家づくりに役立つ!注文住宅で実際に住んでみて後悔した住宅設備5つの注意点
注文住宅ではいろいろな設備を検討します。
私も今まで後悔する住宅設備について何度か記事を書いてきましたが、
X(Twitter)のアンケートを実施してみると意外なものもありました。
意外なものってどんなこと?
リビング階段やトイレ・浴室の窓、洗面台などの後悔がありました。
私は18年間(2024年現在)注文住宅やリノベーションを中心に設計事務所を運営していますが、
住宅設備の後悔は実際に使ってみないとわからないことが多いと感じています。
今回は注文住宅で実際に住んでみて後悔した住宅設備を5つご紹介します。
この記事を読むと以下のことがわかります。
この記事でわかること
・住んでみて後悔した住宅設備
・住宅設備を選ぶ際の注意点
上記のことがわかります。
住宅設備を選ぶ際は実際使ってみた人の感想がとても役に立ちます。
具体的な理由を聞くとなるほどと思うところも多いです。
住宅設備は一度設置してしまうとなかなか替えることができないので、
この記事を参考にしっかりと自分に合っているかを検討しましょう。
【自己紹介】
Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所
設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。
店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。
現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。
設計事務所のブログを始めて2年目で月間25000PVを達成!
住宅に関する悩みを解決すべく、ブログやTwitterで情報発信しています。
「いいね!」や「フォロー」していただけるとうれしいです。ヨロシク(b・ω・d)デス♪
それからコメント欄はこれまで皆さんが経験してきたことを発信する場として使っていただければ幸いです。
役立つ情報をみんなで共有できるような書き込みは大歓迎です。
住んでみて後悔した住宅設備
こちらから提示したアンケートの項目と結果は以下になります。
提示したアンケートの項目
・コンセントの場所と数:36%
・バルコニーがいらなかった:19%
・勝手口がいらなかった:13%
・ウォークインクローゼットが使いにくい:7%
・その他:25%
コンセントの場所と数の後悔はやはり多いです。
バルコニーや勝手口は暮らしてみたら全く使わないという声も少なくないです。
あたりまえのようにあるものとして見過ごしがちですが、
バルコニーについては洗濯乾燥機やランドリールームを採用することで、外干ししなくなって不要になったという声が多いです。
ウォークインクローゼットは寝室につくって不便だったという後悔はありがちです。
頻繁に出入りする部屋ではないことや家族みんなで共有できないことが原因のようです。
以下はその他について詳しくみていきます。
その他の住んでみて後悔した住宅設備は以下になります。
住んでみて後悔した住宅設備
・リビング階段
・窓の有無・数や位置
・給湯設備の位置
・収納スペースの広さ
・洗面台
リビング階段
リビング階段はどの位置にするかにもよりますが、やはりリビングを通らないと2階にいけないということでの後悔が多いようです。
新築したばかりの頃はリビングをきれいに片付けておこうと頑張りますが、
テレビドラマに出てくるように常にリビングをきれいにしておくことは難しいです。
お子さんの年齢にもよりますが、頻繁に友達が遊びにくるようなご家庭はリビング階段にするとしても位置を考えることが最重要ポイントになります。
例えば上のような間取りの場合は、玄関から扉を開けてLDK全体が見渡せてしまうと、
キッチンやダイニングテーブルに置いてあるものまで目についてしまいます。
朝食後に急いで出勤して片付けられないこともありますよね。
最近では共働きがあたりまえになって、片付けは週末にというご家庭も少なくないです。
後々のことを考えて、なるべくくつろぎの時間を妨げない間取りを考えましょう。
一例としてはこんな間取りです↓
LDKの扉からすぐのところに階段があって、あえて開けたらすぐに階段が見えるようにしておけば、
最短距離でそのまま2階に上がることができます。
みられる側も気になりますが、見る側も戸惑うことが多いので、視線がどこに向く動線かを考えることも大切です。
窓の有無・数や位置
窓については、暮らしてみないとわからないことが多いです。
アンケートでいくつかみられたのは、トイレと浴室に窓はいらなかったという回答です。
窓をつけることのデメリットは以下になります。
トイレや浴室に窓をつけるデメリット
・夏は暑くて冬は寒い
・視線が気になる
・開けることがない
・窓がなければ収納棚にできた
◾️夏は暑くて冬は寒い
トイレや浴室に断熱性能が低い窓をつけると、夏は強い日差しでサウナのようになり、冬は外気の影響でブルブルと寒い状態になります。
◾️視線が気になる
トイレも浴室も外部から見られたくないところなので、隣家や道路に面していると気になります。
◾️開けることがない
換気扇があれば十分ということで、特にトイレは一度も窓を開けたことがないという声も多いです。
◾️窓がなければ収納棚にできた
