賃貸物件はどこを見ればいいの?建築士が賃貸を借りる時に見るポイント

賃貸物件を借りるときに自分の判断基準がしっかりとある人はいいのですが、住み始めてから困ることが結構あります。

私は学生の頃、引越しを4回経験しました。

当時は東京都内で賃貸物件を探したのですが、最後の東中野の賃貸物件は満足のいく条件のところでした。

自分に合った賃貸物件を探すにはそれなりに経験が必要であり、自分なりの判断基準がなければ難しいと思います。

賃貸物件のどこを見ればいいの?

賃貸物件の見るポイントはたくさんありますが…

アパートや住宅を作る側になると賃貸物件の見るところが違ってきます

今回は一級建築士である私ならここを見るというポイントを取り上げます。

今回の対象者は以下の人たちに向けて記事を書いています。

この記事の対象者

▶︎賃貸物件のどこを見ればいいかわからない人

▶︎他の人の賃貸物件の判断基準を知りたい人

上記の方々に対して建築士ならここを見るというポイントをら10こ紹介します。

建築士という職業柄、建物がそもそも大丈夫なのかなど一般の人は見ないような視点があるかと思います。

この記事が少しでも賃貸物件を判断する手助けになってくれれば幸いです。

【自己紹介】

Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所

設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。

店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。

現在は住宅設計やリノベーションを中心に活動をしています。

設計事務所のブログを始めて2年目で月間25000PVを達成!

