外構工事はどうやって進めればいいの?失敗しない外構工事の進め方と注意点
家づくりは建物だけではなく外構を完成させるところまでです。
外構の計画は最後になるので、建物の方で予算をオーバーしてしまうと外構工事までお金がまわらなくなります。
外構にどれだけの予算を割けばいいの?
敷地の広さにもよりますが、大体、工事費用の10〜15%は外構工事の予算に取っておいたほうがいいと思います。
私は18年間(2024年現在)注文住宅やリノベーションを中心に設計事務所を運営してきましたが、
最低限の工事でもやっておかないと暮らし始めてから不便さを感じてしまうケースが多いと実感しています。
今回は失敗しない外構工事の進め方と注意点をご紹介します。
この記事を読むと以下のことがわかります。
この記事でわかること
・外構工事の進め方の注意点
・失敗しない外構工事の注意点
上記のことがわかります。
建物の設計段階である程度、外構工事を決めておけば予算配分を間違えることはなくなります。
外構工事までやって初めて注文住宅は完成します。
しっかりと設計段階で優先順位をはっきりさせ、外構工事で失敗して後悔しないようにしましょう。
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【自己紹介】
Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所
設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。
店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。
現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。
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目次
外構工事の進め方の注意点
外構工事の進め方は注意点は以下になります。
外構工事の進め方の注意点
・外構計画を始める時期
・依頼する業者の選定
・優先順位を決める
外構計画を始める時期
外構工事の進め方は注意点は、外構計画を始める時期です。
外構工事は設計段階から始める必要があります。
敷地が決まり間取りを考えるのと一緒に外構計画を考えましょう。
なんで設計段階から始めるの?
外構計画は工事が始まってから考えると予算オーバーになったり、建物の配置に問題が生じたりするからです。
例えば、隣家との距離を取らなかったら目隠しフェンスが必要になったり、
建物の配置によっては隣家の2階バルコニーからリビングが丸見えになったりする場合もあります。
建物の配置を考えるときは隣家や外部の状況に配慮して設計するのが一般的ですが、
どのような外構設備によりプライバシーを確保するのかもしっかりと考えておきましょう。
依頼する業者の選定
外構工事の進め方は注意点は、依頼する業者の選定です。
外交工事を依頼する場合は、建物を依頼する業者は施工会社にまとめて依頼するか他の外構専門業者に依頼するのかの2択になります。
施工会社にまとめて依頼するメリットってなに?
施工会社にまとめて依頼するメリットは以下になります。
施工会社にまとめて依頼するメリット
・打合せが一本化できる
・外構も含めた住宅の完成イメージができる
・工事費全体での金額調整で予算オーバーしにくい
などがあります。
しかしながら、施行会社にすべてお願いすると専門業者やホームセンターに依頼するよりも費用が高めになることが多いことです。
外構工事部門を備えた会社は少ないのでほとんど外注になり、そうなると中間マージンが発生するからです。
外構は暮らしはじめてから徐々に完成させたかったり、個性的なデザインにしたいなどの希望があるなら、建物と外構を分けて考えた方がいいでしょう。
施工会社にまとめてお願いすると希望や好みのデザインにならない場合が多いからです。
他の外構専門業者に依頼する場合は複数者からのデザイン提案や見積もりをとりましょう。
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複数社からの見積もりも取れるので価格を抑えたい場合や色々な提案をしてもらいたい人にはおすすめのサイトです。
他の外構専門業者に依頼することが決まったら、本体工事をしている施工会社としっかり顔合わせを行い打合せすることが必要です。
排水管の位置や電気配線など本体工事が完成してしまってからだと別途工事費用がかかるので、
本体工事が始まる設計段階で外構専門業者を建物の施工会社に紹介するのがベストです。
優先順位を決める
外構工事の進め方は注意点は、優先順位を決めることです。
優先順位をはっきりさせておかないとどこにお金をかけるのかが分からなくなり予算オーバーしてしまう場合があるからです。
どうやって優先順位を考えればいいの?
生活するのに必要なものや防犯上必要なものなどを優先して作りましょう。
例えば、道路からリビングが丸見えになってしまう場合など目隠しフェンスは欠かせませんし、
駐車場の土間コンクリートなども自分でやるのは大変なので優先順位は高くなります。
また、表札やインターホン、ポストなども引越ししてから大切な書類等が届くので優先順位は高くなります。
逆に隣家との境界フェンスは道路から見える部分だけはしっかりとしたものにして、
その他の部分はメッシュフェンスにすると予算を抑えることができます。
失敗しない外構工事の注意点
失敗しない外構工事の注意点は以下になります。
失敗しない外構工事の注意点
・計画段階での重要性
・ローン審査の下調べ
・予算管理と業者選定
・長期的な見通し
・DIYの限界とプロの活用
計画段階での重要性
失敗しない外構工事の注意点は、計画段階での重要性です。
建物が完成してから外構工事を始めるのが一般的な流れですが、
具体的な外構計画は建物が完成するまでに考えればいいと思っていると失敗するからです。
どんな失敗が起こるの?
