マンションと戸建てのどっちがいいの？それぞれのメリットを徹底比較
マイホームを購入しようと考えているみなさんは、マンションと戸建てのどちらにしようか迷うことがあると思います。
選択肢としては
・注文住宅
・建売住宅
・中古住宅
・新築分譲マンション
・中古分譲マンション
などがあります。
結局、どれがいいの？
それぞれにメリットとデメリットがあります。
また、人それぞれの考えかたによって答えは変わるので、「絶対にこれだ！」とういことはないです。
私は17年間(2023年現在)注文住宅やリノベーションを中心に設計事務所を運営してきました。
注文住宅を建てたり、マンションや戸建てのリノベーションを数多く手掛けてきましたが、
どちらが自分のライフスタイルに合った暮らしを実現できるのかは人それぞれだと考えています。
今回は注文住宅、建売住宅、新築分譲マンション、中古住宅、中古マンションのメリットとデメリットをご紹介します。
この記事を読むと以下のことがわかります。
この記事でわかること
・注文住宅、建売住宅、新築分譲マンション、中古住宅、中古マンションのメリットとデメリット
上記のことがわかります。
注文住宅は建築費用が高く、ローンが複雑になる一方、建売住宅は価格が安く、購入までの手間が少ないという特徴があります。
分譲マンションはセキュリティーや利便性が高い反面、管理費や修繕積立金、騒音トラブル、管理規約に制約があるというデメリットがあります。
中古住宅や中古マンションの場合は、メンテナンスや修繕積立金に注意が必要です。
それぞれにメリットとデメリットがあるので、どれが自分のライフスタイルに合っているのかをしっかりと考えて選択するようにしましょう。
【自己紹介】
Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所
設計事務所を17年間(2023年現在)運営している現役の一級建築士です。
店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。
現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。
設計事務所のブログを始めて2年目で月間25000PVを達成！
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マンションと戸建てのメリットとデメリット
今回、比較するのは以下になります。
比較するマンションと戸建て
・注文住宅
・建売住宅
・新築分譲マンション
・中古住宅
・中古マンション
注文住宅
注文住宅は土地があるかないかによって価格はかなり変わりますが、
自由に間取りや設備が決められるところが建売住宅やマンションとは大きく異なるところです。
注文住宅のメリットとしては次のようなことが挙げられます。
注文住宅のメリット
・自由度が高い
・建築中のプロセスがわかる
自由度が高い
一から設計してもらえるので希望に合った間取りが実現できます。
例えば、同じ床面積でも広々とした吹き抜けのリビングがほしい、使い勝手のよい収納スペースがほしい、子供部屋は1つだけでいいといったように、
4LDKが可能な広さでも2LDKにするなど、間取りにメリハリをつけることが可能です。
また、ほかを削ってもここにはお金をかけたい！というこだわりに合わせた家づくりもできます。
建売住宅や分譲マンションでは使わない部屋ができてしまったり、十分な収納スペースがなかったり、
家族にピッタリ合った物件を選ぶというより物件に合わせた生活を考えるようになることが多いと思います。
暮らしやすくて無駄のない間取りにしたいと考えるなら、注文住宅はベストな選択だと思います。
建築中のプロセスがわかる
遠くてなかなか足を運べないこともありますが、注文住宅の場合はできる限り建築現場を訪れて、大工さんや業者さんとコミュニケーションをとる人が多いです。
どのような人たちがどのような作業をしてくれているのかプロセスを見ることは安心感が生まれるので大きなメリットとなります。
仕様についても契約後に大きな変更をすることはできませんが、照明、コンセントの増設や位置の変更などは電気工事の前であれば料金を追加することで応じてもらえます。
建築過程のなかで心配なことがあれば専門家にチェックしてもらうことも可能です。
一方で注文住宅のデメリットは以下のようなことが挙げられます。
注文住宅のデメリット
・建築費用が高い
・ローンが複雑になる
建築費用が高い
注文住宅は一から設計するだけあってそれなりに費用と時間がかかります。
