ここだけは外してはいけない!ランドリールームを作る時の鉄則と必須アイテム
最近は注文住宅を作るときにランドリールームが人気です。
ランドリールームを作る時は後から欲しくなっても間取りを作ることが難しいです。
ランドリールームをつくる上でここだけは外してはいけない鉄則みたいなものはあるの?
まずは、家庭によって洗濯の回数や量、やり方が変わってくるのでそれを把握するのが一番大切になります。
せっかく高いお金を払ってランドリールームを作ったのに、使いにくになってしまったり、
間取りで工夫すればランドリールームをつけられたのにと諦めて後悔するケースもあります。
私は18年間(2024年現在)注文住宅やリノベーションを中心に設計事務所を運営してきましたが、
ランドリールームはリビングの一角にワークスペースと共用で作ることが多かったです。
独立したランドリールームを作る場合はそれなりに工夫しないと使い勝手が悪くなってしまいます。
今回はランドリールームを作る時の鉄則と必須アイテムをご紹介します。
この記事を読むと以下のことがわかります。
この記事でわかること
・ランドリールームを作る時の鉄則
・ランドリールームを作る時の必須アイテム
上記のことがわかります。
独立したランドリールームがあるとリビングなどで洗濯物をたたまなくなるので、リビングに生活感が出ないようにすることができます。
最近ではランドリールームと同様にファミリークローゼットを要望されるお客さんも増えています。
洗面脱衣室、ランドリールーム、ファミリークローゼットをひとまとまりに考えた使い勝手のよい間取りがこれからは求められるでしょう。
【自己紹介】
Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所
設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。
店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。
現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。
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洗濯事情アンケート調査
積水ハウスさんが2022年に行った調査によると雨の日に洗濯物を干す場所の上位は以下になります。
・リビング:37.4%
・浴室:17.4%
・主寝室:14.8%
となっています。
このようにランドリールームという専用のスペースがない場合は、
リビングに物干しポールやスタンドを設置して干しているというケースが多いです。
リビングは家の中で一番日当たりがいいからでしょう。
そして、意外なことに主寝室が3位になっています。
ある程度の広さがあるご家庭は夜のうちに干しておくこともありそうです。
これは雨の日にという調査ですが、天候にかかわらず全ての衣類を室内干しにしていると答えた人は17.6%だそうです。
花粉やPM2.5などの影響もあるのでしょう。
また、共稼ぎ世帯では外に干したまま出かけるのは不安だったり、
隣家との距離が近いと人目に触れるのがイヤだと感じたりする人が多いと思います。
そのようなことから、マイホームにランドリールームがほしいと考えるご家庭は多いのではないでしょうか?
ランドリールームの理想的な広さと現実
ランドリールームを専用スペースとしてつくる場合の理想の広さはどのくらいでしょうか?
家族の人数にもよりますが、一般的に3〜4帖が多いようです。
4人家族の洗濯物をゆとりをもって干すには、2帖程度の広さが必要でそこに作業台や洗濯機を設置するとそれくらいの広さが必要になります。
とはいえ、ランドリールームと洗面脱衣所、浴室を別の空間にすると3〜4帖分、リビングを狭くしたり、ひと部屋少なくしたりと他の居室に影響してしまいます。
収納スペースが十分に取れなくなることもあります。
本当は作りたいけれどあきらめているご家庭も多いと思います。
こちらは30坪程度の2階建てで、1階をLDKのみにしてランドリールームとファミリークローゼットをつくった事例です↓
洗面脱衣所に洗濯機を設置してランドリールームは干したり、たたむ場所にすることで広さを2帖程度に抑えています。
洗面所と分ければ、夜のうちに干しておいても大丈夫ですね。
一方で、専用スーペースとしてつくることは難しいという場合は、さまざまな用途で使用できる居室や空間をつくるという方法もあります。
こちらも30坪程度の2階建てですが、リビングつづきの洋室をワークスペースや客間のように使用しつつ、洗濯物を干せるようにしておくという方法です↓
また、洋室が使えないときには2階のベランダに面したセカンドリビングにも干せるようにしておけば、生活空間を圧迫するなってとがありません。
どちらも日当たりや風通しは良い場所なので、洗濯物もよく乾きそうですね。
作業台になりそうなデスクやテーブルを設置しておけば、たたむこともできます。
収納はそれぞれの場所になりますが、室内干しの不便さは解消されます。
また、洗面脱衣所を物干しスペースにする方法もあります。
その場合は洗濯物を干しても洗面台を使うときに邪魔にならないように配置しましょう。