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建築士ならここを見る10選

建築士の私が賃貸物件をみるポイントは以下の10こになります。

建築士ならここを見る10選

①構造
②築年数
③コーキング
④天井裏の界壁など
⑤日当たり
⑥建具の建て付け
⑦ハザードマップ
⑧排水口の匂い
⑨鍵の種類
⑩サッシの断熱性能

もちろんこれ以外でも見るポイントはあるのですが、

ここに挙げたものは建築士として賃貸物件を作る側になったときに見るようになったことになります。

①構造

最初に木造、鉄骨造、RC造の違いを確認します。

この構造の違いによりそれぞれにメリットとデメリットが出てきます。

木造の場合

木造の賃貸は古いものから新しいものまでさまざまです。

上の階や隣の人の生活音などがどうしても聞こえてきます。

鉄骨造より耐震性能は劣りますが、家賃は鉄骨造より安めです。

気密性能や断熱性能は賃貸によりさまざまです。

鉄骨造の場合

鉄骨造の賃貸は少し大きめの賃貸などが多いです。

重量鉄骨の場合は木造より生活音は聞こえてこないです。

木造より耐震性能は高いけど家賃は木造より高めです。

木造より結露しやすいのが特徴です。

断熱性能は高くないので光熱費は高くなります。

RC造の場合

RC造の賃貸はマンションなどお洒落な賃貸が多いです。

防音性能は1番高いです。

耐震性能は高く、家賃は鉄骨造より高めです。

断熱性能は高く、上下左右に挟まれた部屋は冷暖房負荷が少なく光熱費の節約になります。

②築年数

賃貸物件の築年数または竣工年月日を調べましょう。

1981年6月以降の建物は新耐震基準で作られているので地震がきても安心ですが、

築年数36年以上の場合(2022年現在)は注意が必要になります。

築年数が経っている場合は耐震補強してあるのか確認しましょう。

また、地震時に倒壊する恐れのある建物は外壁のひび割れやタイルの浮などである程度判断ができます。

③コーキング

サッシ、外壁周りのコーキングのひび割れや隙間、コーキングの硬さなどを確認しましょう。

隙間があると台風の時に雨漏りや内壁にカビの発生しやすくなります。

コーキングを調べれば、その賃貸物件がしっかりとメンテナンスされているのかがわかります。

④天井裏の界壁など

天井裏の界壁強化天井がしっかりと作られているかどうかを確認しましょう。

ユニットバスなどの天井点検口から天井裏を見て隣との壁(界壁)が屋根まであるかどうかを確認します。

共同住宅や長屋の場合は防音効果だけでなく、火事が起きた時に燃え広がらないようにするためにそのような作りになっています。

界壁が屋根までない場合は天井材が強化天井なのかを確認しましょう。

強化天井とは強化石膏ボードの重ね張りで厚さ36mm以上確保したもののことです。

また、天井裏を見て100mm以上のグラスウールまたはロックウールが敷かれている場合は遮音性能まで配慮した賃貸物件になります。

⑤日当たり

スマホのコンパスで南を探し、

「冬至の南中高度31.6°」
「夏至の南中高度78.4°」

での太陽の光の入り方を調べましょう。

冬は日差しが入り、夏は庇などで日差しが遮られるか確認します。

冬に日差しが入ると暖房しなくても暖かです。

夏に日差しを遮るとエアコンの負荷が全然違ってきます。

また西日が入るかどうかも確認しましょう。

夏場に西日が入ると室温が上昇してエアコン負荷が大きくなってしまいます。

⑥建具の建て付け

しっかりと開け閉めできるかどうかの確認をしましょう。

建具の建て付けは建物自体が影響している場合があります。

例えば、不同沈下や床の不陸などが影響する場合があります。

また、建物の歪みがある場合は地震が起きた時に扉を開けて避難できないので注意しましょう。

⑦ハザードマップ

市が提供するハザードマップを調べましょう。

水害地域などの場合は建物がしっかりと対策が取れているのかを確認しましょう。

また、土砂災害など近くに山や崖がないかも確認しましょう。

⑧排水口の匂い

排水口の匂いはトラップ内の水が蒸発してしまうと下水の匂いが部屋に広がってしまいます。

水を出して封をしてトラップがちゃんと機能しているのかを確認しましょう。

マンションなどの場合は通気弁がしっかり機能していないと排水の流れが悪かったりします。

臭いは24時間気になるものなので特に注意しましょう。

⑨鍵の種類

ディンプルシリンダー錠やカードキーはピッキングに強い作りになっています。

できれば閉め忘れ防止にオートロック機能付きのものがいいと思います。

入居時にしっかりとシリンダー錠が交換されているか確認しましょう。

⑩サッシの断熱性能

サッシは最低でもペアガラス以上、できれば樹脂サッシのペアガラスが望ましいです。

サッシからの熱の出入りが1番大きいので断熱性能は特に注意しましょう。

また、オーダーメイドのカーテンは高いのでサッシが規格寸法かどうかも確認しましょう。

その他で見るポイント

その他で私が見るポイントとしては以下になります。

・キッチンの調理スペース
・シャワーの水圧
・インターネット配線

キッチンの調理スペース

自炊する人はちゃんと調理スペースがあるか確認します。

また、キッチン家電や食器収納などおけるスペースがあるかどうかも確認しましょう。

キッチン設備の良し悪しでその賃貸物件の設備のグレードが判断できます。

長く住むなら設備のグレードには注意しましょう。

シャワーの水圧

シャワーの水圧をしっかりと確認します。

シャワーヘッドを変える前にパネルを開くと水圧が調整できる場合があるので入居前に調整してもらいましょう。

また、どのくらいの時間でお湯が出てくるのか給湯器の性能を確認しましょう。

インターネット配線

入居に合わせて工事が終わるように手配します。

高速光ネットなどを導入する場合は配線できるかどうか確認しましょう。

Wi-Fiはセキュリティの高いものを使用しましょう。

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まとめ

賃貸物件のどこを見ればいいかわからない人や他の人の賃貸物件の判断基準を知りたい人に、

建築士ならここを見るというポイントをら10こ紹介してきました。

まとめると以下になります。

建築士ならここを見る10選

①構造
②築年数
③コーキング
④天井裏の界壁など
⑤日当たり
⑥建具の建て付け
⑦ハザードマップ
⑧排水口の匂い
⑨鍵の種類
⑩サッシの断熱性能

ここ最近の賃貸物件は高気密高断熱の建物が多くなっています。

借りるなら築年数の経っていない木造賃貸がコスパが良いと思います。

マンションなどの場合ならRC造なのですが…

築年数のたった建物だとちゃんとメンテナンスしていないとクラックが入っていたり、鉄筋が剥き出しになっていたりします。

賃貸物件探しはしっかりと大家さんが建物のメンテナンスを行なっているところを探しましょう。

この記事が少しでも賃貸物件を判断する手助けになってくれれば幸いです。

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アーキトリック一級建築士事務所

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