リノベ向きの物件選びが重要!?リノベーションでよくある失敗例とその対策

新築よりも中古物件を買ってリノベーションした方が工事費用を安くすることができます。

中古物件は都市部や別荘地など立地の良い場所に多い傾向があります。

中古物件はマンションと戸建のどちらがいいの?

どちらにもメリット・デメリットがあるので、はっきりとどちらがいいのかは言えないです。

マンションと戸建のメリットデメリットについてはこちらの記事をご参照ください↓

リノベーションをするなら戸建の方が自由度があり工事はしやすかったです。

今回はリノベーションでよくある失敗例とその対策、失敗しないコツをご紹介します。

この記事を読むと以下のことがわかります。

この記事でわかること

・リノベーションでよくある失敗例とその対策

・リノベーションで失敗しないコツ

上記のことがわかります。

2022年の建築基準法の改正により、2025年までにすべての新築一戸建てに省エネ基準への適合が求められることになりました。

これまでは断熱性能に関して、マンションより戸建物件の方が劣っていましたが、

この改正により、これから2022年以降の戸建物件でも等級4以上の断熱性能を確保している物件が多くなります。

これからは、戸建の中古物件を探す際に2022年以降の物件が狙い目になるでしょう。

【自己紹介】

Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所

設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。

店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。

現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。

設計事務所のブログを始めて2年目で月間25000PVを達成!

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リノベーションでよくある失敗例とその対策

リノベーションでよくある失敗例は以下になります。

リノベーションでよくある失敗例

・違反建築だった

・配管や設備が劣化していた

・屋根や外壁の修繕が必要だった

・思い通りの間取りにならなかった

・家具が置けなかった

・予算オーバーしてしまった

・家の前の交通量が多かった

・業者選びに失敗した

違反建築だった

リノベーションでよくある失敗例は、違反建築だったことです。

違反建築物を不動産屋にすすめられるのはそもそも問題なのですが…

違反建築物の場合は建築確認を必要とするリノベーションができないといったデメリットがあるからです。

建築確認を必要とするリノベーションってどんなものがあるの?

建築確認が必要なリノベーションは以下になります。

建築確認が必要なリノベーション

・準防火地域・防火地域の増築(面積に関係なく)

・準防火地域・防火地域以外の土地で10㎡を超える増築

・大規模な修繕・模様替え

→「建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕・模様替え」

主要構造部とは「壁、柱、床、梁、屋根、階段」などのことです。

外壁や屋根の過半以上の修繕は確認申請を必要とします。

また、階段を壊して位置を変えたりするのも確認申請を必要とするリノベーションになります。

違反建築物の場合は基本的にこれら確認申請を必要とするリノベーションができません

また、違反建築物に関与した建築主・設計者・工事監理者・施工業者などは、行政指導や行政処分を受ける可能性があるので注意しましょう。

違反建築物についてはこちらの記事をご参照ください↓

違反建築物でないことを証明するには「検査済証」が必要になります。

確認申請を必要とするリノベーションの場合は「検査済証」の有無を確認しましょう。

配管や設備が劣化していた

リノベーションでよくある失敗例は、配管や設備が劣化していたことです。

エコキュートやエアコンの室外機など雨風、紫外線にさらされてしまい劣化している場合が多いです。

また、古い中古物件の場合は水道管に鉄管が使用されていて、劣化して水漏れが起こっている場合が多いからです。

いまでの給水管としてはHIVP管やポリ管が一般的です。

※HIVP管とは水道用耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル管のことで、プラスチック樹脂のためにサビ付きのトラブルが起きない水道管のことです。

※ポリ管とはポリエチレン管のことで、取り外しや取り付けが簡単で熱や振動、化学物質に比較的強い性質があります。

水漏れってどうやって調べればいいの?

水道管の元栓バルブをあけた状態でトイレやキッチン、風呂の水栓を一度使ってみてから閉め、水道メーターが回っているかどうかを確認しましょう。

水道メーターが少しでも回っていれば毎月の水道代が高くついてしまいます。

特に、鉄管が使用されていた場合は修繕のための工事費用が高くなるので、

中古物件を探す際に配管は何を使っているのかなど確認し、劣化に気をつけましょう

屋根や外壁の修繕が必要だった

リノベーションでよくある失敗例は、屋根や外壁の修繕が必要だったことです。

戸建のリノベーションでは築年数が30年以上経っていると外壁や屋根のリフォームが必要になる場合が多いからです。

リフォーム済みの中古物件やしっかりとメンテナンスされていればいいのですが、

空き家期間が長い物件の場合は、屋根や外装が傷んでいるケースが多いです。

家の痛み具合ってどうやって確認すればいいの?

