【注文住宅のイメージ作り】お気に入りの写真を実際の建築設計に活かす方法

現在、SNSなどの発展により様々な住宅の写真が検索できるようになりました。

写真は注文住宅のイメージ作りに役立ちます。

写真がどのように役にたつの?

インスピレーションの源として利用するだけでなく、空間構成やデザインをまとめる時にとても参考になります。

私は18年間(2024年現在)注文住宅やリノベーションを中心に設計事務所を運営してきましたが、

お客さんとの最初の打合せの段階で、写真を利用してイメージを作ることが多いです。

今回はお気に入りの写真を実際の建築設計に活かす方法をご紹介します。

この記事を読むと以下のことがわかります。

この記事でわかること

・お気に入りの写真を実際の建築設計に活かす方法

・写真から空間構成を分析する方法

上記のことがわかります。

InstagramPinterestRoomclipなどを利用すれば、自分のお気に入りの写真は簡単に見つかります。

建築のイメージ写真はうまく選べば設計者にイメージを伝えるのにとても有効な手段になります。

イメージ写真を選ぶ際は自分の間取りに合っているのかをしっかりと考えてから選ぶようにしましょう。

【自己紹介】

Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所

設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。

店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。

現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。

設計事務所のブログを始めて2年目で月間25000PVを達成!

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お気に入りの写真を実際の建築設計に活かす方法

お気に入りの写真を実際の建築設計に活かす方法は以下になります。

お気に入りの写真を実際の建築設計に活かす方法

・インスピレーションの源として利用する

・空間構成を分析し設計に取り入れる

・違った素材を用いて納まりを考える

・イメージを伝える素材として利用

・空間を演出する方法を再現する

インスピレーションの源として利用する

お気に入りの写真を実際の建築設計に活かす方法は、インスピレーションの源として利用することです。

納まりを考えているときに写真やスケッチを眺めているとアイデアが浮かぶ瞬間があるからです。

写真やスケッチを眺めるだけでいいの?

写真やスケッチに書き込まれたメモや実際に測った寸法などもインスピレーションの源になります。

写真やスケッチは何度も見返してどこに何が描かれているかを頭に入れておくとアイデアを見つけるのが早くなります。

インスピレーションは何気ない写真やスケッチから閃くことが多いので、

少しでも気になることがあれば、写真やスケッチに残しておくことをおすすめします。

空間構成を分析し設計に取り入れる

お気に入りの写真を実際の建築設計に活かす方法は、空間構成を分析し設計に取り入れることです。

空間構成を分析し設計に取り入れることでそのアイデアが実現可能かどうかを判断できるからです。

どうやって実際の間取りに当てはめるの?

設計の段階での間取りに写真やスケッチの空間構成をイメージしてみましょう。

実際の間取りでは広さや寸法などが足りなかったり、空間構成が構造上できなかったりする場合も多いです。

空間構成は空間を構成する要素をどのように配置するかで似たような空間構成を作ることができます。

全てを同じにできなくても同じような空間構成は可能なので実際の間取りに当てはめて考えるようにしましょう。

違った素材を用いて納まりを考える

お気に入りの写真を実際の建築設計に活かす方法は、違った素材を用いて納まりを考えることです。

違った素材を用いて納まりを考えると実現可能になる場合も多いからです。

どんな素材に変えればいいの?

例えば、天然石で構成されているところをタイル貼りで考えたり、無垢材で造作されているとことを化粧板で考えるとうまく納まったりします。

納まりによっては実際に同じ素材を用いようとすると高くついてしまう場合があるので、

実現可能な汎用性の高い素材で代用することを考えましょう。

イメージを伝える素材として利用

お気に入りの写真を実際の建築設計に活かす方法は、イメージを伝える素材として利用することです。

写真を利用することでイメージを簡単に伝えることができるからです。

どうやってお気に入りの写真を集めればいいの?

お気に入りの写真を集めるのであれば、Pinterest(ピンタレスト)を利用しましょう。

Pinterest(ピンタレスト)はGoogleやFBアカウントがあれば簡単に利用することができます。

階段や照明、屋根、外壁などカテゴリーを分けて写真を集めるとイメージを伝えやすくなります。

また、履歴からホーム画面に類似する写真などが表示されるので、お気に入りの写真を見つけやすいです。

空間を演出する方法を再現する

お気に入りの写真を実際の建築設計に活かす方法は、空間を演出する方法を再現することです。

空間を演出する方法を考えることで同じような素敵な空間演出ができるようになるからです。

どうやって空間を演出する方法を考えればいいの?

その写真のどこに魅力を感じるのかを見つけ出し、その空間を構成する要素や納まりを考えることで方法が見つかります。

写真には完成している部分しか見えないため、下地や裏側がどうなっているのかを考える訓練になります。

空間を演出する方法は実際の建築空間を見たり触らないとわからない部分が数多く存在します。

日頃から空間を演出する方法を考えるように訓練しましょう。

写真から空間構成を分析する方法

写真から空間構成を分析する方法は以下の手順で行います。

写真から空間構成を分析する方法

・心を動かされた空間の要素に着目する

・着目した要素の構成方法をことばで表す

・要素の細部の納まりを考える

・素材の使い方に着目する

・実際の寸法を考えスケッチする

心を動かされた空間の要素に着目する

写真から空間構成を分析する方法は、心を動かされた空間の要素に着目することです。

空間の要素として着目することで、その空間を構成方法を捉えやすくなるからです。

空間の要素としてどのように着目すればいいの?