施工会社がおすすめする設備や建材を採用することである程度コストを抑えることは可能ですが、こだわればこだわるほど費用は高くなります。
間取りや仕様を提案されたものから選び、一部は自分で決められるセミオーダーであれば費用は多少抑えられます。
ローンが複雑になる
建売住宅や分譲マンションはひとつの商品を購入するという考え方なのでローンをひとつにまとめられますが、
注文住宅で特に土地を購入して建築する場合は、2本立てのローンの分割実行や1本のローンにつなぎ融資を利用するなどローンが複雑になります。
土地を購入して注文住宅を建てる際に思いのほか手数料が高くなったり、金利が高めになったりするのでしっかりと下調べをしておきましょう。
建売住宅
建売住宅は土地と建物をセットで販売するものです。
すでに完成しているものもあれば、建築前から販売されている場合もあります。
建売住宅のメリットとしては以下のようなことが挙げられます。
建売住宅のメリット
・購入前に完成している建物を確認できる
・注文住宅より安く購入できる
・購入までの手間が少ない
購入前に完成している建物を確認できる
完成している住宅を販売していることが多いので、外観や間取り、内装、設備などを見て、触れて選ぶことができます。
実際の広さを見て家具のレイアウトを考えたり事前に生活動線を体験できたりするので、
イメージと違ったという後悔が少ないでしょう。
また、完成している物件であれば契約後はすぐに引越しができるというメリットもあります。
注文住宅より安く購入できる
建売住宅は分譲地に同じ規格の建物が並ぶことも多く、
同じような間取りで同じ建材、設備を使用して何軒も建てることで建築コストを抑えることができます。
建売住宅が安いのは、住宅の質が落ちるわけではなくこのような理由によるものです。
購入までの手間が少ない
気に入った物件が見つかれば、打ち合わせもそれほど多くありません。
土地代と建物代が一緒になっているので住宅ローンはひとつにまとめられて、契約時に手付金を支払って引き渡し時に残金を支払うかたちになります。
一方で建売住宅のデメリットとしては以下のようなことが挙げられます。
建売住宅のデメリット
・土地の状態がわからない
・個性がない
土地の状態がわからない
注文住宅では建築の前に地盤調査をして、必要であれば地盤改良工事をおこないます。
その過程を確認しているので土地の状態が把握できますが、
完成した建売住宅の場合は当然完成した状態しか見られないので、土地の状態がわからないという心配があります。
個性がない
分譲地に同じような建物がいくつも並んで売りに出されているのを目にしたことはありませんか？
酔って帰宅したときに別の家のインターホンをしつこく鳴らしてしまったなんて失敗談もあります。
規格品なのでどうしても似たような建物が多くなってしまい、設備の変更にも限りがあるので、個性を大切にしたい人には物足りないかもしれません。
新築分譲マンション
多くの分譲マンションは賃貸物件に比べて居住スペースだけでなく、共有部分の設備が充実しています。
共用部分にラウンジやジム、ゲストルーム、コンシェルジュサービスなどを備えているところもあります。
マンションのメリットとしては以下のようなことが挙げられます。
マンションのメリット
・セキュリティーや維持管理体制がしっかりしている
・利便性が高いところが多い
セキュリティーや維持管理体制がしっかりしている
オートロックや防犯カメラはもちろん、管理人が常駐しているなどセキュリティー対策がしっかりしているところが多いです。
また、戸建てと違って建物や共用部分の維持管理を個人がする必要がないというのもメリットのひとつです。
利便性が高いところが多い
駅まで徒歩圏内や都心に出やすい、買い物が便利、病院が近いなど利便性の高いところは戸建よりも分譲マンションの方が購入しやすいです。
そのような場所で土地や戸建を見つけるのはとても大変なことで、価格もかなり高くなります。
また、利便性の高い分譲マンションは資産価値が下がりにくく、人気のあるエリアであれば値上がりする可能性もあります。
売却する可能性があるならそのような物件を選んでおくという方法は有効です。
一方で、マンションのデメリットとしては以下のようなことが挙げられます。
マンションのデメリット
・管理費や修繕積立金、駐車場の支払いがある
・騒音トラブルが起きやすい
・管理規約がある
管理費や修繕積立金、駐車場の支払いがある
住宅ローンの返済に加えて管理費、修繕積立金、駐車場代など、月々支払わなければならない額が数万円になります。
