これからはVR空間が主流になる?これからの建築家に求められるもの

VRの映画やゲームって没入感がすごいですようね。

漫画やアニメでもよくあるのですが、これからの時代はVR空間で過ごす時間の方が多くなると思います。

これからはVR空間が主流になるの?

メタバースの登場により仮想空間でアバターとして過ごす時間は増えていくと思います。

メタバースとはコンピュータやコンピュータネットワークの中に構築された、3次元の仮想空間やそのサービスを指します。

メタバースではVR(仮想現実)だけでなく、AR(拡張現実)MR(複合現実)などを含めたXR(クロスリアリティ)という先端技術を使って、

現実世界での日常生活を仮想空間でも同ようにできるだけでなく、より便利にすることを目指して進化しています。

・VR(仮想現実)
→ヘドマウントディスプレイなどを装着し、仮想空間を表示する

・AR(拡張現実)
→スマホなどの画面上で現実空間に仮想の情報を表示する

・MR(複合現実)
→透明な専用メガネを装着し現実空間に仮想の情報を表示する

今回の対象者は以下の人たちに向けて記事を書いています。

この記事の対象者

▶︎VR建築は現実世界での建築との違いを知りたい人

▶︎VRでこれからの建築家になにが求められるのか知りたい人

上記の方々に対して、私が考えるVR建築での8つなら変革とVRで建築家に求められるものをご紹介します。

この記事がVR建築を少しでも考えるきっかけになってくれれば幸いです。

【自己紹介】

Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所

設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。

店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。

現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。

設計事務所のブログを始めて2年目で月間25000PVを達成!

