よい建築家の条件とは?建築家になるために日常生活で意識すべき5つのこと
お客さんに「私は建築家です!」って自信を持って言えたらいいですよね。
建築設計の仕事をしている人でも建築家として自信を持って名乗れる人って意外に少ないと思います。
なんで建築家を名乗れないの?
建築家としての実績が伴わないことや建築家としての役割を求められていないという理由が多いです。
建築家としての役割が求められるようになるためには、よい建築家になる必要があると私は思います。
よい建築家ってなに?
よい建築家とは「建築のために身を捧げて生きている人」のことだと思います。
建築に身を捧げている人がどのような考えを持って日常生活を送っているのかを考える必要があります。
私は17年間(2023年現在)注文住宅やリノベーションを中心に設計事務所を運営してきましたが、
建築家として尊敬できる先輩方と一緒に仕事を通じて、彼らの建築家としての生き方について数多く学んできました。
今回はそんな私が考えるよい建築家の条件や建築家になるために日常生活で意識すべき5つのことをご紹介します。
この記事を読むと以下のことがわかります。
この記事でわかること
・よい建築家の条件
・日常生活で意識すべき5つのこと
上記のことがわかります。
考え方や生き方の積み重ねがその人の人生を形成していきます。
建築家になりたいのであれば日常生活での意識の向け方を変えて建築家としての自分という視点を持つことから始めましょう。
【自己紹介】
Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所
設計事務所を17年間(2023年現在)運営している現役の一級建築士です。
店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。
現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。
設計事務所のブログを始めて2年目で月間25000PVを達成!
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目次
よい建築家の条件
私の考えるよい建築家の条件は以下になります。
よい建築家の条件
・建築に対しての誠実さ
・コミュニケーション能力がある
・要望をアイデアで発展させる
・設計力がある
・パートナーとして頼りになる
建築に対しての誠実さ
よい建築家の条件のひとつ目は、建築に対しての誠実さがあることです。
建築に対しての誠実さとは、自分の目指す建築に対していかに真剣に考え、真摯に向き合っている姿勢のことです。
どんな厳しい条件下でも心地よい建築空間を実現するために、
何度もエスキースを描き直し、努力を惜しまないで考え続けることができるかが、よい建築家になるために最も必要なことだと思います。
私が最初に師事していたアトリエの先生がそんな人でした。
先生の机には毎日エスキースの山があり、それを図面として納める仕事をしていました。
「同じ案件を毎日エスキースしていてよく飽きないなぁ…」
と所員の頃は思っていましたが、それが先生の建築に対しての誠実さのあらわれだったのでしょう。
コミュニケーション能力がある
よい建築家の条件は、コミュニケーション能力があることです。
コミュニケーション能力が高いのもとても大事な条件だと思います。
私が今まで知り合った建築家の先生は共通して話がとても面白いという特徴がありました。
知識の守備範囲はとても広く、どんな話題にも自分の考えを持っていたりしました。
また、現場でトラブルが起きた時にも巧みな話術で自分の有利になるように話を持っていくなど、頭の回転が早くて敵にしたくない存在です。
コミュニケーション能力は私も磨きたい能力のひとつです。
施主を洗脳してしまうほどのコミュニケーション能力があれば建築家として生きていくのに困らないですねw
要望をアイデアで発展させる
よい建築家の条件は、要望をアイデアで発展させられることです。
要望をアイデアで発展させるとは要望をそのままカタチにするのではなく、
要望の本質を見抜き設計することでいく通りもの答えを導き出す能力のことです。
私の師事していたアトリエの先生は
「よい設計とは求められる条件を満たした上で、
それ以上のものを提案することだ」
ということをよく言っていました。
要望をそのままカタチにするのは誰にでもできますが、
建築のプロとしてよい設計をするには要望をアイデアで発展させることが重要であるということを言っていたのだと思います。
設計力がある
よい建築家の条件は、設計力があることです。
設計力があることとは、いろいろな条件を考慮した上で図面にまとめる能力のことです。
私の意見になりますが、設計力がある人は話すより先に手が動く(スッケッチを描くなど)特徴があると思います。
スケッチの上手い下手は関係なく、手を動かしながら考えているまたは考えながら手を動かしている人は設計力する能力が高い傾向があります。
言葉として考えをまとめることも重要ですが、スケッチや図面は言葉以上のものが伝わります。
とにかく手を動かす(スケッチを描くなど)ことがよい建築家になるには必要だと思います。
パートナーとして頼りになる
よい建築家の条件は、パートナーとして頼りになることです。
建築家は施主の良き理解者であり、建築を作る上での良きパートナーであることが求められます。
そうなるには建築についてのアドバイスをすることはもちろんですが、施主の考え方が間違っていた時は優しく諭すことも必要です。
確かにお金を出すのは施主なので、施主の要望を叶えることは重要なのですが、間違った考えに基づいた要望をすることもあります。
例えば、建築基準法を誤魔化して違法な方法で建築することを求められるケースなどです。
もちろん、建築基準法が全て正しいとは思いませんが、違法な方法で誤魔化すのは建築家として許されない行為です。
よきパートナーであれば、そんな時は他の解決法や代替案を提案して施主を説得しましょう。
日常生活で意識すべき5つのこと
建築家になるために日常生活で意識すべき5つのことは以下になります。
日常生活で意識すべき5つのこと
・日々の暮らしを楽しむ
・空間体験と観察力を磨く
・都市探索を楽しむ
・絵や模型を通じたアイデア表現
・建築専門雑誌やウェブサイトでの情報収集
日々の暮らしを楽しむ
建築家になるために日常生活で意識すべきことは、日々の暮らしを楽しむことです。
日々の暮らしを楽しむことができないと気づきやひらめきが湧いてこないからです。
建築家になるためには身の回りの建物や空間に対して感性を研ぎ澄まし、美しさや機能性について常に意識することが必要です。
日々の暮らしを楽しむだけでいいの?
