ちょっとまって!確認申請を忘れてない?カーポートを作る時に注意すること
駐車場にポリカーボネート板の屋根を取付けてカーポートを作りる場合には注意することがいくつかあります。
カーポートを作りたいけど確認申請は必要なの?
カーポートの床面積が10㎡を超える場合は確認申請が必要になります。
※カーポートの床面積は屋根の水平投影面積となります。
また、申請する上でカーポートの構造や屋根の素材が適切なものかどうか審査が必要です。
隣のカーポートは確認申請してないんだけど…
カーポート設置の際に、建築確認申請が必要なことは、案外知られておりません。
その為、安易に設置してしまったがゆえに罰則として余分に費用がかかったり、ご近所トラブルとなってしまうケースも少なくありません。
購入する際、購入元(ホームセンターなど)も知らないことが多いため、確認申請をせずに設置してしまっているケースも多いです。
カーポートの確認申請はグレーゾーンになっているんですよね…
後々のトラブルなどを回避するためにはしっかりと確認申請をする必要があります。
今回はカーポートを作るときの確認申請上の注意点などをご紹介できればと思います。
【自己紹介】
Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所
設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。
店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。
現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。
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目次
確認申請上の注意点
確認申請する上で注意することは次のとおりです。
確認申請する上で注意すること
・建築面積の算入方法
・床面積の算入方法
・容積率算定床面積の不算入
・技術基準確認一覧表の添付
・ポリカーボネート板の認定番号
以下、詳しく解説していきます。
※ポリカーボネート板の屋根については法22条区域の規制で30㎡以内にしなければならないので、あまり大きすぎるものは注意が必要です。
法22条区域の規制について詳しくはこちらを御覧ください。
建築面積の算入方法
確認審査機関によって建築面積の算入方法は違いますが、一般的には屋根の水平投影面積で算入することが多いです。
建ぺい率がぎりぎりの場合は柱芯間の間口(W)と軒先から1mセットバックした奥行き(D)をかけ合わせた面積を建築面積とする場合もあります。
住宅の新築とあわせて申請する場合はこの建築面積が加算されます。
床面積の算入方法
床面積は屋根の水平投影面積となります。
住宅の新築とあわせて申請する場合はこの床面積が加算されます。
容積率算定床面積の不算入
カーポートは、述床面積がその敷地に建てられた建築物の延床面積の5分の1以内であれば容積算定のための床面積に算入されません。(建築基準法施行令第2条3項)
延床面積からカーポート部分の床面積を引いた延床面積で容積率を計算しましょう。
技術基準確認一覧表の添付
メーカーのカーポートの場合はアルミ合金の構造物としての技術基準確認一覧表を確認申請書類に添付する必要があります。
三共アルミの場合はHPからダウンロードできます。→こちらからダウンロード
その他のメーカーでも「メーカー名 確認申請」で検索するとHPから技術基準確認一覧表はダウンロード出来るようになっています。
これは国交省告示410号のアルミニウム合金造の建築物又は建築物の構造部分の構造方法に関する安全上必要な技術的基準に適合しているかどうかの書類になります。
国交省告示410号について詳しくはこちらを御覧ください。
ポリカーボネート板の認定番号
先にも述べましたが、法22条区域の規制でポリカーボネート板で屋根を作るときは大臣が認定した素材で作る必要があります。
メーカーに問合せてポリカーボネート板の認定番号を確認しましょう。
三共アルミの場合はHPから認定書がダウンロードできます。→こちらからダウンロード
カーポートの建築確認申請の方法
カーポートの建築確認申請の方法は、自ら主導して進めるか、業者にすべて代行してもらうかの二択となります。
自分で確認申請する方法
まずは着工前に市役所や県庁の建築指導課に問い合わせ、建築主事へ建築確認申請を行います。
着工前と施工後の写真や必要書類、図面などの用意が必要です。
申請後、問題なければ建築確認済証が交付され、工事ができる段階に入ります。
工事が完了したら、建築主事による完了検査を実施しましょう。
※無資格者が確認申請を行う場合は物件によって添付図面や書類が増える場合があります。
※増築にあたる場合は既存建物の「検査済証」が必要になります。
添付図面が自分で描けない場合はcoconala(ココナラ)でサービス出品を購入しましょう!
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施工業者に代行してもらう方法
建築確認申請は基本的に施主が行います。
しかし、申請には図面だけでなく建蔽率、容積率計算など専門的な知識が必要です。
一般の人では理解が難しい部分があるため、専門家に代行をお願いする人も多くいます。
建築確認申請を代行してほしい場合は、施工会社か設計事務所に対応可能か事前に確認してみてください。
まとめ
今回はカーポートを作るときの確認申請上の注意点などをご紹介してきました。
まとめると以下になります。
確認申請する上で注意すること
・建築面積の算入方法
・床面積の算入方法
・容積率算定床面積の不算入
・技術基準確認一覧表の添付
・ポリカーボネート板の認定番号
悪質な業者に頼むと確認申請しないでカーポートを作ってしまう場合も多々あるので注意しましょう。
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アーキトリック一級建築士事務所