未来の建築設計ってどうなる?進化する生成AIと未来の建築家に必要な能力
現在、生成AIの進化は凄まじいものがあります。
生成AIでは画像や文章作成、プログラミングなど様々なものを言葉で命令すれば簡単に生成することができます。
これが進化すれば、家族構成や土地の情報、建物の大きさ、建物の予算、デザインの好みなどを入力すれば、それに則した間取りや建物のプランを提示してくれるでしょう。
建築家の仕事ってなくなるの?
建築家の仕事がなくなることは無いと私は考えています。
それよりもそれらの技術をうまく利用して、人間性やクリエイティブな要素を表現する能力が未来の建築家には必要になってくると思います。
私は18年間(2024年現在)注文住宅やリノベーションを中心に設計事務所を運営してきましたが、
現在のAIの進化の波に乗り遅れないように常に新しい技術には注意をしています。
今回は進化する生成AIと未来の建築家に必要な能力をご紹介します。
この記事を読むと以下のことがわかります。
この記事でわかること
・未来の建築設計の変容
・未来の建築家に必要な能力
上記のことがわかります。
未来の建築家には、技術の進化に対応し、データを分析し、プロジェクトをディレクションし、人間性を理解し、問題を解決する能力が求められます。
生成AIにより提案されたものを最終的には人間の尺度で決めるのは建築家の役割になります。
そのためには、生成AIの特性や技術的な進化にしっかりとついていけるよう、新しい技術に注意を向けておきましょう。
【自己紹介】
Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所
設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。
店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。
現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。
設計事務所のブログを始めて2年目で月間25000PVを達成!
住宅に関する悩みを解決すべく、ブログやTwitterで情報発信しています。
「いいね!」や「フォロー」していただけるとうれしいです。ヨロシク(b・ω・d)デス♪
それからコメント欄はこれまで皆さんが経験してきたことを発信する場として使っていただければ幸いです。
役立つ情報をみんなで共有できるような書き込みは大歓迎です。
目次
未来の建築設計の変容
未来の建築設計の変容は以下のように変わります。
未来の建築設計の変容
・必要な情報を入力するだけで間取りが提案される
・自分の好みのデザインを反映した外観の作成
・要望リストからマッチ度を判定できる
必要な情報を入力するだけで間取りが提案される
未来の建築設計の変容は、必要な情報を入力するだけで間取りが提案されるようになることです。
生成AIは間取りのパターンを学習し入力した情報に適した間取りを提案することができるでしょう。
建築家は間取りを考えなくてもいいの?
生成された間取りが実際に暮らしやすいかどうかを判断する必要があります。
クライアントの要望に近づけるように提案された間取りに修正を施します。
また、提案された間取りのパターンからインスピレーションをもらい独自の間取りを考える手助けになったりします。
自分の好みのデザインを反映した外観の作成
未来の建築設計の変容は、自分の好みのデザインを反映した外観の作成されるようになることです。
画像生成AIによりすでに建物の外観デザインは簡単に生成できる時代です。
外観デザインはAIにより生成された何通りものパターンから選ぶようになるでしょう。
建築家は外観デザインを考えなくてもいいの?
建築家は自分の好みのデザインを反映した外観をどのように実際に実現するのかを考える必要があります。
生成された画像イメージを実現するための実際の素材選びや構造、工法などをしっかり考え、もう一度外観デザインにフィードバックすることが必要になります。
また、実際の平面図や間取りのあった外観なのかをチェックする必要もあります。
外観デザインのパターンだしは生成AIにより何通りもの提案をすることができますが、実現可能かどうかの判断は建築家に委ねられるようになるでしょう。
要望リストからマッチ度を判定できる
未来の建築設計の変容は、要望リストからマッチ度を判定できるようになることです。
要望リストからマッチ度が判定できれば提案を選ぶときの判断材料になります。
マット度が高い方が要望にそった提案になるの?
確かに要望リストからのマッチ度を判定することができれば要望にそった提案であることになります。
しかしながら、要望には優先順位があることに注意しましょう。
マッチ度が高くても自分の要望の優先順位が高いものが叶えられないと意味がありません。
要望リストの中には矛盾してしまう項目も含まれます。
マッチ度はあくまでも提案の判断材料として利用するようにしましょう。
未来の建築家に必要な能力
未来の建築家には、急速に変化するテクノロジー環境に適応し、持続可能な建築の創造に貢献するために、幅広いスキルセットが求められます。
その中でも代表的な未来の建築家に必要な能力は以下になります。
未来の建築家に必要な能力
・技術の進化に対応する能力
・データを分析する能力
・ディレクション能力
・人間性への理解
・問題を解決する能力
技術の進化に対応する能力
未来の建築家に必要な能力のひとつ目は、技術の進化に対応する能力です。
建築家には、テクノロジーの急速な進化に追いつき、最新の建築システムやソフトウェアを理解し、活用する能力が求められるからです。
技術の進化ってどんなものになるの?
