実際に使ってみてわかった!後悔した注文住宅のトイレ設備のポイント5選
注文住宅を建てる際にトイレ設備を選ぶ際は慎重に考えた方がいいです。
トイレを重視したという方はどれくらいいるの?
トイレ設備は水まわりの住宅設備の後のほうに決めることが多いので、あまり考えずに決めてしまい方が多いようです。
1日にトイレを使用する回数は5〜6回は行きますよね。
歳をとるにつれて回数が増えるという話はよく聞きます。
平日は仕事や学校にいる時間があるので、自宅のトイレを使うのは1人1日3回として、4人家族では1日12回、1年では約4,500回使用されることになります。
その都度「不便だな」「使い心地が悪いな」と感じるトイレにはしたくないですよね。
私は18年間(2024年現在)注文住宅やリノベーションを中心に設計事務所を運営してきましたが、
トイレ設備はこの数年でかなり進化しているので、実際に使ってみなければわからないことが多いと感じています。
今回は使ってみてわかった後悔の声をもとに、後悔した注文住宅のトイレ設備のポイントを5つご紹介します。
この記事を読むと以下のことがわかります。
この記事でわかること
・後悔したトイレ設備のポイント
・トイレ設備の選び方
上記のことがわかります。
間取りを考える時にはLDKや洗面、浴室などの水まわりの広さや位置を決めてトイレはその後になることが多いです。
後悔の声が多いのは以下になります。
トイレ設備でのよくある後悔
・トイレの扉がLDKに面している
→音やニオイが気になる
・玄関ホールにある
→冬の夜は寒い
・寝室の隣にある
→眠りの妨げになる
などがあります。
また、最低限の0.5坪の広さで窮屈すぎたという後悔の声もあります。
トイレ設備は毎日使うものなのでストレスのないようにしっかりと考えてから選びましょう。
【自己紹介】
Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所
設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。
店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。
現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。
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後悔したトイレ設備のポイント
トイレ内の設備について以下のポイントに注意してみていきましょう。
後悔したトイレ設備のポイント
・トイレの種類
→組み合わせ型、一体型、タンクレス
→節水型だと配管が詰まる
→一体型は丸ごと交換
・トイレの収納
→座ってての届くところ
→見えないところ
・トイレの床、クロス
→床材:クッションフロアやフロアタイルがおすすめ
→クロス:防汚効果や消臭効果のあるもの
・トイレの手洗い場
→いらない:57%
→トイレ内にウェットティッシュを置く
・トイレの機能
→自動開閉、自動洗浄機能はいらなかった
トイレの種類
トイレの形状は大きく3つに分かれます。
・組み合わせ型
・一体型
・タンクレス
◾️組み合わせ型
便器、便座、タンクが別々になっているもので現在でも一番多く使われています。
メリットは価格がリーズナブルで便座のみ交換が可能なところです。
デメリットはタンクに水がたまるまで流せないことや、つなぎ目が多くて掃除が大変なことが挙げられます。
◾️一体型
便器、便座、タンクが一体化されているもので見た目がスッキリしています。
メリットはつなぎ目が少ないので掃除がしやすいことです。
デメリットはタンクに水がたまるまで流せないことや、便座などが故障したとき丸ごと交換になることが挙げられます。
◾️タンクレス
タンクがないタイプのトイレで狭い場所でもコンパクトに設置できます。
メリットは水道に直結しているので連続流水が可能なことや、トイレが広く使えることです。
デメリットは価格が高めで手洗は別途購入になりつまりやすいことや、便座などが故障したときに丸ごと交換になることが挙げられます。
どれについても一長一短あります。
最近はタンクレスを選ぶご家庭も多くなったようですが、タンクレスにしたことで後悔しているという声も少なくないです。
後悔した理由としては以下になります。
タンクレスの後悔
・つまりやすい
・パーツのみの交換ができない
タンクレスは本当につまりやすいの?
