これから先の建築設計はBIMがあたりまえ、VRやARはどうなる?
現在の建築設計を考える上でのひとつの大きな流れは3Dモデリングデータを利用して設計過程から建物の施工まで一貫して進めるといった流れでしょう。
3DCG製作は今ではBIM(ビルディング インフォメーション モデリング)の導入により簡単に製作できるようになりました。
設計過程や施工前の検討など修正・やり直しが何度でもでき、とても簡単にシュミレーションできるのでとても便利です。
建築の意図を伝えるためのコミュニュケーションとしてのCGはますます必要とされVRなどによりリアルタイムで設計していくといった時代ももうそこまできています。
また、プレカット工場での木材加工、金属加工やレーザーカット技術にとどまらず建物一棟まるごと3Dプリンターで出力するまでにはならないまでも各パーツごとモデリングデータを出力し現場で組み立ててゆくといった建築施工法もますます一般的に普及してゆくでしょう。
これからの建築設計を考える際、BIM導入は不可避なのです。
しかしながら現時点でのBIMソフトの性能、製造プロセスのハード面での課題もまだまだあるのも事実・・・
ゆえに
設計者ひとりに求められる役割や仕事量が増える傾向にあるという事実も否めません。
まだ過渡期であるこの時代(さまざまな情報があふれ「できること」と「できないこと」の境界線があいまいとなっている)
乗り切るために現在の建築設計に求められるものとは?
あたりまえのことですが
【人はそこで何をするのか?】
そのための場所・空間づくりにあると私は考えています。
建築はそこにいる人のとって背景のような存在です
人にそこで何をしてほしいのかまで求めるものではない…
ある程度のフレキシビリティーとよりよい環境を整えてあげることに設計意図をおくのはあたりまえのことです。
ここでいう建築とは住空間のことを想定していますが
都市のさまざまな機能を住居の一部としてとらえる考えから
VRやAR(拡張現実)によりさらなる進化を遂げようとしていると思われます
⇒バーチャル環境にともなう個人指向と建築空間の変容について
今までの段階的な考えでは
たとえば住宅のキッチンダイニングを考えたとき
それは都市でいう飲食店などにあたり、人の生活空間が都市機能へと広がり多様化していく…
都市の全体像と住居「ブックレットのイラストレーション—louis I. kahn」
という一方方向に住宅が都市の機能として拡張し発展していくという考えですが
VR環境はあくまで個人的なものであり、都市の機能(まだ一部ではあるものの)をより個人の手元にまで戻すこと(拡張の逆方向)にその真価はあるように思えます。
都会での一人暮らしの人を考えたケースですが…
都市の中で生活する人々にとって家のリビングは街中のカフェや映画館などにおきかえることができたりと、多種多様に都市に配置された機能を利用できるので住宅は必要最低限に寝るだけのスペースで十分だったものが、バーチャル空間に依存する頻度が多くなると現実の自分自身のおかれた環境はより自然に近いかたち(よりよい環境)を求めるようになるという考えにもとづいています
おなじVR環境でも機械につながれ、密閉された劣悪な環境下(生身の肉体を最低限維持するための培養液の中など…w)では現実とのギャップにうんざりしてしまいVRに入りこんだままになってしまう人もでてくるかもしれません><;
そんなことがおきないために
建築にかかわる人間は現実の空間とVR空間とのちょうどよい関係を考えていかなければならないのかもしれない!!
…と思う今日この頃です^^;
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