世帯年収どのくらいあればいいの?共稼ぎ世帯が4000万円の住宅ローンを利用するには

マイホームは人生で最も大きな買い物の一つです。

特に共働き世帯にとってはどれくらいの住宅ローンを利用するかが重要な決断となります。

4000万円の住宅ローンを組むにはどのくらいの世帯年収が必要なの?

一般的な世帯年収の目安としては600万円〜800万円程度と言われていますが、貯蓄額や年齢、雇用形態、借入額などによって変わってきます。

私は19年間(2025年現在)注文住宅やリノベーションを中心に設計事務所を運営してきましたが、

住宅ローンの借入方法は将来のキャッシュフローをしっかりと考えないと生活が苦しくなると考えています。

今回は注文住宅を考える際に、共働き世帯が4000万円の住宅ローンを利用することについてご紹介します。

この記事を読むと以下のことがわかります。

この記事でわかること

・4000万円の住宅ローンを組むための世帯年収の目安

・4000万円の住宅ローンを組む方法と注意点

上記のことがわかります。

子供が大きくなると教育費や車のローン、住宅のメンテナンスコスト、老後の貯蓄など様々なお金が必要になるります。

しっかりと将来のことを考えて住宅ローンの借入額を検討しましょう。

【自己紹介】

Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック

設計事務所を19年間(2025年現在)運営している現役の一級建築士です。

店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。

現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。

設計事務所のブログを始めて2年目で月間25000PVを達成!

住宅に関する悩みを解決すべく、ブログやTwitterで情報発信しています。

「いいね!」や「フォロー」していただけるとうれしいです。ヨロシク(b・ω・d)デス♪

それからコメント欄はこれまで皆さんが経験してきたことを発信する場として使っていただければ幸いです。

役立つ情報をみんなで共有できるような書き込みは大歓迎です。

4000万円の住宅ローンを組むための世帯年収の目安

4000万円の住宅ローンを組む際に必要な世帯年収はどれくらいなのか?

