郊外の方が暮らしやすい?ライフスタイルに合わせた理想の住まいの選び方

都会の喧騒を離れ緑豊かな郊外でのびのび暮らすか、

利便性抜群の都心で不自由なく日々を送るか、

住まい選びは大きな決断となります。

都心と郊外のどちらがいいの?

それぞれのライフスタイルやライフステージによって選ぶ基準が変わってくるので、一概にこちらがいいとは言えないです。

私は18年間(2024年現在)注文住宅やリノベーションを中心に設計事務所を運営してきましたが、

注文住宅は郊外、リノベーションは都心が多かったように思います。

今回は都心VS郊外の両方のメリット・デメリットとライフスタイルに合わせた理想の住まいの選び方をご紹介します。

この記事を読むと以下のことがわかります。

この記事でわかること

・都心と郊外のそれぞれの暮らしを比較

・ライフスタイル別に考える最適な住環境

上記のことがわかります。

価値観やライフスタイルによって、最適な住環境は大きく変わります。

仕事に集中できる環境を重視するなら、通勤時間の短い都心部が魅力的です。

家族との時間を大切にしたいなら、郊外で広々とした一戸建てに住むのも良いでしょう。

ただし、目先の便利さや安さだけで判断するのではなく、5年後、10年後、さらにその先の未来までの長期的な視点を持つことを心がけましょう。

【自己紹介】

Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所

設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。

店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。

現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。

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都心と郊外のそれぞれの暮らしを比較

憧れの都会暮らし、穏やかな郊外ライフ、どこに住むかで日々の生活はかなり変わります。

利便性の高い都心か、自然豊かな郊外か、以下の項目でそれぞれの特徴を比較してみましょう。

都心と郊外のそれぞれの暮らしを比較

・交通アクセス
→都心:公共交通機関が発達
→郊外:車での移動が中心

・住環境

→都心:24時間営業のスーパーやコンビニ、飲食店、娯楽施設
   :公園や緑地が少ない、物価が10〜20%くらい高い
→郊外:商業施設、娯楽施設は都心に比べて少ない
   :公園や緑地が多い

・物件価格

→都心:資産価値が下がりにくい
   :家賃相場や物件価格が高い、郊外に比べて狭い
→郊外:資産価値が下落することがある
   :家賃相場や物件価格が安い、郊外に比べて広い

