そのトイレで快適?後から後悔の多い最悪なトイレの間取り5パターン
注文住宅で間取りを考える際にトイレはついつい優先順位を下げてしまいがちですが、
家族みんなが毎日毎回必ず使う場所です。
排泄の場であると同時に健康管理やリラックスにも欠かせない場所です。
快適なトイレってどう作るの?
適度な広さや間取りに注意して作る必要があります。
トイレの中で読書をしたり、スマホを見たり、いろんなことをする方がいて、結構重要な空間になってきています。
トイレのプライバシーを守りつつ快適な空間にしたいという方は増えています。
今回の対象者は以下の人たちに向けて記事を書いています。
この記事の対象者
▶︎トイレの間取りで後悔したくない人
▶︎トイレの間取りでの失敗例を知りたい人
上記の方々に対して、後から後悔の多い最悪なトイレの間取りを5パターンご紹介します。
この記事が少しでも快適なトイレの間取りを作るお役にたってくれれば幸いです。
【自己紹介】
Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所
設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。
店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。
現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。
設計事務所のブログを始めて2年目で月間25000PVを達成!
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最悪なトイレの間取り5パターン
最悪なトイレの間取りは以下の5つになります。
最悪なトイレの間取り5パターン
・寝室の真横にある
・LDKの中にある
・玄関の横にある
・洗面脱衣室を通る
・狭いトイレ
寝室の真横にある
寝室は睡眠のために過ごす場所なので、日中の日当たりをあまり考慮する場所でもなく、北側に配置されることがあります。
トイレも条件的に似ているので、北側で寝室の真横にトイレのある住宅は意外と多いです。
夜中にトイレに行くときに寝室から離れた場所にあると寝ぼけ眼で暗い中を移動しなければなりません。
真冬は寒さも身に染みます。
高齢者がトイレへの移動中に転倒してしまうケースもあります。
寝室の真横にトイレがあるとなんでいけないの?
家族の老後を考えると寝室の真横にトイレというのは良い位置であることに違いはありませんが、
家族構成によってはそれが裏目に出ることもあります。
家族の生活リズムが異なる場合、誰かが深夜にトイレを使うたびに水を流す音や扉の開閉する音で目覚めてしまうなんてことがあります。
トイレを使う側も隣室で寝ている人を起こしてしまわないかと気を遣いますし、深夜は音が響いてしまって気がかりですよね。
将来のことを考えて寝室の真横にトイレを置くのであれば防音タイプのドアや吸音材を施した壁などの対策というのも検討しましょう。
TOTOが提供している「サイフォンボルテックス式」という洗浄方式が搭載された便器は、
うずまき作用を併用しているので洗浄音を大幅に抑えることもできます。
水を流す音を出来るだけ小さくしたいなら、ぜひ検討してみてください。
LDKの中にある
リビング、ダイニング、キッチンは食事をしたりテレビを見てくつろいだりと家族が集う時間が長い場所です。
近年はこのLDKをつなげて空間を広々と使用する間取りに人気が集まっています。
廊下を省いたタイプの間取りではリビング・ダイニングの中にトイレのドアが設置されることが多くなります。
在宅中は多くの時間を過ごす場所なので近くにトイレがあると行き来が便利です。
トレーニング中の小さなお子さんがいるご家庭にとっても何かと便利ではあります。
LDKの中にトレイがあると何がいけないの?
トイレは排泄の場所なので音やニオイはどうしても気になりますよね。
こまめに清掃していても月日が経つと多少はニオイが出てきますし、
芳香剤やトイレ用洗剤の香りがリビングに漂ってくることもありあまり好ましくないです。
食事の用意をしているときはなおさらです。
何よりトイレを使用する時に扉のすぐ向こうに人がいると思うと、ちょっと緊張しませんか?
トイレを使う時にいつも緊張していると体に良くありません。
また、来客者が使用する際も少しためらわれるかもしれません。
リラックス空間としてのトイレを考えた時、理想としてはLDKに面することなく廊下を隔てたところなどに配置するのが良いと思います。
間取り上仕方なくLDKと同じ空間にトイレがくる場合は、
ダイニングテーブルやリビングのソファーなどに座っている人の視線の先にトイレの扉が来ないように、
空間をうまく区切って資格に設置したり、防音の扉や壁を使用するなど様々な工夫をしましょう。
玄関の横にある
少し前までは玄関横にトイレを設置する間取りは避けられがちだったような気がします。
ひと昔前の一戸建てには当たり前のように廊下があり、廊下に面してトイレを設置できたこともあります。
また、風水の観点からトイレが玄関にあると運気が下がると言われていたことも一因かもしれません。
近年は玄関横にトイレを配置するケースは増えています。
そこにしかスペースがとれないからといって、安易に玄関前にトイレを配置するのはおすすめできません。
なんで玄関横にトイレがあるといけないの?
