【最新版2024年度】新築住宅を購入する時に利用できる補助金ガイド

使える補助金はしっかり申請しましょう。

注文住宅を建てるときや新築分譲住宅を購入するときは、少しでも安くお得な方法を知っておきたいですよね。

どんな補助金があるの?

住宅省エネ2024キャンペーンをはじめさまざまな補助金や税制優遇制度があります。

新築住宅を購入する方々に向けて、国が実施している補助金や税制優遇制度について皆さんはどれだけ知っていますか?

私は18年間(2024年現在)注文住宅やリノベーションを中心に設計事務所を運営してきましたが、

補助金を利用したい場合は最初からそれに合わせた設計を心がけています。

今回は2024年に実施される住宅省エネ2024年キャンペーンをはじめとして、

子育て世帯、若者夫婦世帯の住宅ローン減税制度の内容についてご紹介します。

この記事を読むと以下のことがわかります。

この記事でわかること

・国が実施している補助金や税制優遇制度

・自治体の補助金制度

上記のことがわかります。

補助金や税制優遇制度は最初からそれに合わせた設計が必要になります。

途中から設計変更すると予算オーバーになったり補助金が使えなかったりするので、

最初にどんな補助金や税制優遇制度があるのかをしっかりと調べて設計事務所や工務店に伝えることが大切です。

注文住宅を建てる予定の方は当てはまるものを見逃さないようにしましょう。

【自己紹介】

Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所

設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。

店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。

現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。

設計事務所のブログを始めて2年目で月間25000PVを達成!