・コミュニティー

→都心:近隣住民との交流は希薄になりがち
→郊外:近所付き合いが盛ん

交通アクセス

まずは交通アクセスを比較してみましょう。

都心は公共交通機関が発達していて車よりも電車やバスが便です。

複数の駅や路線が利用可能なことも多く、目的地に合わせて最適なルートが選べます。

通勤・通学時間の短縮は大きな魅力ですが、朝晩のラッシュ時の混雑に悩まされることはあります。

また、車を持つ場合は駐車場代が高額になることが多いです。

一方で、郊外は車での移動が中心になります。

朝晩の渋滞に悩まされることがないというメリットがあります。

広めの駐車場が確保しやすく、家族での移動に車が使えるのは便利です。

しかし、電車やバスの本数が少なく、都心へのアクセスは不便を感じることが多いです。

郊外の場合は、電車に乗る時には駅の近くの駐車場に車を停めて行くことも珍しく無いです。

交通費も高額になりがちで、通勤・通学の負担が大きくなります。

住環境

住環境についてみていきましょう。

都心はスーパーやコンビニ、飲食店などが24時間営業していることが多く、日常生活に不便を感じることがありません。

ショッピングモールや映画館などの施設も充実していて、思い立ったらすぐに出かけられます。

一方で、緑が少なく騒音が気になるなど自然環境はあまり良くありません

人通りが多くプライバシーが確保しにくい面もあります。

また、スーパーの食品も都心の方が10〜20%くらい高い気がします。

郊外は広々とした公園や緑地が多く、自然と触れ合えいながら子育てしやすい環境です。

空気がきれいで都心の喧騒から離れて落ち着いた生活を送ることができます。

ただし、車がないと不便な地域が多く、商業、娯楽施設も都心に比べて少ないことはもちろん、病院や学校なども限られる場合があります。

物件価格

関心の高いのは物件価格ですよね。

都心は駅近物件など、立地が良い物件は資産価値が下がりにくい傾向があります。

需要が高いので、賃貸に出した場合の収益性も期待できますが、家賃相場や物件価格が高く広い間取りの物件は高額になります。

同じ予算でも、郊外に比べて狭い物件に住むことになるケースが多いでしょう。

郊外は、都心に比べて家賃相場や物件価格が安く、広い庭つき一戸建てなども購入しやすいです。

郊外の方が、予算を抑えつつ、ゆとりある居住空間を手に入れることができます。

しかし、物件によっては資産価値が下落することがあり、売却時に苦労する可能性があります。

賃貸需要も都心に比べて低いので、収益性が期待しにくい場合もあります。

コミュニティー

近所付き合いや地域活動などのコミュニティーについては、

都心はいろいろなバックグランドを持つ人が集まっていて、刺激を受けやすい環境ですが、近隣住民との交流は希薄になりがちです。

干渉されたくない人にとっては快適に過ごせる環境といえるでしょう。

一方で隣人と全く関わりのない関係に寂しさを感じる人もいるかもしれません。

また、防犯面で不安を感じる場合もあるでしょう。

郊外は近所付き合いが盛んで、地域に密着した生活を送ることができるイメージがあります。

地域のイベントや活動に参加することで、新しいコミュニティーに馴染みやすいというメリットがあります。

その分、プライバシーが保ちにくく、近所付き合いが負担に感じる場合もあります。

人間関係のトラブルが起こる可能性も少なくないです。

都心と郊外の暮らしのどちらにもメリット・デメリットがあり、一概にどちらが良いとは言えません。

大切なのは、自身のライフスタイルや価値観にあった住環境を選ぶことです。

ライフスタイル別に考える最適な住環境

都心と郊外のそれぞれのメリット・デメリットを比較してみましたが、

実生活ではライフスタイルやライフステージによって、重視する点が変わります。

以下の4つのライフスタイルに分けて考えてみましょう。

ライフスタイル別に考える最適な住環境

・シングルライフ
→都心の方が魅力的
→都心へのアクセスの良い郊外もおすすめ

・共働き夫婦

→通勤時間の短縮を考えると都心
→乗り換えなしの郊外

・ファミリー層

→子育て環境や学区、治安の良さ
→病院(小児科)が近くにある

・シニア層

→商業施設、病院へのアクセス
→車を運転しなくなった時の対策

シングルライフ

仕事に趣味に自分の時間を大切にしたい、アクティブなシングル層にとっては、都会暮らしは魅力的です。

徒歩圏内に職場や飲食店、娯楽施設が揃っていれば、仕事帰りの時間も有効活用できます。

最新のトレンドにも触れやすく、私生活を充実させたいシングル層には都心の暮らしがピッタリです。

一方、休日は自然豊かな環境でリフレッシュしたい、と考えるなら都心へのアクセスの良い郊外もおすすめです。

広々とした部屋でゆったりと過ごし、休日は自然の中でアクティブに過ごすこともできます。

都心に比べて家賃が安い点も魅力です。

共働き夫婦

共働き夫婦にとって、通勤時間の短縮は重要なポイントです。

職場へのアクセスが良い都心部や、最寄り駅から職場まで乗り換えなしで行ける郊外が便利です。

また、共働きで忙しい毎日だからこそ家事の負担を減らす工夫が必要です。

宅配ボックス完備のマンションや食洗機付きの物件など、設備面も重視したいところです。

一方、郊外であれば、休日はゆったりと過ごせる空間が確保できて、

車で少し足を伸ばせば豊かな自然の中でアウトドアを楽しむこともできます。

ファミリー層

子育てファミリーにとって、子育て環境や学区、治安の良さは最優先事項です。

公園や緑地が充実していて、子供がのびのびと遊べる環境、病院・小児科が近くにあることは重要なポイントになります。

教育に関心の高いファミリー層なら、評判の良い幼稚園や学校が近くにあるかどうかも事前に調べておきましょう。

都心は騒音や交通量が多い点が気になりますが、

郊外は車での移動が中心となるため、家族構成に合った車を所有する必要があります。

