この外構設備はおすすめしない!?住んでから後悔する屋外オプションと外構設備
注文住宅では皆さん建物の間取りや設備を決める際には一生懸命ですが、
そこで力尽きてしまうのか、外構設備についてはおろかになってしまうケースが多いです。
また、工事は完了したものの暮らしてみたら不便だった、不足だったと後悔することも外構工事には多いです。
どんな外構設備が後悔が多いの?
天然芝にしてメンテナンスが思った以上に大変だったという声が多いです。
私は17年間(2023年現在)注文住宅を中心に設計事務所を運営してきましたが、
建物の方で力尽きてしまい外構設備までしっかりと整備できないお客さんが多かったです。
今回は住んでから後悔する屋外オプションと外構設備を8つご紹介します。
この記事を読むと以下のことがわかります。
この記事でわかること
・後悔する屋外オプションと外構工事
・外構設備の注意点
上記のことがわかります。
外構設備はDIYでやるお客さんも増えていますが、DIYではできないことや建物の工事と一緒にやってしまった方がいい外構設備もあります。
最低限の予算をしっかりと確保し、最後まで力尽きることなくしっかりと外構設備まで考えましょう。
【自己紹介】
Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所
設計事務所を17年間(2023年現在)運営している現役の一級建築士です。
店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。
現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。
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後悔する屋外オプションと外構工事
後悔する屋外オプションと外構工事は以下になります。
後悔する屋外オプションと外構工事
・天然芝
・とりあえずの砂利
・オープン外構
・すべるアプローチ
・ウッドデッキ
・急な階段
・駐輪スペース
・外照明の電気工事
天然芝
庭つきのマイホームを購入したら芝生を敷きつめたいと考える方は多いと思います。
芝を張ってからきれいに生えそろうまでもその後の維持管理もかなり大変です。
天然芝の大変さは皆さんの予想をはるかに上まわります。
手順を簡単に説明すると以下のようになります。
・下地の準備
・芝生を張る
下地の準備
建物が完成したあと周囲の土にそのまま切り芝を敷いてもうまく根がつくわけではありません。
畑の野菜を育てるときのように耕してから土質をよくしておく必要があります。
まずは除草をして、土がカチカチの状態では育たないので深さ20cmくらいまで耕します。
その土の上にサラサラで水はけのよい砂を5cm程度、その上に栄養のある培養土を2cm程度敷いて平にしっかりと踏み固めます。
転圧ローラーがあればベストですが、一般家庭では手軽に準備できるものではないので、板を置いてから踏み固めましょう。
芝生は水はけの悪いところではうまく育たない上に、大雨の日や雨が降り続いたときに水たまりができたり、土がぬかるんだりしないか庭の状況を見ておきましょう。
田んぼだったところが分譲地になった場合や道路より低い土地は水はけが悪い場合があります。
水はけの悪い場合は程度にもよりますが、暗渠排水工事などが必要になるかもしれません。
芝生を張る
下地の準備ができたらきり芝を張っていきますが、隙間なく張るのか目地を作るのかによって芝生の量や張りかた、生えそろうまでの時間が変わります。
隙間なく張るよりも目地を作ったり市松模様のように張ったりするほうが量は少なくてすみますが、生えそろうまでに時間はかかります。
芝生を張った後も芝刈りや水やり、育ちが悪くはげた部分の補修をしたり、除草も必須の作業になります。
芝生は梅雨のときに張るのが望ましいので真夏の庭仕事が大変になります。
維持管理に手間をかけないと草むらになってしまったり、ところどころに土が見えたまだらな芝生になったりして、緑のきれいな庭とはほど遠いものになってしまいます。
天然芝は施工費を抑えられて天然ならではの美しさや季節感はありますが、庭仕事が好きでこまめに手入れができる人でなければ慎重に考えた方がいいと思います。
とりあえずの砂利
後々、コンクリートやタイルにする計画がある場合は砂利を入れてしまうと処理費用がかかることもあるので注意しましょう。
砂利にはさまざまな種類があり価格も異なります。
石を砕いた砕石は安価で20kg300円程度で購入できますが、20帖程度の広さに3cmほどの厚さで敷きつめるには、100袋くらい必要になります。
不要になったときに処分を業者に依頼すると1kgあたり40〜50円かかります。
購入するよりも処分費用が高くなることがあるので注意しましょう。
自治体によっては回収してくれる場合もありますが、とりあえず砂利を敷いておこうと考えると処理が大変だということを覚えておきましょう。
オープン外構
オープン外構とは住宅の周りにフェンスや生垣などをつくらず、接している道路に対して庭がオープンになっている状態の外構のことです。
開放的というメリットはありますが、敷地内を車のすれ違いやUターンに利用されたり、
近所の子供が遊びの延長で踏み入ったりすることがあって、嫌な気分になることがあります。
ワンちゃんの散歩で庭の芝生に排泄物を放置されることもあります。