タンクレスの特徴をよく知っておかないとつまらせることになると思います。
つまってしまう一番の原因はタンク式に比べて節水効果が高い分、1回に流れる水量が少なく、水圧も低めなので配管内で流れ切らずに残ってしまうことです。
メーカーごとに少量の水でもしっかり流せるような工夫がされていますが、トイレットペーパーを多めに使用したり、お掃除グッズを流したりしているうちに、
配管の途中で詰まりが発生する可能性は高くなります。
節水を重視することでそのようなリスクもあるということになります。
もうひとつの後悔ポイントとしては、タンクレストイレのウォシュレットは一体型なので選択肢がないことや、単体での交換ができないことが挙げられます。
私は組み合わせ型を使っているのでウォシュレット付きの便座のみを交換できるのは便利だと思っています。
毎日掃除をしていても劣化が早い部分だし、新機能が追加された時にもそこだけを交換した方がコスパはいいです。
ウォシュレットは電気製品なので寿命が10年程度と考えると、故障や破損した時に丸ごと交換になるのはかなり負担が大きくなります。
トイレの収納
トイレは広さに限りがあるので頭上にある「吊戸棚」や出っ張らない「ニッチ収納」がよく選ばれています。
0.5坪のトイレでは高いところに設置したら狭い空間での開閉が大変だったという後悔が多いようです。
特に観音開きにするとなかなか力が入りません。
トイレ内の収納は用途によって以下の2種類に分けて考えると便利に使用できます。
・座ってての届くところ
・見えないところ
座って手の届くところ
予備のトイレットペーパーやエチケット用品などを置けるくらいのニッチ収納があると便利です。
位置としてはトイレットペーパーホルダーの上あたりが良いでしょう。
トイレットペーパーホルダーも2連のものにして上にちょっとしたモノがおけるようなつくりになっていると便利です。
見えないところ
掃除用品などを収納するためには便座の両脇に設置するすき間収納やキャビネット付きのトイレが便利です。
広さにゆとりがない場合はトイレ内の収納は最低限のものにして、買い置きのものは別に収納したほうがスッキリします。
トイレ内は湿気が多いところなのでごちゃごちゃとモノは置かないほうがいいと思います。
トイレの床、クロス
トイレの床も廊下と同じフローリングにして後悔したという声もあります。
フローリングは掃除がしやすい素材ですが、水に弱いというデメリットがあり、
日常的に水に触れていると水分を吸って膨張したり変色することがあります。
また、クロスが黄ばんでくる原因は尿はねです。
尿はねは便器のフタや便座の裏、床が多いような気がしますが、実はクロスへの飛び散りがとても多いです。
一般的なクロスを選んでしまい黄ばみやニオイのしみつきが気になるという後悔もあります。
トイレの床材はクッションフロアやフロアタイルがおすすめです。
最もリーズナブルなのはクッションフロアで劣化した際の張り替えも気軽にできますが、デメリットとしては少々安っぽく見えてしまうことです。
廊下の床材とのギャップが気になる場合はフロアタイルが良いでしょう。
耐久性があり、種類も豊富で高級感のあるものも見つかりますよ。
また、クロスは防汚効果や消臭効果があって湿気に強いものを選びましょう。
表面のフィルムに消臭剤や抗菌剤が練りこまれていて、悪臭を吸収、分解してニオイを防ぐクロスもあります。
撥水効果が加わることでカビも防止できます。
衛生面を考えて、トイレの床やクロスの素材はケチらないことをおすすめします。
トイレの手洗い場
トイレ内に手洗い場は必要か不要かというアンケートを実施した結果は以下になります。
・いる:43%
・いらない:57%
タンク式であればタンクに手洗い場をつけられますが、問題はタンクレストイレの場合です。
トイレ内に手洗い場を作る場合は、0.5坪では少々狭いでしょう。
コンパクトなものもありますが、水はねするし、しっかり洗うことができないから結局トイレに隣接した洗面台で洗うという声もありました。
ボウルが小さいと周囲や床に水はねしてそれを拭くという手間がかかるんですよね。
面倒だからといって放っておくとカビの原因になって不衛生です。
小さな手洗い場を作ったけれど使っていないというご家庭も少なくないです。
トイレ内にはウェットティッシュなどを置いてトイレを出てからしっかり手を洗うという方法もあります。
ようは「習慣」にできるかどうかです。
トイレ内に水はねしないようにゆっくり丁寧に使えるようにするか、一旦ウェットティッシュで手を拭いてからドアを開閉するかです。
トイレの機能
トイレに搭載されている機能で「いらなかった」という意見が断然多かったのは自動開閉機能、次に自動洗浄機能です。
直接触れなくても良いという点では衛生的ですが、どちらも費用は高くなります。
コロナ禍でタッチレスが推奨されたときに自動開閉や洗浄の機能が必要だろうと採用したけれど、結局オフにして使っているのでなくてよかったという声も多いです。
その理由としては以下のようなことが挙げられます。
自動開閉や洗浄の機能が要らなかった理由
・小さな子の補助便座が使えない
・子どもが無理やり閉めて壊れた
・ものを落とすと自動で流れてしまう
・使用中でも流したいことがある
・自動でないトイレで閉め忘れ流し忘れがある
などがあります。
お子さんが小さいうちは不便なことも多いようです。
2人のお子さんが成長するまでせっかくつけた機能を5年間も使えないというのも勿体無いです。
本当に便利に使用できるかどうか慎重に検討しましょう。
まとめ
今回はトイレ設備で後悔したくない人やトイレ選びを失敗したくない人に対して、
実際に使ってみてわかった後悔した注文住宅のトイレ設備のポイントをご紹介してきました。
まとめると以下になります。
トイレ設備でのよくある後悔
・トイレの扉がLDKに面している
→音やニオイが気になる
・玄関ホールにある
→冬の夜は寒い
・寝室の隣にある
→眠りの妨げになる
後悔したトイレ設備のポイント
・トイレの種類
→組み合わせ型、一体型、タンクレス
→節水型だと配管が詰まる
→一体型は丸ごと交換
・トイレの収納
→座ってての届くところ
→見えないところ
・トイレの床、クロス
→床材:クッションフロアやフロアタイルがおすすめ
→クロス:防汚効果や消臭効果のあるもの
・トイレの手洗い場
→いらない:57%
→トイレ内にウェットティッシュを置く
・トイレの機能
→自動開閉、自動洗浄機能はいらなかった
間取りを考える時にはLDKや洗面、浴室などの水まわりの広さや位置を決めてトイレはその後になることが多いです。
また、最低限の0.5坪の広さで窮屈すぎたという後悔の声もあります。
トイレ設備は毎日使うものなのでストレスのないようにしっかりと考えてから選びましょう。
この記事が少しでもトイレ設備を選ぶ際の参考になってくれれば幸いです。
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