完成までどのくらいかかる?設計事務所に注文住宅を依頼する時の流れ

設計事務所に注文住宅を依頼すると長くなるイメージがあります。

家族の暮らし方がそれぞれに違うのと同じく、住宅のあり方もそれぞれに違って当然だと思います。

設計事務所に注文住宅を依頼すると、何も決まっていない状態から打ち合わせをして、その家族の暮らし方を理解することから始まります。

その家族の暮らし方に合わせてベストなものをひとつひとつ決めながら設計をすすめるので、どうしても打ち合わせ期間が長くなってしまいます。

完成までどのくらいかかる?

どのくらいかかるのかはその住宅にもよりますが、一般的な住宅(木造2階建て35坪)の場合でも、打ち合わせがスムーズにいったとして完成までに最短で1年くらいかかると思います。

そのうち、設計事務所との設計打合せは最短でも3ヶ月〜4ヶ月ほどです。

後々の後悔がないように、そのくらい時間を掛けないとその家族の暮らし方を理解しないで設計することになると思います。

今回は、設計事務所に注文住宅を依頼する時の流れや、なぜ設計事務所の設計は時間がかかるのかなどご紹介できればと思います。

注文住宅の流れと期間

設計事務所に注文住宅を依頼した時の流れは以下になります。

①予算とイメージづくり
②設計事務所選び
③基本設計
④設計監理等業務委託契約
⑤実施設計
⑥相見積りと建築会社選び
⑦見積り調整
⑧工事請負契約
⑨着工
⑩中間検査
⑪竣工、引き渡し