また、通りから敷地が丸見えでモノを出しておけない、庭に洗濯物や布団を干すことを躊躇してしまう、ガーデニングをしていても視線が気になるなどの悩みが発生することも多いようです。
オープン外構とクローズド外構のいいとこ取りをしたセミオープン外構もあるので検討してみましょう。
すべるアプローチ
おしゃれなタイルや低価格の素材をアプローチで使ってしまうと雨の日にとても滑りやすくなります。
ゲリラ豪雨にあって走って帰宅したときに滑って転んでしまっては大変です。
比較的滑りにくい素材としては、表面に凹凸があるインターロッキング、洗い出し、天然石などが挙げられます。
枕木も滑りにくいと言われていますが、天然木の枕木は腐食しやすくシロアリが発生することもあるので、コンクリート製の擬木をおすすめします。
表面が木目調になっていて滑り止め効果もあります。
ただし、コンクリートは水はけや日当たりが悪い庭では苔が発生することがあり、ブラシでゴシゴシ洗ってもまたすぐに発生します。
コンクリートを取り入れる場合はそのようなことにも注意が必要です。
アプローチは家族だけでなく来客者も歩くところです。
敷地内で転倒してケガをすることがないように見た目よりも歩きやすさにこだわって素材を選びましょう。
ウッドデッキ
ウッドデッキの素材には天然木と樹脂木があり、天然木にもハードウッドとソフトウッドがあります。
ソフトウッドは安価で加工するのが容易なのでDIYで使用されることが多い素材ですが、頻繁に防腐処理やメンテナンスを施さなければなりません。
それが面倒で劣化を放置してしまうと湿気をもってシロアリが発生する危険性が高まります。
同じ天然木でもハードウッドは防腐処理が不要でシロアリにも強い特徴がありますが、ハードというだけあって本当に堅く、素人ではDIYが困難で費用も高額になります。
その点、木粉とプラスチックを混ぜてつくる樹脂木であれば防腐処理やメンテナンスの頻度はかなり少なく、耐久性も高いため、ウッドデッキの素材としてはおすすめです。
ウッドデッキは戸建てを購入するご家庭にとても人気があり、DIYで設置する人も多いようですが、実際に暮らしてみると思っていたほど使用することがないという声も多いです。
ソフトウッドを選んで手入れをせずに劣化したままという状況にならないように、本当に必要なものかどうか慎重に考えましょう。
急な階段
敷地に入ってから玄関まで平坦で階段が一段もないという家は少ないと思います。
アプローチでの転倒事故はとても多くなっているので見た目のデザインも大切ですが、歩きやすい安全さを重視することをおすすめします。
屋外の階段は室内に比べて高さは低めで踏み幅は広めにするのがよいでしょう。
なるべく段差を小さくして踏み幅が広いほど緩やかで歩きやすくなります。
ただ、そのような階段をつくるには広めの土地が必要です。
どうしても急になってしまう場合は滑りにくい素材を使用して必ず手すりをつけるようにしましょう。
手すりをつけないと小さなお子さんや高齢者の上り下りはもちろんですが、雨や雪の日、体調が悪い時などにとても不便な思いをしてしまいます。
とはいえ玄関ポーチの階段はデメリットばかりではありません。
道路に面して玄関があって小さなお子さんがいるご家庭では、玄関ドアを開けて元気に飛び出すことを防いでくれます。
駐輪スペース
駐車場の計画に比べて駐輪場スペースは見落としがちです。
3〜4台あるという場合は歩くときにジャマになったり、敷地外にはみ出したりしないように、駐輪スペースもしっかり計画に入れておきましょう。
また、台風のような暴風雨の日にはどうするのか、車と自転車の位置関係は大丈夫かなども考えながら外構の設計をしておかないと暮らしが不便になってしまいます。
玄関前にたくさんの自転車が置かれている家を目にすることがありますが、道行く人からは乱雑に見えてしまいます。
特にオープン外構の家は気配りをした方がいいと思います。
外照明の電気工事
外の照明は暗くなってから安全に歩くためにも防犯のためにも大切です。
自動で点灯・消灯するものが主になっていますが、門灯などの電源を屋外コンセントから撮る場合は見栄えや配線の劣化などを考えて配線が地中を通るようにした方がよいでしょう。
建物の施工業者に外構工事を依頼せずDIYなどでおこなう場合でもその部分は業者に依頼したほうが安心で安全です。
ただ、注意しておきたいのが門柱まわりにコンクリートを打ってしまった後では困難になってしまうのでそれを考慮して計画しましょう。
もちろん、地表をはわせても設置はできますがつまずき防止や劣化防止には地中にあった方がよいでしょう。
まとめ
今回は後悔する屋外オプションと外構設備を知りたい人や外構設備をどうすればいいのかわからない人に対して、
住んでから後悔する屋外オプションと外構設備を8つご紹介してきました。
まとめると以下になります。
後悔する屋外オプションと外構工事
・天然芝
・とりあえずの砂利
・オープン外構
・すべるアプローチ
・ウッドデッキ
・急な階段
・駐輪スペース
・外照明の電気工事
外構設備はDIYでやるお客さんも増えていますが、DIYではできないことや建物の工事と一緒にやってしまった方がいい外構設備もあります。
最低限の予算をしっかりと確保し、最後まで力尽きることなくしっかりと外構設備まで考えましょう。
この記事が外構設備をこれから考える人の参考になってくれれば幸いです。
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