年収500万円の世帯が建てる注文住宅におすすめの間取りとオプション

予算を抑えても使いやすい間取りは可能です。

国税庁が実施した「令和3年分民間給与実態調査」によると年収500万円台(500~600万円)の人は、全体の10.5%です。

また、年収500万円以上の人の割合は、全体の31.5%です。 同調査によると、日本国内の平均年収は443万円でした。

年収500万円を稼ぐ人は生活にある程度余裕が生まれるので、そろそろ注文住宅を建てようか考える人が多いです。

年収500万円だと住宅ローンはいくらまで借りられるの?

住宅金融支援機構のデータによると、世帯年収500万円で建売住宅を購入したご家庭の購入価格の平均は約2850万円となっています。

この指標をもとに、今回は年収500万円の世帯におすすめの間取りとオプションをご紹介したいと思います。

首都圏では予算的に少々無理があるので今回は主要都市のある地域を除いてシミュレーションしてみます。

この記事を読むと以下のことがわかります。

この記事でわかること

・年収500万円の世帯の間取り

・間取りに採用したいオプション設備

上記のことがわかります。

年収500万円でも2,800万円台の注文住宅を建てることは十分に現実的です。

無理のない住宅ローンを組んで充実した間取りの注文住宅を実現しましょう。

【自己紹介】

Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所

設計事務所を17年間(2023年現在)運営している現役の一級建築士です。

店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。

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住宅ローンはいくらまで借りれる?

実際に借入できる金額は金融機関の審査や金利、借入期間などによって変わりますが、一般的には年収の5〜6倍程度と考えておくと良いでしょう。

年収500万円であれば2,500〜3,000万円ということになります。

頭金は必要なの?

頭金がなくても住宅ローンは組めると思います。

ちなみに2020年の頭金の平均は200万円程度だったようです。

しかし、これはコロナ禍の影響もあってか2019年に比べると50万円ほど減っています。

頭金があると住宅ローンの返済金額が減るので、多く入れれば入れるほど返済は楽になりますが、手持ち金をゼロにすることはおすすめできないです。

不動産取得税や固定資産税など暮らし始めてから必要になるお金があるからです。

また、家具の購入やカーテンなどの費用もかかったりするのである程度お金を残しておくことが必要です。

頭金として使う額は暮らし始めてからいくら必要になるのかを考えてから決めましょう。

最大借入可能額まで借りれる?

