寝室の間取りはどう考えればいいの?寝室の間取りで注意したい5つのこと
寝室は寝るだけのところだから優先順位は低いという考え方もありますが、
通勤している方にとっては自宅にいる時間の半分以上を過ごす場所になります。
1日の疲れを取るために、寝室でゆっくり本を読むこともありますし考え事をする時間をもつ場所でもあります。
寝室の間取りはどう考えればいいの?
寝室の間取りを考えるときは以下の点に注意しましょう。
寝室の間取りでの5つの注意点
・安眠を妨げる間取り
・温度や湿度が快適でない
・窓の配置に注意する
・寝室の天井高
・照明・クロス選びについて
上記のことに注意して間取りを作れば快適に安眠できる寝室が作れます。
寝室は寝るだけの部屋にしてしまうと安眠できずに1日の疲れが取れなくなってしまうので、しっかりと考えて間取りを決めましょう。
今回の対象者は以下の人たちに向けて記事を書いています。
この記事の対象者
▶︎寝室の間取りをどうすればいいのか悩んでいる人
▶︎寝室の間取りの注意点を知りたい人
上記の方々に対して、寝室の間取りで注意したいことを5つご紹介します。
この記事が快適な寝室の間取りを作る手助けになってくれれば幸いです。
【自己紹介】
Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所
設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。
店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。
現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。
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寝室の間取りでの5つの注意点
寝室の間取りでの5つの注意点は以下になります。
寝室の間取りでの5つの注意点
・安眠を妨げる間取り
・温度や湿度が快適でない
・窓の配置に注意する
・寝室の天井高
・照明・クロス選びについて
安眠を妨げる間取り
安眠を妨げる間取りにしないように寝室の間取りで注意したいことは、以下の場所に寝室を設ける間取りです。
安眠を妨げる間取り
・リビングに隣接
・水まわりに隣接
・吹き抜けの上にある
・人、車通りの多い道路沿い
リビングに隣接
家族が一緒の時間帯に就寝するなら良いのですが、誰かが遅くまでリビングでテレビを見ていたり、
ゲームをしていたりすると光や音が漏れて安眠の妨げになります。
また、キッチンの食洗機などの電化製品を寝る前に動かすとその音も気になる時があります。
水まわりに隣接
お子さんが成長してご夫婦が眠りにつく頃に入浴したりトイレに入ったりすると安眠を妨げられてしまいます。
また、洗面所でのドライヤーの音も気になってしまいます。
吹き抜けの上にある
リビングが吹き抜けになっていると2階に音が反響してうるさく感じてしまいます。
寝ている時にテレビの音やゲームをしている音、キッチンの水音などが想像以上に響いてきます。
寝室は吹き抜け部分から離れたところに設けたほうがいいと思います。
人、車通りの多い道路沿い
特に1階に寝室を設けた時に気になることが多いです。
遅い時間でも人が歩く気配や車やオートバイの音などが聞こえるところに寝室があると、
話し声やうるさいエンジン音にびっくりして起きてしまうことがあります。
やむを得ず、そのような位置に寝室を作らなければいけない場合は、2重窓にするなどの対策を講じましょう。
温度や湿度が快適でない
寝室の間取りで注意したいことは、寝室が北側にある場合です。
寝室が北側にあると冬は日中に日当たりがないので部屋が暖まらず夜は寒くて眠れないことや、
朝も日が差し込まないので寒くてなかなか布団から出られなくなります。
また北側の部屋は湿気がたまりやすいのでカビやダニが発生しやすくなります。
そのような環境で毎日寝ていると体質によってアレルギーや喘息などが出やすくなるので注意が必要です。
窓の配置に注意する
寝室の間取りで注意したいことは、以下のような窓の配置です。
注意する窓の配置
・東側に大きな窓
・西側に大きな窓
・風が通り抜けない
東側に大きな窓
太陽が東から登るので冬の朝は暖まって良いのですが、夏は早い時間から強い日差しが入ってきます。
夏は空気が温まるのが早いので大きな窓にすると遮光カーテンにしても暑さを感じてしまいます。
日差しが強いのは朝の少しの時間だけだでしょ?
