各部屋の間取りを削減しよう!注文住宅を安く建てる方法6選

物価の高騰はまだまだとどまることがなく、建築費用についてもまだ値上がり傾向があります。

住宅価格の上昇やコストの高騰に対する防衛策はなに?

住宅の小型化やシンプルな設計でコスト削減する方法などが挙げられます。

その他に、エコ素材やリサイクル素材の使用や政府支援制度の活用、中長期的なメンテナンスコストの削減などがあります。

私は18年間(2024年現在)注文住宅やリノベーションを中心に設計事務所を運営してきましたが、

間取りを考える際になるべく住宅面積を減らすことを心がけています。

今回は面積を抑える際の事例として注文住宅を安く建てる方法を6つご紹介します。

この記事を読むと以下のことがわかります。

この記事でわかること

・注文住宅を安く建てる方法

・間取りを削減する方法

上記のことがわかります。

なるべく広い家で暮らしたいと考える人も多いと思いますが、

生活動線のよい、収納などが使いやすい間取りにすれば理想より狭い住宅になっても生活の質は上がるはずです。

建築費用を抑えるためには設備や建材を選ぶ際にランクを下げることも考えられますが、

できる限り住宅の機能性や生活の快適さを損なわないようにしましょう。

【自己紹介】

Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所

設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。

店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。

現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。

設計事務所のブログを始めて2年目で月間25000PVを達成!