住宅に関する悩みを解決すべく、ブログやTwitterで情報発信しています。

「いいね!」や「フォロー」していただけるとうれしいです。ヨロシク(b・ω・d)デス♪

それからコメント欄はこれまで皆さんが経験してきたことを発信する場として使っていただければ幸いです。

役立つ情報をみんなで共有できるような書き込みは大歓迎です。

VR建築での7つの変革

私が考えるVR建築での7つの大きな変革は以下の通りです。

VR建築での7つの変革

①重力からの解放

②重量が無くなることでの可動性

③スケール制限からの解放

④可変性と時間軸

⑤付加情報の変化

⑥移動制限と距離感からの解放

⑦耐用年数からの解放

①重力からの解放

私が考えるVR建築での大きな変革は、重力からの解放です。

重力からの解放されることで、現実世界の建築では不可能だった様々な制約から解放されます。

一番大きいのは構造というものの概念が変わることです。

重力がなければ、仮想空間のいかなる場所にもオブジェクトを自由に固定することが可能になるからです。

現実世界ではその空間を成り立たせるために重力の法則に従って構造設計を行う必要がありますが、

VR建築ではオブジェクトを重力の法則を無視して座標に止めることができます。

建築空間をVRで作るときに現実世界での重力の影響を考えないで建築を作れるのはとても大きな変革だと思います。

②重量が無くなることでの可動性

私が考えるVR建築での大きな変革は、重量が無くなることでの可動性です。

当たり前のことですが、重量が無いので動かすことが簡単にできるようになります。

これからは様々な仮想世界ができていくと思います。

VR建築はそのような様々な世界でもデータの重さはありますが、現実世界と違い重量が無いので、自由に動かせる可動性が生じます。

また、建築空間をパズルのように動かして組み立てることも可能になります。

建築を重量の制約を受けずに動かすことができることは、現実世界にはないVR建築での大きな変革だと思います。

③スケール制限からの解放

私が考えるVR建築での大きな変革は、スケール制限からの解放です。

スケール制限からの解放により、オブジェクトの形や大きさを自由に変えることができるようになります。

現実世界では工業製品など色々な場面でスケールの制限を受けます。

例えば建材などを作る場合、工場や製造機械の大きさにより作れる大きさは決まってきます。

VR建築では無の空間からオブジェクトを作り出すことが可能となるため、

工場や製造機械を必要としないのでスケールの制約を受けることはありません。

また、材料やコストを考えずに大きさを自由に変えることができるます。

スケール制限からの解放されてオブジェクトの形や大きさを自由に変えることができることは、

現実世界には無いVR建築での大きな変革だと思います。

④可変性と時間軸

私が考えるVR建築での大きな変革は、オブジェクトに可変性と時間軸が設定できることです。

オブジェクトに可変性や時間軸が設定できるとそれらのオブジェクトを時間軸に従って動かしたり、変化させることが可能になります。

例えばアニメーションのように形を変えるオブジェクトを利用して建築空間を作ったりすることも可能になります。

また、時間軸を早くしたり遅く設定することで形を変えるスピードもコントロールすることができます。

現実世界では時間軸が設定された変化するオブジェクトは無いので、

これらをテクスチャーとして利用すると、今までにない変化に富んだ建築空間を実現することもできます。

⑤付加情報の変化

私が考えるVR建築での大きな変革は、付加情報の変化です。

VR建築ではオブジェクトごとに付加情報を表示することができます。

ロールプレイングゲームでドロップアイテムを調べるときの鑑定能力のように、

オブジェクトに添付された情報を読み取ることができます。

付加情報をオブジェクトに添付することもできるので、五感で感じる情報量以上のことも知ることができます。

現実世界では知識や経験からしか知り得ない情報もオブジェクトに添付できるため、

現実世界よりも多くの情報を得られるという点では現実世界よりも便利だと思います。

⑥移動制限と距離感からの解放

私が考えるVR建築での大きな変革は、移動制限と距離感からの解放です。

VR空間ではネットワークがつながってさえいれば、どこへでも移動することが可能です。

また、遠隔地など距離的な弊害も通信速度が早ければ苦になりません。

移動制限や距離感からの解放はテレポーテーションのように、離れた距離でも一瞬で瞬間移動することを可能にします。

これはVR建築内での移動も階段やエレベーターがなくても上下階の移動ができるということになります。

移動制限や距離感からの解放は、全く世界観の違う建築空間をつなげることも可能になり、

現実世界での空間体験とは全く法則の違ったシークエンスを作ることができます。

⑦耐用年数からの解放

私が考えるVR建築での大きな変革は、耐用年数からの解放です。

耐用年数とは日々劣化していく素材の寿命のことです。

VR建築で取り扱うオブジェクトはデータが損傷しない限り永遠に形を止めることが可能になります。

現実世界での建築は耐用年数によりメンテナンスの必要がありますが、

VR建築にはその必要がほとんどありません。

また、NFTなどでデジタルデータの価値を認められえれば、データーが無くならない限りその価値が保証されます。

耐用年数から解放され、常に新品であり続けることができるメリットはとても大きいと思います。

VRで建築家に求められるもの

私が考えるVRで建築家に求められる代表的なものは以下になります。

VRで建築家に求められるもの

・建築のリアリティー

・世界観の創造力

・新しいテクノロジーへの適応力

建築のリアリティー

私が考えるVRで建築家に求められるものは、建築のリアリティーだと思います。

現実離れしたクオリティーではVRへの没入感を得ることはできないからです。

建築のリアリティーはオブジェクト細部の再現性が高いと、VRへの没入感か増すことができると思います。

また、他の要素として視覚や聴覚以外の触覚、味覚、臭覚などがVRで実現できればさらに没入感は増していきます。

建築のリアリティーをVR建築で表現するにはどうしたらいいの?

建築のリアリティーをVR建築で表現するには、現実世界でのものへの観察眼が必要になります。

目の前のものをしっかりと自分の五感で感じ取れる能力とそれをうまく表現する能力を身につけましょう。

世界観の創造力

私が考えるVRで建築家に求められるものは、世界観の創造力だと思います。

世界観の創造力なくしてVR建築は生まれないからです。

創造力とは新しいものをつくりだす能力のことです。

世界観を創造することとは、例えばゲームを作ったりアニメや漫画を作ったりする作業に等しいものであり、

建築家のアーティストや作家としての側面がより強く要求されるでしょう。

世界観の創造力を得るにはどうしたらいいの?

建築に限らず、色々な作品に触れて世界観を体験することが必要だと思います。

その中なら自分が表現したい世界観を見つけ出し、根気強く組み立ていくことで自分だけの新しい世界観を作り出しましょう。

新しいテクノロジーへの適応力

私が考えるVRで建築家に求められるものは、新しいテクノロジーへの適応力だと思います。

新しいテクノロジーはこれまでにないスピード感で生まれています。

新しく生まれたテクノロジーに適応していかないと建築家としての作品は残せないと思います。

現実世界で作品を残せばいいんじゃないの?

確かに現実世界での建築も必要なのですが、

メタバースがもっと一般的になり、人間の日常生活がVRで過ごす時間の方が現実世界よりも長くなると、

より長く過ごすVR空間をいかに快適にするのかの方に興味は移っていくと思います。

そうなると、現実世界での建築よりもVRでの建築の方が有名になりやすいし、価値が高いとされる時代がくるでしょう。

そんな時代になったときにテクノロジーに適応していないと取り残されてしまう可能性があると思います。

まとめ

今回はVR建築は現実世界での建築との違いを知りたい人やVRでこれからの建築家になにが求められるのか知りたい人に対して、

私が考えるVR建築での7つなら変革とVRで建築家に求められるものをご紹介してきました。

まとめると以下になります。

VR建築での7つの変革

①重力からの解放

②重量が無くなることでの可動性

③スケール制限からの解放

④可変性と時間軸

⑤付加情報の変化

⑥移動制限と距離感からの解放

⑦耐用年数からの解放

VRで建築家に求められるもの

・建築のリアリティー

・世界観の創造力

・新しいテクノロジーへの適応力

これからの時代はリアルで使う時間やお金よりもバーチャルで使う時間やお金の方が多くなります。

そんな時代の中で建築家として生き残るには、または作品を残すには早い段階からVRに移行する準備を行なった方がいいと私は考えています。

blenderやsketchUP、Unity、Unreal Engineなど無料で使える3DCGソフトもたくさんでています。

それらの操作を今のうちから慣れておくと、次の時代の建築家として活躍できる可能性が広がるでしょう。

この記事がVR建築を少しでも考えるきっかけになってくれれば幸いです。

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アーキトリック一級建築士事務所

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