通常の窓に遮光カーテンだけを設置していたご家庭が、日の出が早い夏の朝6時前から想像以上の強い日差しが入ってくることに耐えきれず、Low-E複層ガラスに入れ替えたなんてこともあります。
Low-E複層ガラスとはエコガラスと呼ばれるもので遮熱と断熱に効果を発揮し、
夏は日射しによる室温上昇を防ぎ、冬は温めた室内の熱を逃さない効果があります。
また紫外線もカットしてくれます。
西側に大きな窓
寝室が西に面していて大きな窓がある場合も同様です。
夕方の強い西日が差し込む時間が長く室温が急激に上がってしまうので、夜中でも熱がこもって眠れなくなってしまいます。
このような場合も遮光カーテンだけでは防ぐことができないので、雨戸やシャッターを閉めるご家庭もあります。
西側の窓にもエコガラスを検討してみるといいと思います。
風が通り抜けない
寝室はエアコンによる乾燥を防ぐために加湿器を設置するご家庭も多いようです。
また、寝汗をかくと布団に湿気がこもります。
それを放置しておくとカビやダニの温床になってしまいます。
ベランダに面しているから大丈夫と思いがちですが、
寝室は風が通り抜けできるように窓を配置しましょう。
ハイサイドライト(高窓)を設置すると換気もできて、曇りガラスなどにすれば朝のひさも柔らかく注いでくれるのでおすすめです。
ベランダに面した掃き出し窓にベッドをつけてしまうと、
窓ガラスが結露した場合に寝具が湿気を吸ってカビが生えやすくなるので注意しましょう。
掃き出し窓も断熱性の高い窓を選ぶことをおすすめします。
寝室の天井高
天井は高い方が開放感があって良いと考える方が多いのですが、寝室の場合は天井が低い方がいいのではないかと私は思います。
寝室にはそれほど背の高い家具をおくこともなく寝る時間がほとんどです。
それならば、天井が低い方が冷暖房の効きもよく落ち着いた雰囲気でよく眠れるのではないかと思います。
標準的な天井高は2.4mくらいですが、居室の天井高は2.1m以上と決まっているので最低でもその高さは必要になります。
居室の天井高をあえて2.1mにしたご家庭は居心地が良くて冷暖房もよく効いていいことづくめだったなんてこと言う人もいますが…
部屋の広さによって感じ方が変わるのでしっかりと考えた方がいいと思います。
天井高さの設定についてはこちらの記事をご参照ください↓
18帖を超えるリビングでは天井高さが2.1mだと圧迫感を感じると思います。
8帖〜10帖くらいの広さの寝室は2.4mがちょうど良いのですが、
あえて低く2.1mにすることで、寝るときにこもる事での安心感を感じる私のような人もいるので、寝室の低い天井はおすすめです。
照明・クロス選びについて
寝室はリラックスできる空間と考えるとあまり濃い色やカラフルなクロスは向かないと思います。
寝室は煌々とした照明も不要も不要で間接照明などをうまく取り入れると落ち着いた雰囲気になるので、
その効果を生かすとオフホワイトやベージュなどのクロスが良いと思います。
全面がそれでは、そっけないと感じる方は、アクセントクロスを入れると良いでしょう。
また寝室にはダウンライトが向かないと言う声も聞きますが、
ダウンライトの配置はベッドの枕元の上をさけ、足元に配置するようにしましょう。
最近では調光機能のついた照明器具でリモコンがあるものもあるので、そのような照明器具もおすすめです。
注文住宅を建てる際に寝室の照明はそれほど重視しないご家庭が多いようですが、
間接照明を導入するとシーリングライトにはない落ち着きが得られます。
寝室の照明計画についてはこちらの記事をご参照ください↓
まとめ
今回は寝室の間取りをどうすればいいのか悩んでいる人や寝室の間取りの注意点を知りたい人に対して、
寝室の間取りで注意したいことを5つご紹介してきました。
まとめると以下になります。
寝室の間取りでの5つの注意点
・安眠を妨げる間取り
・温度や湿度が快適でない
・窓の配置に注意する
・寝室の天井高
・照明・クロス選びについて
安眠を妨げる間取り
・リビングに隣接
・水まわりに隣接
・吹き抜けの上にある
・人、車通りの多い道路沿い
注意する窓の配置
・東側に大きな窓
・西側に大きな窓
・風が通り抜けない
海外の住宅の間取りでは、リビングよりもまずは寝室を充実させることに重点を置いている住宅が多いです。
1日の疲れを取るために、寝室の間取りをしっかりと考えリラックスできる空間を実現しましょう。
この記事が快適な寝室の間取りを作る手助けになってくれれば幸いです。
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