はじめて設計事務所を立ち上げるならコーワーキングスペースなどがおすすめな理由
設計事務所を立ち上げる時にどこに事務所を構えるのかで、その後の方向性が変わってきます。
とくに地方に移住した場合などは、地域とのつながりもなく自宅で設計事務所を開いても仕事のつながりができにくい場合が多いです。
地域とのつながりを作るにはどうすればいいの?
私がおすすめするのはコーワーキングスペースで設計事務所を開業する方法です。
コーワーキングスペースだと登録メンバーとの繋がりができたり、仕事の斡旋をしてくれたりするからです。
私は17年間(2023年現在) 注文住宅やリノベーションを中心に設計事務所を運営してきましたが、
人生をやり直せるのであれば、はじめて設計事務所を開業するのであればコーワーキングスペースを選択すると思います。
コーワーキングスペースにはスタートアップ企業にやさしい仕組みが整っている場合が多いからです。
今回ははじめて設計事務所を立ち上げるならコーワーキングスペースなどがおすすめな理由をご紹介します。
この記事を読むと以下のことがわかります。
この記事でわかること
・コーワーキングスペースを利用して設計事務所を立ち上げる利点
・コーワーキングスペースでの注意点
上記のことがわかります。
私が大学院の時に非常勤講師で来ていた先生がコーワーキングスペースを主催して設計事務所を開業していました。
よく仕事を手伝いに行ったのですが、
当時人気があったAAスクール帰りの人たちや東芸大のアーティストなど様々な人たちがいてとても刺激的な空間でした。
コーワーキングスペースで事務所を構えると色々な人との繋がりや仕事など、自分ひとりでは出会えない出来事がたくさん起こります。
設計事務所はどこで開業しても住所に関しての証明は特に必要ないので、
色々なチャンスに溢れているコーワーキングスペースで設計事務所を開業することを検討してみましょう。
【自己紹介】
Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所
設計事務所を17年間(2023年現在)運営している現役の一級建築士です。
店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。
現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。
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目次
コーワーキングスペースについて
コーワーキングスペースは沼津市内でもたくさんあります↓
地域とつながるレンタルオフィスのご紹介
それぞれのコーワーキングスペースで交流会やイベントが開催されていて地域の人たちと繋がれる機会がたくさんあります。
そんな移住者にとって便利なスペースなのですが、そもそもコーワーキングとはなんなのかを考えてみましょう。
コーワーキングというワークスタイル
コワーキングとは、「Co(ともに)」と「Working(働く)」という2つの英語からできており、「ともに働く」という意味になります。
個人事業者や起業家、テレワークが許されている会社員、ノマドワーカーといった場所の縛りがない環境で働く方たちのワークスタイルです。
2006年にアメリカのサンフランシスコに開設された「Citizen Space(シチズン・スペース)」が発祥地とされ、
シリコンバレーで働くテクノロジー系のワーカーを中心に広まったとされています。
日本では2010年頃からコワーキングの概念が浸透してきました。
このコワーキングを支えるのが、コワーキングスペースと呼ばれる施設です。
一般社団法人大都市政策研究機構が公開した「日本のコワーキングスペースの拡大」(2021年12月版)によると、
日本全国のコワーキングスペースは2042施設で、特に南関東は820施設と全国シェアの40.2%を占めています。
さらに、東京には611施設が集中しています。
コーワーキングスペースとシェアオフィスの違い
類似の施設に、シェアオフィスやレンタルオフィスがありますが、どのような違いがあるのでしょうか。
コワーキングスペースは、実務を行う場所が個室ではなく、図書館やカフェのようなオープンスペースとなっていることが多いようです。
一方、シェアオフィスやレンタルオフィスは個室形態になっている傾向があります。
ただし、コワーキングスペースやシェアオフィス、レンタルオフィスは、厳密に区別されているわけではなく、ほぼ同義として扱われることが多いでしょう。
首都圏でおすすめのコーワーキングスペース
東京・神奈川・埼玉でコーワーキングスペースを探すなら「アントレサロン」がおすすめです↓
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「アントレサロン」は全店舗が最寄駅から徒歩5分以内なので、利便性が高く、取引先にも案内しやすいといったメリットがあります。
