リビングってどう考えたらいいの?最高のリビングを実現するためのアイデア5選
リビングは家族が集まる場所であり、その家の中心になる大切な空間です。
気持ちの良いリビングを作ると家族と暮らす楽しい時間を過ごすことができます。
最高のリビングってどんな空間なの?
家族の生活スタイルに合った居心地のよい空間が最高のリビングだと思います。
私は17年間(2023年現在)注文住宅やリノベーションを中心に設計事務所を運営してきましたが、
それぞれの家族の特徴がいちばん現れる空間がリビングだと考えています。
今回は特徴的なリビンの例を5つ取り上げてご紹介します。
この記事を読むと以下のことがわかります。
この記事でわかること
・リビングのアイデア5選
・リビングを考える時の注意点
上記のことがわかります。
家族が集まってくつろげる空間があることで家族で過ごす時間が増えたり、コミュニケーションが取れたりします。
リビングを作る時は家族とどう暮らしたいのか、自分たち家族にはどのようなリビングが必要なのかをしっかりと言葉にして考えておきましょう。
【自己紹介】
Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所
設計事務所を17年間(2023年現在)運営している現役の一級建築士です。
店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。
現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。
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リビングのアイデア5選
最高のリビングを実現するための5つのアイデアは以下になります。
リビングのアイデア5選
・2階リビング
・アウトドアリビング
・リビング階段
・スキップフロア
・吹き抜け
それぞれにメリットとデメリットがあるので間取りを考える際にはしっかりと確認しておきましょう。
2階リビング
最高のリビングを実現するためのアイデアのひとつ目は、2階リビングです。
2階リビングのメリットとして以下のようなことがあげられます。
2階リビングのメリット
・住宅密集地でもリビングに光が入る
・プライバシーを確保しやすい
・勾配屋根など開放的な空間が作れる
2階に普段生活するLDKや風呂、トイレがあるので、隣の家や道路からの視線を気にすることなく生活することができます。
また、2階の上は屋根なので屋根勾配を利用して勾配屋根にすることで開放的な空間を作ることができます。
住宅密集地でも2階は日当たりがいいので大きな開口部を作ればリビングに光が入り明るい空間を作ることができます。
しかしながら、2階リビングにはデメリットがあります。
2階リビングのデメリット
・玄関からの動線が長い
・階段の上り下りが大変
・1階の防犯面が弱くなる
買い物から帰ってくると玄関から2階のキッチンまで荷物を運ばなくてはなりません。
荷物を持って階段の上り下りをしなければならないので1階にキッチンがある間取りより大変になります。
また、普段は2階にいるので1階に人が来てもすぐ気づくことができずにどうしても防犯面が弱くなります。
対策としては、
2階リビングの対策
・階段を緩やかにする
・玄関に食材をストックできる収納
・1階の開口部を縦長窓にする
など間取りには工夫が必要になります。
しかしながら、2階リビングは開放感があり視線を気にせずのんびり暮らすにはとても良い空間ができるので、最高のリビングにするための間取りとしておすすめです。
アウトドアリビング
最高のリビングを実現するためのアイデアは、アウトドアリビングです。
アウトドアリビングのメリットとして以下のようなことがあげられます。
アウトドアリビングのメリット
・気軽にアウトドアが楽しめる
・リビングの延長として使える
・子供が屋外で安全に遊べる
アウトドアリビングはリビングの延長として気軽にアウトドアが楽しめる空間です。
プランターでガーデニングを楽しんだり、天気がいい時はアウトドアリビングでBBQなどが楽しめます。
また、外で遊びたい子供にはアウトドアリビングがあれば屋外で安全に遊ぶことができます。
しかしながら、アウトドアリビングにはデメリットがあります。
アウトドアリビングのデメリット
・ウッドデッキなどが傷みやすい
・収納場所が必要
・落ち葉などの掃除が大変
屋外で雨晒しになるために木材を使用したウッドデッキは苔が生えたり、腐ったりしやすいです。
屋外でのアクティビティをするのに必要な道具を収納できる場所が必要になります。
また、落葉樹の近くにアウトドアリビングがあると落ち葉の掃除が大変になります。
対策としては、
アウトドアリビングの対策
・樹脂系のウッドデッキにする
・収納場所を設ける
・ヤマボウシやシマトネリコなどの常緑樹にする
など選ぶ素材や間取りには工夫が必要になります。