借入をする際には年収に対する年間返済額の割合は最大で35%とされています。

年収500万円であれば単純計算では最大4,000万円は借りることが可能ですが、借入できるからといって安定した生活ができる保証はありません。

最大借入可能金額まで借りることもあまりおすすめできないです。

最大で4,000万円を借入れた場合、

金利1.56%で30年間とすると元利均等方式で返済額は月々約139,000円となります。

年収500万円の場合の手取りの給与は月35万円前後となります。

返済額は月収の1/3以下に抑えるのが望ましいと考えると、月々22,000円ほどオーバーしてしまいます。

年収500万円であれば借入金額は3,000万円以下が現実的な額だと思います。

こんな間取りがおすすめ

間取りの前提条件は、

「30代の共稼ぎ夫婦で現在1歳のお子さん1人、将来的に2人を予定している」

上記のご家庭になります。

土地が狭く両隣ともかなり近く、日当たりがあまり良くないので2階にリビングと水まわりを設置する。

収納スペースが多く取れないが、家族のコミュニケーションを大切にした間取りがこちになります↓

・延べ床面積:約35坪

・坪単価:80万円

・建築費用:2,800万円


収納スペースが少ない分、シューズクロークを設置してあります。

お子さんが小さい時にはベビーカーや三輪車など育児用品、季節ごとの電化製品、ファンヒーター、扇風機なども収納できるように少し広めに取れると便利です。

また将来は子供部屋として仕切りをつける部屋をお子さんが小さいうちは家族みんなで寝る部屋として使用しています。

主寝室には室内遊具などを設置してお子さんが遊べる部屋にするのもいいと思います。

おじいちゃんやおばあちゃんが泊まりに来た時に使ってもらうこともできます。

各部屋のクローゼットはオープンクローゼットにすると部屋が広く感じます。

オープンクローゼットはその時期に使用する衣類だけを収納して、その時期不要な衣類はまとめて廊下の収納庫に入れておけば室内はスッキリします。

その分、季節ごとの衣替えは必要になります。

2階は対面キッチンではなく、キッチンを壁付にすることでリビングが広く使えます。

ワークスペースが2つあるので夫婦ともにテレワークになっても相手を気にせずに作業に集中できます。

将来お子さんが中学生になったら、リビングで宿題もできる間取りです。

少し広めのバルコニーが続いているワークスペースは天気がいい日はティータイムも楽しめます。

このオプションを採用しよう

この間取りに合わせて取り入れたいオプションは以下になります。

採用したいオプション設備

・玄関ドアに電子錠

・玄関ホールに手洗い場

・壁付キッチンには吊戸棚

・洗濯乾燥機、食器洗浄乾燥機

・リビングの高天井

玄関ドアに電子錠

車のキーのように鍵を身につけていればタッチする、スマホやカードをかざすだけで施錠や開錠ができるオプションです。

玄関ドアにつけるご家庭が増えています。

理由は荷物を持っている時、雨の日、暗い時間など鍵を出さずに開錠できるというのがとても便利です。

また、防犯対策に優れているといわれています。

使い始めるとその便利さに感動する方が多いといわれているオプションです。

LIXILの商品では家族それぞれが使いやすいタイプの鍵を選ぶことができて、スマホが鍵かわりにもなるようです。

玄関ホールに手洗い場

2階に水まわりが集約されているので1階にも手洗い場を設けるのが良いでしょう。

帰宅してすぐに手洗いをすることもできるのでとても便利です。

鏡があると出かける時に身だしなみを整えられます。

トイレ内にはウエットティッシュや消毒液を設置できるような棚を設置しておけば安心です。

壁付キッチンには吊戸棚

収納スペースが少ない分、キッチンには吊戸棚をつけるのが良いでしょう。

食器や器具などをは収納するところがありますが、

レトルト商品や非常食、使用頻度の少ない鍋や食器などは吊戸棚に収納しておけば、床置きの収納で狭くならずに済みます。

床下収納はお子さんがつまずく危険があったり、リビング側から見えてしまうのでなくてもいいと思います。

吊戸棚で便利なのは昇降式吊戸棚です↓

油圧とバネの力でソフトに上げ下ろしができたりします。

これを採用すれば踏み台は必要なくなります。

洗濯乾燥機、食器洗浄乾燥機

共稼ぎのご家庭に強い味方になってくれるのがこの2つのオプションです。

この間取りで一番気になるのが洗濯物を干すのが不便ということです。

バルコニーはありますが、仕事がある日は干したまま出かけるのは気がかりです。

浴室暖房乾燥機という方法もありますが、洗濯乾燥機をおすすめします。

乾燥機は電気よりもガスの方がランニングコストが低く乾きが早くて便利です。

また、ゆとりがあれば食器洗浄乾燥機も取り入れたいオプションです。

帰宅してから食事の用意や洗濯など欠かせない家事がありできる限り効率よく時短したいと考えますよね。

リビングの高天井

リビングが2階にあると吹き抜けにしなくても屋根断熱を高めることで天井を高くすることが可能です。

冬も日当たりが良くて吹き抜けにありがちな足元の冷えや冷暖房費用が高くなるといったデメリットも軽減できます。

ゆとりがあればロフトを設置して収納スペースにしても良いと思います。

リビングを2階にすると重い荷物を持って2階に上がる大変さはありますが、日当たりや眺めも良く開放感が増します。

また、1階に寝室や子供部屋などがあることで柱や壁が増えて耐震性がアップします。

2階リビングのメリットについてはこちらの記事をご参照ください↓

まとめ

今回は年収500万円でいくらまで借りられるのか知りたい人や年収500万円の世帯のおすすめの間取りを知りたい人に対して、

年収500万円の世帯が建てる注文住宅におすすめの間取りとオプションをご紹介してきました。

まとめると以下になります。

■おすすめの間取り

採用したいオプション設備

・玄関ドアに電子錠

・玄関ホールに手洗い場

・壁付キッチンには吊戸棚

・洗濯乾燥機、食器洗浄乾燥機

・リビングの高天井

年収500万円でも2,800万円台の注文住宅を建てることは十分に現実的です。

無理のない住宅ローンを組んで充実した間取りの注文住宅を実現しましょう。

この記事が少しでも年収500万円の世帯の注文住宅を建てる際の参考になってくれれば幸いです。

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アーキトリック一級建築士事務所

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