どんなリビングにしたい?注文住宅での最高のリビングの間取り5選
皆さんの理想のリビングはどんな空間ですか?
注文住宅の間取りはリビングを重視されることが多いようです。
リビングは家族みんなが集うところであり、来客者が目にするところでもあります。
広くておしゃれな空間にしたいという希望はどのご家庭でもあると思いますが、
家族構成や過ごし方によって最適なリビングにすることが大切です。
最高のリビングってどんな空間なの?
回遊性のあるリビングや多目的に使用できるリビングなどがおすすめです。
私は18年間(2023年現在)注文住宅やリノベーションを中心に設計事務所を運営してきましたが、
リビングの空間を決める時はいちばん力を入れてデザインしています。
今回は最高のリビングの間取り5選として人気のある間取りに、私のおすすめ度でランキングにしてみたいと思います。
この記事を読むと以下のことがわかります。
この記事でわかること
・最高のリビングの間取り5選
・最高のリビングのデメリットと対策
上記のことがわかります。
リビングは家族が集う大切な場所であり、その家の特徴をいちばん反映している空間になります。
コミュニケーションがとりやすく、いつも快適な室温でくつろげるような素敵な空間にしましょう。
【自己紹介】
Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所
設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。
店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。
現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。
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最高のリビングの間取り5選
私が考える最高のリビングの間取り5選は以下の通りです。
最高のリビングの間取り5選
5位:吹き抜けリビング
4位:2階リビング
3位:大開口横長リビング
2位:回遊性のある広々リビング
1位:多目的リビング
5位:吹き抜けリビング
モデルハウスを見学するとほとんどのリビングは高天井か吹き抜けではないでしょうか?
モデルハウスのリビングは開放感があって、高級感もあってあこがれますよね。
吹き抜けの目安は6〜8帖とされています(もちろんもっと狭いところもあります)。
2階のひと部屋分、それ以上のスペースを割くことになります。
まずは、そのゆとりがあるかどうかを考えてみましょう。
吹き抜けは1階と2階をひとつの空間としてとらえるような間取りになります。
吹き抜けが広いほど一体感は増します。
吹き抜けを検討する場合はデメリットへの対策を考えながら取り入れることをおすすめします。
吹き抜けの3大デメリットは以下になります。
吹き抜けリビングのデメリット
・温度差ができる
→高気密高断熱、全館空調
・音やニオイが広がる
→キッチンは吹き抜けにしない
→吹き抜けに寝室を設けない
→換気できる窓を設ける
・高所の窓掃除、照明交換が大変
→通路を設ける
断熱性能の低い住宅で吹き抜けにすると
・冬はリビングの足元が寒くなり2階が暑くなる
・夏は快適な室温にするにはエアコンのパワーが必要になる
などの声が聞かれます。
快適な室温で暮らすためには、高気密、高断熱はもちろんですが、全館空調を考えるのも良いでしょう。
全館空調は家全体の温度を一定にする設備のことです。
ただし、全館空調を採用すると停電になった時に機能しなかったり、月々の光熱費がアップしたりと別の悩みが発生します。
太陽光発電や蓄電池と合わせて考えれば、その不安は解消されます。
音やニオイの対策としては、キッチンは吹き抜けにしないことやテレビの上を寝室にしないなど、吹き抜けの位置を工夫することです。
また、キッチンはなるべくニオイが広がらないようにしたり、吹き抜けの部分に換気できるような窓を設けたりするのも良いでしょう。
そして、高所の窓掃除ですが年に数回、業者さんに依頼するというご家庭も多いようですが、高所の窓の前に通路を設ける間取りもあります。
吹き抜けのあるリビングで快適に暮らすためには、それなりのリスクがあることを知っておきましょう。
4位:2階リビング
2階リビングは日当たりや風通しがよく、眺望も楽しめて外からの目線も気にならないというメリットがあります。
隣家との距離が近い場合などには、2階リビングのほうが開放感があっていいですね。
2階リビングは屋根の形状を工夫して勾配天井や4m以上の高天井にすることもでき、
ロフトをつくって遊び場や収納スペースにすることもできます。
また、リビングとバルコニーをつなげてアウトドアリビングとして使用しても、
周囲の視線が気にならず過ごしやすいというメリットもあります。
2階リビングのデメリットは以下になります。
2階リビングのデメリット
・屋根の熱が伝わりやすい
→断熱性を高める
→断熱材一体型の金属屋根にする
・階段の上り下りが大変
→急な直階段を避ける
などが挙げられます。
冬は日当たりが良いのですが、夏は日差しに加えて屋根からの熱が伝わります。
対策としては、屋根や天井裏の断熱性を高めることです。
屋根材を断熱材一体型の金属屋根にするという方法もあります。
階段については、キッチンが2階になるので買い物を持って階段を上がる時や、
出かける時に忘れ物に気づいて階段を上り下りする時が大変という声が多いです。
1階にリビングがある間取りよりも階段の上り下りは何倍も多くなることを考えて、急な直階段を避けるなどの工夫も考えてみてください。
3位:大開口横長リビング