住宅に関する悩みを解決すべく、ブログやTwitterで情報発信しています。

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国が実施している補助金や税制優遇制度

国が実施している補助金や税制優遇制度は以下になります。

国が実施している補助金や税制優遇制度

・住宅省エネ2024キャンペーンとは

・子育てエコホーム支援事業

・給湯省エネ2024事業

・住宅取得等資金贈与の非課税

・住宅ローン減税

住宅省エネ2024キャンペーンとは

2050年カーボンニュートラル(脱炭素)に向けて政府が住宅の省エネ化に力を入れて、

高断熱住宅や創エネに対して行なっている支援事業です。

2023年に実施されていた「住宅省エネ2023キャンペーン」の後継事業です。

住宅省エネ2024キャンペーンの内容は以下になります。

住宅省エネ2024キャンペーン

・子育てエコホーム支援事業

・先進的窓リノベ2024事業

・給湯省エネ2024事業

・賃貸集合給湯省エネ2024事業

以上の4つになり、注文住宅を建てるときや新築分譲住宅を購入するときに使える補助金は、子育てエコホーム支援事業と給湯省エネ2024事業になります。

2024年も円安による建材の高騰や物品の不足で、新築住宅の建築費用の上昇は続きそうですよね。

また、日経平均株価はバブル期の高値を上まわって高値水準になっていることから、今後の不動産価格の上昇も見られるとも言われています。

少子化対策の一環として、そのような状況の中でも子育て世帯や若者夫婦世帯が住宅を取得しやすいような支援が強化されています。

子育てエコホーム支援事業

子育てエコホーム支援事業とは、子育て世帯・若者夫婦世帯が省エネ性能の高い新築住宅を取得する際やリフォーム時に補助を受けられるものです。

対象となる世帯は以下になります。

対象となる世帯

子育て世帯:18歳未満の子供がいる世帯

若者夫婦世帯:夫婦のいずれかが39歳以下の世帯

となります。

工事の着手日によってどの時点での年齢かが少々変わるので要確認です。

あらかじめこの事業に参加登録したエコホーム支援事業者と契約する必要があります。

対象となる新築住宅は、長期優良住宅、ZEH住宅に該当することが証明書等により確認できるものとなります。

また、その他で以下の条件を満たす必要があります。

その他の条件

・所有者自ら居住する

・床面積50㎡以上240㎡以下

・土砂災害特別警戒区域以外に立地する

・未完成または完成から1年以内で誰も住んだことがない

となります。

注文住宅、新築分譲住宅の購入時の補助額の上限は以下になります。

・長期優良住宅:1住戸100万円

・ZEH住宅:1住戸80万円


ただし、市街化調整区域や土砂災害警戒区域、浸水想定区域については以下の上限額となります。

・長期優良住宅:1住戸50万円

・ZEH住宅:1住戸40万円


となります。

交付申請等の手続きや補助金の建築主への還元の申請は、あらかじめ「エコホーム支援事業者」として登録した建築事業者が行う必要があります。

期間は2024年3月中下旬〜12月31日で予算上限に達するまでとなります。

予算額は以下になります。

・令和5年度補正予算:2,100億円

・令和6年度当初予算案:400億円


合計で2,500億円で予算上限に達した時点で終了となります。

ちなみに、2023年のキャンペーンでは予算額1,500億円で申請開始から約半年後の9月に終了しています。

今回の予算額は1,000億円増えていますが、早めに申請することをおすすめします。

給湯省エネ2024事業

給湯省エネ2024事業は、経済産業省の資源エネルギー庁がおこなっている高効率給湯器の導入支援です。

国の調査では、家庭で使われるエネルギーのうち約3割が給湯であることから、

光熱費の高騰が続くなか、国が家庭での省エネを後押しするためのものになります。

新築住宅では住宅の所有者等が注文住宅に対象機器を設置したり、対象機器が設置された分譲住宅を購入する際に補助が受けられます。

対象となる機器は以下になります。

給湯省エネ2024事業の対象となる機器

・ヒートポンプ給湯器(エコキュート等)

・ハイブリッド給湯器

・家庭用燃料電池(エネファーム)

◾️ヒートポンプ給湯器(エコキュート等)

エコキュートに限らず、2024年度省エネルギー基準に適合した機器について補助金申請ができます。

主に昼間に沸き上げをおこなう「おひさまエコキュート」であれば、基準にかかわらず補助金の対象となります。


◾️ハイブリッド給湯器

ハイブロッド給湯器とはエコキュートとエコジョーズの機能を併せもった給湯器のことです。

大気の熱、電気、ガスを併用してお湯を沸かします。


◾️家庭用燃料電池(エネファーム)

