施主が頑張らないと後悔する?設計事務所の注文住宅で後悔したこと10選

設計事務所の注文住宅は設計に自由度があるために施主が決めることが多くなります。

決めることが多くなるとめんどくさくなり、設計事務所や建設会社に任せてしまうと後々に後悔することがあります。

施主が頑張らないと後悔するの?

施主が頑張らないといけないことについてはこちらの記事をご参照ください↓

確かに設計事務所の注文住宅では施主が頑張らないと後悔することは多くなると思います。

設計事務所の注文住宅は根気強く自分の意図を伝える必要があるからです

これが施主が頑張らなければならないと言われる所以だと思います。

この「自分の意図を伝える」作業がとても大変だと感じる人は注文住宅には向いていないのかもしれません。

設計事務所の注文住宅で後悔したことの多くは「自分の意図を伝える」ことをしなかったことが原因の場合が多いです。

今回の対象者は以下の人たちに向けて記事を書いています。

この記事の対象者

▶︎設計事務所の注文住宅で後悔したくない人

▶︎施主としてどのように頑張ればいいか知りたい人

上記の方々に対して、設計事務所の注文住宅での後悔したことを10こと後悔しないためにすべきことをご紹介します。

この記事で設計事務所の注文住宅での後悔が少しでも減ってくれれば幸いです。

【自己紹介】

Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所

設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。

店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。

現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。

設計事務所のブログを始めて2年目で月間25000PVを達成!