例えば、素材の違いや方向性の異なる素材の組合せ、光の取り入れ方、天井や壁の配置や方向性、床の高低差など、

それらの空間の要素に着目することで、なぜ自分が感動したのかその仕組みや構成方法を考えるきっかけとなります。

ひとまとまりの空間から切り離して要素として捉えるにはゲシュタルト要因などが関係してる場合が多いです。

ゲシュタルト要因についてはこちらの記事をご参照ください↓

まずは、自分の感覚を頼りにその空間を構成する要素としてどのようなまとまりが見えてくるのかに着目してみましょう。

着目した要素の構成方法をことばで表す

写真から空間構成を分析する方法は、着目した要素の構成方法をことばで表すことです。

構成方法をことばで表すことにより、要素間の関係性をより明確に認識できるようになるからです。

構成要素をどうやってことばにしたらいいの?

例えば、違う要素が重なってみえることや連続した方向性があること、

対称性または非対称になっているなど簡単なことばにしてみるといいと思います。

着目した要素の構成方法をことばで表すことは慣れればすぐにできるようになります。

構成方法がわかるとそれを自分ならどのようにするのかや別の素材の場合はどうすればいいのかなど、

様々な構成方法をイメージすることができるようになります。

ことばで表せないことは再現性が難しいので、構成要素をことばで表す訓練をしておきましょう。

要素の細部の納まりを考える

写真から空間構成を分析する方法は、要素の細部の納まりを考えることです。

要素の細部の納まりを考えることで再現性が生まれるからです。

再現性ってなに?

再現性とは「同一の結果が同一の手法によって得られたときのそれら結果の一致度合いの高さ」のことをいいます。

同じ要素を用いるとき細部の納まりまで再現しないと再現性は得られない場合が多いです。

表側では見えないところに工夫が施されていたり、端部の納まりにひと手間加えられていたり、

要素の細部には様々な設計者の意図が隠れていたりします。

納まりは自分の経験がないと仕組みがわからなかったり、それをする手間の大変さが分からない場合が多いです。

日頃から要素の細部の納まりについてどのようになっているのかを考えるようにしましょう。

素材の使い方に着目する

写真から空間構成を分析する方法は、素材の使い方に着目することです。

素材の使い方に着目することでどの素材がどこに適しているのかを知ることができるからです。

同じ素材でも使い方の違いってあるの?

例えば、同じ木材でも外部ようなのか内部の仕上げに用いるのかで使われる木材の種類が異なってきます。

また、室内で用いる木材でも床に使うのか棚として使うのかで仕上げる塗装の種類も変わってきます。

同じ素材のように見えてそもそも種類が異なるなんてことよくあります。

素材の使い方に着目することは素材の性質や特性をよく理解することにつながります。

その場所に適した素材を使う感覚は設計する上でとても大切になるのでしっかりと素材の使い方に着目するようにしましょう。

実際の寸法を考えスケッチする

写真から空間構成を分析する方法は、実際の寸法を考えスケッチすることです。

実際に寸法を考えスケッチすることで、より詳しくその空間の全体像を把握することができるからです。

また、実際に寸法をはかることで再現性を高めることができます。

スケッチが得意じゃないんだけど…

スケッチが得意じゃない場合は写真でも構わないのですが、

写真を撮ったら何に着目したのかや、はかった寸法などをその写真に描き込むようにしましょう。

写真を撮っただけだと記憶に残らない場合が多いからです。

正確な寸法をはかりたい場合は常にコンベックスを持ち歩きましょう。

コンベックスがない場合でも、自分の体の部位の寸法を把握しておき大体の寸法を割り出すこともできます。

スケッチを残すことや具体的に寸法として数値化するは、自分が設計する時にとても役立ちます。

まとめ

今回は注文住宅のイメージ作りがしたい人やお気に入りの写真を建築設計に活かしたい人に対して、

お気に入りの写真を実際の建築設計に活かす方法をご紹介してきました。

まとめると以下になります。

お気に入りの写真を実際の建築設計に活かす方法

・インスピレーションの源として利用する

・空間構成を分析し設計に取り入れる

・違った素材を用いて納まりを考える

・イメージを伝える素材として利用

・空間を演出する方法を再現する

写真から空間構成を分析する方法

・心を動かされた空間の要素に着目する

・着目した要素の構成方法をことばで表す

・要素の細部の納まりを考える

・素材の使い方に着目する

・実際の寸法を考えスケッチする

InstagramPinterestRoomclipなどを利用すれば、自分のお気に入りの写真は簡単に見つかります。

建築のイメージ写真はうまく選べば設計者にイメージを伝えるのにとても有効な手段になります。

イメージ写真を選ぶ際は自分の間取りに合っているのかをしっかりと考えてから選ぶようにしましょう。

この記事が少しでも注文住宅のイメージ作りのお役に立てれば幸いです。

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アーキトリック一級建築士事務所

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