シニア層

セカンドライフを充実させたいシニア層は商業施設や病院へのアクセスの良さが重要になります。

日常生活に必要なスーパーや銀行、郵便局などが徒歩圏内にあると大変便利です。

また、医療機関が充実しているエリアを選び、万が一の際にも安心できる環境を整えましょう。

都心はバスや電車などの交通機関が発達しており、病院へのアクセスも良い点が魅力です。

カルチャースクールやサークル活動なども盛んで、趣味を楽しむ場もたくさんあります。

静かで落ち着いた環境で過ごしたい場合は自然豊かな郊外もおすすめですが、

車を運転しなくなった時にどうするかを考えておきましょう

どのライフスタイルにおいても、理想の住環境は人それぞれです。

自分にとって本当に大切なものは何かをじっくり考えてみましょう。

都心と郊外の住宅事情

住まい探しの際、エリアと並んで重要な要素となるのが、住宅そのものの条件です。

都心と郊外では住宅価格、間取り、新築・中古物件の特徴などがかなり違います。

これらの要素を詳しく比較してそれぞれのメリット・デメリットを考えてみましょう。

都心と郊外の住宅事情

・住宅価格
→都心:価格が高騰する傾向、狭小住宅が多い
→郊外:土地価格が安価、広々とした一戸建て

・間取り

→都心:機能的でコンパクト
→郊外:自由に設計できる

・新築・中古物件

→都心:新築マンションの需要が高い、高層マンション
→郊外:中古物件数が多い

住宅価格

都心と郊外では、土地の価格に大きな差があるため、住宅価格も大きく異なります。

都心部のマンションは駅近や都心ならではの利便性の高さから、価格が高騰する傾向にあります。

限られた土地にたくさんの住宅を建設するため、一般的に狭小住宅が多いのも特徴のひとつです。

一方で、郊外は都心部に比べて土地価格が安価なため、広々とした一戸建て住宅を比較的リーズナブルな価格で購入することができます。

予算に余裕がある場合は、都心で利便性を重視した住まいを選ぶこともできますが、

予算を抑えたい場合は、郊外で広々とした住まいを手に入れるという選択肢も魅力的です。

重要なことは、自身のライフスタイルや家族構成、将来マイホームをどうするのかを考えて、予算と理想のバランスを見極めることが大切です。

間取り

都心部のマンションでは限られたスペースを有効活用するため機能的でコンパクトな間取りが多い傾向にあります。

近年ではなるべく仕切りをなくした開放感のある空間設計や収納スペースを充実させた機能的な間取りも人気です。

一方、郊外の一戸建て住宅では家族構成やライフスタイルに合わせて部屋数や間取りを自由に設計することができます。

広いリビングや庭など、ゆとりある空間を確保しやすい点は大きな魅力になります。

近年ではリモートワークがめずらしいことではなくなったので、ワークスペースを設けるなど、自宅での時間を有効に使える間取りも増えています。

家族との時間を大切にしたい、趣味の時間を充実させたいなど、ライフスタイルに合わせた間取りを選べるといいですね。

新築・中古物件

新築物件の魅力は、最新の設備やデザインを取り入れた快適な空間です。

中古物件は、新築に比べて価格が安く、物件数も多く、選択肢が広がります。

リフォームやリノベーションによって、自分好みの住まいにカスタマイズするご家庭も増えています。

都心部では、新築マンションの需要が高く、高層マンションなども多く建設されています。

新築・中古物件を選ぶにしても建物の状態や間取り、周辺環境などをしっかりと確認することが大切です。

まとめ

今回はライフスタイルに合わせた住まいの選び方を知りたい人や都心と郊外のどちらがいいか知りたい人に対して、

都心VS郊外の両方のメリット・デメリットとライフスタイルに合わせた理想の住まいの選び方をご紹介してきました。

まとめると以下になります。

都心と郊外のそれぞれの暮らしを比較

・交通アクセス
→都心:公共交通機関が発達
→郊外:車での移動が中心

・住環境

→都心:24時間営業のスーパーやコンビニ、飲食店、娯楽施設
   :公園や緑地が少ない、物価が10〜20%くらい高い
→郊外:商業施設、娯楽施設は都心に比べて少ない
   :公園や緑地が多い

・物件価格

→都心:資産価値が下がりにくい
   :家賃相場や物件価格が高い、郊外に比べて狭い
→郊外:資産価値が下落することがある
   :家賃相場や物件価格が安い、郊外に比べて広い

・コミュニティー

→都心:近隣住民との交流は希薄になりがち
→郊外:近所付き合いが盛ん

ライフスタイル別に考える最適な住環境

・シングルライフ
→都心の方が魅力的
→都心へのアクセスの良い郊外もおすすめ

・共働き夫婦

→通勤時間の短縮を考えると都心
→乗り換えなしの郊外

・ファミリー層

→子育て環境や学区、治安の良さ
→病院(小児科)が近くにある

・シニア層

→商業施設、病院へのアクセス
→車を運転しなくなった時の対策

都心と郊外の住宅事情

・住宅価格
→都心:価格が高騰する傾向、狭小住宅が多い
→郊外:土地価格が安価、広々とした一戸建て

・間取り

→都心:機能的でコンパクト
→郊外:自由に設計できる

・新築・中古物件

→都心:新築マンションの需要が高い、高層マンション
→郊外:中古物件数が多い

価値観やライフスタイルによって、最適な住環境は大きく変わります。

仕事に集中できる環境を重視するなら、通勤時間の短い都心部が魅力的です。

家族との時間を大切にしたいなら、郊外で広々とした一戸建てに住むのも良いでしょう。

ただし、目先の便利さや安さだけで判断するのではなく、5年後、10年後、さらにその先の未来までの長期的な視点を持つことを心がけましょう。

この記事が少しでも都心か郊外のどちらかを選ぶ時にお役に立てれば幸いです。

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