顔面把手付深鉢形土器が展示されている平出(ひらいで)遺跡に行ってきた!
仕事で床下エアコンがついている住宅展示場の見学に行きました。
住宅展示場は長野県の塩尻市にあったので仕事をすませた後、前々から気になっていた平出遺跡に行ってきました。
平出遺跡ってなにがあるの?
縄文時代の竪穴式住居や古代の掘立柱建物などが復元整備されています。
平出博物館では出土品が展示されていて、今回の目玉である顔面把手付深鉢形土器(がんめんとってつきふかばちがたどき)もその中にあります。
【自己紹介】
Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所
設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。
店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。
現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。
設計事務所のブログを始めて2年目で月間25000PVを達成!
住宅に関する悩みを解決すべく、ブログやTwitterで情報発信しています。
「いいね!」や「フォロー」していただけるとうれしいです。ヨロシク(b・ω・d)デス♪
それからコメント欄はこれまで皆さんが経験してきたことを発信する場として使っていただければ幸いです。
役立つ情報をみんなで共有できるような書き込みは大歓迎です。
周辺を散策してみる
復元された住居址の村は、山裾に開けた土地が広がっています。
駐車場からぶどうの果樹園を横目にガイダンス棟へ向かいます。
訪れたのが12月だったのでまだ寒かったのですが、晴れていたので散策するにはいい天気です。
地形について
塩尻市は周りを山に囲われた盆地にあります。
平出遺跡はその盆地の南端にあり、近くには「平出の泉」から湧き出す水が川となって遺跡公園の南側に流れています。
古くは旧石器時代の打製石器や黒曜石の矢尻などが出土しています。
遺跡公園には、縄文の村、古墳時代の村、平安時代の村などが復元されています。
縄文から平安まで時代を通してここで暮らしていた人々の住居址を見ることができます。
ガイダンス棟で映像鑑賞
ぶどうの果樹園と遺跡公園とのあいだの道の中央にガイダンス棟があります。
入館料は無料、開館時間は9:00~17:00
ガイダンス棟では「平出の絵地図」がもらえます。
勾玉づくりや火おこし体験などのワークショップの情報やお土産ものなどがあります。
平出遺跡が発掘、復元されるまでの説明を映像鑑賞することができました。
縄文の村を見学
ガイダンス棟の目の前には縄文時代の村が復元されています。
芝生が敷き詰められ遺跡公園としてきれいに整備されています。
竪穴式住居について
縄文時代の村の竪穴式住居は円形のものでした。
4本の掘立柱に梁がかけられ、梁の上に2本の材を頂部でつなぎ合わせ合掌のかたちにしたサス構造でした。
大きさは外周で4坪ほど、掘立柱のスパンは一間ほどで、比較的こじんまりとした佇まいです。
内部には炉や火だなが復元されていました。
立石について
縄文の村の中央には立石(りっせき)があります。
立石は2箇所で復元されており広場の中心にあります。
この立石を囲むような環状あるいは弧状に竪穴式住居が並んでいます。
立石からすべての竪穴式住居の出入り口が見えました。
日時計のような役割だったのでしょうか…
平出博物館で出土品を見学
川沿いの道を山の方に10分ほど歩くと平出博物館があります。
まだ12月なので日陰には雪が積もっていました。
開館時間は午前9:00~午後4:30、入館料は300円です。
出土品が旧石器時代からはじまり縄文時代、古墳時代、平安時代と各時代ごと分類され展示してありました。
土偶の出土品をみる
縄文時代の平出遺跡からはたくさんの土偶が見つかっています。
比較的小さな(10~15cm程度)土偶でした。
どの土偶も同じですが、身体の一部が割られて欠損していました。
顔や身体には入れ墨でしょうか装飾があります。
バラバラにする意味を考えるととても不思議です。
宗教上の祈りの道具だったのでしょうか…
土偶が割られる意味について考えてみたブログはこちらをご覧ください↓
顔面把手付深鉢形土器をみる
顔面把手付深鉢形土器が多数展示されていました。
把手の部分に人の顔面があります。
縄文の模様もそうですが、蛇の鱗を連想してしまうのは私だけでしょうか…
顔面把手付深鉢形土器の中には胴部にも顔面がついたものがあり、出産を表現しているとされるものもあります。
宗教上の祈りの道具だったのは確かだと思います。
釣手土器の展示もありました。
釣手土器は、中に油を入れて明かりとりの灯火具(とうかぐ)とする説が有力な土器です。
顔面のついた釣手土器はありませんでした。
顔面ついた釣手土器は胎内に火の神(カグツチ)を宿し、母体を焼かれる女神(イザナミ)を表現しているともいわれるものもあります。
まとめ
今回は平出遺跡で竪穴式住居や掘立柱建物を見学し、平出博物館で出土品の土偶や顔面把手付深鉢形土器、釣手土器などを中心にみてきました。
時代を通して人が住み続けている土地には山に囲われていて、湧き水があり川が流れているなど共通した特徴があります。
弥生時代の住居址はなかったので、稲作には不向きな土地だったのでしょうか…
それにしても、とても個性的な出土品が展示されており、縄文時代はやはり面白いと思った一日でした。
この記事が役に立った、面白かったという方はコメントしてくださいね。
また、FacebookやTwitterでみなさんのお役にたてる情報発信しています!
「いいね!」や「フォロー」していただけるとうれしいです。ヨロシク(b・ω・d)デス♪
アーキトリック一級建築士事務所