建築設計の面白さってなに?建築設計を続けるために大切なことを考えてみる
建築設計とは意匠設計、設備設計、構造設計などのことを言います。
建築設計は設計事務所だけでなく、工務店、ハウスメーカー、建設会社など様々な会社でも必要とされる仕事です。
私は建築設計の仕事を学生時代から始めて25年以上が経ちますが…
そこまで続けられたのは、その面白さにとりつかれたからここまでやってこれたと思います。
建築設計の面白さってなに?
私は建築設計の主に意匠設計についての事しかわからないのですが…
一番の面白さは自分の設計したものがカタチになって現実世界に現れることだと思います。
設備設計や構造設計の人もより良い建築を実現させるために建築設計する面白さは共通している事だと思います。
今回は建築設計の面白さにあまり実感が湧かない人に建築設計を続けるために大切なことを紹介します。
私個人の考えに基づいた記事なので参考までに…
この記事が建築設計の面白さを再認識して、楽しんで建築設計に取り組める手助けになってくれれば幸いです。
【自己紹介】
Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所
設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。
店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。
現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。
設計事務所のブログを始めて2年目で月間25000PVを達成!
住宅に関する悩みを解決すべく、ブログやTwitterで情報発信しています。
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目次
建築設計の面白さ
私が考える建築設計の面白さは以下になります。
・設計した建築を実現する
・建築で暮らしを豊かに
・デザインを自分で考えられる
・みんなと協力して作り上げる
・手がけた建築が何十年も残る
※意匠設計についての事柄が主になります。
これ以外でも面白さはたくさんあると思いますが、あくまでも私の考えなので参考までに…
設計した建築を実現する
建築設計の面白さは、設計した建築を現実世界に実現することにあると思います。
これが建築設計する上での一番の醍醐味であり、他のサービス業とは違う特徴でもあります。
実現するためには法的なことや他の難しい条件をクリアしないとならないのですが…
図面で設計したものが現実の目の前に現れた時の感動は他の仕事では味わえない面白さや楽しさがあります。
もちろん私自身、実現できない建築設計もたくさん経験してきましたが、
建築することが困難だと思えた問題点をひとつづつクリアして実現することは建築設計の面白さのひとつだと思います。
建築で暮らしを豊かに
建築設計の面白さのひとつに、建築することでそこに住む人の暮らしを豊かにできることにあると思います。
私が考える暮らしを豊かにするとは、簡単に言うと安心安全で快適な心地よい空間で楽しんで暮らすことです。
長年、リノベーションをやっていると最低限の安心安全な暮らしができない住宅が対象になるのですが…
そんな住宅でも建築設計をすることで安心安全で快適な住宅にリノベーションすることが可能です。
リノベーションをした住宅でクライアントに喜んでもらえた時はとても嬉しい気持ちになり、設計をやってよかったと建築設計の面白さを実感できます。
デザインを自分で考えられる
建築設計の面白さのひとつに、デザインを自分で考えることができることがあると思います。
外観のデザインだけでなく、細部の納まりをこだわりのデザインにしたり…
もちろん予算の範囲内ですが、可能な限りこだわることができる面白さがあります。
せっかく建築設計している人であれば、自分でいちからデザインする楽しさは共感してもらえると思います。
自分の考えたデザインの良し悪しで実際に建ってからの住宅の耐用年数が違ってきたりします。
ただカッコいいデザインだけでなく、実用的で耐用年数が長くなるようなデザインを実現できた時に建築設計の面白さを実感できると思います。
みんなと協力して作り上げる
建築設計の面白さのひとつに、みんなと協力してひとつの建築を作り上げる楽しさがあると思います。
建築はひとりで建てることはできないです。
現場監督や職人さんたちの協力なしに建築を作り上げることはできません。
大学時代に卒業設計や修士論文などで後輩たちと協力して自分作品を作り上げた時の楽しさに似ています。
実際の建築現場ではみなさんプロなので自分の仕事の範囲や自分の会社が損をしないように立ち回っているのですが、
建築をよくするためにアイデアをどの業者を問わずに出し合ってひとつの建築を作り上げる面白さはなかなか他の職業では体験できないことだと思います。
建築設計はただ図面や模型、CGを作るだけにとどまらずに、実際に仲間と一緒に協力して自分の設計した建築を作り上げる面白さがあると思います。
手がけた建築が何十年も残る
建築設計の面白さのひとつに、手がけた建築が何十年も残ることがあると思います。
もちろん、建築は何十年と残るので違法なことやすぐに壊れてしまうような建築を作ることはできません。
何十年も残るということは、建築すること自体に社会的な責任があると思います。
自分の設計した建築が手入れされながら何十年と使われているなんて、自分の子供の成長を見るみたいな面白さがあります。
私の場合ですが、引渡しが終わればもう施主の住宅なのですが、自分の設計した建築の近くによった時は様子をつい見に行ってしまいます。
何十年も使われているところを見てホッとするのと、建築設計して良かったと実感できる瞬間です。
建築設計を続けるためには
建築設計を続けるために必要なポイントは以下になります。
・面白さに共感できるかどうか
・自分なりの面白さを発見する
・好きなことを仕事にする
以下にあげることがわからないようであれば、早めに他の仕事に転職を考えた方がいいと思います。
面白さに共感できるかどうか
前述した建築設計の面白さにひとつでも共感できるかどうかが建築設計を続けるためには必要だと思います。
