土偶ってなんで割られたの?神話や物語から作られた意味を考えてみた

気づくとPinterestで土偶の画像を集めてる…土偶病だな(-.-;)
と思う反面、土偶のもつ不可思議な魅力に取り憑かれて?しまい様々な説を読むなかでわかったことや疑問点などをまとめるためにブログに記しておきたいと思います。

安産・多産の女神だった?

「土偶 縄文のビーナス」長野県茅野市棚畑遺跡出土
縄文時代(中期

土偶の大多数が女性の姿であることからみて、なんらかの女神崇拝があったと考えられる。その中には妊娠している女性の特徴があり、安産・多産の女神だと考えるのがもっとも自然だといえる。

あたり前ですが縄文時代の出産は母子ともに命の危険をともない高い乳幼児死亡率により縄文人の平均寿命は男女ともわずか14.6歳という推計もあるほど。
(過酷な乳幼児を生き延びたものの平均寿命は31歳ぐらい)

しかし、それだけでは、壊されたり、埋葬されたりしているという奇妙さが説明できない。

同じ土偶の破片が遠く離れた場所から見つかるなど意図的に壊され、埋葬されていたことなどから何かしらの呪術や儀式が行われていたのではないかと推測できる。

土偶をX線で調べると、あらかじめ壊すことを前提にしたような造られかた(分割塊作成法)をしているなどの間接的な証拠が挙げられている。
(写真:土偶のX線写真と分割塊作成法/山梨県釈迦堂遺跡博物館

土偶は女神の化身であり、安産・多産の呪術や儀式で使い終わった後に壊しその破片を各々の家族のお守り?としての埋葬したのかもしれない。

食物起源神話に関係がある?

古事記には大気都比売神(オオゲツヒメ) が鼻や口、尻から様々な食材を取り出したて速須佐之男命(スサノオ)をもてなしたり、
日本書紀には保食神(ウケモチ)が口から米飯、魚、毛皮の動物を出して月夜見尊(ツクヨミ)をもてなしたなどの説話があるが、
どちらも同様に殺され屍体から様々な食物を生み出す説話がある。

排泄物から食物などを生み出す神を殺すことで食物の種が生まれたとするものは東南アジアでよく見られるハイヌウェレ神話の特徴とよく似ている。

大気都比売神(オオゲツヒメ)と須佐之男命本 (スサノオ)
保食神(ウケモチ)と月夜見尊(ツクヨミ)
日本神話における食物起源神話

「遮光器土偶」青森県亀ヶ岡遺跡出土
縄文時代(晩期前半)

縄文人は、この神話になぞらえて土偶を壊し、その身体の一部を埋葬することで五穀豊穣を祈ったのかもしれない。

しかし縄文時代に農耕が盛んだったか?というと疑問が残る。

割るという行為について

かわらけを割る
戦国時代、武将が出陣する際に「かわらけ」につがれた酒を飲み干して割り、戦勝祈願を行うなど、「かわらけ」は古来、自身の災厄を憑り移らせる一種の人形(ひとがた)とみなされ、これを破砕することで、厄を祓うといわれております。

グラスを割る
何かことを起こすときにみんなで乾杯してそのグラスを割るという儀式をドラマや映画で見かける。
砕けたグラスはもう元には戻らないことから不可逆的な約束や決意を示している。

故人の愛用していた茶碗を割る
茶碗を割ることでこの世に戻らずにあの世にちゃんと行けるように願う。茶碗を割る風習は関西を中心として中国地方でもで多いとされ、宗派によってというよりも地方的な儀式。

「合掌土偶 」青森県八戸市風張1遺跡出土品
縄文時代(後期後半)

合掌土偶
切断面に接着剤としてアスファルトが付着しているものも多く、切断した部分を修理して繰り返し使用していたと考えられている。

「合掌土偶 」のアスファルトの痕跡

割ること壊すことの意味
身代わりとして厄を祓う、不可逆的な約束や決意、この世への執着を絶つ
などの意図により割る、壊すことがされていたと思われる。

土偶の正中線は腹を割った傷 !?

