屋根選びの重要ポインってなに!?絶対に選ばない屋根と選びたいい屋根

注文住宅における屋根選びは重要である割にはそれほど時間をかけずに決めてしまう人が多いです。

屋根の形状や素材は厚さ・寒さはもちろん雨漏りのリスクなど生活にとても大きな影響を及ぼします。

どんな屋根を選べばいいの?

私としては切妻屋根がシンプルでいろいろな素材とも相性がいいのでおすすめします。

私は17年間(2023年現在)設計事務所を運営してきて、いろいろな屋根形状の住宅設計をしてきました。

注文住宅のデザインを決める上でも屋根はとても大きな要因のひとつです。

また、形状と素材が合っているだけでなく、その後のメンテナンス性も考えて屋根選びをすることが必要です。

今回は私自身が絶対に選ぶ・選ばない屋根と屋根選びの重要ポイントをご紹介します。

この記事を読むと以下のことがわかります。

この記事でわかること

・屋根選びの重要ポイント

・選ぶ・選ばない屋根

上記のことがわかります。

木造住宅では外観を決める上で屋根選びが7割を占めると言っても過言ではないと思います。

しっかりと形状や素材それぞれのメリット・デメリットを考慮した上で、自分の注文住宅の屋根を決めていきましょう。

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【自己紹介】

Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所

設計事務所を17年間(2023年現在)運営している現役の一級建築士です。

店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。

現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。

設計事務所のブログを始めて2年目で月間25000PVを達成!

