暮らし始めてから気づく!?駐車場やガレージでの失敗例とおすすめの設備

住宅が完成して暮らし始める前にしっかり作っておきたいのが駐車スペースです。

土地の広さなどからどのような形状になるかご家庭によってさまざまだと思います。

駐車場で失敗するケースってどんなことなの?

道路に面して駐車スペースを作った場合など、全面道路が狭くてバックで入れるのが難しかったなど、

設計段階でしっかりと考えておかないと暮らしはじめてから後悔することが多いです。

私は17年間(2023年現在)設計事務所を運営してきました。

配置を決める段階で駐車スペースを確保するために、クライアントの停めたい車の車種を聞いて駐車スペースを決めることが多いです。

建物の配置を変更する場合は計画変更になります

確認申請をもう一度出し直すのと同じ作業や費用、時間が必要になるため慎重に設計段階で打合せを行いましょう。

この記事を読むと以下のことがわかります。

この記事でわかること

・駐車場やガレージでの失敗例

・駐車場やガレージでおすすめの設備

上記のようなことがわかります。

駐車場やガレージは注文住宅では、間取りよりも優先順位が低いので後回しになりがちですが、

しっかりと最初から設計しておかないと建物の配置を考え直さないといけないこともあります。

後悔しないためにはしっかりと設計段階で設計者に車の車種を伝えましょう。

【自己紹介】

Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所

設計事務所を17年間(2023年現在)運営している現役の一級建築士です。

店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。

現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。

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駐車場やガレージでの失敗例

LIXILより

駐車場やガレージでの失敗例を見ていく前に、いま計画している駐車場がどのタイプになるのかを確認しましょう。

駐車場のタイプ

駐車場のタイプは以下の3タイプになります。

駐車場のタイプ

・スペースのみ

・カーポート

・ガレージ

■スペースのみ
スペースのみは、敷地の空いている部分を利用して車を停めるスペースを確保しただけの状態のことです。

■カーポート
カーポートは、車を停めるスペースに屋根と柱を設置した状態のことです。

■ガレージ
ガレージは、屋根と壁で3方向、シャッターを設置すると4方向が囲われた状態になります。

住宅と一体化したものをビルトインガレージといいます。

さまざまなタイプの駐車スペースがありますが、それぞれに注意しなければならないことがあります。

スペースのみの失敗例

設計の段階から駐車スペースについて慎重に考えることは少ないかもしれません。

暮らしはじめてから気づいた失敗例としては以下のようなものがあります。

スペースのみの失敗例

・全面道路が狭すぎた

・切り返しが面倒だった

・バックで入れるのが難しい

家が完成して駐車してみたら面している道路が思ったより狭くて、何度か切り返しをしないとうまく停められないことに気づくこともあります。

全面道路の幅が4mあるから大丈夫と思っていたら、車が大きめのワンボックスだったためバックで入れるのが難しかったというケースです。

運転が得意な人にとっては苦労がないかもしれませんが、苦手な人にとっては車で出かけるのが嫌になることもあります。

このようなケースでは車が小さくなれば解決することもありますが、そうもいきませんよね。

もう少し駐車場のことを考えていればよかったという後悔にもつながります。

車のサイズによって出入りが困難になることはないか、設計段階で確認してみることが大切です。

不安がある場合は

我が家の車はこの大きさなのですが、大丈夫ですか?