以下は独自の理論で日本古代史に大胆な仮説を展開した哲学者梅原猛稿さんの説で「里山のフクロウ」さんのブログより引用したものです。

出産により母子ともに死んでしまった場合の子供の魂を弔うために行われた儀式に土偶を用いたのではないかとするものです。

—「腹の中にある胎児のまま母親の死にあって死なざるを得なかった胎児はいったいどうなるのか」

梅原さんは、胎児の死に焦点を絞って、土偶の役割について、考えをすすめて行きます。

祖先の霊が再生した胎児の霊は、母親の霊と同じく、あの世へ送らねばなりません。

「祖先の霊を母親の胎内に閉じこめてむなしくさせたら・・・・・多くのたたりを生ずるにちがいない。とすればどうすればよいか。それには母の腹を裂き、その胎児をとり出し、それを葬って、その霊をあの世へ送る必要がある」。

実は、これは梅原さんの単なる想像ではなくて、近年まで残っていたアイヌ社会や福島県のある地方の風習にヒントを得たものです。梅原さんは、これらの風習に強烈に示唆されて、土偶の役割解明へと進んでいきます。

上に見た、ほとんどの土偶に共通して見られた「正中線」の意味を解きます。

「正中線」は、胎児を母親からとり出したときの「腹を割った傷」である、という。つまり、「妊娠した女性が死んだとき、腹を切って胎児をとり出し、その女性を胎児とともに土偶をつけて葬ったのではないか」。「副葬」の意味も、おのずから理解できます。—

梅原猛稿『土偶の神秘-死の尊厳と再生への願望』
同氏監修『人間の美術1-縄文の神秘』
「縄文の女神」山形県舟形町西ノ前遺跡出土
縄文時代(中期
「ハート形土偶」群馬県東吾妻町郷原出土
縄文時代(後期
中空土偶「茅空(かっくう)」 」北海道函館市著保内野遺跡出土
縄文時代(後期後半

土偶の正中線は円形部のヘソより上側にある場合が多いことから子供を取り出すための帝王切開の位置(へそより下)とは少し異なるなどの疑問が残る。

では何のためにあるのか?

「みみずく形土偶」埼玉県さいたま市真福寺貝塚出土
縄文時代(後期後半~晩期前半)

みればみるほど魅了してやまない土偶ですが、人間の姿かたちに似せてつくられたものは自分のみたところではないです。縄文人がこのような姿かたちだったとも考えられないし(ましてや宇宙人でもないw)ということはやはり神か精霊などを想像力を働かせてつくったのではないかと考えるのが妥当のような気がします。

女性・妊娠・破壊・副葬のこのキーワードから

女性の神が重要な役割をもち
出産に関係する儀式が行われており
その儀式は破壊してばらばらに埋葬することで完結する…

もしかしたら…
伊邪那美命(イザナミ)が安産・多産の女神、もしくは死の女神では?
シャーマンが土偶を依り代に黄泉の国から呼び寄せる儀式を行い
妊婦の腹の中の赤ちゃんに取付いている悪霊(先に死んだ子供の魂など)を土偶のおなかの中に封じ込める

悪霊とともにイザナミも封じ込める儀式を行い土偶ごと割る
割られることで悪霊をつれて黄泉の国へ帰ってもらう
依り代とした土偶には霊的な力が残っているのでばらばらにして霊力を弱め各々の家族で埋葬する。

と神話好きの私は単純に考えてしまいましたが
わからないことだらけで子供がいたずらでつくったのではないかと思えるかわいらしい姿かたちの土偶にはいろいろな物語があっていいのではないかと思う今日この頃です。

風邪はうつすと治るといいますが、土偶病はどうでしょうか…
∵ゞ(>д<)ハックシュン!
ちなみに代表的な土偶がアマゾンで売ってましたほしいですw

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