しかしながら、四季を感じられるアウトドアリビングでお茶を楽しみながら読書をするとこころ豊かに過ごすことができるので、最高のリビングにするための間取りとしておすすめです。
リビング階段
最高のリビングを実現するためのアイデアは、リビング階段です。
リビング階段のメリットとして以下のようなことがあげられます。
リビング階段のメリット
・リビングが広く見える
・家族のコミュニケーションが増える
・階段が明るく快適な場所になる
階段で縦方向の空間ができるので吹き抜けと同じくリビングを広く見せることができます。
リビング階段を通って各部屋に行くようになるので自然と家族のコミュニケーションが増えます。
また、上部に開口部を設ければ階段が明るく快適な場所になります。
しかしながら、リビング階段にはデメリットがあります。
リビング階段のデメリット
・プライバシー確保が難しい
・ニオイや音が2階に伝わる
・暖房効率が悪い
来客時に自分の部屋に行くためにお客さんと顔を合わせなければならないので、プライバシーの確保が難しいです。
ニオイや音はリビング階段があるとそこから上に伝わってしまいます。
また、暖房をつけても2階から冷気がリビング階段を伝わって降りてくるなどのデメリットがあります。
対策としては、
リビング階段の対策
・子供にお客さんへの挨拶ができるようにする
・生活する時間帯を合わせる
・家全体で断熱性と気密性を高める
など子供に社交性を身に付けたり家全体の性能を高める工夫が必要になります。
しかしながら、吹き抜けを設けるよりも簡単に開放的な空間ができるので、最高のリビングにするための間取りとしておすすめです。
スキップフロア
最高のリビングを実現するためのアイデアは、スキップフロアです。
スキップフロアのメリットとして以下のようなことがあげられます。
スキップフロア
■メリット
・空間を有効に活用できる
・コミュニケーション取りやすい
・おしゃれな空間にできる
■デメリット
・バリアフリーにできない
・プライバシー確保が難しい
・冷房効率が悪い
■対策
・階段や段差を緩やかにする
・間仕切りを設ける
・家全体で断熱性と気密性を高める
スキップフロアのメリット
・空間を有効に活用できる
・コミュニケーション取りやすい
・おしゃれな空間にできる
狭い住宅でも上下に空間を作ることができるので空間を有効に活用することができます。
リビングの一角にスキップフロアを設ければ、家族とのコミュニケーションを取りながら自分の作業に集中できるワークスペースにもなります。
また、スキップフロアがあるとリビングをおしゃれな空間に演出することができます。
しかしながら、スキップフロアにはデメリットがあります。
スキップフロアのデメリット
・バリアフリーにできない
・プライバシー確保が難しい
・冷房効率が悪い
登るための階段や段差があるために完全にバリアフリーにすることができないです。
リビングの一角にあるとリモート会議などで家族の声が聞こえて集中できなかったりします。
また、スキップフロアの部分の空間が大きくなるために冷房効率が悪くなってしまいます。
対策としては、
スキップフロアの対策
・階段や段差を緩やかにする
・間仕切りを設ける
・家全体で断熱性と気密性を高める
など間取りや家全体の性能を高める工夫が必要になります。
しかしながら、スキップフロアは狭小住宅では収納できる空間ができたり、
立体的な空間的つながりを作ることができるので、最高のリビングにするための間取りとしておすすめです。
吹き抜け
最高のリビングを実現するためのアイデアは、吹き抜けです。
吹き抜けのメリットとして以下のようなことがあげられます。
吹き抜けのメリット
・リビングが広く見える
・上からの光を取り入れやすい
・家族の気配を感じられる
リビング上部に吹き抜けがあるとリビングが広く見えます。
吹き抜け上部に高窓を設けると上からの光を取り入れやすくなります。
また、2階にいる家族の気配を吹き抜けを介して感じることができます。
しかしながら、吹き抜けにはデメリットがあります。
吹き抜けのデメリット
・冷暖房の効率が悪い
・ニオイや音が2階に伝わる
・掃除やメンテナンスが大変になる
吹き抜けは空間が大きくなるために冷暖房の効率が悪くなります。
ニオイや音は吹き抜けがあるとそこから上に伝わってしまいます。
また、ダウンライトの電球を交換するのにも足場を組まなければ届かないなどメンテナンスが大変になります。
対策としては、
吹き抜けの対策
・家全体で断熱性と気密性を高める
・吹き抜けの2階に寝室を作らない
・LEDなど長寿命の電球に交換する
など使う器具や家全体の性能を高める工夫が必要になります。
しかしながら、吹き抜けがあるとリビングに開放感や高さ方向への空間的な面白さが生まれるので、最高のリビングにするための間取りとしておすすめです。
リビングを考える時の注意点
リビングを考える時の注意点は以下になります。