住宅に関する悩みを解決すべく、ブログやTwitterで情報発信しています。

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設計事務所の注文住宅での後悔10選

設計事務所の注文住宅での後悔で代表的なものは以下の10こになります。

設計事務所の注文住宅での後悔10選

①間取りが使いずらかった

②収納を工夫すればよかった

③冷暖房効率が悪かった

④デザインがイメージと違った

⑤視線が気になってくつろげない

⑥音の問題まで配慮が足りなかった

⑦コンセントの位置が失敗した

⑧風通しや日当たりが悪かった

⑨予算がオーバーした

⑩メンテナンスまで考えていなかった

①間取りが使いずらかった

設計事務所の注文住宅での後悔が多いのは間取りが使いずらかったことです。

間取りは一番こだわりたいところなのですが…

人気の間取りを取り入れたり、自分の家族の生活スタイルを考えずにつくった間取りは使いにくいものになってしまいます。

具体的には次のような後悔が多いです。

後悔する具体的な例

・洗濯機から干す場所、収納する場所までが遠い

・朝の時間に家族が密集する場所ができてしまう

・家族が入浴中に洗面所を使いにくい

家事動線や自分の家族の生活スタイルがうまく間取りに反映されていないと上記のようなことが起こります。

■■■ 解決する方法 ■■■

このような後悔がないようにするには

▶︎生活スタイルをしっかりと設計事務所に伝える

▶︎家族の生活時間もほぼ一致しているなら、混雑しがちな脱衣所と洗面所は分けたほういい

生活スタイルについて設計する前に十分にヒアリングしてくれる設計事務所を選びましょう。

②収納を工夫すればよかった

設計事務所の注文住宅での後悔が多いのは収納を工夫すればよかったということです。

設計事務所の注文住宅では収納は家具図や展開図で設計するのですが…

図面だけでは使い勝手までイメージすることが難しいのが原因です。

具体的には次のような後悔が多いです。

後悔する具体的な例

・収納の奥行きが浅すぎて物が入らない

・収納の奥行きが深すぎてスペースがもったいない

・子どもの成長とともに収納が足りなくなった

・リビングの収納スペースが足りなかった

どこにどれくらいの収納が必要なのか慎重に検討しないと後悔することが多いです。

■■■ 解決する方法 ■■■

このような後悔がないようにするには

▶︎収納を考える際には「高さ、幅、奥行き」「配置する場所」「将来的な変化」を意識する

今のライフスタイルに合わせるだけではなく、将来的な変化も想像しておくことも大切です。

③冷暖房効率が悪かった

設計事務所の注文住宅での後悔が多いのは冷暖房効率が悪かったことです。

大空間のリビングやリビング階段、吹き抜け、大きな窓などが原因になっている場合が多いです。

具体的には次のような後悔が多いです。

後悔する具体的な例

・冬場に階段や吹き抜けから冷気が降りてくる

・冬場に開口部付近が冷やされて寒い

・夏場に天井に暖かい空気がたまり冷房が効かない

・夏場に庇で日光を遮れないので冷房が効かない

大空間のリビングやリビング階段、吹き抜け、大きな窓はカッコいいので自分も好きですが、冷暖房効率を考えると後悔することが多いです。

■■■ 解決する方法 ■■■

このような後悔がないようにするには

▶︎南側に大きな窓がある場合はしっかりと庇を設けて夏場は日差しを遮り、冬場は日差しが入るようにする

▶︎リビング階段や吹き抜けが利用できる床下エアコンや小屋裏エアコンを検討する

冷暖房効率を上げるためには、そもそも家の断熱性能や気密性能を上げることが必要です。

その上で、太陽の光をうまく利用することを考えましょう。

④デザインがイメージと違った

設計事務所の注文住宅での後悔が多いのはデザインがイメージと違ったということです。

原因は、フローリング・壁紙・カーテン・外壁・屋根などを選ぶ際、写真や小さなサンプルを見て選ぶことにあります。

設備についても、単体で見ただけで取り入れると、部屋に配置して全体的に見たときに統一性がなく違和感を感じることがあります。

具体的には次のような後悔が多いです。

後悔する具体的な例

・フローリングの節目が多く色合いがイメージと違った

・外壁の色が思っていたより濃かった

・設備の色が壁紙や造作家具と合わなかった

フローリングなどの場合はカタログの写真だけでは色のばらつきがわからないケースがあります。

また、できていない家をイメージして調和を取るのは難しく、膨大なサンプルの中から選ぶのはとても大変な作業です。

■■■ 解決する方法 ■■■

このような後悔がないようにするには

▶︎メーカーのショールームやその素材を使っているモデルハウスを実際に見学する

