【土地選びの注意点】注文住宅を建てるのはやめた方がいい土地4選

注文住宅を建てる第一歩である土地選びは非常に重要です。

これに失敗してしまうと余計な費用が発生したり、健康被害を受けたりといった様々なトラブルが発生してしまうことが考えられます。

健康被害になる土地ってどんなの?

工場の跡地などで、土壌汚染のリスクが高い土地になります。

土に触れたり、土に含まれる含有物質を吸い込んだりして、健康被害が生じる可能性があります。

私は18年間(2024年現在)注文住宅やリノベーションを中心に設計事務所を運営してきました。

土地選びはなかなか希望したものが見つけられずに苦労するお客さんが多いです。

今回は土地選びに失敗するための確率を下げるための内容になっています。

この記事を読むと以下のことがわかります。

この記事でわかること

・やめた方がいい土地4選

・土地選びの注意点

上記のことがわかります。

私の経験からいって、全てにおいて完璧な土地を見つけること非常に難しいです。

たとえ十分な予算があったとしても、欲しいタイミングで条件の良い土地が売りに出されているとは限りません。

大切なのは購入前に土地が持っているリスクを把握し、十分な対策が取れるか検討することです。

その土地のメリット・デメリットをしっかりと検討して後悔のない土地選びをしましょう。

【自己紹介】

Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所

設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。

店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。

現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。

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やめた方がいい土地4選

やめた方がいい土地は以下の4つになります。

やめた方がいい土地4選

・前面道路に水道管が引き込まれていない土地

・工場の跡地

・交通量の多い道路に面した土地

・活断層の真上にある土地

前面道路に水道管が引き込まれていない土地

敷地の前にある道路のことを前面道路といいますが、

もし購入した土地に水道管が引き込まれていない場合は、前面道路から敷地に水道管を引き込まなければなりません

費用は土地の条件によっても、前面道路が私道か県道かによっても変わってきますが、

道路から建物が離れていると100万円近くかかることもあります。

しかし、道路の中には近くに利用者がいなくて、水道管が引き込まれていない道路も存在します。

この場合だと、まず前面道路に水道管を引き込むことから始めなければいけません

土地の前の道路が公道だったら私道と違って水道管を設置するのは国か市区町村がやってくれるじゃない?