トイレは限られたスペースの中に収納棚を設置しなければならないので、窓がジャマになることもあります。
そもそも、マンションで暮らしているとトイレや浴室に窓がないことがあたりまえになっているので、
一戸建てで窓をつけて後悔する人は少なくないように思います。
特に1階で暮らしたことがないご家庭では、トイレや浴室が人目に触れる場所にあるのが怖いと感じることもあるでしょう。
トイレや浴室を日があたらず、湿気が多い北側に設置する場合は、高窓にして時々風を通した方がよい場合もあります。
もちろん、断熱性能にも気配りをしましょう。
木造住宅の大敵は湿気です。
トイレも思いのほか湿気が多くなるところなので慎重に検討しましょう。
また、他の居室では窓が大きすぎた、小さすぎた、多すぎたなどの後悔もありました。
大きすぎた、数が多すぎたと感じる原因はプライバシーの悩みもありますが、
暑さ寒さをダイレクトに感じやすかったり、家具を置くスペースが減ることなども挙げられます。
上の図のように横長リビングでは一面が庭に面していて大開口の掃き出し窓にすると家具を壁付にすることができません。
もう一方の壁に水まわりや隣室のドアがあるとそこにも置けなくなってしまいます。
設計の段階でどのような家具を置くかまで考える必要があります。
また、子供部屋や寝室も開放感を重視して窓を大きくすることで快適に過ごせなくなることもあります。
窓は採光、採風に加えて、プライバシーや断熱性も考えて大きさや設置場所を考えましょう。
給湯設備の位置
給湯設備で大切なことはエコキュート(給湯器)の位置です。
エコキュートのような給湯器は吐水してから温かいお湯が出るまでの「湯待ち時間」があります。
給湯配管に残っている水があるから、それが全部出切るまでは温かいお湯が出ません。
寒い時期はこの時間が長いと本当につらいですよね。
湯待ち時間はエコキュート(給湯器)から蛇口までの距離や給湯配管の太さによって変わります。
エコキュートから蛇口までの距離が長くてたくさん水が残っているほど湯待ち時間が長くなるので、設置場所もしっかりと考えなければなりません。
エコキュートは自分の家だけでなく隣家のことも考えて設置することが多いので、あえて浴室や洗面所、キッチンから離さなければならないこともあります。
それは仕方がないことですが、設置する位置を決めるときにはこのようなことも頭に入れておきましょう。
収納スペースの広さ
収納スペースは広ければ広いほどいいと考えがちですが、広い収納を作ったことで後悔することもあります。
住宅内に1カ所、広めの収納スペースを作るとまだ入る、まだ入るといった感じで全ての荷物をそこに詰め込んでしまいそうになります。
いざ使おうと思ったときにそれが奥に入っているととても不便になります。
収納スペースを広くする場合は、通路を作ってすべてのものが見えるように収納できる造りにしましょう。
動きやすい通路を作ることはウォークインクローゼットやパントリーにも重要なポイントです。
広めの収納スペースを作る際はあらかじめ、どのようなものを収納するか、
重いものや大きなものはピックアップして、それがフィットするように設計するのが一番いいと思います。
調理器具や電気製品、掃除道具など使用頻度が高いものを収納するスペースは、動線のよい場所に取り出しやすい奥行きにした方がいいです。
洗面台
洗面台でよく聞く後悔はモノを置くところがないといったことです。
ドライヤーを使っているときや化粧品を出しているときにそれを置く場所がなくて不便なんですよね。
鏡を見ながら手に取りやすいところはちょうど洗面ボウルの両サイドです。
広めにすれば作業台がわりになって洗濯物を畳むこともできます。
幅の広い洗面台でも置き場所がないものもあるので、洗面台を選ぶ際にはそのようなことも考えてみましょう。
洗面所は洗顔や歯磨き、身なりを整えるだけでなく、ランドリールーム代わりになることもあります。
造作の洗面台にして色々な使い方ができるようにしたかったという後悔もあります。
実際に暮らしはじめてから気づいたという経験談はためになるので、これから家づくりをする方はぜひこの記事を参考にしてください。
まとめ
今回は実際に住んでみて後悔した住宅設備を知りたい人や注文住宅の住宅設備で後悔したくない人に対して、
注文住宅で実際に住んでみて後悔した住宅設備を5つご紹介してきました。
まとめると以下になります。
提示したアンケートの項目
・コンセントの場所と数:36%
・バルコニーがいらなかった:19%
・勝手口がいらなかった:13%
・ウォークインクローゼットが使いにくい:7%
・その他:25%
住んでみて後悔した住宅設備
・リビング階段
・窓の有無・数や位置
・給湯設備の位置
・収納スペースの広さ
・洗面台
住宅設備を選ぶ際は実際使ってみた人の感想がとても役に立ちます。
具体的な理由を聞くとなるほどと思うところも多いです。
住宅設備は一度設置してしまうとなかなか替えることができないので、
この記事を参考にしっかりと自分に合っているかを検討しましょう。
この記事が少しでも住宅設備を選ぶ際の参考になってくれれば幸いです。
この記事が役に立った、面白かったという方はコメントしてくださいね。
また、FacebookやTwitterでみなさんのお役にたてる情報発信しています!
「いいね!」や「フォロー」していただけるとうれしいです。ヨロシク(b・ω・d)デス♪
アーキトリック一級建築士事務所