追加工事や移設工事などで余計な出費が発生する可能性があります。
例えば、外構に必要な電源がないことによる追加工事やカーポートの支柱が開口部の邪魔になってサッシの開き方を変更するなどです。
計画段階でしっかりと考えておかないと余計なお金と時間がかかってしまう場合が多いので、
外構計画は少なくとも基礎工事が始まる前までにはある程度の外構工事内容を決めておきましょう。
ローン審査の下調べ
失敗しない外構工事の注意点は、ローン審査の下調べです。
他の外構専門業者に依頼する場合はローン審査の前にその旨を相談しておかないと、
金融機関によっては住宅ローンに組み込めない場合が出てくるからです。
ローンに組み込めなくなった場合はどうすればいいの?
自己資金で外構工事をすることになってしまいます。
そうならないために、建物の設計と同時に外構業者の選定や見積もりを早めにとりましょう。
金融機関によっては他の外構専門業者の工事費用はそもそもローンに組み込めない場合もあるので、しっかりと下調べしておく必要があります。
その場合は施工会社の下請けとして他の外構専門業者に入ってもらう必要があります。
しかしながら、施工会社の下請けとして入ってもらうと、施工会社は管理料や諸経費などの仲介費用を工事費用に上乗せしてくるので覚悟しておきましょう。
予算管理と業者選定
失敗しない外構工事の注意点は、予算管理と業者選定です。
全体の予算内に納めるには業者の選定がとても重要になるからです。
外構工事は複数の業者から相見積もりをとることをおすすめします。
外構工事は安い業者がいいの?
見積書が安いからといって、本当にその業者がお得なのか判断することはできません。
内容をよく見ると安い部材で見積もりを出しているから総額が安くなっているだけという可能性もあります。
また、何か問題が発生した場合やアフターメンテナンスのことを考えると、金額だけでなく気軽に相談をしやすい業者であることも大切です。
全体の予算内に納めるためにできるだけ安い業者を選ぶことも重要ですが、
提案されたデザインが良かったり、メンテナンス性などにも配慮してくれる業者を選びましょう。
長期的な見通し
失敗しない外構工事の注意点は、長期的な見通しです。
長期的な見通しをしておかないと5年、10年後に後悔することになるかもしれないからです。
どんなことを後悔するの?
例えば、お子さんが小さいと駐輪スペースの必要性はあまり感じないかもしれませんが、
お子さんが成長すると通学で一人一台自転車を持つことも珍しくありません。
この時に、駐輪スペースがないと自転車を雨ざらしにしたり、駐車スペースに無理やり停めたりすることになります。
さらに、この駐車スペースも外構計画を立てている段階で所有している車のサイズを基準に作ってしまうことはやめましょう。
もし、いま所有している車がセダンと軽自動車の2台だったとしても、そのサイズで駐車スペースを作ってしまうと、
お子さんの誕生や成長などで、ワゴン車などの大きい車に買い替えたいとなった時に駐車スペースに車が入らなくなってしまいます。
また、コインパーキングが近くになくて路上駐車をするなんてことがないよう、
周辺環境やライフスタイルによっては、来客用の駐車スペースも考慮して計画を立てた方が良いでしょう。
DIYの限界とプロの活用
失敗しない外構工事の注意点は、DIYの限界とプロの活用です。
DIYで外構工事をするには、専用の工具が必要になったり、手間がかかってまとまった時間が取れなかったりするという限界があるからです。
YouTubeやブログを見ると自分でも簡単にできそうだけど…
確かに簡単にできることもありますが、DIYでできることには限界があるのでプロにお願いした方がお金と時間の節約になる場合が多いです。
プロにお願いした方がいい専門性の高い外構工事は以下になります。
・土間コンクリートの打設
・ブロック塀の設置
・人工芝を敷く
などがあります。
人工芝は部材を敷くだけだから簡単にできそうですが…
実際には人工芝を敷く前に土地を平にするために、雑草や石を撤去してから地面を転圧をして固める作業が必要になります。
また、雑草が生えないように防草シートを全体に敷く必要があります。
DIYで外構工事をしようとすると必要な材料を余計に買ってしまったり、
まとまった時間が取れずに中途半端な工事になってしまう場合が多いので、
DIYでやりたい場合は施工会社に相談して、プロにお願いする部分と自分でやる部分をしっかりと考えておきましょう。
まとめ
今回は外構工事の進め方がわからない人や外構工事で失敗したくない人に対して、
失敗しない外構工事の進め方と注意点をご紹介してきました。
まとめると以下になります。
外構工事の進め方の注意点
・外構計画を始める時期
・依頼する業者の選定
・優先順位を決める
失敗しない外構工事の注意点
・計画段階での重要性
・ローン審査の下調べ
・予算管理と業者選定
・長期的な見通し
・DIYの限界とプロの活用
建物の設計段階である程度、外構工事を決めておけば予算配分を間違えることはなくなります。
外構工事までやって初めて注文住宅は完成します。
しっかりと設計段階で優先順位をはっきりさせ、外構工事で失敗して後悔しないようにしましょう。
この記事が少しでも外構工事で後悔したくない人のお役に立てれば幸いです。
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