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注文住宅を安く建てる方法

削減するのに一番手っ取り早い方法は住宅面積を減らすことです。

例えば、坪80〜100万円の住宅であれば、5坪減らすことで400〜500万円の削減になります。

5坪は10帖です。

10帖と言えば子供部屋2つ分になるので、

そんなに削ったら暮らしに支障が出るんじゃないと考える人もいるかと思いますが、実際に間取りを見ながら解説していきます。

注文住宅を安く建てる方法は以下になります。

注文住宅を安く建てる方法

・玄関ホール、廊下、和室
→ホールを最低限の広さにしてリビング階段にする
→和室をワークスペースにする

・ランドリールーム

→洗面脱衣室と共有
→2階にサンルーム

・ベランダ、バルコニー

→必要性の確認
→2階にサンルーム

・キッチン

→壁付キッチンにする

・2024年度の住宅補助金

→「子育てエコホーム支援事業」

玄関ホール、廊下、和室

玄関ホールと和室をまとめて1階部分の削減を考えてみます。

上の間取りは玄関土間が2帖、玄関ホール3帖、シューズクローク1.5帖となります。

玄関だけで6.5帖になっています。

LDK18帖、和室+収納6帖と洗面、浴室、トイレまで合わせて1階が約17坪です。

そして、こちらの間取りは玄関土間、ホール、シューズボックス3帖です↓

LDK14帖、ワークスペース+収納4帖と洗面、浴室、トイレまで合わせて1階が約13坪となっています。

玄関の広さは1.5坪(3帖)程度あればよいといわれますが、

最近は玄関収納を広く作るご家庭も増えていて、2〜3坪(4〜6帖)の場合もあります。

上の間取りは玄関ホールにトイレと階段を設置したことでホールが広めになっていますが、

下の間取りではホールを最低限の広さにしてリビング階段にすることで3.5帖分の削減できました。

玄関土間とホールが狭いので引き戸にしてリビングと一体化しているような印象にするのもよいかもしれません。

収納は高さのある広めのシューズボックスと上着をかけるスペースを確保しておくと便利です。

それでも、いつの間にか使わないモノ置き場になってしまったなんてことよくあります。

和室じゃなくても収納を含めて4帖程度のスペースがあれば、ワークスペースにもできるし来客者用に簡易ベッドを置くこともできます

床に座ったり寝転んだりしたい場合はリビングにカーペットを敷いてもいいし、

お子さんが小さいうちはダイニングテーブルは設置せずに床に座れるようにしておくのもいいですね。

ランドリールーム

注文住宅ではランドリールームを作りたいと考えるご家庭が増えています。

とはいえ、収納もできる専用スペースを作るためには4〜5帖程度の広さが必要になります。

ランドリールームやファミリークローゼットは洗面脱衣室などの水まわりに隣接していると便利です。

玄関からLDKへの通路になるように作るのも便利です。

こちらは浴室、洗面脱衣室と合わせて9帖程度の間取りになります↓

それほど広いスペースが取れない場合は洗面脱衣室と共有してもよいでしょう↓

上の間取りの広さは7帖程度で、2帖分(1坪)削減できます。

また、洗濯動線としては少々長くなりますが、2階の日当たりの良い場所にサンルームを作るという方法もあります。

その際は、洗濯物を畳んでしまえる収納スペースを隣に作っておくとよいでしょう↓

ベランダ、バルコニー

ベランダやバルコニーは外壁から2mを超えた部分のみ延べ床面積に算入されます。

2mまでは延べ床面積に含まれないといっても施工費用はかかります。

広さや材料によって費用は変わりますが、あるとないでは100万円程度の差は生じます

ベランダやバルコニーがないと外観にメリハリがなくなると考える方も多いと思いますが、

当然あるべきものと思って作ったけれど、暮らしはじめてからほとんど出たことがないなんてご家庭もあります。

直近では花粉やPM2.5が気になって部屋干しや洗濯乾燥機を使用しているご家庭も増えているし、

共稼ぎのご家庭では外に干したまま出かけられないということもあります。

2階の1部屋をサンルームにすることでインナーバルコニーのようにも使用できるので、

ベランダやバルコニーがなくても不自由を感じず建築費用の削減に繋がります。

ベランダやバルコニーは放っておくと落ち葉やゴミが排水口を塞いでつまりが発生し、雨漏りの原因になることもあります。

また、5〜10年ごとにメンテナンスが必要になり維持費用もかかります。

そのようなリスクも考えて慎重に検討しましょう。

キッチン

対面キッチンは人気がありますよね。

同じLDKの広さでも対面キッチンにするか、壁付けキッチンにするかでキッチンに必要な広さが変わってきます。

LDKの広さを少し抑えることにしようと考える時には次のことを参考にしてください。

上の写真は16帖のLDKにダイニングテーブルやソファーを置いた場合の例です。

対面キッチンは背面収納や冷蔵庫のスーペースを考えると、少なくとも5帖程度の広さが必要になります。

そこにダイニングテーブルを設置するとリビングの広さは6帖程度になります。

ソファーを2つおきたい場合、リビングは8帖程度あった方が動線にゆとりが出てきます。

LDKを18帖以上に以上にしたいけれど、14〜16帖しかとれそうに場合は下の間取りのように壁付キッチンにすることを考えてみましょう↓

このような壁付けキッチンのよいところはダイニングやリビングを広くできるだけでなく、リビングまで調理音や水音が響きにくいというメリットもあります。

対面キッチンとリビングが近いと来客時やくつろいでいるときに、シンクの水音で会話やテレビの音が聴き取りづらいという後悔をする人もいます。

施主さんの希望や施工会社からの提案は対面キッチンが多いかもしれませんが、長く暮らすうちに小さいお子さんは成長します。

大人4人が過ごして窮屈にならない、すれ違いもスムーズなLDKとして考えることをおすすめします。

2024年度の住宅補助金

2023年度は子育て世帯、若者夫婦世帯の住宅購入を推進するため国土交通省が1,500億円の予算を投じて「こどもエコすまい支援事業」が実施されました。

補助額は注文住宅の新築、新築分譲住宅購入時の条件を満たした住宅1戸につき100万円まででしたが、

2023年9月には予算の上限に達して終了してしまいました。

2024年度も後継事業として、「子育てエコホーム支援事業」の受付が2024年3月中下旬〜2024年12月末までの期間で予算上限に達するまで実施されています。

注文住宅の新築や新築分譲住宅の購入について、子育て世帯や若者夫婦世帯を対象に今回の補助額は

・長期優良住宅:100万円

・ZEH住宅:80万円


となっています。

申請は「住宅省エネ支援事業者」に登録した施工業者が行います。

まとめ

今回は注文住宅を安く建てる方法を知りたい人や間取りをどうやって削減すればいいのか分からない人に対して、

面積を抑える際の事例として注文住宅を安く建てる方法を6つご紹介してきました。

まとめると以下になります。

注文住宅を安く建てる方法

・玄関ホール、廊下、和室
→ホールを最低限の広さにしてリビング階段にする
→和室をワークスペースにする

・ランドリールーム

→洗面脱衣室と共有
→2階にサンルーム

・ベランダ、バルコニー

→必要性の確認
→2階にサンルーム

・キッチン

→壁付キッチンにする

・2024年度の住宅補助金

→「子育てエコホーム支援事業」

なるべく広い家で暮らしたいと考える人も多いと思いますが、

生活動線のよい、収納などが使いやすい間取りにすれば理想より狭い住宅になっても生活の質は上がるはずです。

建築費用を抑えるためには設備や建材を選ぶ際にランクを下げることも考えられますが、

できる限り住宅の機能性や生活の快適さを損なわないようにしましょう。

この記事が少しでもこれからマイホームを購入しようと考えている人のお役に立てれば幸いです。

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アーキトリック一級建築士事務所

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