建築士とったら1度は建築士事務所を開業してみよう

会社では決定が遅かったり、無駄な会議が多かったりします。建築士の資格をとり、建築の仕事をある程度経験してくるとそんな無駄なこと抜きに純粋に建築に没頭したいと思う人もいるかもしれません。

しかしながらその環境が、一番建築に没頭できるんだなんてこと独立するとわかったりします。

独立したからといって経営を順調に続けていくのはなかなか難しいのですが、せっかく建築士の資格をとったのだから、一度は建築士事務所を開業してみてはいかがでしょうか?

建築士事務所を開業して
独立するこのメリットってなに?

自分で建築士事務所を開業すれば、仕事を取ることの難しさや作る建築物にたいする責任感などの見方が格段に違ってくると思います。

今回はそんな独立を考えている方に建築士事務所を開業するメリットとデメリットをご紹介できればと思います。

開業するメリット・デメリット

開業するメリット・デメリット

開業するメリットとデメリットを見ていきます。実際独立開業していく中での経験はひとそれぞれなので、あくまでも一般的な事柄となります。

独立開業するとは都道府県に建築士事務所として登録することです(以下事務所登録)。

まず前提として、報酬をもらい建築士として設計等の業務を行う場合は建築士事務所の登録を受ける必要があります。

設計等の業務とは
「建築物の設計、工事監理、建築工事契約に関する事務、建築工事の指導監督、建築物に関する調査若しくは鑑定又は建築物の建築に関する法令若しくは条例の規定に基づく手続の代理」

建築士事務所の登録を受けずに報酬を得て設計等の業務は行えません。(建築士法第23条の10第1項)

この法律に違反した建築士には罰則(業務停止等の懲戒処分や1年以下の懲役又は100万円以下の罰金)があります。

しかしながら、事務所登録をしてしまえば設計等の業務を行えるので、ある意味では独占業務ともいえます。

メリット

・建築確認申請等の業務ができる
・特殊建築物の定期報告ができる
・プロポーザルコンペに参加できる
・フリーランスより仕事を請けやすい
・節税対策ができる

建築確認申請等の業務が行える

建築確認申請等の法的な手続きなどが行えます。建築確認申請の代行サービスもできるようになります。確認申請手続きは事務作業的なところがあったり、遠隔地で直接申請にいけない場合など代行してもらうというニーズはあります。

特殊建築物の定期報告ができる

特殊建築物とは

「学校(専修学校及び各種学校を含む。以下同様とする。),体育館,病院,劇場,観覧場,集会場,展示場,百貨店,市場,ダンスホール,遊技場,公衆浴場,旅館,共同住宅,寄宿舎,下宿,工場, 倉庫,自動車車庫,危険物の貯蔵場,と畜場,火葬場,汚物処理場その他これらに類する用途に供する建築物をいう。」

などのことで、これに該当する建築物は2年ごとの定期報告(建築設備は1年ごと)が必要となります。この定期報告を行えるのは1級建築士、2級建築士、大臣認定した「特定建築物調査員」「建築設備検査員」「昇降機等検査員」「防火設備検査員」です。
※建築士の場合は事務所登録してある建築士事務所に所属していることが必要となります。

マンションやパチンコ店など定期報告を必要とする建物に営業してみると定期報告してくれる人を探していたりします。また、廃業する建築士事務所などから定期報告の物件を引き継いだりすることもあります。

プロポーザルコンペに参加できる

市町村が主催するプロポーザルコンペに参加できます。実施設計にかかわるコンペなので事務所登録していることが必要条件になります。応募資格には実績が必要になりますが、会社時代の実績なども認められる場合もあるので腕試しに参加してみるのもいいと思います。

フリーランスより仕事が請けやすい

知り合いからの仕事や実績があれば問題なのですが、初対面の施主との信頼関係を築くときには事務所登録してあると有利だと思います。事務所登録していれば建築士事務所としてできる仕事の制限がなくなるので、実施設計まで一括で請負うことが可能となります。

節税対策ができる

独立すると個人事業主になるので確定申告することになります。交通費や接待交際費、模型材料や書籍などは建築士事務所の経費として認められるので節税となります。

個人事業主として所得が1,000万円を超えるようであれば法人化を考えたほうがいいかもしれません。給与所得控による節税や消費税などが2年間免除されたり、社会的信頼度も上がります。

デメリット

・管理建築士としての制約
・毎年の設計等業務報告書の提出
・5年毎の事務所更新手続き
・3年毎の建築士の定期講習
・管理建築士の講習

管理建築士としての制約

管理建築士とは建築士事務所の業務を管理する建築士で、専任でなければなりません専任の建築士となるわけなので、ほかの建築士事務所で建築資格を使った仕事などは行えなくなります

下請けなどでほかの建築士事務所の住宅などを監理する場合などもありますが、工事監理者として現場にかかわる場合には注意が必要です。

毎年の設計等業務報告書の提出

毎年、前年度(1~12月まで)から3か月以内に設計等業務報告書を県の土木事務所に提出しなければなりません。決められた書式にその年度の業務実績を記入し提出するだけです。

5年毎の事務所更新手続き

5年ごとに事務所登録は更新となります。所属している(又は近くの)建築士事務所協会へと書類を提出することになります。登録手数が17,000円かかります。

3年毎の建築士の定期講習

建築士事務所に所属する建築士は3年ごとに定期講習を受けなければなりません。定期講習では設計・工事監理の業務に必要な知識や、新しく改正された法規などの講義があります。

(公益財団法人)建築技術教育普及センターが主催で各地域の建築士会や事務所協会などで実施しています。講習料金は12,980円となります。

管理建築士の講習

管理建築士となるために必要な講習です。管理建築士となるには、建築士事務所に所属する建築士として3年以上の設計その他の業務に従事することが必要です。国土交通大臣の登録を受けた登録講習機関が行う管理建築士講習の課程を修了することが必要となります。

管理建築士の講習は1回だけ受ければいいです。毎年実施されています。総合資格学院などでも開催しています。詳しくは(公益財団法人)建築技術教育普及センターのホームページをご参照ください。受講手数料は16,000円です。

まとめ

以下はメリットとデメリットのまとめとなります。

メリット

・建築確認申請等の業務ができる
・特殊建築物の定期報告ができる
・プロポーザルコンペに参加できる
・フリーランスより仕事を請けやすい
・節税対策ができる

ハウスメーカーなどから独占業務となる建築確認申請等の代行申請や特殊建築物の定期報告などの仕事をうまく取り安定した収入を得ながら、プロポーザルコンペに参加して腕試しするなど建築士事務所を続けていくためには工夫が必要です。

デメリット

・管理建築士としての制約
・毎年の設計等業務報告書の提出
・5年毎の事務所更新手続き
・3年毎の建築士の定期講習
・管理建築士の講習

建築士事務所を開設するための費用や続けていくためにかかる費用はそんなに大きな額ではないですし、毎年の業務報告書も業務実績の記入だけで料金はかかりません。

転職を前提にフリーランスの建築士として働くよりも、建築士事務所を開設して仕事の状況によって続けるのか廃業するのか判断したほうがいいかと思います。

建築士事務所の開設の手引きに関してはこちらをご覧ください↓

※廃業届を提出すればすぐにでも廃業できます。
※建築士事務所を廃業する時は定期報告をほかの建築士事務所に引き継がなければならないのですこし面倒かもしれません。

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