【住宅設備のオプション】一級建築士は選ばない失敗する洗面台の選び方4選

洗面台は家族みんなが1日の始まりと終わりに向き合う設備です。

洗面台は毎日使うものなのでしっかりと選ばないと後悔が多い住宅設備です。

皆さんはどんな条件を優先して選びますか?

洗面所は広さが限られてしまうので、なかなか思い通りの設備が選べないというご家庭も少なくありません。

使用する時間がそれほど長くないのでお子さんたちからの後悔の声はあまり聞かれないと思いますが、

掃除を担当している立場としては軽視できないんですよね。

私は18年間(2024年現在)注文住宅やリノベーションを中心に設計事務所を運営してきましたが、

メーカーの出している規格品の洗面台で満足できなければ、造作の洗面台も選択肢にした方がいいと思いっています。

今回はこんな選び方をして失敗した、後悔しているという事例を交えながら使い方にあった洗面台の選び方をご紹介します。

この記事を読むと以下のことがわかります。

この記事でわかること

・洗面台で多い後悔

・洗面台の選び方

上記のことがわかります。

洗面台は洗面ボウルや水栓、サイズ、形状、素材、機能などしっかりと考えて選ばないと後悔してしまいます。

家族みんなの1日の始まりが快適になるよう、使い勝手の良いものを選びましょう。

【自己紹介】

Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所

設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。

店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。

現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。

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洗面台で多い後悔

洗面台選びで失敗した、後悔したという声が多い内容は以下のような内容です。

洗面台で多い後悔

・洗面ボウルが小さかった

・幅が狭すぎた

・脇にものを置くスペースがない

・小物が収納できない

・窓と洗面台の位置関係が悪い

洗面ボウルが小さかった

手や顔を洗ったときに床まで水がはねてしまうと掃除が大変なだけでなく、クロスや床の劣化につながります。

幅が狭すぎた

朝の慌ただしい時間に洗面所の取り合いになるというご家庭では、2人並んで鏡を見られるサイズにしたかったという後悔もあります。

脇にものを置くスペースがない

身支度をしているときにドライヤーやブラシ、化粧品などをポンとおける場所がないと不便です。

小物が収納できない

引き出しやミラーキャビネットの形状が収納するものにあっていないと、細かいものが整頓できず出し入れが不便になります。

窓と洗面台の位置関係が悪い

洗面台に向かって立ったときに背後に窓があると逆光で鏡が見づらくなってしまいます。


家族構成や使い方によって後悔は色々ですが、次に洗面台を選ぶ際に失敗しがちなケースと重視した方が良い点を見ていきましょう。

洗面台の選び方

洗面台の選び方は以下の部分に注意しましょう。

洗面台の選び方

・洗面ボウル選び
→ベッセル、ハーフベッセル、アンダーカウンタータイプがある
→深さ、容量、寸法をチェック

・水栓選び

→インセット、アウトセットタイプがある
→水栓の位置に注意
→ヘッド部分が伸びると便利

・サイズ、形状選び

→規格サイズがある
→セミオーダータイプがある

・素材、機能選び

→必要な機能が備わっているかチェック
→排水栓も注意する

洗面ボウル選び

普段の用途にあったものを選ばないと失敗や後悔が多いです。

洗面台は洗顔や歯磨きだけでなく、手洗いが必要な衣類を洗ったり、周囲の掃除をするときに水を汲んだりすることもあります。

洗面台そのものの掃除も必要ですよね。

そのようなときに不便を感じると家事の効率がかなり低下してしまいます。

洗面ボウルの形状は大きく3タイプあります。

洗面ボウルの形状

・ベッセルタイプ

・ハーフベッセルタイプ

・アンダーカウンタータイプ

ベッセルタイプは洗面ボウルがカウンターの上に置かれているもので、半分埋め込まれているものがハーフベッセルタイプ、

すっぽりと埋め込まれているものがアンダーカウンタータイプになります。

ベッセルタイプはカウンターの上に置くようになるので深くするにはカウンターからの高さが必要になります。

ボウルの寸法は以下になります。

アンダーカウンタータイプ:幅560mm、奥行き350mm、深さ140mm

ベッセルタイプ:幅500mm、奥行き370mm、深さ120mm(手前の高さ60mm)