建築設計を続けるには、仕事として割り切ってやる時もありますが、やはり根本で面白いからということがなければ続かないと思います。
私の友人は仕事として公共施設の建築設計をやっていたのですが、建築が嫌いになりそうでその設計事務所をやめました。
今は他の業種で働きながら、時間を作って建築の勉強や建築設計に関わっています。
建築設計を仕事として割り切ってできるのは一種の才能だと思います。
会社勤めのサラリーマンとして一生過ごすのであればいいのですが…
建築に対して真摯に向き合っているのかという建築家の要件を満たせないで建築に関わっても私は面白いとは思いません。
建築設計を面白いと思えるかが建築設計を続けるためには必要だと思います。
自分なりの面白さを発見する
建築設計を続けるためには、自分なりの面白さを建築設計の中で発見できるかが必要だと思います。
私のあげた面白さは主に意匠設計のことについてなので、設備や構造設計の面白さなどは他にたくさんあると思います。
自分なりの面白さをひとつでも見つけられれば十分だと思います。
自分なりに見つけた面白さを追求して極めていけるのはとてもいいことだと思います。
例えば、
趣味で始めたドローンの操作にハマってしまい、建築の点検などでドローンを駆使して特殊建築物の定期報告書を作成する会社を立ち上げた人もいます。
建築に限らずに自分なりの面白さや趣味を建築設計に応用することは建築設計を続けるためには必要だと思います。
好きなことを仕事にする
建築設計を続けるためには、好きなことを仕事にすることが必要だと思います。
建築設計をしていると、図面で収めることが好きとか、クライアントと話をするのが好きとは色々と好きなことは見つかると思います。
会社の中でそんな好きなことを活かせるポジションに自分の居場所を作りましょう。
私の経験からですが、好きなことを仕事にするのが精神衛生上一番いいと思います。
会社に自分の好きなことができるポジションがなければ、新たに作るか転職を考えましょう。
建築設計の実務からは少し離れてしまうかもしれませんが、建築に関わる仕事を続けるのであれば好きなことを仕事にすることを考えましょう。
経験が活かせる職に転職する
建築の設計・監理の経験を活かすには一級建築士の資格をとった方が有利に転職できます。
一級建築士の資格があるのであれば、以下の職業への転職を考えてみましょう。
・施工管理
・不動産
・コンサルタント
その他にも公務員や店舗プロデュースなどの職業があります。
施工管理
施工管理とは建設工事の現場監督として工事全体の管理をする仕事で、効率的かつ安全に工事が行われるようにする責任があります。
具体的な仕事内容としては「工程管理」、施工完了箇所の形状や寸法を管理する「出来形管理」、資材の強度を管理する「品質管理」、そして「原価管理」や「安全管理」などがあります。
マンションやビルなどの大規模な建築を扱う企業では、建築の設計・監理経験者を施工管理業務で募集しているケースも多いです。
ゼネコンなど大手企業は中途採用の難易度が高いですが、一級建築士資格があれば応募資格を満たせる場合も多いです。
不動産
最近は中古住宅の流通が増えたこともあり、一級建築士による住宅診断(ホームインスペクション)を実施する不動産会社も多いです。
ホームインスペクターなどの民間資格とくらべて、国家資格である一級建築士が転職時に強いのは言うまでもありません。
中古+リフォーム・リノベーションは今後も伸びていくことが予想されますので、実績を積んで不動産分野で独立を目指せるのも魅力的です。
賃貸・売買ともに一級建築士としての専門知識と肩書は、十分に活かすことができます。
コンサルタント
建物単体の設計にとどまらず、地域調査や街づくりとの連携、地域住民との話し合いなど全体の調整をおこなう職種です。
建築物の立案段階で、発注者の依頼を受けて実際に実現可能かどうかを調査し企画を調整するのが主な仕事内容です。
空港や駅などの公共交通機関、ビルや商業施設、トンネルや橋梁などの土木など比較的大規模な建築が対象となります。
公共事業や民間企業など発注者もさまざまで、大規模プロジェクトに関わりたい方にオススメ。
経験と実績を積んでコネクションができれば、独立開業の道も検討できます。
建築士としての経験以外も求められるためいきなり独立するのは難しいですが、将来大きく儲けるチャンスがあります。
転職先を探すには
転職先を探すにはリクルートが運営するリクナビNEXTがおすすめです。
グッドポイント診断などを利用して応募先の企業にアピールすることも出来ます。
取り扱っている求人数はどのサイトよりも数多くあります。
リクナビNEXTでは大手企業から個人事務所まで、専門職種の採用情報を多数掲載しています。
業種、職種、特徴、キーワードなどで絞って検索ができるので、あなたに合った設計事務所を探してみましょう。
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まとめ
今回は建築設計の面白さにあまり実感が湧かない人に建築設計を続けるために大切なことを紹介してきました。
まとめると以下になります。
・設計した建築を実現する
・建築で暮らしを豊かに
・デザインを自分で考えられる
・みんなと協力して作り上げる
・手がけた建築が何十年も残る
・面白さに共感できるかどうか
・自分なりの面白さを発見する
・好きなことを仕事にする
ひとつでも面白さに共感できることはありましたか?
建築設計続けるなら仕事が好きになることが一番の近道だと思います。
建築設計が好きだからこそやめた友人もいますが…
自分の好きな仕事ができる職場に転職することをまずは考えたほうがいいと思います。
建築業界はキャリアアップを考えながら転職していくことのできる業種だと思います。
いままでの経験を活かすことのできる職場に転職先して、自分なりの建築設計の面白さを見つけましょう。
これ以外でも面白さはたくさんあると思いますが、あくまでも私の考えなので参考までに…
この記事が建築設計の面白さを再認識して、楽しんで建築設計に取り組める手助けになってくれれば幸いです。
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アーキトリック一級建築士事務所