と思う方もいるかもしれませんが、

前面道路への水道管の引き込み費用は公道・私道に関わらず、基本的に全額自己負担になります。

一部市区町村で補助金が出るところもありますが、これは井戸水からの切り替えが条件だったり、

そもそも補助をやっていなかったりといった自治体が多いので、あまり当てにしない方がよいでしょう。

水道管の引き込みには、場所によっては道路を一時通行止めにして道路を掘って水道管を埋めるという作業が必要になります。

そのため、水道管を引き込む距離とアスファルトなどの舗装の有無によっても変わってきますが、

引き込み費用の相場は、だいたい1mあたり3万円〜10万円程度となります。

最寄りの水道管まで10mのところにある前面道路がアスファルト舗装されている土地を購入したとすると、

水道管を引き込むためにアスファルトを掘削する必要があるため、費用が1mあたり10万円と想定すると、

10m×10万円=100万円となる計算になります。

100万円もあれば住宅設備のオプションでちょっとした贅沢ができますし、外構も充実させることができますよね。

中には、前面道路に水道管が引かれていないことのリスクを理解せずに土地を購入してしまい、後から工事費用が数百万円という見積もりが出て驚いたというケースもあります。

このようなことが起きないよう、前面道路に水道管が引かれているのか必ず購入前に確認するようにしましょう。

工場の跡地

工場の跡地などで、土壌汚染のリスクが高い土地は私なら選びません。

工場の他にガソリンスタンドも使用している薬品の関係で土壌汚染のリスクが高いと言われています。

土壌汚染された土地に家を建てると、土に触れたり、土に含まれる含有物質を吸い込んだりして、健康被害が生じる可能性があります。

また、汚染がわかると土地の資産価値が下がって土地の売却が難しくなってしまうデメリットもあります。

2016年に築地や豊洲市場の土壌汚染について話題になりましたよね。

豊洲市場の場合は東京ガス工場の跡地だったため、ガスの製造過程で排出された有害物質で土壌が汚染され、

2008年の調査では環境基準の最大4万3000倍のベンゼンが検出されました。

この土壌汚染の対策にはなんと860億円もの費用がかかったというほど、一度汚染された土壌を無害な状態に戻すのは非常に大変な作業になります。

このように土壌汚染は深刻な問題ですが、一定の条件を満たさない工場に関しては、土壌汚染調査の実施は義務ではありません。

そのため、購入を検討している土地に何が建っていたのかは必ず確認しましょう

汚染リスクの高い土地は初めから避けた方が賢明です。

交通量の多い道路に面した土地

交通量が多いとそれだけ交通事故のリスクが上がります。

小学生くらいのお子さんは、学校の登下校だったりお友達の家に遊びに行ったりと、子供だけで外に出る機会が増えてきます。

しかし、小学生だけで車通りの多い場所を通ると考えると、親としては心配になりますよね。

また、トラックの交通量が多い国道に面しているとトラックが通るたびに、騒音や振動が発生します。

家の中が静かな就寝時間帯はとくに気になりやすく、ストレスや睡眠不足の原因となってしまうことも考えられます。

排気ガスで汚れてしまうため洗濯物の外干しも難しくなります。

時間帯や曜日によっても交通量は変わってきますので、検討中の土地があれば平日と休日に朝と夕方の交通量を確認しに行くことをおすすめします。

活断層の真上にある土地

揺れの大きさ自体は地盤によっても変わってくるので、一概に活断層の近くだから揺れが大きくなるとは言えません。

しかし、活断層の真上に家を建てると大きな地震で活断層がずれた際に、上にある建物は大きなダメージを受けたり、

地形が変わって住めなくなるといった危険性が高いため、活断層の位置には注意が必要です。

例えば、2016年に起きた熊本地震では活断層の真上に建てられた家の全壊率が57%でした。

この地震で最も大きな被害を受けた益城町(ましきまち)の全壊率が28.2%と聞くと、57%という数字の深刻さを実感しますよね。

また、テレビやインターネットで地震の後に大きく割れていたり、隆起している地面を見たことがある方は多いと思います。

先日の能登半島地震でも、海岸が隆起して海岸線が200m前進するほどの地形変化が確認されたという大きなニュースになりました。

現在の建築技術ではこのような強い自然の力に対抗する手段はありません。

まだ発見されていない活断層もあると言われていますが、少なくとも現在わかっている活断層の国土交通省の国土地理院のHPから閲覧することができます↓

国土交通省の国土地理院

検討している土地と活断層の位置関係はこの活断層図で必ずチェックしておきましょう。

土地選びの注意点

今回は私なら避ける土地についてご紹介してきましたが、いま住んでいる土地がこれらの条件に当てはまるからといって、

必ずしも土地選びに失敗しているという訳ではないので安心してください。

例えば、前面道路に水道管が引かれていない土地の場合は、

水道管を引き込む最初の費用面さえクリアできれば、その後の安全面や資産価値に影響はありません

私の経験からいって、全てにおいて完璧な土地を見つけること非常に難しいです。

たとえ十分な予算があったとしても、欲しいタイミングで条件の良い土地が売りに出されているとは限りません。

その土地のメリット・デメリットを比較して、納得できるラインを探していかないと何年経っても土地が見つからないといった悩みを抱えることになります。

大切なのは購入前に土地が持っているリスクを把握し、十分な対策が取れるか検討することです。

ぜひこの記事を参考にして後悔のない土地選びをしてください。

まとめ

今回は土地選びの注意点を知りたい人や建てるのはやめた方がいい土地を知りたい人に対して、

土地選びの注意点と注文住宅を建てるのはやめた方がいい土地を4つご紹介してきました。

まとめると以下になります。

やめた方がいい土地4選

・前面道路に水道管が引き込まれていない土地

・工場の跡地

・交通量の多い道路に面した土地

・活断層の真上にある土地

私の経験からいって、全てにおいて完璧な土地を見つけること非常に難しいです。

たとえ十分な予算があったとしても、欲しいタイミングで条件の良い土地が売りに出されているとは限りません。

大切なのは購入前に土地が持っているリスクを把握し、十分な対策が取れるか検討することです。

その土地のメリット・デメリットをしっかりと検討して後悔のない土地選びをしましょう。

この記事が少しでもこれから注文住宅を建てる方の土地選びの参考になってくれれば幸いです。

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