ホームインスペクター(住宅診断士)に依頼するといいと思います↓

≫日本ホームインスペクターズ協会

費用も目視で確認するだけであれば、基本的な診断は5〜7万円程度になります。

その他でも必ず大工さんや建築士などプロに調査を依頼しましょう。

不動産屋が費用を負担してくれる場合もあるので、購入前に住宅診断をして確認したい旨を不動産屋に話してみましょう

思い通りの間取りにならなかった

リノベーションでよくある失敗例は、思い通りの間取りにならなかったことです。

木造在来工法の場合は移動できない筋交があったり、梁の掛け方によって抜けない柱が出てきたりする場合が多いからです。

構造上の問題で思い通りの間取りにならない場合はどうすればいいの?

スケルトンにして柱梁の軸組を変更する確認申請を必要とする大掛かりな工事になります。

確認申請を必要とする大掛かりな工事になれば、費用や時間がかかるため予算オーバーになってしまうケースが多いです。

また、使っている柱や梁のサイズでは耐震性が低い場合は補強する必要も出てきます。

間取りは既存の構造に左右されるので、壊せない構造体が出てくることを想定して間取りを考えましょう

家具が置けなかった

リノベーションでよくある失敗例は、家具が置けなかったことです。

冷蔵庫やダブルベッドなどの大きな家具が変更した建具では入らなかったりする場合があるからです。

入らない場合はどうすればいいの?

建具を取り外して開口を広くするなどの必要が出てきます。

また、クレーンを使ってベランダ側から直接2階に搬入したりすることもります。

間取りを作る際は置きたい家具の大きさをしっかりと伝えましょう

間取りができたら部屋の大きさだけでなくどうやって搬入するかもしっかりと考えておきましょう

予算オーバーしてしまった

リノベーションでよくある失敗例は、予算オーバーしてしまったことです。

壁や床、天井を実際に壊してみないと補強が必要かどうか判断がつかない場合もあるからです。

予算オーバーしたらどうすればいいの?

リノベーションの範囲を小さくすることや設備のグレードを下げたり、仕様を変更するなどの方法があります。

予算の設定は出てきた見積もりに対して10%〜15%程度のゆとりが必要になります。

リノベーションは解体してみて初めてわかることが多いので、予算を決める際はゆとりのある予算計画をしましょう。

家の前の交通量が多かった

リノベーションでよくある失敗例は、家の前の交通量が多かったことです。

閑静な住宅街だから静かに暮らせると思っていたら、

実は家の前の道が大通りの抜け道になっていて、夜中まで続く騒音や揺れに困るなんてこともあるからです。

車の通りが激しいと窓を開けづらくなったり、子供が外で遊ぶのも危なくなってしまいます。

どうやって確認すればいいの?

交通量を確認する場合は、時間帯や曜日を変えて何度か訪れてみることがおすすめです。

また、近所に駅やコンビニ、公園がある場合も注意が必要です。

生活の利便性や子供にとってはいい環境に思えるのですが、それらの施設が若者のたまり場になっている場合もあり、

深夜まで話し声が聞こえたりして不快に感じるなどの後悔もあります。

家の周辺がどのような環境なのかをしっかりと確認してから物件を決めるようにしましょう。

業者選びに失敗した

リノベーションでよくある失敗例は、業者選びに失敗したことです。

担当者との相性が悪かったり、イメージがうまく伝わらないなど思い通りにならないことがあるからです。

イメージがうまく伝わらない場合はどうすればいいの?

InstagramやPinterest、RoomClipなどでイメージ写真を利用する方法があります。

イメージ写真はうまく利用すればコミュニケーションをスムーズにしてくれます。

しかしながら、自分の設計している間取りにピッタリと当てはまるイメージ写真はなかなか見つけるのが難しいです。

イメージ写真に頼りすぎると矛盾が生じたり、設計者を混乱させる危険性もあるので注意しましょう。

リノベーションで失敗しないコツ

リノベーションで失敗しないコツは以下になります。

リノベーションで失敗しないコツ

・リノベーション向きの物件を探す

・体験談や失敗例を参考にする

・実績のある施工会社を選ぶ

・担当者にしっかりと要望を伝える

・将来のことも考えてリノベーションする

リノベーション向きの物件を探す

リノベーションで失敗しないコツは、リノベーション向きの物件を探すことです。

リノベーションを前提とした中古物件でないと、解体をはじめてから追加の工事が発生する場合が多いからです。

リノベーション向きの物件ってどうやって探せばいいの?