次世代の3D設計ツール、ビル情報モデリング(BIM)、VR、ARを利用した設計や最終チェックなどです。
技術の進歩に対して敏感で、新たなツールやプロセスを積極的に学び、プロジェクトに適用する姿勢が重要です。
建築業界は日々変化し、未来の建築家はこの変化に柔軟に対応し、革新的なアイデアを生み出す準備が必要です。
データを分析する能力
未来の建築家に必要な能力は、データを分析する能力です。
IoTデバイスやAIセンサーによって豊富な建築データが収集することができます。
未来の建築家は、それらのデータを緻密に分析し、その中から洞察深い情報を抽出する能力が必要だからです。
データを分析するだけならAiでもできるんじゃない?
確かにAIで分析することは可能ですが、それが建築にとって必要なデータかどうかを判断するのは建築家の役割になります。
建築家はこのデータを活用することにより、建物のエネルギー効率の向上や居住者の生活の利便性の向上といった目標に向けて設計を最適化し、持続可能で魅力的な空間を実現します。
そのためには、データの中に隠れた価値を見つけ出し、それを具体的な設計決定に結びつける洞察力が求められます。
建築家はデータに裏打ちされた意思決定を通じて、未来の建築の質を向上させ、利用者にとってより快適で持続可能な環境を提案することができます。
ディレクション能力
未来の建築家に必要な能力は、ディレクション能力です。
建築プロジェクトは多岐にわたる関係者から構成され、建築家はプロジェクト全体を指導し、調整する役割を果たす必要があるからです。
ディレクションしないとどうなるの?
誰のための建築プロジェクトかが曖昧になってしまいます。
AIにより生み出されるデザインパターンが多様であるため、その中からどれがこのプロジェクトに向いているのかを選び出し、デザインの方向性を決めていくことも重要になります。
このディレクション能力は、デザイナーやエンジニア、建設業者など、異なるプロジェクト関係者を統括し、プロジェクトの方向性を決める重要な能力になります。
建築家はプロジェクトの成功に向けて優れたリーダーシップスキルと効果的なコミュニケーション能力を発揮することが不可欠です。
異なる視点とスキルセットを持つ関係者を結びつけ、協力させ、統一された方向性にプロジェクトを進めることに役立つからです。
その結果としてプロジェクトは方向性を間違えることなく効率的に進行し、品質を維持しつつ、利用者に最高の価値を提供することができます。
人間性への理解
未来の建築家に必要な能力は、人間性への理解です。
建築は単なる構造物ではなく、人々の生活や感情に影響を与えるものです。
建築家は利用者の視点を理解し、快適で魅力的な空間を創り出す必要があるからです。
人間性への理解ってAIにはできないの?
まだAIが身体を持っていないので、完全に人間性を理解することはできないと思います。
未来の建築家はユーザーエクスペリエンス(UX)の理解が不可欠になります。
建築が単なる物理的な存在を超え、人々の日常生活や幸福に大きな影響を及ぼすことを考えると、建築家の役割は非常に重要です。
したがって、建築家はユーザーのニーズを考慮し、持続可能で機能的な建築を創り上げる使命を担っています。
問題を解決する能力
未来の建築家に必要な能力は、問題を解決する能力です。
建築家は、プロジェクトにおける複雑な課題に直面します。
予算、環境への配慮、法規制など多くの要因を考慮しながら、最適なデザインを見つけるスキルが求められます。
そのため、建築家はクリエイティブな方法で問題を解決する必要があります。
AIにはクリエイティブな方法での問題解決はできないの?
確かにこのままAIが進化すれば建築家のクリエイティブ以上の問題解決ができるようになるでしょう。
しかしながら、実際の現場での判断や解決策を見つけることに役立っても結局選ぶのは建築家の判断になります。
プロジェクトにおける課題に対処する方法を迅速に見つけ、実行する柔軟性も不可欠です。
建築家は、常に変化する状況に適応し、革新的なアイデアを提供する役割が求められます。
まとめ
今回は未来の建築家に必要な能力を知りたい人や未来の建築設計がどうなるのか知りたい人に対して、
進化する生成AIと未来の建築家に必要な能力をご紹介してきました。
まとめると以下になります。
未来の建築設計の変容
・必要な情報を入力するだけで間取りが提案される
・自分の好みのデザインを反映した外観の作成
・要望リストからマッチ度を判定できる
未来の建築家に必要な能力
・技術の進化に対応する能力
・データを分析する能力
・ディレクション能力
・人間性への理解
・問題を解決する能力
未来の建築家には、技術の進化に対応し、データを分析し、プロジェクトをディレクションし、人間性を理解し、問題を解決する能力が求められます。
生成AIにより提案されたものを最終的には人間の尺度で決めるのは建築家の役割になります。
そのためには、生成AIの特性や技術的な進化にしっかりとついていけるよう、新しい技術に注意を向けておきましょう。
この記事が少しでも未来の建築家を目指す人のお役に立てれば幸いです。
この記事が役に立った、面白かったという方はコメントしてくださいね。
また、FacebookやTwitterでみなさんのお役にたてる情報発信しています!
「いいね!」や「フォロー」していただけるとうれしいです。ヨロシク(b・ω・d)デス♪
アーキトリック一級建築士事務所