▶︎実物のサンプルをその場所にいくつか並べて少し離れた場所から見てイメージする

それでもデザインがイメージできなかったら、

設計事務所の担当者やインテリアコーディネーターの意見を聞きながら決めるようにしましょう。

⑤視線が気になってくつろげない

設計事務所の注文住宅での後悔が多いのは視線が気になってくつろげないことです。

間取りを決めるときに隣の家や家の中からの視線まで想像していなかったことが原因になる場合があります。

具体的には次のような後悔が多いです。

後悔する具体的な例

・道路に面した大きな開口部を設けて外構で目隠しになるものを考えていなかった

・玄関を開けるとキッチンやトイレ、洗面所などが丸見えになってしまう

・トイレの窓が隣の家のキッチンの近くにある

・オープンなキッチンにしたので常にきれいにしなければならない

南側に車や人通りの多い道路がある場合はどうしても視線が気になってしまいます。

また、最近では廊下のない間取りが多いので家の中がオープンになってしまいプライバシーが守れないケースが多いです。

■■■ 解決する方法 ■■■

このような後悔がないようにするには

▶︎隣の家の間取りや道路までの距離、家の中での視線の高さなどを考慮した間取りにする

▶︎玄関から廊下を設けて各部屋にいくような間取りにする

家族のプライバシーが守られ、くつろげるように配慮して考えましょう。

⑥音の問題まで配慮が足りなかった

設計事務所の注文住宅での後悔が多いのは音の問題まで配慮が足りなかったことです。

最近では狭い建物をワンルームとして広く見せる間取りが多いのが原因になる場合があります。

具体的には次のような後悔が多いです。

後悔する具体的な例

・リビング近くにトイレを配置したため来客時などに音が気になる

・寝室と風呂が近いのでシャワーや水音が気になる

・寝室のすぐ近くに隣地の駐車場がありエンジン音が気になる

リビングから直にトイレや風呂に入る間取りだと来客時に顔を合わせないとならないなどの問題があります。

また、家族の生活スタイルがバラバラだと寝ている時に風呂に入られるとシャワーの音が気になります。

■■■ 解決する方法 ■■■

このような後悔がないようにするには

▶︎生活音を想像して、各部屋の間取りや、壁・窓の位置について検討する

▶︎廊下を設けて来客時に動線が重ならないようにする

最近では全館空調や床下エアコンなどで家の中の空気を循環させるためにつながって作られている場合が多いです。

音の問題を考えるのであれば、廊下などの空間をとったり距離を離したりすることで緩和できます。

⑦コンセントの位置が失敗した

設計事務所の注文住宅での後悔が多いのはコンセントの位置が失敗したことです。

コンセントは部屋の対角に2ヶ所設けるのが一般的ですが、それだけでは使い勝手が悪くなる場合があります。

具体的には次のような後悔が多いです。

後悔する具体的な例

・掃除機を入れる収納にコンセントが欲しかった

・リビングのソファーの近くにコンセントが欲しかった

・家具を配置したら裏側に隠れてしまった

大きな収納にはコンセントや照明を設けた方がいい場合があります。

また、間取りを決める際にしっかりと家具の配置まで考えることが必要です。

■■■ 解決する方法 ■■■

このような後悔がないようにするには

▶︎コンセント図をしっかりと作ってもらう

▶︎具体的に生活を想像して必要な箇所にコンセントを設ける

気密工事をする場合はコンセントの位置の変更は追加工事になってしまう場合もあります。

しっかりと設計の段階で確認するようにしましょう。

⑧風通しや日当たりが悪かった

設計事務所の注文住宅での後悔が多いのは風通しや日当たりが悪かったことです。

最近の家はエアコンを用いて室内の温熱環境をいかに一定に保つかに重きをおいていることが多いのが原因です。

具体的には次のような後悔が多いです。

後悔する具体的な例

・換気したくても大きな窓は防犯上の問題から開けっ放しにできない

・西日が差し込む方角に大きな窓があるため夕方は眩しい

・窓とテレビの位置関係が悪く光が反射してテレビ画面が見にくい

いくら24時間換気で換気していてもすぐに部屋の空気を入れ替えたい時は窓を開けて換気するのが一番早いです。

また、家具の配置まで考えて窓の位置を決めないと後々に後悔することが出てきます。

■■■ 解決する方法 ■■■

このような後悔がないようにするには

▶︎風通しを良くするためには窓は1部屋に2つずつ配置する

▶︎防犯やプライバシー確保の面から通風のための細長い小さな窓を付ける

▶︎西日の開口部にはオーニングなどを設ける

窓の位置や高さ・大きさなど、立面図や展開図を見ただけではわかりにくので、