自分が自然に楽しくてやっていることや行動を改めて振り返ることが必要です。
例えば、日々の暮らしの中での洗濯物を干して畳むまでの家事動線を意識したり、ベランダでお茶を楽しむ時など、
ここがこうなればもっと楽しめるのにと考えることでも建築家の考えに近づけると思います。
日常生活での日々の暮らしを楽しみながら
「こうなればいいのに」や
「これがあればいいのに」など
想像を膨らませて建築家としての考えを深めていきましょう。
空間体験と観察力を磨く
建築家になるために日常生活で意識すべきことは、空間体験と観察力を磨くことです。
空間体験や観察力を磨くことでそれを再現する建築家としての能力を身につけることができるからです。
どうやって観察力を磨けばいいの?
例えば、喫茶店に行ったときに心地よく感じるカウンターを手で触りその作りに注目したり、
間接照明で演出された空間を体験することで、自分の理想のリビングのイメージを膨らませることができます。
さまざまな場所を訪れる際には、その空間に身を置いて感じることが大切です。
建物の内部や外観、光の入り方や音の響きなど、細部にわたって観察し、その空間がどのような効果をもたらしているのかを考察しましょう。
都市探索を楽しむ
建築家になるために日常生活で意識すべきことは、都市探索を楽しむことです。
都市でのお店や街並みを楽しむことで地域の特性や地形などを観察する力が身につくからです。
都市は多様な建築物で構成されています。
建築家になるためには、さまざまな建物や都市の特徴を知ることが重要です。
どうやって都市探索を楽しめばいいの?
休日や旅行の際には、新しい場所を訪れ、その地域の建築物や都市計画を観察しましょう。
歴史的な建造物から最新の建築まで、幅広い視野で都市環境を学ぶことが建築家としての視点を養う上で役立ちます。
絵や模型を通じたアイデア表現
建築家になるために日常生活で意識すべきことは、絵や模型を通じたアイデア表現することです。
建築設計は、アイデアや概念を視覚的に表現することが求められます。
日常生活の中で、絵を描いたり、模型を作ったりする習慣を身につけましょう。
アイデア表現がなんで重要なの?
自分の考えを具体的な形にすることで、アイデアの鮮明化や表現力の向上につながるからです。
また、これからの時代はデジタルツールやAI人工知能を活用してデザインのスキルを磨くことも重要となります。
絵や模型を作るのが苦手な方はブログなどでアイデアを記事にしておくことでもいいと思います。
アイデアの表現力は絵や模型の力だけではなく、言葉で説明するプレゼン能力も必要になるからです。
自分にあったアイデア表現を見つけて、日頃からの気づきやひらめきをストックしておきましょう。
建築専門雑誌やウェブサイトでの情報収集
建築家になるために日常生活で意識すべきことは、建築専門雑誌やウェブサイトでの情報収集することです。
今はやっている建築のトレンドを知ることでお客さんのニーズに合わせた建築を実現することができるからです。
どうやって情報収集すればいいの?
建築界の最新の動向や傾向を把握するためには、建築専門の雑誌やウェブサイト、youtubeなどを積極的に活用しましょう。
建築家やデザイナーのインタビューや建物の紹介記事などを読むことで、建築のトレンドや技術革新についての知識を深めることができます。
さらに、建築に関連する展覧会やセミナーに参加することもおすすめです。
まとめ
今回はよい建築家の条件を知りたい人や建築家になるために意識することを知りたい人に対して、
私の考えるよい建築家の条件や建築家になるために日常生活で意識すべき5つのことをご紹介してきました。
まとめると以下になります。
よい建築家の条件
・建築に対しての誠実さ
・コミュニケーション能力がある
・要望をアイデアで発展させる
・設計力がある
・パートナーとして頼りになる
日常生活で意識すべき5つのこと
・日々の暮らしを楽しむ
・空間体験と観察力を磨く
・都市探索を楽しむ
・絵や模型を通じたアイデア表現
・建築専門雑誌やウェブサイトでの情報収集
考え方や生き方の積み重ねがその人の人生を形成していきます。
建築家になりたいのであれば日常生活での意識の向け方を変えて建築家としての自分という視点を持つことから始めましょう。
この記事が少しでも建築家を目指す人のお役に立てれば幸いです。
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アーキトリック一級建築士事務所