都市ガス、LPガスを燃料に自宅で電気をつくりお湯も同時に作り出す仕組みです。


補助額は

・ヒートポンプ給湯器:1台8万円
※要件によって2〜5万円の加算額あり

・ハイブリッド給湯器:1台10万円
※要件によって3〜5万円の加算額あり

・家庭用燃料電池:1台18万円
※要件によって2万円の加算額あり

補助対象期間は2023年11月2日〜2024年12月31日となり、注文住宅は住宅の建築着工日、分譲住宅は住宅の引渡日となります。

交付申請は申請区分に応じたそれぞれの補助事業者が手続きをおこないます。

予算額は580億円で予算上限に達した時点で終了となります。

住宅取得等資金贈与の非課税

通常であれば両親や祖父母などの身内であっても、1人が1年間に110万円以上のお金をもらうと贈与税がかかりますが、

住宅の購入や増改築の際は「住宅取得等資金贈与の非課税」が受けられます。

特例の適用期間が令和6年度税制改正において3年間延長され令和8年までになっています。

非課税の限度額は以下になります。

・質の高い住宅(省エネ住宅):1,000万円まで

・一般住宅(省エネ住宅以外):500万円まで


質の高い住宅(省エネ住宅)とは、断熱等性能等級5以上、もしくは1次エネルギー消費量等級6以上の住宅のことです。

令和5年12月31日までに建築確認を受けた住宅が対象で、

令和6年6月30日までに建築された住宅については断熱等性能等級4以上、もしくは1次エネルギー消費量等級4以上

耐震等級2以上もしくは免震建築物、高齢者等配慮対策等級3のいずれかに該当する住宅が対象となります。

この特例にはさまざまな要件を満たす必要があります。

・直系の子供や孫であること
→妻の身内から夫への贈与には適用されない

・贈与年の1月1日において18歳以上であること
→2022年4月1日から成年年齢が18際に変わったことで18歳以上とされています。

・贈与年の合計所得金額が2,000万円以下であること
→床面積が40㎡以上50㎡未満の場合は1,000万円以下とされています。

・贈与を受けた翌年の3月15日までに住宅を取得すること
→翌年3月15日までに居住しなければならない

全てあてはまるかどうかを事前にチェックしましょう。

住宅ローン減税

住宅ローン減税は、住宅ローンを利用すると納めた税金の一部が還付される優遇制度です。

2024年4月に公表された控除額の内容は以下になっています↓

2023年末までに引っ越しをして居住を開始すれば、どの住宅区分においても13年間の控除期間、控除率は0.7%でしたが、

2024年1月以降に建築確認を受けた省エネ基準に適合しない「その他の住宅」は住宅ローン減税を受けることはできなくなりました

住宅ローン残高の上限も500万円ずつ減ってしまったのですが、

令和6年度税制改正において子育て世帯、若者夫婦世帯に限っては「その他の住宅」以外、2023年の水準が維持されることになりました。

対象となる世帯は以下になります。

対象となる世帯

子育て世帯:18歳未満の子供がいる世帯

若者夫婦世帯:夫婦のいずれかが39歳以下の世帯

2024年12月31日までの建築確認に適用されますが、2025年以降の継続については未定です。

新築住宅の価格はまだ上昇傾向です。

電気やガスの料金も値上がりしているので、暮らしはじめてからの生活費のことも考えてなるべく手元にお金を残せるよう、

補助金や贈与などをうまく利用して予算内でゆとりのある家づくりをしましょう。

自治体の補助金制度

原則として、国のほかの補助制度との併用はできませんが、都道府県、市町村が独自でおこなっているものであれば併用できることがあります。

各自治体で2023年に実施されたものの例は以下になります。

・福岡県:ふくおか県産材家づくり推進助成制度
→福岡県産の木材を使用して木造住宅を取得した場合に最大で80万円が交付されます

※一定基準を満たした住宅であることが条件です。

・神奈川県厚木市:親元近居・同居住宅取得等支援事業補助金制度
→1年以上厚木市に居住している親と近居、同居のため子世帯が市外から転入して住宅の新築工事もしくは購入する場合が対象となります。

近居の場合は40万円、同居の場合は60万円が交付されます。

※補助対象住宅に10年以上近居、同居する予定などの条件があります。

このように自治体によってさまざまな支援制度があるので、しっかり調べてみましょう。

また、補助金だけでなく税制優遇制度も知っておきましょう。

まとめ

今回は新築住宅でどんな補助金があるのか知りたい人や補助金や税制優遇制度を利用したい人に対して、

新築住宅を購入する時に利用できる補助金をご紹介してきました。

まとめると以下になります。

国が実施している補助金や税制優遇制度

・住宅省エネ2024キャンペーンとは

・子育てエコホーム支援事業

・給湯省エネ2024事業

・住宅取得等資金贈与の非課税

・住宅ローン減税

住宅省エネ2024キャンペーン

・子育てエコホーム支援事業

・先進的窓リノベ2024事業

・給湯省エネ2024事業

・賃貸集合給湯省エネ2024事業

給湯省エネ2024事業の対象となる機器

・ヒートポンプ給湯器(エコキュート等)

・ハイブリッド給湯器

・家庭用燃料電池(エネファーム)

補助金や税制優遇制度は最初からそれに合わせた設計が必要になります。

途中から設計変更すると予算オーバーになったり補助金が使えなかったりするので、

最初にどんな補助金や税制優遇制度があるのかをしっかりと調べて設計事務所や工務店に伝えることが大切です。

注文住宅を建てる予定の方は当てはまるものを見逃さないようにしましょう。

この記事が少しでも補助金や税制優遇制度を利用したい人のお役に立てれば幸いです。

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アーキトリック一級建築士事務所

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