国土交通省の「平成30年度マンション総合調査結果」によるとそれらの平均額は
・管理費：15,956円
・修繕積立金：12,268円
となっています。
これに駐車場代を加えると首都圏では5万円以上になることもめずらしくないです。
戸建てとマンションは同じ価格で住宅ローンを利用しても、マンションの方がそれだけ支払いが多くなります。
騒音トラブルが起きやすい
最近の新築分譲マンションは防音性が高い建物が増えていますが、
常に窓を締め切っているわけではないので、ふとしたことから上下左右の生活音によるトラブルが起きることがあります。
暮らしてみないとわからないというところが不安ですよね。
管理規約がある
マンションによってさまざまですが、ペットを飼う場合の制限や楽器演奏時間の制限、ゴミを出す時間が細かく決まっているなど戸建てに比べて不自由になることが多いと思います。
規約を守らないと大きなトラブルに発展することもあります。
購入したとはいえ自由にならないことがあるのはマンションの大きなデメリットでしょう。
中古住宅、中古マンション
戸建て、マンションともに新築でも中古でも変わらない部分はありますが、中古物件の場合は特に注意しなければならないことがあります。
中古住宅
中古住宅はすべてのメンテナンスを自分で行わなければならないので、これまで暮らしてきた人がどれだけ手をかけていたかによって、住宅の状態がかなり変わります。
売主の保証がなくなった後に床や天井、屋根裏、床下などに雨漏りやシロアリ被害がでると多大な修理費用が必要になります。
また、地盤が悪いことで傾いていると体調にも影響して暮らせなくなることもあります。
素人の内見ではわからないことが多々あるので、ホームインスペクションで専門家にチェックしてもらうことをおすすめします。
おすすめの中古住宅に関してはこちらの記事をご覧ください↓
中古マンション
中古マンションの場合は、購入後の価格があまり下がらなかったり、新築よりも価格が安いなどのメリットがあります。
築年数が古いものを現在流行の暮らしやすい間取りにしたいと思っても、リフォームやリノベーションに制約がある場合があります。
また、修繕積立金が安すぎる物件や滞納者が多い物件は要注意です。
建物が古くなるほど納める金額が突然高額になる可能性があるからです。
新築分譲する際に修繕積立金を相場より安く設定しておいて、数年後に引き上げられるケースもあるので、家計にゆとりをもっておくことが大切です
まとめ
今回はマンションと戸建てのどちらか迷っている人やマンションと戸建てのメリットとデメリットを知りたい人に対して、
注文住宅、建売住宅、新築分譲マンション、中古住宅、中古マンションのメリットとデメリットをご紹介してきました。
まとめると以下になります。
マンションと戸建てのメリットとデメリット
【注文住宅】
→メリット：
・自由度が高い
・建築中のプロセスがわかる
→デメリット：
・建築費用が高い
・ローンが複雑になる
【建売住宅】
→メリット：
・購入前に完成している建物を確認できる
・注文住宅より安く購入できる
・購入までの手間が少ない
→デメリット：
・土地の状態がわからない
・個性がない
【新築分譲マンション】
→メリット：
・セキュリティーや維持管理体制がしっかりしている
・利便性が高いところが多い
→デメリット：
・管理費や修繕積立金、駐車場の支払いがある
・騒音トラブルが起きやすい
・管理規約がある
【中古住宅】
→メリット：
・新築より安い
・性能基準を満たしている物件が多い
→デメリット：
・家の状態の良し悪しがある
【中古マンション】
→メリット：
・新築より安い
・利便性が高いところが多い
→デメリット：
・リフォームやリノベーションの制約
・積立金が突然高くなる場合もある
その他には、注文住宅は建築費用が高く、ローンが複雑になる一方、建売住宅は価格が安く、購入までの手間が少ないという特徴があります。
分譲マンションはセキュリティーや利便性が高い反面、管理費や修繕積立金、騒音トラブル、管理規約に制約があるというデメリットがあります。
中古住宅や中古マンションの場合は、メンテナンスや修繕積立金に注意が必要です。
それぞれにメリットとデメリットがあるので、どれが自分のライフスタイルに合っているのかをしっかりと考えて選択するようにしましょう。
この記事が予算やライフスタイルに合わせた最適な選択に少しでも役立てれば幸いです。
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