一般的な目安としては600万円〜800万円程度と言われています。

金融機関は借り手の返済能力を慎重に審査します。

その際によく使われる指標が年収倍率になります。

年収倍率とは借りたいローンの金額が年収の何倍になるかという指標です。

一般的には5倍〜7倍程度が適切とされています。

4000万円の住宅ローンの場合は年収の5倍だと800万円、7倍だと約571万円となるので、

571万円〜800万円の年収があれば4000万円の住宅ローンを組める可能性が高いということになります。

ここで重要なのはこれが世帯の年収という点にあります。

つまり、夫婦2人の年収を合わせた金額です。

例えば、夫が年収500万円、妻が年収300万円の場合は世帯年収は800万円になり、4000万円の住宅ローンを組むのに十分な可能性があることになります。

実際の審査では年収だけでなくさまざまな要素が考慮されます。

・安定した雇用
・他の借入金
・貯蓄
・年齢


安定した雇用
正社員であるかどうかなど、年収の安定性も重要になります。

他の借入金
車のローンやクレジットカードの負債などはないか

貯蓄
頭金としてどれだけ用意できるか

年齢
返済期間が長くなりすぎないように借入時の年齢も重要です。

共働きならではの利点は次のようなことが考えられます。

共働きならではの利点

・収入源が2つあるので一方が失職しても他方で収入が得られる

・2人の信用力を合わせることでより大きなローンが組める

・住宅ローン控除などの税制優遇を2人で受けられる

ただし、注意点としては以下のようなことがあります。

・2人の収入を前提にローンを組むため一方が働けなくなると返済が厳しくなる

・将来の育児や介護などで一時的に収入が減る可能性も考慮する必要がある

年収倍率はあくまでも目安であり、個人の生活スタイルや将来的な収入の見込み、他の債務の有無などによっても適切な数値は変わってきます。

例えば、子育て中の家庭では教育費などの支出が多くなるため、年収倍率を低めに設定する必要があるかもしれません。

一方で将来的に収入の増加が見込める若い夫婦の場合は、多少高めの年収倍率でも問題ない場合もあります。

このようなことから、ローンを組む前に将来の生活設計を考え無理のない返済計画を立てることが大切です。

借入時から10年先、20年先までのキャッシュフロー表の作成をおすすめします。

4000万円の住宅ローンを組む方法と注意点

4000万円の住宅ローンを組む方法と注意点は以下になります。

4000万円の住宅ローンを組む方法

・ペアローンの活用

・連帯保証と連帯債務の利用

ペアローンの活用

ペアローンは共働き夫婦が住宅ローンを組む際に活用できる有効な方法の一つです。

夫婦が別々に住宅ローンを組み、合わせて一つの物件を購入する方法です。

例えば4000万円の物件を購入する場合、夫が2000万円、妻が2000万円のローンを組むといった具合になります。

この方法には重要な特徴があります。

ペアローンの最大の利点は、単独で借りるよりも借入可能額が増える点です。

それぞれの収入に応じてローンを組むことができるため、4000万円という大きな金額でも2人の力を合わせることで実現可能になります。

ペアローンを利用すると住宅ローン控除をそれぞれが受けられるというメリットがあります。

通常、住宅ローン控除には上限額がありますが、ペアローンでは夫婦それぞれが控除を受けられるため、

合計すると単独で借りる場合よりも大きな控除を受けられる可能性があります。

さらに、ペアローンは共有名義となるため夫婦間での財産分与が明確になります。

これは将来的な相続や万が一の離婚の際にも有効に働く可能性があります。

ただし、いくつかの注意点もあります。

住宅ローンを2本組むことになるため事務手数料や印紙代などが2重にかかる

団体信用生命保険に夫婦それぞれが加入する必要があり、健康状態によっては加入できない場合もある

ペアローンを検討する際は夫婦でよく話し合い、収入や将来の見通しリスクなどを十分に考慮することが大切です。

また、金融機関によって取り扱いや条件が異なる場合もあるので、複数の金融機関に相談し適切な条件を探すことをおすすめします。

連帯保証と連帯債務の利用

連帯保証と連帯債務は借入能力を補強しより大きな金額のローンを組むことを可能にする手段です。

連帯保証とは主たる債務者(=ローンの借り手)が返済できなくなった場合に、保証人がその債務を負担する制度です。

住宅ローンの場合、多くは配偶者が連帯保証人になります。

連帯保証人は主たる債務者と同等の責任を負うことになります。

一方で、連帯債務とは複数の人が同じ債務(ローン)に対して連帯して責任を負うものです。

ペアローンとは異なり、一本のローンを夫婦で連帯して借りることになります。

つまり、夫婦が共同で借り手となりそれぞれが金額の返済責任を負います。

これらの方法を利用することで、4000万円という大きな金額の住宅ローンを組むことが可能になる場合があります。

例えば主たる借り手の収入だけでは4000万円のローンが組めない場合でも、

配偶者の収入も考慮に入れることで必要な借入能力を満たすことができる可能性があります。

連帯保証と連帯債務の大きな違いは債務の範囲です。

連帯保証の場合
保証人は主たる債務者が返済できなくなった場合にのみ責任を負う

連帯債務の場合
最初から両者が全額の返済責任を負う

これらの方法を利用する際の注意点としては、以下のようなものがあります。

これらの方法を利用する際の注意点

・責任の重さ

・将来のリスク

・信用情報への影響

・離婚時の問題

責任の重さ

どちらの方法も配偶者が大きな責任を負うことになります。

特に連帯債務の場合は両者が全額の返済責任を負うため、慎重に検討する必要があります。

将来のリスク

一方が失職したり、病気になったりした場合でも、もう一方が全額の返済責任を負うことになります。

信用情報への影響

連帯債務の場合、両者の信用情報に住宅ローンの情報が記録されます。

これにより、将来他のローンを組む際に影響が出る可能性があります。

離婚時の問題

万が一離婚した場合、債務の分割が複雑になる可能性があります。

