建築家と建築デザイナーの違いってなに?求められる建築空間の違いから考える

建築家、建築デザイナーの違いって考えたことありますか?

私はこれまでに建築家や建築デザイナーと呼ばれる多くの人たちと一緒に仕事をしてきました。

この建築家と建築デザイナーと呼ばれる人たちにはそれぞれに特徴があります。

建築家と建築デザイナーの違いってなに?

簡単にいうと建築家はその人の生き方であり、デザイナーはその人の職業であるということです。

この違いで求められる建築空間が違ってくると思います。

今回は建築家と建築デザイナーのどちらを名乗ればいいのか分からない人に、求められる建築空間の違いをご紹介します。

この記事で自分は建築家又は建築デザイナーなのかを判断できるきっかけになれば幸いです。

【自己紹介】

Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所

設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。

店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。

現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。

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建築家と建築デザイナーの違い

冒頭で建築家はその人の生き方であり、デザイナーはその人の職業であると言いましたが、

ここでいう生き方と職業については以下のように定義しています。

生き方とは
・問題を提起し自己を表現する手段として作品を作る

職業とは
・仕事としてクライアントの要求に答えて対価をもらう

建築家と建築デザイナーの違いを考える前に、まずはアーティストとデザイナーの違いを考えてみましょう。

アーティストとデザイナーの違についてはこちらの記事をご参照ください↓

アーティストとデザイナー

アーティストはあくまでも主観的な創作なので他者からの求め(理解や利益)がなくても、意欲的に創作活動をします。

一方、デザイナーは他者からの求め(理解や利益)がないと創作する意味がありません

売れているアーティストは、あくまでも主観的な創作物が他者のこころに訴えかけ理解されたときに、他者がファンとなり作品に価値を見出すことで利益が生まれます。

ファンに対してのサービスやファンの求めに応じた作品を作った時点で商用となるため、本来のアーティストとは呼べないと思います。

建築家とは

建築家とは建築のために身を捧げている人のことであり、その人の生き方そのものが建築家としての証になります。

どのように建築のために身を捧げているのかはその人の建築スタイルによるのですが…

少なくとも、奇抜な建築を作って「どうだ、すごいだろ !」って言っている人が建築家ではないと私は思います。

古代の住居址から家の住まいかたを研究し、現代の住まいに生かす方法を実践している人や

仕事がないから自分の住まいを自分で改装することで、建築空間の可能性を研究している人など

さまざまな建築家の生き方があると思います。

彼らに共通していることは、建築はあくまでも自己表現であり、

他者からの求め(理解や利益)がなくても、意欲的に創作活動をする傾向があります。

その点ではアーティストに近い存在だと思います。

建築デザイナーとは

建築デザイナーとは、店舗デザイナー、住宅デザイナー、インテリアデザイナーなどとも呼ばれる人たちのことです。

総じてデザイナーとは仕事としてクライアントの要求に答えて対価をもらう人たちのことです。

つまり、クライアントの要求がなければ作品を作る意味がないと考えているのであれば、デザイナーに近い立場だと思います。

自己表現というよりもクライアントの要望をカタチにすることが重要であり、そのために必要なのは問題解決能力になります。

建築家やデザイナーなどそれぞれに必要なステータスをまとめた記事はこちらをご参照ください↓

求められる建築空間の違い

建築家や建築デザイナーは求められる建築空間の違いがあると私は思います。

次に、どのように違うのかを私の主観で説明したいと思います。

※あくまでも、私の主観で考えたことなのでこれが正解ということではありません。ご参考程度にご覧ください。

建築家に求められる空間

建築家に求められる空間は、これまでになかった構造でできる空間であったり、教会など空間の本質的な意味を気づかせてくれる建築だったりします。

住宅なら、暮らし方を根本から解体して再構築するなどの建築空間が求められると思います。

例えば

食事のとき以外は個人の時間を大切にしたい家族なら、

個人個人の離れをキッチンダイニングの空間を囲うように配置する

など建築家が考えそうな典型例だと思います。

建築デザイナーに求められる空間

建築デザイナーに求められる空間は、店舗のオペレーションに沿った設備機器の配置(レイアウト)や、その場の雰囲気にあった素材や照明などで構成された空間だったりします。

住宅なら、クライアントの要望に沿った使い勝手やインテリアを実現した建築空間が求められると思います。

例えば

キッチンの使いやすさやコンパクトな家事動線、統一感のあるインテリアやモダンな外観

など建築デザイナーが考えそうな典型例だと思います

建築士≒デザイナー

建築士は建築を作るために必要な資格のことであり、デザイナーと同様にその人の職業のことです。

住宅性能や耐震性能など建築基準法に則って建築デザイナーと同様のものを求められるケースが多いです。

つまり、クライアントの要望に答えるのが基本的な姿勢であり、その土地のさまざまな条件に合わせて建築空間を作っています。

建築士の資格を持った建築デザイナーもたくさんいます。

建築デザイナーはただの建築士よりデザインに特化している人のことを言う場合が多いです。

建築家かつデザイナーとは

建築家かつデザイナーである人も時々見かけます。

この建築家かつデザイナーであることが建築の意匠業界では最強なのではないかと最近は考えています。

例えば、住宅の場合を考えると

その家族の暮らし方を根本から考えて解体して再構築するところまでは建築家と同じですが、

再構築の過程でその家族の求める要望を取り入れながら、新しい建築空間ができるように先導し、それを実現することで対価をもらう

つまり、その家族の要望していることを自分の意図する方向に先導(洗脳?)していくコミュニュケーション能力の高さのある人のことです。

安藤忠雄さんなんて、まさにこのような最強の建築家かつデザイナーであると私は思います。

まとめ

今回は建築家と建築デザイナーのどちらを名乗ればいいのか分からない人に、求められる建築空間の違いをご紹介してきました。

まとめると以下になります。

■建築家とは建築のために身を捧げている人のことであり、その人の生き方そのものが建築家としての証となります。

・その人の生き方
・建築はあくまでも自己表現
・他者からの求め(理解や利益)がなくても、意欲的に創作活動をする

建築家に求められる空間

住宅なら、暮らし方を根本から解体して再構築するなどの建築空間が求められる

■建築デザイナーとは仕事としてクライアントの要求に答えて対価をもらう人たちのことです。

・その人の職業
・問題解決能力が必要
・他者からの求め(理解や利益)がないと創作する意味がない

デザイナーに求められる空間

住宅なら、クライアントの要望に沿った使い勝手やインテリアを実現した建築空間が求められる

自分はどちらのタイプだったでしょうか?

どちらの要素もありそうな人がほとんどだと思いますが…

建築のために身を捧げ、生き方として徹底して貫いている人が建築家であったり、

クライアントを満足させるためにあらゆる手段を用いて実現するのが建築デザイナーであったりします。

どちらの能力も身につけて安藤さんのような建築家かつデザイナーを目指すのもいいと思います。

この記事で自分は建築家又は建築デザイナーなのかを判断できるきっかけになれば幸いです。

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アーキトリック一級建築士事務所

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