見た目の広さはそれほど変わりませんが、容量は11Lと6.8Lで4L以上の差があります

ベッセルタイプの方が洗面ボウルの形は多種多様でおしゃれなものが多いですが、形状によって周囲への水はねがしやすくなります。

あまり深くするとカウンターからの高さが必要になって使いづらくなるため、同じ幅と奥行きでも手前側が浅くなっているものが多く、

容量はアンダーカウンタータイプより少なめになります。

見た目のおしゃれさを重視してベッセルタイプを選ぶ方も多いと思いますが、

セーターなどを手洗いしたり、掃除用具を使ったりする場合は洗面ボウルは広さや深さがあった方が断然便利です。

また、形状を見てもわかるようにベッセルタイプやハーフベッセルタイプはつなぎ目やすき間が多くなりそれだけ掃除の手間が増えます

周囲にはねた水はこまめに拭きとっておけばカビを防ぐことができますが、忙しい朝や眠い夜には面倒ですよね。

洗面ボウルの形状を選ぶ際にはそのようなことも考慮して選ぶことをおすすめします。

水栓選び

水栓から洗面ボウルまでの距離を考えて選ばないと失敗や後悔が多いです。

水栓はボウルについている「インセットタイプ」と別付けになっている「アウトセットタイプ」があります。

水栓の位置や形状によって洗面ボウルまでの高さが変わることに着目しましょう。

バケツや背丈のあるものに水を入れる際に水栓と洗面ボウルが近いと傾けなければならないので満タンにするのが大変になります。

上の写真はLIXILさんの洗面用タッチレス水栓「ナビッシュ」になります。

このような位置に水栓があれば水が汲みやすいだけでなく、

水栓まわりに洗顔や歯磨きの際に飛び散る汚れを軽減できて掃除も断然ラクになります。

また、ヘッド部分を引き出すとホースが伸びる機能があると、どの部分にも水が届いて便利です↓

また、洗面台は小さなお子さんが手を洗うために使うことも多く、高めの位置に水栓を設置したら届かないという失敗もあります。

小さなお子さんにはハンドルに触れなくても吐水、止水ができるタッチレス水栓が便利です。

洗面台の水栓は一度温度を設定しておけばあまり変える必要がないので、冷たすぎたり熱すぎたりすることもなく小さなお子さんにも安心です。

サイズ、形状選び

洗濯機や家具のサイズと合わせて選ばないと失敗や後悔が多いです。

洗面ボウル、水栓、鏡、照明、収納が一体化しているユニットタイプの洗面台は間口のサイズが600mm、750mm、900mmが一般的です。

奥行きは400mm〜600mm、床から洗面ボウルまでの高さは750mm、800mm、850mmといった規格サイズで作られています。

微調整が必要な場合は幅や高さが選べるシステムタイプや造作洗面台になります。

洗面台のサイズは洗面所の広さに合わせて選ぶようになりますよね。

洗濯機や収納棚など並べるものがある場合はそれらのサイズも一緒に考えましょう

中途半端な空きスペースができてしまうとその部分にホコリがたまったり、

水がはねたりしてもしっかり掃除できなくてカビの原因になることもあります。

新築の住宅で洗面台を選ぶ際はこれまで使っていた洗面台で特に不自由がなければ、同じサイズにするのもいいと思います。

使い勝手が悪い場合はその部分を解消できるように考えていきましょう。

洗面ボウルが小さいと感じている場合は、セーターなどをたたんで浸せるくらいの広さにしましょう。

洗面ボウルの脇にものを置くスペースが必要な場合は、間口900mm以上の洗面台を選ぶか、

間口600〜750mmにして150〜300mmのサイド収納を設置する方法があります。

小物なども整理整頓できるよう収納を充実させたい場合は、キャビネットを組み合わせたドレッサータイプにするなどの方法があります。

この場合は造りつけ家具のようなベッセルタイプがおすすめです。

上の写真はLIXILさんの「ルミシス」です。

間口はセミオーダータイプで750〜1850mmから選べます

家具のようでおしゃれですよね。

洗面ボウルも幅650mmのワイドサイズで髭剃りやメイク用品なども置けるサポートボードも設置できます。

周辺キャビネットも用途に合わせて選べるので、使い勝手の良いドレッサータイプにしたい方には、このようなタイプがおすすめです。

素材、機能選び

見た目や最新機能ばかり重視すると失敗や後悔が多いです。

洗面台は施工会社におすすめされるままに選んでいるご家庭が多いかもしれませんが、

ご家庭によって重視するポイントは違うはずです。

必要な機能が備わっているか、不要な機能がつきすぎていなかをしっかり確認しましょう。

洗面台の機能はどのメーカーでも使いやすさはもちろん、掃除のしやすさや衛生面での工夫がなされています。

水アカや汚れがつきにくい素材で水の流れかたまで計算された洗面ボウルや、

髪やゴミの掃除が手軽にできる形状の排水栓は多く見られるようになりました。

照明が顔全体を照らして影ができない工夫されていたり、お子さんが使用することを考えて鏡の下まで縦に照明が配置されているものもあります。

2人が並んで立ってもよいように横長の鏡にするのもよいでしょう。

家族みんなの1日の始まりが快適になるよう、使い勝手の良いものを選びましょう。

まとめ

今回は洗面台の選び方を知りたい人や洗面台で後悔したくない人に対して、

一級建築士は選ばない失敗する洗面台の選び方を4つご紹介してきました。

まとめると以下になります。

洗面台で多い後悔

・洗面ボウルが小さかった

・幅が狭すぎた

・脇にものを置くスペースがない

・小物が収納できない

・窓と洗面台の位置関係が悪い

洗面台の選び方

・洗面ボウル選び
→ベッセル、ハーフベッセル、アンダーカウンタータイプがある
→深さ、容量、寸法をチェック

・水栓選び

→インセット、アウトセットタイプがある
→水栓の位置に注意
→ヘッド部分が伸びると便利

・サイズ、形状選び

→規格サイズがある
→セミオーダータイプがある

・素材、機能選び

→必要な機能が備わっているかチェック
→排水栓も注意する

洗面台は洗面ボウルや水栓、サイズ、形状、素材、機能などしっかりと考えて選ばないと後悔してしまいます。

家族みんなの1日の始まりが快適になるよう、使い勝手の良いものを選びましょう。

この記事が少しでも洗面台を選ぶときのお役に立てれば幸いです。

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