洗濯物が多いと窮屈で乾きが悪く、部屋干し臭などが気になってしまうので、なるべく広めにすることをおすすめします。
ランドリールームを作る時の鉄則
上の平面図は、ランドリールームと洗面脱衣所を併用しつつ、快適に使用できる間取りを考えてみました。
洗面脱衣所+ランドリールームで約4帖、ファミリークローゼットで約3帖となっています。
洗面台を入口付近に設置して仕切りを設けておけば、パーテーションなどで目隠しすることもできるので、脱衣所と同じ空間でも大丈夫です。
物干しデッキを設けることで、天気の良い日は外干しをして、出かける時や雨の日には室内干しにできます。
シーツなどの大きなものを干すときにも便利です。
ランドリールームは必ずしも日当たりの良い方角に作れるわけではないです。
浴室に隣接していると湿気はかなり多くなるので、湿気対策をしっかりしておかないと床や壁にカビが生えやすくなります。
対策としては以下のようなことが挙げられます。
ランドリールームを作る時の鉄則
・窓を設置して採光、採風をよくする
・換気扇を設置する
・湿度を調整してくれる素材選び
→吸放湿壁紙や消臭、防カビ機能のある壁紙
などが挙げられます。
ファミリークローゼットなどの収納スーペースを隣接させる場合は、そこにも必ず換気扇を設置しておきましょう。
洗濯機まわりの壁紙をタカラスタンダードさんのマグネット壁パネル「エマウォール」のようなホーローにするのもおすすめです↓
湿気やカビに強いだけでなくマグネットでどこにでも棚をつけられます。
ランドリールームを作る時の必須アイテム
ランドリールームに設置する必須アイテムは物干しポールをはじめとして、次のようなものが考えられます。
ランドリールームを作る時の必須アイテム
・除湿器や送風機
・作業台
・収納棚、壁付けシェエルフ
除湿器や送風機
除湿器や送風機があると洗濯物が乾くまでの時間がかなり短縮されます。
一例としてはアイリスオーヤマさんの「サーキュレーター衣類乾燥除湿器」などがあります↓
アイリスオーヤマ:サーキュレーター衣類乾燥除湿器(13帖、5.0L)
¥19,800
サーキュレーターと除湿器が一体化していて洗濯物がよく乾き、湿度の上昇も抑えてくれます。
また、Panasonicさんの部屋干しファン「せんたく日和」などもおすすめです↓
Panasonic:部屋干しファンせんたく日和
¥34,500
「ナノイー」・「ナノイーX」が搭載され除菌効果で部屋干し臭を防いでくれます。
温風が出るわけではないので電気代も安価です。
洗濯機で洗えないスーツやコートなどについた菌やタバコ、ペットのニオイ、体臭なども除菌・脱臭してくれます。
作業台
ランドリールームに作業台は必須アイテムです。
奥行きが40cm程度あると作業しやすくなります。
アイロンをかける際に作業台が壁付けになっていると不便な場合もあるので、移動できるものが良いでしょう。
壁付けでアイロンをかける作業台を作る時はこちらの可動式の金物が便利です↓
棚受け金具 折りたたみ 4本セット
¥2,399
70kgまでの耐荷重があるので作業台として十分に使えます。
壁に取り付ける場合はプラスターボードでも取付けられますが、耐荷重を間ががえると木下地にビス止めした方がいいと思います。
作業台まわりにはコンセントの設置を忘れないようにしましょう。
収納棚、壁付けシェエルフ
洗濯機まわりには洗剤などを収納する棚やシェルフがあると便利です。
先ほどのタカラスタンダードさんの「エマウォール」は壁にクギを打たなくても手軽にシェルフが取り付けられて便利です。
また、これは必ず必要というわけではありませんが、このような深型のスロップシンクがあると、手洗いしなければならないものやシューズなどを洗うときに便利です↓
ランドリールームを取り入れたいと思っていても、充実したスーペースにするには建物の広さにゆとりが必要です。
優先順位はご家庭によってさまざまだと思いますが、洗濯物を干すと毎日2〜3リットルの水分が放出されるので、リビングや寝室に干し続けるのもリスクが伴います。
まとめ
今回はランドリールームを作る時の鉄則を知りたい人やランドリールームに必須となるアイテムを知りたい人に対して、
ランドリールームを作る時の鉄則と必須アイテムをご紹介してきました。
まとめると以下になります。
ランドリールームを作る時の鉄則
・窓を設置して採光、採風をよくする
・換気扇を設置する
・湿度を調整してくれる素材選び
→吸放湿壁紙や消臭、防カビ機能のある壁紙
ランドリールームを作る時の必須アイテム
・除湿器や送風機
・作業台
・収納棚、壁付けシェエルフ
独立したランドリールームがあるとリビングなどで洗濯物をたたまなくなるので、リビングに生活感が出ないようにすることができます。
最近ではランドリールームと同様にファミリークローゼットを要望されるお客さんも増えています。
洗面脱衣室、ランドリールーム、ファミリークローゼットをひとまとまりに考えた使い勝手のよい間取りがこれからは求められるでしょう。
この記事が少しでもランドリールームを検討するときの参考になってくれれば幸いです。
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