一方で連帯保証、連帯債務のメリットは以下になります。

・借入可能額の増加
・金利の優遇


借入可能額の増加
2人の収入を考慮することで、より大きな金額のローンを組める可能性があります。

金利の優遇
2人の信用力を合わせることでより有利な金利条件を得られる可能性があります。

それぞれの方法のメリットとデメリット

4000万円の住宅ローンを組む際の主な方法として以下のようなものがありました。

4000万円の住宅ローンを組む際の主な方法

・ペアローン

・連帯保証

・連帯債務

ペアローンのメリットとデメリット

ペアローンのメリットは以下になります。

ペアローンのメリット

・ペアローンのメリットは夫婦が別々にローンを組むため、単独で借りるよりも大きな金額を借りられる可能性があること

・住宅ローン控除を夫婦それぞれが受けられるため、税制上の恩恵が大きくなる可能性があること

・物件が共有名義となるため財産分与が明確になる

ペアローンのデメリットは以下になります。

ペアローンのデメリット

・手続きが煩雑で諸費用が二重にかかる可能性がある

・夫婦それぞれが団体信用生命保険に加入する必要があり、健康状態によっては加入できない場合がある

・二人の収入を前提としているため、一方が働けなくなった場合のリスクが高くなる

連帯保証のメリットとデメリット

連帯保証のメリットは以下になります。

連帯保証のメリット

・主たる借り手の借入可能額を増やすことができる

・手続きが比較的簡単で、一本のローンで済む

・主たる借り手が返済できる限り保証人の負担は発生しない

連帯保証のデメリットは以下になります。

連帯保証のデメリット

・保証人の責任が重く、主たる借り手が返済できなくなった場合に全額の返済義務を負う

・保証人の将来の借入に影響を与える可能性がある

・住宅ローン控除は主たる借り手のみが受けられる

連帯債務のメリットとデメリット

連帯債務のメリットは以下になります。

連帯債務のメリット

・夫婦の収入を合算して審査されるため、借入可能額が増加する

・一本のローンで済むため、手続きが比較的簡単

・夫婦で一つの債務を負うため責任の所在が明確

連帯債務のデメリットは以下になります。

連帯債務のデメリット

・両者が全額の返済責任を負うためリスクが高くなる

・一方が返済不能になった場合、もう一方が全額を返済しなければならない

・離婚時の債務分割が複雑になる可能性がある

それぞれの方法の比較

これらの方法を比較すると

・ペアローンは税制面で有利だが手続きが複雑になる

・連帯保証は手続きが簡単だが保証人のリスクが高くなる

・連帯債務は借入可能額を最大化できるが両者のリスクが高くなる


夫婦二人で4000万円という大きな住宅ローンを組む際はこれらのメリットとデメリットを十分に理解した上で比較検討しましょう。

将来の収入の見通し、リスク許容度、税制面での利点などの要素を総合的に判断する必要があります。

どの方法を選択するにしても将来的なリスクに備えて十分な貯蓄や保険の検討も重要です。

夫婦でよく話し合い、お互いの理解と合意のもとで決断することが将来の安定した生活につながります。

まとめ

今回は住宅ローンを4000万円借入したい人や4000万円の住宅ローンを組む方法を知りたい人に対して、

注文住宅を考える際に、共働き世帯が4000万円の住宅ローンを利用することについてご紹介してきました。

まとめると以下になります。

共働きならではの利点

・収入源が2つあるので一方が失職しても他方で収入が得られる

・2人の信用力を合わせることでより大きなローンが組める

・住宅ローン控除などの税制優遇を2人で受けられる

4000万円の住宅ローンを組む方法

・ペアローンの活用

・連帯保証と連帯債務の利用

ペアローンのメリットとデメリット

◾️メリット
・ペアローンのメリットは夫婦が別々にローンを組むため、単独で借りるよりも大きな金額を借りられる可能性があること

・住宅ローン控除を夫婦それぞれが受けられるため、税制上の恩恵が大きくなる可能性があること

・物件が共有名義となるため財産分与が明確になる

◾️デメリット

・手続きが煩雑で諸費用が二重にかかる可能性がある

・夫婦それぞれが団体信用生命保険に加入する必要があり、健康状態によっては加入できない場合がある

・二人の収入を前提としているため、一方が働けなくなった場合のリスクが高くなる

連帯保証のメリットとデメリット

◾️メリット

・主たる借り手の借入可能額を増やすことができる

・手続きが比較的簡単で、一本のローンで済む

・主たる借り手が返済できる限り保証人の負担は発生しない

◾️デメリット

・保証人の責任が重く、主たる借り手が返済できなくなった場合に全額の返済義務を負う

・保証人の将来の借入に影響を与える可能性がある

・住宅ローン控除は主たる借り手のみが受けられる

連帯債務のメリットとデメリット

◾️メリット

・夫婦の収入を合算して審査されるため、借入可能額が増加する

・一本のローンで済むため、手続きが比較的簡単

・夫婦で一つの債務を負うため責任の所在が明確

◾️デメリット

・両者が全額の返済責任を負うためリスクが高くなる

・一方が返済不能になった場合、もう一方が全額を返済しなければならない

・離婚時の債務分割が複雑になる可能性がある

子供が大きくなると教育費や車のローン、住宅のメンテナンスコスト、老後の貯蓄など様々なお金が必要になるります。

しっかりと将来のことを考えて住宅ローンの借入額を検討しましょう。

この記事が少しでも、4000万円の住宅ローンを組む際の世帯年収の目安や住宅ローンを組むための方法や注意点、それぞれのメリットとデメリットについての参考にしていただければ幸いです。

この記事が役に立った、面白かったという方はコメントしてくださいね。

また、FacebookやTwitterでみなさんのお役にたてる情報発信しています!

「いいね!」や「フォロー」していただけるとうれしいです。ヨロシク(b・ω・d)デス♪

アーキトリック一級建築士事務所

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です