予算とイメージづくり

まずはじめは、予算とイメージづくりから始まります。

ハウスメーカーや工務店、設計事務所などに相談する前段階でやったほうがいいと思います。

建物にかけられる予算や家族の暮らし方を具体的にイメージしていきます。

この段階で設計事務所に無料相談することも可能ですが、まずはこちらのチェックリストをご参照ください↓

予算とイメージづくりにはじっくりと時間をかけましょう。

設計事務所選び

予算とイメージが決まったら、自分の好みに合った設計をしてくれそうな設計事務所を探します。

設計事務所の選び方はこちらをご参照ください↓

基本設計

基本設計とは、配置図、平面図、立面図、断面図、建築模型などを用いて建物を具体的な形にしていく設計のことです。

この段階ではまだ建物の具体的な仕上げは決めません。

必要な部屋と広さ、家事動線、収納の容量など建てる敷地で実現可能な間取りなどを決めていきます。

住宅の大きさや土地の特性などにもよりますが、基本設計は2〜3ヶ月ほどかかります。

設計監理等業務委託契約

基本設計がある程度かたちになった段階で設計監理等業務委託契約をします。

これは建築設計と現場監理をひきつづき設計事務所に依頼する時に必要になる契約です。

基本設計だけの場合は必要ありません。

※基本設計にかかった費用は請求されます。

ただし、基本設計だけでは設計事務所の設計意図を実現するのは難しいと思います。

実施設計

実施設計は建物にもよりますが、一般的に1〜2ヶ月ほどかかります。

実施設計とは基本設計で出来上がった建物に具体的な仕上げ、構造、設備などを落とし込んでいく設計になります。

誰が見ても同じものが作れるように図面精度をあげる作業となります。

実施設計をする段階で設備メーカーのショールームに行き、システムキッチンやユニットバス、トイレなど実際の機器をみて決めていきます。

相見積りと建築会社選び

実施設計が終わったら建築会社に相見積りを取ります。

建築会社選びには1ヶ月ほどかかります。

設計事務所は相見積りを頼んだ建築会社の質疑に対して応答し、施工上の問題点や実施設計で不十分なところを明確にしていきます。

建築会社の相見積りが出てきたところで、価格を比較します。

この時、設計事務所は単に総額を比較するだけでなく、各見積もり項目で適正な価格が入っているかや見積りぬけしてないかなどをチェックします。

見積り調整

建築会社が決まった段階で価格を交渉し、仕上げなどの設計変更を行います。

建築会社によって得意な仕上げやこちらのほうが安く仕入れられるなどの特徴があるのでそれをふまえて設計事務所はVE案をつくります

予算にあわせて納得のいく価格に近づける作業となります。

仕上げや設備のグレードを単純に落とすのではなく、本当に必要かどうか改めて考えて工事全体としての価格を調整していきます。

工事請負契約

VE案によって建物金額が決まったら工事請負契約となります。

工事請負契約とは施工する建築会社とお施主さんとの契約です。

この時、建築会社に全体の工事の工程表をだしてもらいましょう。

設計事務所とつながりのある建築会社の場合は今までの付き合いで安くしてもらえるケースもありますが…

建築会社は現場の管理体制がしっかりしているところを選んだほうがいいと思います。

着工

地鎮祭又は起工式など行い、いよいよ工事が始まります。

設計事務所は着工する前に確認申請を行い確認済証を交付してもらいます。

工事が着工してから2週間に1回は定例会議を行います。

定例会議の内容は工事の進行状況の報告、現場での問題点、仕上材の選択などを実際の現場を見ながらの打ち合わせとなります。

基礎工事の配筋が終わった段階で瑕疵担保保険の配筋検査を行います。

中間検査

建て方が終わって屋根や構造体がある程度できた段階で中間検査を行います

設計事務所立会のもと市役所やまちづくりセンターなど職員が実際の現場に来て質疑や検査を行います。

柱や梁、筋交いなどの結合部に適切に建築金物が使用されているかどうかや建物の配置、基礎の施工状況などを検査します。

竣工、引き渡し

建物が竣工したら完了検査を行います。

設計事務所立会のもと市役所やまちづくりセンターなど職員が実際の現場に来て質疑や検査を行います。

完了検査に合格したら検査済証を交付してもらいます。

完了検査が終わって検査済証が交付されたら、お施主さまによる施主検査を行います

指摘事項や改善事項があった場合は後日、修正工事を行います。

修正工事が終わったら再度、お施主さまに確認してもらいます。

引き渡し時には、建物の設備などの説明書やカギ、引き渡し書類と簡単な設備の使い方などをお施主さまに説明します。

設計料の支払い時期

設計事務所と建築設計・監理等業務委託契約をした場合の支払い時期は一般的に以下になります。

・契約時:10%
・基本設計完了時:20%
・実施設計完了時:40%
 (確認済証交付時、又は着工時)
・引渡し時:30%


設計事務所によって支払い時期は変わります。

基本的に、実施設計で出来上がった図面があればどこの建築会社でも同じものをつくることは可能です。

しかしながら、工事監理をしっかりやらないと図面通りの住宅性能を実現することは難しいです。

設計事務所の仕事は建築設計することが7割、工事監理は3割のところが多いと思います。

その他かかる費用

設計・監理料金以外にかかる費用としては以下があります。

・敷地測量費用
・地盤調査費用
・特殊な諸官庁申請、近隣対策費
・確認申請、中間検査、完了検査申請手数料
・計画変更確認申請費
・長期優良住宅申請手数料
・その他申請手数料
・登記費用


敷地測量費用は、100〜200㎡程度の土地で官民立ち合いの必要な測量費用が60〜80万円ほど、官民立ち合いの不要な測量が35〜45万円ほどかかります。

同じ広さでも地形が複雑な場合や隣地の権利に関わる人が大勢いる場合には測量費用も高額になります。

土地が登記されていて法務局で「地積測量図」を入手することができれば敷地測量費用は必要ありません

地盤調査費用は、一般的なスウェーデン式サウンディング試験の場合は5〜10万前後かかります。

各申請手数料は、建物規模で決まります。こちらをご参照ください↓
静岡県建築住宅まちづくりセンターの手数料

地盤調査って必要なの?

地盤調査とはその土地の地耐力を調べる調査のことです。

これにより、杭地業や地盤改良が必要になったりします。

実施設計に入る前までには地盤調査が必要になります。

建築基準法施行令38条により基礎は構造耐力上安全なものとしなければならないので、安全性を確認するために地盤調査を行う必要があります

既存の建物を解体してから建てる場合は先行して地盤調査を行うことはできないので、近隣の地盤調査データを参考にして基礎形状を設計します。

計画変更申請費ってなに?

一般的な住宅の場合は、建築確認・中間検査・完了検査が必要です。

市役所やまちづくりセンターなどで図面と書類を作成して審査してもらう申請費用は設計・監理料金に入っていますが、手数料は別途となる場合が多いです。

しかしながら、施工中に建物の配置を変えたり、建物の形を変えてしまったりした場合は計画変更となります。

その場合はもう一度、建物が建築基準法を遵守しているか確認する必要があるため、計画変更確認申請をする必要があります。

(計画変更しなければならない経緯が明らかに設計事務所のミスであった場合は設計事務所の負担になります)

登記費用について

設計事務所は登記に関しての業務は設計料に含まれていないことがほとんどです。

登記費用とは「建物表題登記」「建物保存登記」「滅失登記」にかかる費用のことです。

「建物表題登記」「滅失登記」
→土地家屋調査士


「建物保存登記」
→司法書士


建物表題登記は土地家屋調査士に頼むと10万前後、建物保存登記は4万ほどかかります。

※「建物表題登記」は新築を建てた場合、家の完成後1ヶ月以内に申請しなければいけません

法務局の相談窓口で丁寧に教えてくれるので、自分でも図面や書類をそろえれば簡単に登記することができます。

自分でする登記に関しての参考サイトは以下になります↓

「自分でする建物表題登記」

「滅失登記についてわかりやすくまとめた」

まとめ

今回は、設計事務所に注文住宅を依頼する時の流れや期間など見てきました。

注文住宅の流れをも一度確認すると

①予算とイメージづくり
②設計事務所選び
③基本設計
④設計監理等業務委託契約
⑤実施設計
⑥相見積りと建築会社選び
⑦見積り調整
⑧工事請負契約
⑨着工
⑩中間検査
⑪竣工、引き渡し


となります。

設計段階では設計単価での見積りとなるため、相見積りをするとかなりの開きが出る場合があります。

それをひとつひとつ建築会社に説明し価格を調整していくので、設計施工が一貫でない分の時間的なロスがあります

しかしながら、お施主さまの暮らしに対する考え方の代弁者としの設計事務所と予算と工程を管理する建築会社(施工会社)とは分けたほうがいいと個人的には思います。

設計事務所を入れないでハウスメーカーや工務店に設計施工を依頼した場合

施工上の問題点を、建築主(施主)側の立場ではなく、施工会社側の意見や都合だけで、客観的な観点からの技術的なアドバイスや適切な工事監理が行われないケースが多くなります。

この記事が設計事務所に注文住宅を依頼する時の流れや期間を知る上での参考になり、設計事務所に相談するきっかけになってくれれば幸いです。

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