出をすることができます。

しかしながら、家族で過ごすリビングは常に明るくしておくのみで全く使う機会がなかったというお客さんもいます。

また、ベースダウンには調光機能を設けてるとスイッチやコントローラーが多くなってしまい、操作しずらくなり使わなくなったなんてことも聞きます。

そんな場合、私はリビングライコンをつけるようにしています。

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これをつければボタン一つで照明の演出するシーンを変えることができます。

調光や調色のダウンライトを付けるのであれば、リビングライコンはおすすめです。

リビングライコンのデメリットとしては電気工事が高額になることです。

また、Panasonicのリビングライコンで調色できる機器はPanasonicのシンクロ調色に対応した機器のみで、他メーカーの機器には対応していません

調光操作は、Panasonicは保証してはいませんが、他メーカーの照明機器でも可能なので取り付け時には注意しましょう。

⑦プロジェクター

食後に家族そろって映画を見るのっていいですよね。

電動でスクリーンが降りてきて大画面のスクリーンで映画を見るのって憧れます。

最近ではスクリーンでゲームをする人もいます、かなり迫力があっていいですよね。

でも、プロジェクターやスクリーンを設置するのはかなり高額なオプションになります。

部屋を暗くしてスクリーンを下ろすとなると面倒であったりします。

最近では壁掛けテレビが安価になり優秀になっているのでプロジェクターまで必要がなくなっています。

⑧ダーク色のバスルーム

御影石や大理石をバスルームに使用してラクジュアリーな雰囲気を演出するなど憧れます。

そのような贅沢素材はお手入れが大変だということを忘れないようにしましょう。

水回りだけにしっかりと水滴を磨いておかないとシミができたり変色したりします。

手に追えなくなると業者さんにお願いすることになるので簡単に取り入れると後悔する場合があります。

ダーク色のバスルームは水垢がつきやすいので、毎晩入浴後に水滴を拭き取って十分に乾燥させる必要があります。

金銭的なゆとりに加えて手入れする時間的なゆとりも考える必要があります。

⑨大きな浴槽

大きな浴槽は足を伸ばして全身がつかれていいですよね、お湯につかってゆったりとバスタイムを楽しむには大きな浴槽はとても魅力的です。

しかしながら、浴槽が大きすぎると以下にあげたデメリットが考えられます。

・お湯をためるのに時間がかかる
・水道代とガス代が高くなる
・掃除が大変


など、大きな浴槽にして後悔するご家庭もあります。

ユニットバスなら1620より大きくなると浴槽が大きくなるためユニットバスを選ぶ際は浴槽の大きさ(水の量)などに注意しましょう。

⑩天窓

平家などどうしても中央の部屋は暗くなりがちなので、天窓を設けて太陽の光を取り込むととても明るくなります。

天窓を作るデメリットは以下の通りです。

・雨漏りの可能性がある
・掃除ができない
・冷暖房の効率が低下する
・雨音が響く


など、天窓をつけて後悔するご家庭もあります。

平家の場合は中庭を設けてそこから採光や通風をとる方法もあります。

屋根に穴を開けるのと同じなので、天窓のゴムパッキンなどの劣化で雨漏りしてしまうなんてこともあります。

メンテナンスできればいいのですが、特殊な天窓を付けてしまうとメンテナンス対応していない場合もあります。

また、開口部全般に言えることですが、開口部は壁や屋根に比べて断熱性能が低くそこから熱の出入りがしやすい箇所になります。

冷暖房の効率を考えるのであれば天窓はあまりおすすめではありません。

残念な住宅設備を無くすには

残念な住宅設備をなくすには以下のことに気を付けて住宅設備を選ぶように心がけましょう。

残念な住宅設備を無くすには

・費用対効果を考える

・設備を使う頻度を考える

・メンテナンスのことも考える

一度つけてしまうとずっと後悔することになるのでオプション設備は十分に考えてから決めましょう。

費用対効果を考える

住宅に付加的な設備を設けるとコストが高くなります。

そのコストに見合った効果が期待できるのであれば設備を付けてもいいと思いますが、

コストに見合った効果が期待できないのであれば取付けるのは考えた方がいいと思います。

注文住宅の見積もりを見ていると金銭感覚が麻痺してしまう場合があり、ついつい余計かオプションを付けてしまいがちになります。

コストパフォーマンスを常に考えて付加的な設備を検討しましょう。

設備を使う頻度を考える

その設備を付けたとして使う頻度はどのくらいになるのかしっかりと考えましょう。

お風呂のジェットバスなど毎日使わないと垢が溜まって浴槽を汚してしまう原因になります。

共働きでゆとりのある生活ができないのであれば、付加的な設備を付けたところで使わなくなってしまうこともあります

自分の生活スタイルを見直して設備を使う頻度をもう一度考えてから決めましょう

メンテナンスのことも考える

その設備が故障しないようにするには日頃のメンテナンスが必要になります。

メンテナンスに時間を取れないようであれば取り付けない方がいいと思います。

付加的な設備が万が一故障した場合でもすぐに修理に駆けつけてくれる業者がいるのかを確認しておきましょう。

故障してそのままになってしまったらせっかくお金をかけて取り付けた意味がなくなってします。

日毎のメンテナンスがどのくらいの負担になるのかをしっかりと確認してから決めるようにしましょう。

まとめ

今回は注文住宅でどの設備をつけようか悩んでいる人や、注文住宅の設備を削って建築費を安くしたい人に、

期待していたのにつけてみて残念だった住宅設備を10こ紹介しました。

まとめると以下になります。

残念だった住宅設備10選

①アイランドキッチン
②ビルトイン食洗機
③キッチンの吊り戸棚
④小屋裏収納
⑤壁全面の収納
⑥ダウンライトの調光
⑦プロジェクター
⑧ダーク色のバスルーム
⑨大きな浴槽
⑩天窓

残念な住宅設備を無くすには

・費用対効果を考える

・設備を使う頻度を考える

・メンテナンスのことも考える

残念な設備として挙げた10こが全て必要ないとは私は思っていませんが、注文住宅を設計するときにいつもクライアントが悩むことの多い事柄です。

建築工事費に占める住宅設備の割合はかなり大きいのでこの部分をコンパクトにすることで安くすることができます。

オプションとして住宅設備を付ける前に冷静になって本当に必要なのか考えてみましょう。

その他に付けてみて残念な住宅設備があったりこれは付けてみて正解だった設備などございましたらコメント欄にご意見いただければありがたいです^_^

この記事で自分にとって余計な住宅設備をつけて後悔する人が少しでも減ってくれれば幸いです。

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