外壁の隙間を充填するには硬質発泡ウレタンがとても便利です

外壁のモルタルが割れてしまったり、サッシとの隙間が開いてしまったりした時、コーキングするにしても広い隙間を埋めるのは大変です。

そんな時に役に立つのが発泡ウレタンです。

発泡ウレタンってなに?

発泡ウレタンとは隙間にスプレーすると液体がジュワ~と発泡して、隙間を埋めてくれるものです。

本格的な外壁改修は必要だけど、今すぐにはできない場合の一時的な補修剤としてとても役に立ちます。

今回はこの発泡ウレタンについてご紹介できればと思います。

【自己紹介】

Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所

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独立気泡の硬質発泡ウレタンはこちら

独立気泡の硬質発泡ウレタンのおすすめは以下です↓

ワールドフォーム(アイボリー):Amazonより

ワールドフォーム(アイボリー)
¥1,980

使うときの注意点

・手袋をする

・汚れてもいい服装


・液体がほかの所にたれてしまったら発泡後に乾いてからとる


・思っている以上に発泡するので様子を見ながらスプレーする


・ノズルは1回使い切りなのでノズルを追加するか専用のワールドガンなどを利用する

ワールドガン 発泡ウレタン用HT-GUN
¥9,480

ワールドフォームを使った後は必ず専用クリーナーのワールドクリーナーで、使用した吐出専用ガンとバルブなどを洗浄しましょう↓

ワールドクリーナー
¥2,738

など、なれないと手についてしまってベトベトしたり、服につくと取れなくなってしまうので発泡後にしっかりと乾いてからさわるようにしましょう。

発泡倍率は1.5~2.0倍となっていますが、隙間などの場合は思った以上にはみ出てしまいますので、少量ずつ発泡状態の様子を見ながらスプレーしたほうがいいと思います。

発泡ウレタンについて

発泡ウレタンとはウレタン樹脂に発泡剤を混ぜたものです。一般的には住宅の断熱材などによく使われています。

硬質発泡ウレタンについて

発泡ウレタンには軟質と硬質の2つがあります。
軟質→発泡スチロールなど
硬質→断熱材、防音材
ホームセンターなどで売られている隙間充填のスプレー缶は硬質タイプのものがほとんどです。

断熱材や防音材としてよく使われる硬質タイプの発泡ウレタンですが、外壁の隙間充填の補修材としての耐水性があるかどうかについてみていきたいと思います。

独立気泡構造とは

発泡ウレタンには独立気泡構造連続気泡構造があります。
連続気泡構造タイプのものは気泡が互いにつながっているため空気や水がなかで自由に動きます。
連続気泡構造の発泡ウレタンは車のシートやソファー、クッションなどに良く使われる素材です。

硬質発泡ウレタンは独立気泡構造で水や水蒸気を受け付けないとのことです。

硬質発泡ウレタン
吸水性・・・0.3~0.03vol%
(スキン層有無で差異、表面層を残すと殆ど水はしみません)

vol%とはボリュームパーセントと読み、濃度を表す単位です。

vol%=100×物質Aの体積÷Aの体積を含めた全体の体積

※0.3~0.03vol%とは3cc(ティースプーン1杯)の水を含むのに体積1,000~10,000mlつまり、1~10リットルの発泡ウレタンが必要になるという計算になります。

発泡ウレタンの体積は30倍程度に膨らむので1~10リットルの発泡ウレタンの体積は1.5リットルのペットボトルが20~200本分になります。

つまり1.5リットルのペットボトル20~200本分の発泡ウレタンに含まれる水の量はティースプーン1杯分ということになり、ほとんど水や水蒸気を吸収しないことがわかります。

外壁の隙間充填に使用する

サッシまわりのモルタルの割れやタイルの一部が剥がれ落ちてしまって下地が見えてしまった箇所、配管用の孔を空けた隙間を充填したいときに発泡ウレタンはとても使い勝手がいいです。

防水層として水周りに強い

モルタルの割れに使うときは接着性能はあまりないので、雨風が内部にまで染み込まないための一時的な補修材としての使用となります。

前述の通り耐水性があるので水周りの防水層としても使えます

具体的には
・建物外部の配管貫通部
・流しの排水部分の隙間
・天窓のつなぎ目やサッシの隙間
など

屋外での使用でも耐水性があるので雨風の侵入を防ぐための隙間の充填にはとても役に立ちます。

簡単に隙間を充填できる

割れている目地が深かったり、面積が広い場合はコーキングで充填するのは難しかったりします。

その点、発泡ウレタンでスプレーすると広い面積はもちろん、深い目地の入り口の隙間のところをしっかりと充填してくれるので雨風が充填された箇所以上奥には入りません。

モルタルやALC板、サイディングなどにもしっかりと接着して隙間を充填してくれます。

まとめ

本格的な外壁改修は必要だけど、今すぐにはできない場合の一時的な補修剤として独立気泡の硬質発泡ウレタンを紹介しました。

実際の例だと…

解体作業などで外壁との取り合いのところで補修の必要が生じた時、解体工事が終了するまで補修はできないので一時的な補修材として雨風をしのげる発泡ウレタンをスプレーする

まだ外壁が仕上がっていない天窓などのサッシ取り付け時に、雨が入ってきてしまった緊急の充填材として使用する

など実際の現場での使用用途はいろいろあります。

本格的な外壁改修は必要だけど今すぐにはできない場合は、一時的な補修材として独立気泡の硬質発泡ウレタンの使用を検討してみてはいかがでしょうか。

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