中庭があると暮らしが豊かになる?中庭のある注文住宅の間取りのメリットとデメリット

中庭のある家って憧れますよね。

中庭というのは、壁や建物で囲まれた屋外にある屋根のない空間のことですが、様々なタイプの中庭があります。

中庭のタイプについてはこちらの記事をご参照ください↓

中庭を取り入ると何がいいの?

中庭のメリットは

・採光、採風の確保
・プライベート空間の確保
・リラックス効果
・居室の開放感
・自然と一体の暮らし

などが挙げられます。

しかしながら、中庭があることでのデメリットもあるので、作る際はしっかりと考えなければなりません。

今回の対象者は以下の人たちに向けて記事を書いています。

この記事の対象者

▶︎注文住宅で中庭を取り入れようと考えている人

▶︎中庭のあるメリットとデメリットを知りたい人

上記の方々に対して、中庭のある注文住宅の間取りのメリットとデメリットをご紹介します。

この記事で暮らしを豊かにしてくれる中庭を作る人が少しでも増えてくれれば幸いです。

【自己紹介】

Bさん@アーキトリック
一級建築士 第303020号
耐震診断・耐震改修技術者
アーキトリック一級建築士事務所

設計事務所を18年間(2024年現在)運営している現役の一級建築士です。

店舗や旅館を中心に3桁の案件をこなしてきました。

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中庭のある注文住宅のメリット

中庭のある注文住宅のメリットは以下になります。

中庭のある注文住宅のメリット

・採光、採風の確保

・プライベート空間の確保

・リラックス効果

・居室の開放感

・自然と一体化した暮らし

採光、採風の確保

2階建てや平屋ともに各部屋への日当たりや風通しは十分に確保することができます。

一般的な家であれば北側に面した部屋がある場合、十分な光を取り入れることが難しくなります。

平屋建てで北側の部屋に採光をとるには広い土地に横長の家を建てなければなりません。

しかしながら、中庭を作ることによって北側にも採光が取れるようになります。

2階建ての間取りによっては玄関ホールやリビングを吹き抜けとした場合と同じような効果が得られます。

リビングや玄関の吹き抜けのデメリットは

・吹き抜け部分の掃除が大変
・音やニオイが伝わる


ですが、上記のようなデメリットが中庭には無くなります

中庭はアプローチや玄関、居室の一部として、屋外にありながら屋内のような空間といえます。

プライベート空間の確保

中庭は四方または3方を建物に囲われているので気兼ねなく過ごすことができます。

小さなお子さんやペットがいるご家庭、ガーデニングが好きな人におすすめです。

また洗濯物が外から見えずらかったり、

中庭に面する以外の窓を小さくしたり高い位置にしたりできるので防犯対策ができます。

リラックス効果

プライベート空間として充実し、風にあたりながら花や木を眺められます。

リビングで過ごす時や家事をする時でも風景が見られるのでとてもリラックス効果があると思います。

最近は外出自粛やテレワークの増加などで家にいる時間が多くなっています。

マイホームが周囲の目を気にせずにリラックスできる空間であることは理想的だと思います。

居室の開放感

中庭側に大きな窓を設けることでリビングや廊下、居室からつづきの空間という印象があるので、実際よりも広く感じることができます。

お客さんを招いて食事やBBQをするようなテラスを作ることもできます。

天気の良い日はタープなどを使用するとオープンテラスのようになって、リビングとの一体感もますますアップします。

自然と一体化した暮らし

中庭があると光と風、花や緑と一緒に暮らすという感じになります。

「風の時代」ということばをご存知でしょうか?

