建築ってどんな意味?建築と建設の違いについてのわかりやすい説明
建築と建設の違いについて意味を混同して使っている場合があります。
建築と建設ってどう違うの?
簡単にいうと以下のようになります。
・建築は建物に関すること
・建設は建築と土木に関すること
下の図は建築、建設、土木とその他の概念図になります。
大きくわけて建設の中に建築や土木とその他があるということばの使い方になるかと思います。
【自己紹介】
Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所
設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。
店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。
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建築は建物に関すること
「建築は建物に関すること」の一言で説明できます。
建築とは例えば、家、マンション、ビル、美術館、図書館、神社、教会などの建物のことです。
「建築」とは建築基準法では「建築物を新築、増築、改築すること、または移転すること」と記されています。
最近では「建築する」などのことばをゲームでよく使われていますが、作る、造形する、建てるなどの意味で使われています。
建設は建築と土木に関すること
「建設は建築と土木やその他に関すること」です。
建物に関することはもちろんですが、土木やその他に関することも建設の中に含まれます。
土木とは例えば、道路、トンネル、橋、ダム、護岸、港、空港など社会インフラとされるものを一般に言います。また、埋立地、公園、都市開発、農地、森林整備などその他のことも建設に含まれます。
建築は造家だった
・建築/Architecture
・建設/Construction
「建築」ということばは明治時代に英語のArchitectureの訳語として作られました。当初は「造家(ぞうか)」と訳されていたそうです。
造家=家を造る
明治時代には「造家学(ぞうかがく)」という学問があったのですが、築地本願寺を設計した伊東忠太がより「造家」ということばを「建築」に改めたという経緯があります。
家だけでなく、高層オフィスビルや工場などの大型な建物も「建築物」として扱われるので、ほとんどの建物のことを「建築」と呼ぶことになります。
ちなみに、「建設」と言うことばは明治時代に外来語を翻訳した時に中国由来の言葉から出来た和製熟語であるとされています。
ほとんどの建物のことを「建築」と呼ぶことから建築の仕事や種類も多岐にわたっていますが、本来は「造家」とされていたことからもわかるように人が雨風に悩まされない空間を作ることが本来の建築だともいえます。
まとめ
無駄な装飾を廃して合理主義的・機能主義的な芸術を追求するモダニズムの源流となったバウハウスですが、それら全ての芸術の統合として最終的に「建築」を教育の目標としていました。
「建築」には造家からはじまり芸術の統合にまでなる側面もあり、これが建築であると定義するのは難しいことばです。
昔から建築は権威の象徴とされていたこともあり建築にかかわる人間は自分の仕事に対して建設ということばを使われると機嫌が悪くなる場合もあります。建築に対してのプライドみたいなものがあるのでしょうか…
しかしながら、大まかなことばの枠組みとしては「建設」の中に「建築」や「土木」、「その他」が含まれます。
・建築は建物に関すること
・建設は建築と土木に関すること
上記のひとことにつきるかと思います。
建設業ということばはあっても、建築業ということばあまり聞いたことがありません。
建築の仕事は業界、業種という分類ではなく職業、職種ということになるわけで、しっかりと社会で業として確立した業界、業種ではないということになります。
建築設計事務所とはどのような業種なのかに関しての記事はこちらをご参照ください↓
いくら建築に対してプライドを持って仕事をしていたとしても建築の仕事はサービス業の一部にすぎません。
私は建築の仕事を長年やっているのですが、建築の仕事をやっている人たちは個性が強く自分が一番だと思っているので横のつながりを重視しないところがあります。
業界として団結力に欠けるので、結果として住宅などはハウスメーカーのような大きな資本に食いつぶされてしまっているわけです。
しっかりと社会で業として確立した業界、業種になるにはまだ先の話になるのかもしれませんね。
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