設計事務所に模型を作ってもらうとイメージしやすくなります。

⑨予算がオーバーした

設計事務所の注文住宅での後悔が多いのは予算がオーバーしたことです。

現場がある程度進んだ段階で仕様を変更したり追加工事が発生するなどが原因の場合が多いです。

具体的には次のような後悔が多いです。

後悔する具体的な例

・地盤調査の結果で地盤改良が必要になった

・外構工事が想像より高かった

・付随する工事のことまで考えていなかった

地盤調査は実施設計前に行うのが一般的ですが、既存の建物がある場合など建物がなくなってからでないと地盤調査を行うことができません。

外構工事を施工会社に頼む場合は工事管理や諸経費などで一般の外構業者に頼む場合の1〜2割増になります。

■■■ 解決する方法 ■■■

このような後悔がないようにするには

▶︎予算に余裕を持つ

▶︎施工会社としっかりと工事予算について話し合う

▶︎仕様変更は見積もりをしっかりと取ってから決める

施工会社は工事予算の範囲内で仕様の変更などを提案してくれます。

設計事務所にアドバイスをもらい追加工事が発生しないようにしましょう。

また、契約前に見積もり抜けがないかをしっかりと確認することも必要です。

⑩メンテナンスまで考えていなかった

設計事務所の注文住宅での後悔が多いのはメンテナンスまで考えていなかったことです。

家を建てるときにはその後のメンテナンスの手間や費用のことはあまり気にしないことや、

選ぶものしだいでメンテナンスやクリーニングの手間や費用は変わってくるなどの配慮が足りなかったことが原因になります。

具体的には次のような後悔が多いです。

後悔する具体的な例

・無垢のフローリング材を見た目で選んだら傷がつきやすく凹みやかった

・汚れや傷が目立ちやすいデザインで、しかも汚れが落ちにくい素材だった

・広い庭の植栽は雑草の処理や落ち葉の掃除が大変だった

・浴槽をサイズアップしたら掃除が大変で水道代が高くなった

無垢のフローリングは定期的なワックスがけが必要な場合があります。

また、よく触る箇所は手垢が目立ったりします。

ユニットバスも大きいサイズを選ぶときは浴槽のサイズもしっかりと確認した方がいいです。

■■■ 解決する方法 ■■■

このような後悔がないようにするには

▶︎見た目だけで選ばないで家族構成や生活スタイルなどを考慮する

▶︎なるべくメンテナンスフリーの素材や汚れの目立たない素材を選ぶ

▶︎人工芝など手入れが不要なものを使用する

初期費用が高めだとしても、結果的に長持ちして節約になったり、手入れが楽になったりする場合もあるので、

ランニングコストもしっかりと考えて素材や設備を選ぶことが必要です。

まとめ

今回は設計事務所の注文住宅で後悔したくない人や施主としてどのように頑張ればいいか知りたい人に対して、

設計事務所の注文住宅での後悔したことを10こと後悔しないためにすべきことをご紹介してきました。

まとめると以下になります。

設計事務所の注文住宅での後悔10選

①間取りが使いずらかった
▶︎生活スタイルをしっかりと設計事務所に伝える

②収納を工夫すればよかった

▶︎収納を考える際には「高さ、幅、奥行き」「配置する場所」「将来的な変化」を意識する

③冷暖房効率が悪かった

▶︎南側に大きな窓がある場合はしっかりと庇を設けて夏場は日差しを遮り、冬場は日差しが入るようにする

④デザインがイメージと違った

▶︎メーカーのショールームやその素材を使っているモデルハウスを実際に見学する

⑤視線が気になってくつろげない

▶︎隣の家の間取りや道路までの距離、家の中での視線の高さなどを考慮した間取りにする

⑥音の問題まで配慮が足りなかった
▶︎生活音を想像して、各部屋の間取りや、壁・窓の位置について検討する

⑦コンセントの位置が失敗した
▶︎コンセント図をしっかりと作ってもらう

⑧風通しや日当たりが悪かった
▶︎風通しを良くするためには窓は1部屋に2つずつ配置する

⑨予算がオーバーした
▶︎施工会社としっかりと工事予算について話し合う

⑩メンテナンスまで考えていなかった
▶︎なるべくメンテナンスフリーの素材や汚れの目立たない素材を選ぶ


設計事務所の注文住宅で後悔しないためには、設計事務所選びも重要になります。

設計事務所ってどうやって探せばいいの?

設計事務所の探し方は実際に話してみたり、どんな間取りを提案してくれるのかを見てみないとわからないです。

私の設計事務所では無料相談を実施してます!

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この記事で設計事務所の注文住宅での後悔が少しでも減ってくれれば幸いです。

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