西洋占星術で使われる言葉で、コロナ禍において生活様式にも様々な変化があり、

これまで地に足をつけて生きているという価値観が、流れに身をまかせて臨機応変に生きるというスタイルに変わりつつあります。

日々忙しく働いていると光や風、四季の移り変わりに無頓着になってしまいます。

機能的なものよりも心身に良いことを大切に、生活を考える時代かもしれません。

中庭のある注文住宅のデメリット

中庭のある注文住宅のデメリットは以下になります。

中庭のある注文住宅のデメリット

・建築費用が高くなる

・居室スペースが狭くなる

・生活動線にまわり道が生じる

・室温、湿度の調整が難しい

・虫が多くなる

建築費用が高くなる

中庭のある家はロの字、コの字、L字など様々なタイプがあり、建物の形が複雑になるほど建築費用は高くなります。

一番複雑なタイプはロの字でしょう。

建築費が高くなる理由としては

・外壁面積、窓が増える
・中庭用ライトの設置
・植栽
・定期的なメンテナンス
・土、芝生、コンクリート、ウッドデッキなどの施工


などが挙げられます。

居室スペースが狭くなる

中庭はどちらかというと狭い土地に建てる時に考えることが多いです。

土地が広ければ問題はないのですが、建物をロの字、コの字、L字などにするとその分居室部分を削らなければなりません。

光と風、自然を感じられるような家にしたい、プライベート空間をしっかり確保したいなど、

居住スペースを削ってでも中庭が欲しいという理由があるか、家族で事前にしっかりと話し合いましょう。

生活動線にまわり道が生じる

中庭を横ぎれれば最短距離で移動できるのですが、まわり道をしなければならない間取りが多くあります。

家事の効率を考えて、まわり道や段差がない動線を考える必要があります。

日常生活の中では憧れや理想よりも現実の不便さが際立ってしまいます。

家族みんなの生活スタイルを考えた上で検討してみましょう。

室温、湿度の調整が難しい

中庭があると中庭に面して窓が多くなります。

開放感が欲しいから大きな窓をいっぱいつけるようになります。

その設置した窓の断熱性能が低いと特に夏は部屋の中が暑すぎて冷房が効かなくなってしまうことがあります。

夏用にシェードやタープなどの対策を考えておきましょう。

窓が多いということは外気の影響を受けやすいことになります。

従って、窓の断熱性能をしっかりと検討しておきましょう。

また、雨や雪が降った場合に中庭の水はけが悪いと湿気に悩まされることもあります。

お住まいの気候を考慮して対策をしっかりと検討しておきましょう。

虫が多くなる

自然が身近に感じられることはメリットですが、草木が多いところには虫が集まります。

鳥に悩まされるというご家庭もあるようです。

コンクリートを使ってなるべく土の少ない中庭にするご家庭も多いようです。

草木の多い中庭を考えているのであれば、梅雨の時期から虫の多い夏はしっかりと対策を講じておきましょう。

自然と共に暮らす住宅を選ぶ場合は、虫がよりにくい植物もあるので、植物や虫についての知識も少しだけ覚えておくといいと思います。

また、中庭づくりは後回しにせず、家の完成と同時に済ませるようにしましょう。

生活が始まってから徐々に作っていけば良いと考えていると雨が降ったり雑草が生えたり、その後に工事をすると何倍も工事が大変になります。

なので、建物の完成と同時に中庭を完成する計画で進めましょう。

まとめ

今回は注文住宅で中庭を取り入れようと考えている人や中庭のあるメリットとデメリットを知りたい人に対して、

中庭のある注文住宅の間取りのメリットとデメリットをご紹介してきました。

まとめると以下になります。

中庭のある注文住宅のメリット

・採光、採風の確保

・プライベート空間の確保

・リラックス効果

・居室の開放感

・自然と一体化した暮らし

中庭のある注文住宅のデメリット

・建築費用が高くなる

・居室スペースが狭くなる

・生活動線にまわり道が生じる

・室温、湿度の調整が難しい

・虫が多くなる

中庭のある注文住宅はおしゃれで憧れますが、様々なデメリットもあり手間もかかります。

なので、事前に策を講じておきデメリットというものを感じないような設計にすることをおすすめしますします。

この記事で暮らしを豊かにしてくれる中庭を作る人が少しでも増えてくれれば幸いです。

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アーキトリック一級建築士事務所

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