横長のリビングとは、広い一面が窓で屋外に面しているリビングのことです。
屋外と一体感があり、明るく開放感のある空間になります。
間取りで見るとこんな感じです↓
キッチン・ダイニング・リビングのすべての空間が屋外に面していて、テラスを広く取ればさまざまな用途で使用できます。
洗濯物を干してもいいし、テーブルセットを置いてBBQなどもしやすいでしょう。
大開口横長リビングのデメリットは以下になります。
大開口横長リビングのデメリット
・家具が配置しにくい
→まとまった収納スペースを作る
・視線が気になる環境には不向き
→敷地にゆとりが必要
などが挙げられます。
屋外に面して窓を広くとることが多いため、家具を設置する壁面が少なくなります。
壁面にトイレや水まわりの扉があるとさらに家具が置けなくなってしまいます。
横長のリビングでは、まとまった収納スペースを作り室内をすっきりと見えるようにしておくと良いでしょう。
また、このような間取りは敷地にゆとりがあって庭が広いほうが断然過ごしやすいです。
リビングの窓から隣家や道路が近いとせっかくの大開口が生かせなくなってしまいます。
目隠しフェンスをつくっても圧迫感がないくらいの敷地のゆとりは必要となります。
2位:回遊性のある広々リビング
1階にリビング+1部屋と水まわりがある間取りを考えるご家庭は多いようですが、
玄関からキッチン、リビングに行くまでにそれぞれ別の動線があるととても便利です。
回遊性のあるリビングの一例としてこのような間取りがあります↓
玄関にはウォークスルーの土間収納、ホールからはファミリークローゼットを通っても水まわりを通ってもキッチン側に出られます。
もちろん、そのままリビングに入ることもできます。
収納や洗面、ランドリールームが通路を兼ねることで、リビングに持ち込むものが減って整頓できる回遊動線です。
また、リビングつづきにもでき、引き戸で仕切ることもできる洋室はワークスペースにもなり、
来客者が宿泊するときのために簡易的なソファーベッドを設置しておくと用途が広がります。
仕事がなかなか終わらなくて、ここで寝てしまってもいいというところですね。
1位:多目的リビング
ここ数年、自宅で過ごす時間が増えて外出しなくても楽しめるような家づくりがしたいと考えるご家庭も増えてきました。
家族みんなが自室にこもることなくそれぞれに好きなことをして過ごせるリビングって理想ですよね。
これは、アキュラホームさんのサイトからお借りした土間のあるリビングの写真です↓
このようにリビングに広々とした土間をつくることで、雨の日でもお子さんの遊び場になり、
ワンちゃんを遊ばせたり、趣味の釣りの道具や自転車の手入れをしたりもできます。
トレーニング機器なども置けますね。
土間はコンクリートやモルタル、タイルなどで仕上げ、夏場は涼しくて、掃除もしやすく、収納など多目的な用途で使えることがメリットです。
一方で、冬場は寒いという最大のデメリットがあります。
土間リビングを薪ストーブにするとおしゃれですが、手間がかかりますね。
寒さ対策としては以下のようなことが挙げられます。
・高気密高断熱の全館空調にする
・土間自体に床暖房を入れる
という方法もあります。
また、必要に応じて仕切れる引き戸を採用して仕事や勉強、パソコンでゲームをするときなどには引き戸で仕切って過ごせるスペースがあると、
家族がリビングで集いながらも好きなことをして過ごせます。
こちらの写真はPanasonicさんの間仕切り開閉壁「スクリーンウォール」です↓
このようなもので必要なときだけ仕切れるようにしておけば、手軽に個室スペースが設けられてて、普段は圧迫感もありません。
また、シーリングライトとインターネットに接続できるプロジェクターが一体化したものも発売されているので、
リビングに設置して映画鑑賞もいいですよね↓
こちらはモバイルバッテリーやスピーカー、イヤホンなどを販売しているAnker(アンカー)さんのNEBULA(ネビュラ)です。
Anker Nebula (ネビュラ) Nova(シーリングプロジェクター)
¥97,800
スクリーンも不要で白いクロスであればきれいに映りますよ。
グレーやベージュの壁でも可能だそうです。
Dolby(ドルビー)オーディオが搭載されているものは立体的なサラウンドが楽しめます。
まとめ
今回は最高のリビングの間取りを知りたい人や注文住宅のリビングを最高の空間にしたい人に対して、
注文住宅での最高のリビングの間取りを5つご紹介してきました。
まとめると以下になります。
最高のリビングの間取り5選
5位:吹き抜けリビング
4位:2階リビング
3位:大開口横長リビング
2位:回遊性のある広々リビング
1位:多目的リビング
吹き抜けリビングのデメリット
・温度差ができる
→高気密高断熱、全館空調
・音やニオイが広がる
→キッチンは吹き抜けにしない
→吹き抜けに寝室を設けない
→換気できる窓を設ける
・高所の窓掃除、照明交換が大変
→通路を設ける
2階リビングのデメリット
・屋根の熱が伝わりやすい
→断熱性を高める
→断熱材一体型の金属屋根にする
・階段の上り下りが大変
→急な直階段を避ける
大開口横長リビングのデメリット
・家具が配置しにくい
→まとまった収納スペースを作る
・視線が気になる環境には不向き
→敷地にゆとりが必要
リビングは家族が集う大切な場所であり、その家の特徴をいちばん反映している空間になります。
コミュニケーションがとりやすく、いつも快適な室温でくつろげるような素敵な空間にしましょう。
この記事が少しでも注文住宅での最高のリビングを実現したい人のお役に立てれば幸いです。
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