首都圏でリノベーション向き物件を探すはらひかリノベがおすすめです↓

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ひかリノベでは物件購入前にホームインスペクターによる調査を実施し、物件の老朽化具合や修繕が必要な箇所などを見つけてくれるからです。

ホームインスペクターによる調査によって、中古物件の配管や設備の劣化状況などがわかるので、後から追加で工事費用が増加することを防ぐことができます。

また、ひかリノベでは物件探しにデザイナーも参加してくれて、希望の間取りや設備機器の導入が可能かどうかその場で判断してくれます。

素人だとなかなかわかりにくいので、プロが見てくれるなら安心ですね。

体験談や失敗例を参考にする

リノベーションで失敗しないコツは、体験談や失敗例を参考にすることです。

体験談や失敗例を参考にすると、いいなと思っている物件に隠された不具合を見つけることができるからです。

どんな不具合があるの?

例えば、配管の老朽化での水漏れや外壁のシーリングの割れなどに注意するようになります。

また、既存の断熱性能などをチェックして断熱工事の必要性が出てきたり、

サッシをカバー工法で断熱性能を上げる工事が必要だという考えも出てきます。

体験談や失敗例は知っておくだけでも自分のリノベーションで回避することができます

工事を希望する際にしっかりとそのリノベーションをするデメリットなども確認しておきましょう。

実績のある施工会社を選ぶ

リノベーションで失敗しないコツは、実績のある施工会社を選ぶことです。

実績のある施工会社との信頼関係ができれば、7割がたリノベーションは成功したといっても過言ではないからです。

どうやって実績のある施工会社を探せばいいの?

Googleで「施工会社名、口コミ、施工例」などと検索すると知りたい情報が探せます。

実際に施工した事例や施工後のアフターケアなどを調べることで、より良い比較検討ができます。

施工会社との信頼関係がなければ、手抜き工事や施工不良などの心配で現場から目が離せなくなったり、施工会社とトラブルになる可能性もあります。

現場の施工が心配な場合は、設計事務所に現場監理をお願いすることがおすすめです。

設計事務所に現場監理をお願いすれば、施主側の立場に立ってプロの目線で現場をしっかりと監理してくれます。

担当者にしっかりと要望を伝える

リノベーションで失敗しないコツは、担当者にしっかりと要望を伝えることです。

自分が求めている理想の住まいを実現するためには、自分の希望や要望をしっかりと伝えないと実現することは難しいからです。

イメージをどのように伝えればいいの?

InstagramやPinterest、RoomClipなどでイメージ写真を利用する方法があります。

イメージ写真を選ぶ際の注意点についてはこちらの記事をご参照ください↓

イメージ写真はうまく利用すればコミュニケーションをスムーズにしてくれます。

しかしながら、自分の設計している間取りにピッタリと当てはまるイメージ写真はなかなか見つけるのが難しいです。

イメージ写真に頼りすぎると矛盾が生じたり、設計者を混乱させる危険性もあるので注意しましょう。

将来のことも考えてリノベーションする

リノベーションで失敗しないコツは、将来のことも考えてリノベーションすることです。

家族構成やライフスタイルがどのように変化するのかを考慮してリノベーションしないと数年後にまたリノベーションが必要になってしまうからです。

将来のことってどうやって考えればいいの?

例えば、子供が生まれる場合、新しい子供部屋を作る必要があるかもしれません。

また、将来的に高齢化する場合、バリアフリーの設備を導入する必要があるかもしれません。

家族構成やライフスタイルの変化に対応するためには、リノベーションの計画段階で将来の変化を予測することが重要です。

将来を見据えたリノベーションによって、家族のライフスタイルに合わせた快適な住環境を実現することができます。

まとめ

今回はリノベーションでよくある失敗例について知りたい人やリノベーションで失敗しないコツを知りた人に対して、

リノベーションでよくある失敗例とその対策、失敗しないコツをご紹介してきました。

まとめると以下になります。

リノベーションでよくある失敗例

・違反建築だった

・配管や設備が劣化していた

・屋根や外壁の修繕が必要だった

・思い通りの間取りにならなかった

・家具が置けなかった

・予算オーバーしてしまった

・家の前の交通量が多かった

・業者選びに失敗した

リノベーションで失敗しないコツ

・リノベーション向きの物件を探す

・体験談や失敗例を参考にする

・実績のある施工会社を選ぶ

・担当者にしっかりと要望を伝える

・将来のことも考えてリノベーションする

2022年の建築基準法の改正により、2025年までにすべての新築一戸建てに省エネ基準への適合が求められることになりました。

これまでは断熱性能に関して、マンションより戸建物件の方が劣っていましたが、

この改正により、これから2022年以降の戸建物件でも等級4以上の断熱性能を確保している物件が多くなります。

これからは、戸建の中古物件を探す際に2022年以降の物件が狙い目になるでしょう。

この記事が少しでもリノベーションで失敗したくない人のお役に立てれば幸いです。

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