全拠点のコワーキングスペースの席を、営業時間中いつでもご利用可能なフリーデスクプランが大好評です。
商談、会議などで利用できる無料のオープンラウンジを完備し、4名様までであれば予約不要で利用できます。
また、セミナーや交流会など様々なイベントも開催しているので、人脈作りや自社の商品、サービスの販路拡大などが期待できます。
運営会社が起業支援会社なので、これから事業を拡大しようと考えている人の悩みにも親身になって相談に乗ってくれます。
弁護士、税理士、弁理士、公認会計士、中小企業診断士、社会保険労務士などの専門家を要望に合わせて紹介してくれるのもいいですね。
コーワーキングスペースを利用して設計事務所を立ち上げる利点
コーワーキングスペースを利用して設計事務所を立ち上げる利点は以下になります。
コーワーキングスペースを利用して設計事務所を立ち上げる利点
・仕事場を低コストで確保できる
・打合せや会議場所を確保できる
・作業に集中できる
・新たなビジネスチャンスが生まれる
・仕事のインフラが整っている
仕事場を低コストで確保できる
単独でマンション1室をオフィスとして借りると、賃貸料や光熱費、通信設備費などの固定費が最低でも月十数万円はかかります。
しかし、コワーキングスペースなら月1万~3万円程度の固定費で仕事場を確保できます。
机やプリンターなどは共有となるので、設備投資の初期費用も要りません。
打合せや会議場所を確保できる
打ち合わせや会議を行う際、最適なスペースを確保できないことがあります。
カフェやファミリーレストランでは、人数分の席が確保できない、騒音が気になる、
あるいは逆に外部には知られたくない話ができないなど、条件に合う店舗を見つけるのに苦労します。
一方、コワーキングスペースの多くには、軽い打ち合わせ用のフリースペースと、じっくりと静かに話し合える会議室が用意されています。
ミーティングの性質に合わせてスペースを確保できます。
作業に集中できる
カフェやファミリーレストランなどを仕事で利用した場合、長時間滞在していると、店のスタッフやほかのお客さんの視線が気になることもあります。
滞在時間が制限されていたり、仕事の作業自体が禁止されたりしている店舗もあります。
その点、コワーキングスペースであれば、必要な時間に滞在して仕事ができ、周りの人も働いている環境のため、仕事に集中しやすくなります。
新たなビジネスチャンスが生まれる
個人で仕事を続けていると、新しい情報をキャッチしたり、新たなビジネスチャンスを作ったりすることが、なかなかできません。
しかし、コワーキングスペースでは、多種多様な業種・業界との交流機会が増えます。
コワーキングスペース主催の交流イベントが行われることもあり、
情報交換やスキルアップ、新たなビジネスの創出といった機会が得られる可能性があります。
仕事のインフラが整っている
近年、多くのカフェやフリースペースにも、フリーWi-Fiや使える電源があり、仕事で利用できる場所が増えてきました。
しかし、必ずしもすべての場所がそうとは限りません。
さらに、フリーWi-Fiはセキュリティ面でリスクがあり、利用禁止としている会社も多くあります。
その点、コワーキングスペースであれば、安全なWi-Fi環境も整っていて、電源も自由に使えます。
また、プリンターも自由に使えるので、仕事上のインフラで困ることはないでしょう。
コワーキングスペースで利用できる設備
コワーキングスペースで利用できる設備には、主に以下のようなものがあります。
コワーキングスペースで利用できる設備
・ワークスペース(デスク、チェア、PCモニター、個室ブースなど)
・会議室(デスク、チェア、ホワイトボード、プロジェクターなど)
・インターネット環境(利用者専用のWi-Fiや有線LANポート、電源など)
・OA機器(プリンター、コピー機、複合機など)
・専用ロッカー
・ドリンクコーナー(フリードリンクや自販機など)
施設によってさらに充実しているところや、逆に不足しているところもあり、
個室ブースや会議室など一部のスペースがオプション(有料)になっている施設もあります。
目的に応じて事前に確認しておくことをおすすめします。
コーワーキングスペースでの注意点
コーワーキングスペースで設計事務所を立ち上げる注意点は以下になります。
コーワーキングスペースでの注意点
・法人登記や住所利用が可能かどうか
・会員登録しているメンバー
・情報漏洩とセキュリティー
・模型制作が可能かどうか
・駐車場の有無や交通アクセス
法人登記や住所利用が可能かどうか
コーワーキングスペースでの注意点は、法人登記や住所利用が可能かどうかを確認することです。
フリーランスとしての稼ぎが増え、法人登記を検討しているものの、
・「管理会社の方針で自宅を法人登記できない」
・「信頼性の高い住所で法人登記したい」
・「とはいえオフィスを借りるのは賃料が高い…」
と考える人も多くいるのではないでしょうか。