リビングを考える時の注意点
・リビングの重要性
・リビングの快適な広さ
・自然光と照明演出のバランス
リビングの重要性
リビングは家族や友人が集まり、くつろぐための場所です。
注文住宅でのリビングの存在は、家族とどのように暮らしたいのかなどその家族の特徴が現れる空間です。
家族の時間や家族とのコミュニケーションを大切にするのであれば、家族みんなでくつろげる空間作りはとても重要になります。
理想的なリビングを実現するためには、設計する前に家族がどのように過ごしたいかをしっかりと話し合いましょう。
前述したリビングのアイデアを参考にメリットとデメリットをしっかりと考えた上で、自分の家族にあったリビングの形を見つけましょう。
リビングの快適な広さ
広すぎず狭すぎない、適切な広さを設計することが必要です。
家族が快適に過ごせるだけのスペースを確保すると同時に、過剰な広さは掃除や管理が難しくなる可能性があります。
リビングの快適な広さについてはこちらの記事をご参照ください↓
家族3人が暮らせる最低限のLDKは16帖からです。
5帖のキッチンだと幅255cm×奥行65cm程度の一般的なシステムキッチンを置くことができます。
しかし、パントリーのスペースを確保するのは難しい広さです。
また、ダイニング、リビングに収納や家具をおいてしまうと通路を確保でずに狭く感じる広さです。
家族が4人に増えたときリビングで4人がくつろぐには少し狭いと思います。
自然光と照明演出のバランス
自然光を室内に取り込むことで、室内は明るく開放的な雰囲気にしてくれます。
一方で日が沈んだり雨天の際には、照明が不可欠な役割を果たします。
自然光と照明の相互作用を考慮しながら、異なる時間帯や気象条件に合わせた照明演出を工夫しましょう。
明るい日中には、自然光を最大限に活かし、室内に広がる開放感を強調しましょう。
一方、夜間や曇りの日には、間接照明やスポットライトなどの照明を利用して、暖かで居心地の良い雰囲気を演出することが大切です。
照明の選択肢は多種多様であり、LED照明や間接照明、ペンダントライトなど、用途やデザインに応じて様々なスタイルがあります。
リビング空間の特性や家族のニーズに合わせ、自然光と照明を絶妙なバランスで調和させることで、リビングが一日中快適な空間として輝きます。
まとめ
今回は最高のリビングを実現したい人やリビングのアイデアを知りたい人に対して、
最高のリビングを実現するためのアイデアを5つご紹介してきました。
まとめると以下になります。
リビングのアイデア5選
・2階リビング
・アウトドアリビング
・リビング階段
・スキップフロア
・吹き抜け
2階リビング
◼️メリット
・住宅密集地でもリビングに光が入る
・プライバシーを確保しやすい
・勾配屋根など開放的な空間が作れる
■デメリット
・玄関からの動線が長い
・階段の上り下りが大変
・階の防犯面が弱くなる
■対策
・階段を緩やかにする
・玄関に食材をストックできる収納
・1階の開口部を縦長窓にする
アウトドアリビング
■メリット
・気軽にアウトドアが楽しめる
・リビングの延長として使える
・子供が屋外で安全に遊べる
■デメリット
・ウッドデッキなどが傷みやすい
・収納場所が必要
・落ち葉などの掃除が大変
■対策
・樹脂系のウッドデッキにする
・収納場所を設ける
・ヤマボウシやシマトネリコなどの常緑樹にする
リビング階段
■メリット
・リビングが広く見える
・家族のコミュニケーションが増える
・階段が明るく快適な場所になる
■デメリット
・プライバシー確保が難しい
・ニオイや音が2階に伝わる
・暖房効率が悪い
■対策
・子供にお客さんへの挨拶ができるようにする
・生活する時間帯を合わせる
・家全体で断熱性と気密性を高める
スキップフロア
■メリット
・空間を有効に活用できる
・コミュニケーション取りやすい
・おしゃれな空間にできる
■デメリット
・バリアフリーにできない
・プライバシー確保が難しい
・冷房効率が悪い
■対策
・階段や段差を緩やかにする
・間仕切りを設ける
・家全体で断熱性と気密性を高める
吹き抜け
■メリット
・リビングが広く見える
・上からの光を取り入れやすい
・家族の気配を感じられる
■デメリット
・冷暖房の効率が悪い
・ニオイや音が2階に伝わる
・掃除やメンテナンスが大変になる
■対策
・家全体で断熱性と気密性を高める
・吹き抜けの2階に寝室を作らない
・LEDなど長寿命の電球に交換する
家族が集まってくつろげる空間があることで家族で過ごす時間が増えたり、コミュニケーションが取れたりします。
リビングを作る時は家族とどう暮らしたいのか、自分たち家族にはどのようなリビングが必要なのかをしっかりと言葉にして考えておきましょう。
この記事が少しでもリビングを考えるときの手助けになってくれれば幸いです。
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