住宅に関する悩みを解決すべく、ブログやTwitterで情報発信しています。

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屋根の重要性ポイント

屋根の重要ポイントで知っておくべきことは以下になります。

屋根の重要性ポイントで知っておくべきこと

■形状
・切妻屋根
・片流れ屋根
・招き屋根、差しかけ屋根
・寄棟屋根

■屋根材
・スレート
・アスファルトシングル
・ガルバリウム
・瓦

■塗装
・塗料の断熱機能
・塗料の遮熱機能
・塗料の耐久性能

屋根選びを失敗すると夏は暑くて冬は寒い家になってしまいます。

もちろん冷暖房器具で快適にすることもできますが、光熱費が高くなります。

最近では地球温暖化の影響か真夏の気温がどんどん高くなり日当たりのいい好立地の家ほど夏は暑くて大変になっています。

2階にリビングや寝室があるご家庭では1日中冷房が切れないという声もあります。

また、暴風雨や大雪などの悪天候に影響を受けやすかったり、

劣化によって雨漏りしやすかったり、大きな地震で被害を受けやすい屋根では安心して暮らすことができないです。

屋根選びの際には形状・素材・塗装の3つの要素が重要視されます。

家を建てるときにはどのような屋根にどんな特徴があるのかも知っておくことをおすすめします。

形状

屋根にはさまざまな形状がありますが、今回は国内の木造住宅でよく選ばれている形状をご紹介します。

切妻屋根

国内では一番と言っていいほど見られる屋根形状です。

デザイン性はシンプルかもしれませんが、屋根材や外壁材の工夫でおしゃれな印象にすることもできます。

雨漏りしにくく、比較的耐久性があります。

シンプルなので初期費用だけでなく、メンテナンスも安価で済ませることができます。

片流れ屋根

片流れ屋根もとてもシンプルなつくりですが、勾配の度合いによってかなり印象や間取りも変わり、屋根裏収納などに有効な形状です。

太陽光発電が設置しやすい形状で、屋根面積が広く南向きであれば太陽光発電には最適になります。

一方で、片流れ屋根は雨漏りのリスクが高めで強風に弱いといわれています。

招き屋根、差しかけ屋根

切妻屋根に段差をつけて片面が短い形状の屋根になります。

片流れ屋根にも似ていて屋根裏収納やロフトなどが設けやすいという特徴があります。

強風に強く、積雪の多い地域では日当たりが悪くて雪が解けにくいほうを短くするなどの対策で選ばれることもあります。

寄棟屋根

寄棟屋根は耐久性が高く暴風雨や雪に強い形状です。

ただし、四方に傾斜があるので屋根材の使用量が多く施工も複雑なので価格は高めで、メンテナンス費用も高くなります。

太陽光発電のパネルを設置する際は、枚数が制限されたり、設置できないなどのデメリットがあります。

片流れ屋根の雨漏りリスク

複雑な形ほど費用が高くなる傾向がありますが、強度・防水性は費用に比例して高くなっていくわけではないです。

特に片流れ屋根は新築住宅において雨漏りが一番多いといわれています。

破風板と野地板の境目に暴風雨が直撃すると、雨水が侵入してしまうことがあります。

また、ケラバが他の屋根に比べて長いために、軒先にたくさんの雨水が流れるます。

このようなことから野地板や外壁材の劣化が早くなったり、雨漏りのリスクが高まったりします。

屋根材

屋根の形状によってさまざまなメリット・デメリットがあるのでそれらをカバーするような屋根材を選ぶといった考え方も大切です。

こちらは費用が安い順位ご紹介していきます。

このところ建材が値上がりしているので具体的な費用まではあげないでおきます。

スレート

軽量で耐震性もある屋根材です。

色やデザインが豊富なのでどの形状の屋根にも合わせやすく国内では多く選ばれています。

一方で、耐水性が低く乾きにくいという特徴があるので、雨漏りしやすい形状には不向きです。

防水性や断熱性の低さは塗装でカバーする必要があるので、まめに点検をしてメンテナンスを行う必要があります。

ひび割れしやすかったり飛散しやすいかったりするので、寒冷地や台風の多い地域にも不向きといえます。

アスファルトシングル

洋風のおしゃれなデザインで近年人気が高くなってきた屋根材です。

初期費用はスレートとあまり差がなく軽量で防水性にすぐれていますが、強風でめくれやすいというデメリットがあります。

雨が降ったあと水が流れていきにくいので勾配がゆるい屋根には不向きとされています。

ガルバリウム

防水性、防火性が高く軽量で耐震性も高い屋根材ですが、飛来物が当たると凹みやすく傷がつきやすいというデメリットがあります。

ガルバリウムは片流れ屋根に選ばれることも多く、片流れ屋根の7割以上はガルバリウムともいわれこの組み合わせで雨漏りが多いようです。

他の屋根材に比べて耐用年数が50年以上ととても長く、再塗装が不要です。

破損した瓦のみを1枚ずつ交換できるのでメンテナンス費用もほぼかかりません。

ただし、重量があるので建物に強度が必要になります。

塗装

屋根材には再塗装が必要なものと不要なものがあります。

また、屋根用塗料にも耐久性を高めるものや室内温度を下げるもの、色あせを防ぐものなどさまざまな効果があります。

スレートやガルバリウムは再塗装が必要な屋根材で再塗装しないまま放っておくと

・防水加工がなくなる
・ひび割れや反ったりする
・屋根が色褪せてくる
・苔や錆が発生する


などの症状が現れます。

特にスレートには防水性が低いので塗装によってカバーしてしています。

その加工がなくなってひび割れなどが起こると雨漏りの危険性が高くなります。

塗料にはそのような役割もあるということです。

塗料の断熱機能

塗料には太陽の光を反射して室内に熱を伝わりにくくする機能もあります。

寒い時期には室内温度を外に逃がさない効果もあります。

塗料の遮熱機能

屋根は太陽の光をダイレクトに受けるので日中の表面温度が60℃以上になることもあります。

遮熱機能のある塗料によって熱の吸収が軽減され屋根材の温度上昇を抑えてくれるので、屋根裏や2階の暑さも軽減されます。

塗料の耐久性能

塗料の耐久性は樹脂によって大きく変わります。

一般的に使用されているものでは

■ウレタン塗料<シリコン塗料<フッ素塗料<無機塗料

の順で耐久性が高くなります。

フッ素や無機は15年以上の耐久性があるとされています。

屋根について見た目だけでなくさまざまな点に着目して選ぶ必要があります。

ある程度の知識をもって選べば暮らし始めてから

「こんなはずじゃなかった」

という後悔がなくなります。

私なら選ばない屋根

私の住んでいる地域の気候は夏は暑く、台風や暴風雨が比較的多いので、片流れ+ガルバリウム の屋根は選びません

一番の理由は立地です。

デザイン的にはすごく好きなのですが、金属製の屋根は真夏の炎天下ではかなり暑くなります。

近年では断熱効果の高いガルバリウムも開発されましたが、遮熱・断熱の対策をしっかりとおこなうことをおすすめします。

遮熱塗装や屋根裏断熱、天井断熱が十分かどうか設計の段階で確認しておきましょう。

また、片流れの雨漏り対策についてはこちらの記事をご参照ください↓

ケラバの金物やルーフィングを強化するなどの方法があります。

暮らしはじめてから定期的なメンテナンスは怠らないようにしましょう。

私が選びたい屋根

いろいろな形状の屋根がありますが、私がこれから家を建てるならシンプルな切妻屋根の「平屋」がいいなぁと思っています。

歳をとったこともあるのですが、平屋は屋根形状が外観に大きな影響を与えますが、

シンプルな切妻屋根でも屋根の傾斜によってかなり印象が変わります。

通りから見える正面をどちらにするかでも印象が変わります。

平屋は屋根の高さや傾斜を考えるとき自由度が高く、切妻屋根は和洋どちらにも合わせることができ屋根材選びの選択肢も広がります。

台風などの暴風雨が多い地域では屋根にあまり傾斜をつけない方がよいとされているので、傾斜が緩やかな軒の深い平屋がいいと思います。

軒が深いと真夏の強い日差しが直接室内に入ることを防げるので光熱費も軽減できます。

切妻屋根は傾斜や屋根材によって純和風はもちろん北欧風にもカリフォルニア風にもシンプルでありながら万能な屋根だと思います。

まとめ

今回は屋根選びの重要ポイントを知りたい人や選びたい屋根がなんなのか知りたい人に対して、

屋根選びの重要ポイントと絶対に選ばない屋根と選びたい屋根をご紹介してきました。

まとめると以下になります。

屋根の重要性ポイントで知っておくべきこと

■形状
・切妻屋根
・片流れ屋根
・招き屋根、差しかけ屋根
・寄棟屋根

■屋根材
・スレート
・アスファルトシングル
・ガルバリウム
・瓦

■塗装
・塗料の断熱機能
・塗料の遮熱機能
・塗料の耐久性能

木造住宅では外観を決める上で屋根選びが7割を占めると言っても過言ではないと思います。

しっかりと形状や素材それぞれのメリット・デメリットを考慮した上で、自分の注文住宅の屋根を決めていきましょう。

コメント欄はこれまで皆さんが経験してきたことを発信する場としても使っていただければ幸いです。

役立つ情報をみんなで共有できるコメントは大歓迎です。

この記事が少しでも屋根選びの参考になってくれれば幸いです。

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