そんな方におすすめなのが、シェアオフィスやレンタルオフィス、コワーキングスペースなどでの法人登記です。
現在、多くのシェアオフィスやコワーキングスペースで法人登記・住所利用が可能で、法律上の問題はありません。
しかし場所によっては、法人登記や住所利用ができないところもあるため、
シェアオフィスやコワーキングスペースを契約する際には、法人登記が可能な場所/プランなのかどうか確認しましょう。
また、今まで個人名義で契約していた人は、法人名義での契約に切り替える必要があるため注意しましょう。
建築士事務所の開設の場合は管理建築士の住民票が必要なだけで、住所に関しての証明は特に必要ないです。
建築士事務所の開設についてはこちらの記事をご参照ください↓
会員登録しているメンバー
コーワーキングスペースでの注意点は、会員登録しているメンバーを確認することです。
せっかくコーワーキングスペースで設計事務所を開設するのであれば、
自分にとってプラスになるメンバーがいた方がビジネスチャンスが広がるからです。
私が大学院の時に非常勤講師で来ていた先生がコーワーキングスペースを主催して設計事務所を開業していました。
よく仕事を手伝いに行ったのですが…
当時人気があったAAスクール帰りの人たちや東芸大のアーティストなど様々な人たちがいてとても刺激的な空間でした。
コーワーキングに会員登録しているメンバーによって、その後の自分の仕事の展開が変わるなんてよくあることです。
どんなメンバーが登録しているのかをしっかりとHPなどで確認しておきましょう。
情報漏洩とセキュリティー
コーワーキングスペースでの注意点は、情報漏洩とセキュリティーの状況を確認することです。
設計事務所の場合は確認申請図書などを15年間保存することが義務付けられています。
盗まれたり、貸した図書が返ってこないなどが起こらないように、専用のロッカーや本棚があるかどうかがとても重要になるからです。
また、不要になった契約書や見積書、請求書などをしっかりとシュレッダーで廃棄するようにしましょう。
個人情報やお金に関わることは守秘義務があるので、しっかりと保管できる環境が必要となります。
デスクトップパソコンを置く場合はパスワードを他人に教えないなど、自分がいない時に勝手に使われないように注意しましょう。
模型制作が可能かどうか
コーワーキングスペースでの注意点は、模型制作が可能かどうかを確認することです。
コーワーキングスペースによっては共用の大きなテーブルで大型の模型制作ができない場合や、模型制作で出たゴミの処理が問題になることがあるからです。
コーワーキングスペースの共有スペースをあまり使い続けるといい顔をしないメンバーもいます。
模型制作は気をつけないとスチレンボードの端材のゴミやスプレーのりの使用による床、壁の汚れなどができてしまいます。
コーワーキングスペースによっては模型制作を禁止しているところもあるのでしっかりと確認しておきましょう。
また、制作した模型をディスプレイできるところがあるかどうかも確認しておきましょう。
駐車場の有無や交通アクセス
コーワーキングスペースでの注意点は、駐車場の有無や交通アクセスを確認することです。
お客さんとの打合せする場合など、駐車場が利用できるかや交通アクセスが駅から近くて便利かどうかが重要になるからです。
また、あまり自宅から離れた場所だと通うのに疲れてしまい、コーワーキングスペースに行かなくなってしまうこともあります。
設計事務所の場合はプレゼン前の徹夜作業が多いので終電に間に合わないなどの問題も起こります。
駐車場がある場合はどのスペースを使えるのかや追加料金が発生するかなどを確認しておきましょう。
電車で通う場合は徒歩でどのくらいの距離なのかを実際に歩いて確認しておきましょう。
まとめ
今回はコーワーキングスペースの注意点を知りたい人や設計事務所をコーワーキングスペースではじめたい人に対して、
はじめて設計事務所を立ち上げるならコーワーキングスペースなどがおすすめな理由をご紹介してきました。
まとめると以下になります。
コーワーキングスペースを利用して設計事務所を立ち上げる利点
・仕事場を低コストで確保できる
・打合せや会議場所を確保できる
・作業に集中できる
・新たなビジネスチャンスが生まれる
・仕事のインフラが整っている
コーワーキングスペースでの注意点
・法人登記や住所利用が可能かどうか
・会員登録しているメンバー
・情報漏洩とセキュリティー
・模型制作が可能かどうか
・駐車場の有無や交通アクセス
コーワーキングスペースで事務所を構えると色々な人との繋がりや仕事など、自分ひとりでは出会えない出来事がたくさん起こります。
設計事務所はどこで開業しても住所に関しての証明は特に必要ないので、
色々なチャンスに溢れているコーワーキングスペースで設計事務所を開業することを検討してみましょう。
この記事で少しでも設計事務所を立ち上げるハードルが下がれば幸いです。
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