と担当する建築士さんに聞いて見ましょう。

カーポートの失敗例

カーポートの設置を考えているなら必ず着工前に話しておきましょう

後に設置しようとしたら問題が発生したということもあります。

失敗例としては

カーポートの失敗例

・支柱を埋め込むところに配管がある
→後付けしようと思ったら、配管があって支柱が立てられなかった

・窓との干渉
→支柱を立てるところに外開きの窓があった

といったことがあげられます。

このようなことは設計段階で伝えておけば避けられることなのでしっかりと伝えておきましょう。

また、重要な注意点としては、

・カーポートを設置すると日当たりが悪くなる

・大雨の日にカーポートの屋根からフェンスを越えて隣家に雨水が勢いよく流れてしまう


などのことがないかをしっかりと検討しておく必要があります。

また、カーポートは実際の駐車スペースよりも支柱を立てる分だけ狭くなります。

車のサイズが変わった時や台数が増えたときに対応できなくなることもあります。

ゆとりを持って設置できればよいのですが駐車場が狭い場合は慎重に検討しましょう。

カーポートがなければ2台目も停められたのに…

と後悔するだけでなく、外部に駐車場を借りるようになると費用がかかってしまうので後悔が大きいですよね。

ガレージの失敗例

ガレージは独立したものをつくる場合と建物にビルトインの場合があります。

どちらにしても3方向または4方向が囲まれているので

ガレージの注意点

・乗り降りのスペース

・ドアを開閉した時の寸法

・人が歩く通路スペース

・タイヤなどの荷物置き場

といった部分をしっかりと考えなければなりません。

スペースのみの駐車場に比べて運転技術も必要になるでしょう。

また、先々まで乗り換える車種を思い描くことは難しいかもしれませんが、

車の全長や幅、車高が制限されて欲しい車が買えなくなってしまうのも残念です。

ビルトインガレージは悪天候の時にガレージから直接家の中に入れるし、荷物をトランクや後部座席から楽に運び入れることができて便利ですが、

隣接した居室に何らかの影響は出てしまいます。

例えば、リビングに隣接してビルトインガレージがある場合、

エンジンをかけたままシャッターを閉めることはないと思いますが、強力な換気扇を設置しても排気ガスの匂いや振動は伝わってしまいます

また、毎日のことなので排気ガスがかかる壁の部分が黒ずんでくることもあります。

ガレージ内には照明やコンセント、収納、水道、排水設備、換気扇をはじめとして、作業で長時間過ごす場合はエアコンの設置も必要になります。

屋外のカーポートと比べて高額な費用がかかります

シャッターも手動と電動、開閉の方向などさまざまな種類があり費用にも開きがあります。

ガレージを作る場合は敷地にも予算にもゆとりが必要となります。

駐車場やガレージでおすすめの設備

三協アルミより

駐車場やガレージでおすすめの設備は以下になります。

駐車場やガレージでおすすめの設備

・コンクリートの伸縮目地

・カーポートの屋根素材
→熱線遮断・熱線吸収のポリカーボネート

・ガレージのシャッター
→LIXIL:クワトロ

コンクリートの伸縮目地

LIXILより

駐車スペースには耐久性や停めやすさ掃除のしやすさなどからコンクリートが選ばれることが多いです。

コンクリートにする場合はひび割れ防止として伸縮目地を入れることをおすすめします。

伸縮目地とは一定の広さごとに区切って隙間に玉砂利などを入れるものです。

ここに色のついた砂利を入れたりレンガを入れたりすることで、ひび割れを防ぐだけでなく見た目もよくなります。

カーポートの屋根素材

三協アルミより

カーポートは屋根の素材選びも大切です。

樹脂製の素材、ポリカーボネートなどは、軽くて弾力性があり、へこみができても割れにくく耐衝撃性にすぶれています。

また、紫外線をほぼ100%カットする性質があるので車を直射日光から守ってくれます。

ポリカーボネートには熱線遮断・熱線吸収のといった性能が高いものがあります

・熱線遮断は光を遮って日陰を作ってくれます。

・熱線吸収は日陰にならずに涼しさを保ってくれます。

熱線吸収はカーポートを設置することで居室が暗くなりことを防いでもくれます。

ガレージのシャッター

LIXILより

ガレージのシャッターにはアルミ製、スチール製、ステンレス製、木製などさまざまな素材があります。

私としては、劣化しにくくメンテナンスの手間も少ないアルミ製やステンレス製をおすすめします。

ステンレス製は高級感もありますが、初期費用が高めです。

写真はLIXILさんのアルミ製のガレージシャッターでクワトロです。

LIXILより

オプションで換気口をつけることもできカラーバリエーションも豊富でおしゃれです。

ガレージではタイヤや工具だけでなく生活用品を収納することもあるので、クローゼットのように扉のある収納もあると便利です。

まとめ

今回は駐車場の作り方がわからない人や駐車場やガレージの失敗例を知りたい人に対して、

駐車場やガレージでの失敗例とおすすめの設備をご紹介してきました。

まとめると以下になります。

スペースのみの失敗例

・全面道路が狭すぎた

・切り返しが面倒だった

・バックで入れるのが難しい

カーポートの失敗例

・支柱を埋め込むところに配管がある
→後付けしようと思ったら、配管があって支柱が立てられなかった

・窓との干渉
→支柱を立てるところに外開きの窓があった

ガレージの注意点

・乗り降りのスペース

・ドアを開閉した時の寸法

・人が歩く通路スペース

・タイヤなどの荷物置き場

駐車場やガレージでおすすめの設備

・コンクリートの伸縮目地

・カーポートの屋根素材
→熱線遮断・熱線吸収のポリカーボネート

・ガレージのシャッター
→LIXIL:クワトロ

駐車場やガレージは注文住宅では、間取りよりも優先順位が低いので後回しになりがちですが、

しっかりと最初から設計しておかないと建物の配置を考え直さないといけないこともあります。

後悔しないためにはしっかりと設計段階で設計者に車の車種を伝えましょう。

この記事が駐車場やガレージを作る時に少しでも役立ってくれれば幸いです。

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アーキトリック一級建築士事務所

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