現在は博物館で見学できます![鎌倉歴史文化交流館]/ノーマン・フォスター
神奈川県鎌倉市扇ガ谷1-5-1
本館2階建て:1137.77㎡
別館1階建て:267.56㎡
既存建築の設計者:ノーマン・フォスター
歴史の水先案内人から、鎌倉に有名建築家の設計した建築があり、いまは博物館建物だが元は住宅だったという面白い情報を入手しました。
年始に鶴岡八幡宮で初詣がてら行ってみようということになり、友達と一緒に行ってきました。(記事を書くのがかなり遅れました)
館内は少し暗めだったためあまりいい写真が取れませんでしたが、なかなか面白い建築でした。
【自己紹介】
Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所
設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。
店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。
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見ておくべきポイント
■展示スペースとしての空間構成
■石など素材の使い方の面白さ
■サッシの納まり
展示スペースとしての空間構成
一方方向の壁が連続して並ぶ構造の建築であり平行して並ぶ壁と壁の間には視線を妨げないようにスチールサッシの開口部が設けられています。
空間に方向性があり、その先の外部の風景に自然と視線が向けられます。
壁に沿って歩いていくと元は寝室やリビングだったところが展示空間となっています。
まっすぐ伸びる壁によって視線を誘導しているからでしょうか突然、左手に開けた空間が現れるので驚きとともになかに入ってみたいと思える、誘導されるような空間構成になっています。
石などの素材の使い方の面白さ
外観は人造研ぎ出し(人造大理石)をふんだんに使った外壁で構成されています。特注なのでしょうか日本では見かけないサイズのものです。
室内も外部と同様に人造大理石が使われていました。
床に使ってある石は波打っていて(たぶん滑らないようにこのような素材を使ったと思いますが)素材感はありますがあまりきれいな感じはしませんでした。
光ファイバーが埋め込まれた壁の石の部分がアクリル?になっていてそこから石模様のように光がもれていました。
展示室の扉は銅板で適度に錆びていい味をだしていました。
外部の人造大理石を内部にまで使うのは、内部と外部の空間的な連続性を考えてのことだろうと思います。
やはり文化の違いでしょうか日本人としてはこの点では違和感を感じます。
サッシの納まり
スチールの黒いサッシが使われていました。
廊下の突き当たりに特注?のガラスブロックがスチール枠にはめ込まれていました。
薄暗い長い廊下の先から光が入り込み、壁面にちりばめられた石模様の明かりが星のようにひかり、幻想的な雰囲気を作り出していました。
ノーマン・フォスターが設計した住宅だった
この建物は「Kmakura House」として2004年に建てられたもので元は個人宅です。
ノーマン・フォスターといえばアップル社の新社屋や香港上海銀行本店などを手がけている世界的な建築家で大規模な建築物しか見たことがなかったのです。
日本のしかも鎌倉に個人住宅を設計していたとは知りませんでした。
住宅として考えた場合、そもそも美術館かと思うほどゆったりとした空間構成であり、
博物館へ改装するにあたってはとてもスムーズだったと思います。
最初から博物館にするために建てられたような空間構成です。
実際に見学した感想
住宅としてはどう使われていたのか、あまり生活観を感じない空間構成ですが、
交流館の展示スペースとしてみたとき、壁の連続から生み出される空間的な奥行きを感じられる建築でとても面白かったです。
余談ですが、カフェスペースやゆっくりとくつろげるスペースが欲しいかったです。
屋上には上がれなかったので残念でしたが、写真からはかなりの広さがあるので、
ここを利用する展示や別館のほうは会議スペースとして貸すのもありかなと思いました。
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