その理由は、玄関に来訪者がいるときに出入りしにくいということです。
玄関で家族と来訪者が話し込んでいるけどトイレが我慢できない、
急いでいるからトイレから早く出たいのに出れない、しかもまだパジャマのままなんてことも…
間取りによってはこうした場面に遭遇したことがある方いらっしゃるのではないでしょうか?
宅配便など短時間で終わる訪問がほとんどだというご家庭では気にしなくても問題ないかもしれませんが、
しかしいずれにしても玄関からトイレの扉が見える間取りは避けた方が良いでしょう。
特に扉を開けた時にトイレの中が見える配置はおすすめできません。
トイレの出入り自体が玄関から見えないようにするのが良いでしょう。
玄関の隣にトイレの壁がくる場合、来客中の音が気になるということもあるので、
吸音材や流水音の静かな便器などを設置して対策されることをおすすめします。
洗面脱衣室を通る
水回りを一箇所に集めることは生活動線の観点ではとても効率的です。
お風呂の前にトイレに行く、トイレから出て手を洗うという動作がスムーズに行えます。
そのため浴室、洗面所、トイレを隣接させるのは割と一般的なのですが、避けた方が良い間取りもあります。
避けた方がいい間取りってどんなの?
それは、一つの扉の中にそれらの設備が集約され、洗面所や脱衣室を通らないとトイレにアクセスできないという間取りです。
例えば、誰かが入浴中はトイレが使いづらかったり、トイレを使用している時はお風呂が使いにくいということがおきます。
家族なのである程度許容できるかもしれませんが、特にお年頃の娘さんが入浴中の時などお父さんはトイレや洗面所を使いにくいと思います。
朝の忙しい時間帯も家族の洗面、トイレ、シャワーの時間が重なってしまうと大変です。
もう一つの問題点は、お客さんがトイレを使用するときに脱衣室やお風呂、何気なく干しておいた洗濯物などが目に入ってしまうことです。
洗面所まわりにはあまりひと目にさらしたくないようなデリケートなものが意外とあるので、
慌てないためにも常に収納の仕方も考えておく必要が出てきます。
水まわりを集めて配置する際はトイレは独立させて、洗面所の外からでもアクセスできるようにしておくのが良いでしょう。
その場合スペースにゆとりがあれば、トイレに手洗い場を設置することで、
入浴中で洗面所に入れず手が洗えないという事態を回避することができます。
狭いトイレ
間取りを決める際、できれば空いた小さなスペースをトイレにあてたいと考える方も多いと思います。
土地が狭くその中で間取りを工夫しなければならないというケースもあります。
トイレの広さってどのくらい必要なの?
トイレの広さは一戸建ての場合、0.5坪、0.75坪が主流であると言われています。
トイレとして最低限必要なスペースとして幅は便器の横幅プラス30cm程度、奥行きは便器の奥行きプラス40cm程度です。
便器の種類や取付、修理作業の都合によりこれより広いスペースが必要な場合もあります。
あまり狭いトイレだと窮屈で圧迫感があり、リラックスできないかもしれません。
また、幅が狭いと床の奥の方や便器の外側などにてが届きにくく掃除が難しくなります。
高齢者がいらっしゃる場合はトイレを広くしておくことをおすすめします。
足腰が弱ってくると座ったり立ったりするのが大変になるので、トイレの壁に手すりを設置することがあるからです。
握りやすい位置に手すりを設置するには、ある程度のスペースが必要になります。
トイレでも介助が必要になった場合には、2人が入れて衣服の着脱などを手伝えるくらいの広さが望ましいでしょう。
将来的にこうした対応のためにリフォームの必要性が生じるかもしれないので、それが可能な間取りを考えておくことも大切です。
実用的な面でもリラックス空間としても、トイレにはある程度の広さを確保したいですね。
まとめ
今回はトイレの間取りで後悔したくない人やトイレの間取りでの失敗例を知りたい人に対して、
後から後悔の多い最悪なトイレの間取りを5パターンご紹介してきました。
まとめると以下になります。
最悪なトイレの間取り5パターン
・寝室の真横にある
・LDKの中にある
・玄関の横にある
・洗面脱衣室を通る
・狭いトイレ
トイレは家族が毎日使う場所です。
トイレの間取りが悪いと使うたびに落ち着かない場所になってしまいます。
今回ご紹介した間取りにならないように注意してトイレを作りましょう。
この記事が少しでも快適なトイレの間取りを作るお役にたってくれれば幸いです。
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